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2010年11月27日 (土)

ある経営シミュレーション研修の総括コメント事例 -- 3

経営シミュレーション(ビジネスゲーム)研修後の講師コメント事例

JCN社

  デスクトップPC専業メーカーで東京エリアで支持率ナンバーワン。選択と集中戦略が奏功して、売上トップ。いち早く東京に販売拠点投資し、セールス部隊と販売促進を大量投入。アナウンス効果として他社参入をけん制して独占状態を享受。金城湯池を完成。合理化努力を継続して、業界最低コストでの生産体制をえる。ただし最終月に合理化見送りはやや打算的決断か?

  専業するも、規模拡大には慎重。部材発注も大量仕入れの低コスト化追及はせずにトヨタ看板方式を導入。その成果は、期末製品在庫と材料在庫の僅少さに現れる。その点はキャッシュフローにプラスに作用している。
   他社のデスクトップPC撤退も追い風となり、売上は絶好調なるが利益面では薄利。極端な低価格販売は避け、取引条件で顧客メリットを遡及。
   しかしながら、来期は新しい成長に向けての分岐点に差し掛かる。更なる規模拡大としての第三ラインの建設か。更なる合理化努力をして低価格化の中での収益確保か、R&D投資により売価維持策をとるか、事業の安定化のためにノートPC市場への参入か、等々が問われよう。

 ペンティアムと同様に、トップシェアをとった企業は強いですね。
 フル生産、フル販売の好調ぶりは、在庫回転率(または回転期間)にも表れています。前述したようにこの面でのキャッシュフローは棚卸資産の減少による効果もありますが、それ以上に売上債権の増加によるキャッシュフローの悪化ともなっています。

 当期利益2000万円の割に営業キャッシュフローが300万円と僅少なのは、ひとえに売上債権の急増です。これは売上拡大によるやむを得ない面と債権回収率の低さと思われます。設備投資をしていないのに、手形割 引を活発化してきた様子がうかがえます。

 つまりキャッシュフロー計算書の視点から見ると、製販の回転が好調だから棚卸資産を削減してキャッシュフロー上はプラス効果があっても、結局はその削減以上に売上債権として滞留していることに他ならないのです。まさに、シェアに固執した弊害でしょう。

 今後は、デスクトップPCの営業利益率10%に安住するか、ノートPCの22%に食指を出すか決断の時です。もちろん前者が最も安全な方向です。他社デス クトップPC撤退と第三ライン増設で、『残り物に福』が得られるかもしれません(売上高R&D比率を高めることも前提です)。

 他社のノートPC市場への参入が相次ぐと、ブルーオーシャン市場であったものがレッドオーシャン化し、既存のレッドオーシャン市場のデスクトップPCがブルーオーシャン化します。

 以上の経営判断のためには、デスクトップPC市場のリーダーとして需給バランスを常に観察する必要があります。定期的な需要調査、バッタ社の買取り総量、業界のキャパシティの把握は欠かせません。

経営シミュレーション(ビジネスゲーム)研修 マネジメントゲーム 総括コメント 感想文 株主総会発表 講評事例 経営戦略分析 キャッシュフロー分析

12/1 キャッシュフローに関して一部訂正しました

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