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2011年12月24日 (土)

大学キャリアセンターのぶっちゃけ話

大学生の就職問題を考えさせる良いぶっちゃけ話

大学キャリアセンターのぶっちゃけ話・・・知的現場主義の就職活動  沢田健太著/ソフトバンク新書

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就職を控えた子供がいるので、読んでみた。
サブタイトルの知的・・・は、どうかと思うけど、表の新聞やテレビニュース程度しか知らない人には、現場の実態が生々しくわかるのでいいと思う。

著者は特定大学の職員ではないので、ここまで思い切ってかけるのだろう。
当たり障りのないきれいごとの本でないところがイイ。
もう少しデータが欲しいと思うし、饒舌な点も気になるが、タイトル通りぶっちゃけの話だから軽く(テーマは軽くない)読んだ。

概して個人的に思っていたことと通じて、そうなんだよね。と相槌打つことも多い。

腹立たしいのは大学発表の就職率の水増し計算だ。国の助成金を受けている限りは、国民に向けて正直な数字を出すべきだ。いい加減な数字で受験生や親をごまかすような詐欺師まがいのやり方は認めるな。 文部省は統一の計算式を指導せよ。

インターンシップの実態も面白い。一流大学生向けの選考として利用している肉食系企業。バイト代わりの労働力として利用する雑食系企業。
インターンシップの体験者人数を誇示する大学があるというが、それも眉唾数字だ。実態はていの良い一日会社見学だという。
それなら中学生がやる社会科体験レベルだ。あるいはそれ以下か。
そのくだりの中で、気になったのがカリキュラムだ。肝心の仕事を体験させるのではなく、ビジネスゲームをして楽しく過ごしたとかいうのがあった。
企業側も本当は受け入れたくないのが見え見えだ・・・
わかるわかる、本当の仕事見せたら、来なくなるかもね。入社後数年で過半が離職する業種だ。

 (もちろんビジネスゲームの専門家としてはそんな使い方は間違っていると言いたい。たんにゲーム性のお遊び側面に依存しただけだ)

大学の階層と企業の階層がつながっている、というようなことも書いてあったような。そうだと思うが、それがわからないで就活する学生がいるようだ。不思議だ。

つまりは大学入試の偏差値の違いはそのまま就職にもリンクするという、Webの無い時代から当たり前のことが書いてあった。学者先生では言いにくいことだと思うがフリー(?)の実務家ならではの率直な指摘。

もちろん、みんながそうというわけでもない。

例に挙がっていた、新聞配達とホテルのバイトを続けた学生は、学力では測れないが、芯の強さを感じさせるのだろうと思う。
世間では不人気業種と目される葬儀会社に就職した女子学生の決意。たくましさや優しさは大事だが、それが外に出るほどまで強いと面接官にもすぐわかるのだろう。そつなく答えることばかりに腐心する学生の中では目立つのかもしれない。

思いだした。この夏、学費は奨学金、一人住まいの生活費は全額バイトで四年間やったという人に会った。大学行くなら自分の金でいけ、と親から言われたから。と言っていた。そのまま中央大学の職員に採用された。借金返済が大変と苦笑いしていたが、そんな根性のある人はどこでも雇うよね。

会社説明会がショービジネス化(お客様扱い)しているとの指摘。
参加したことないから分からないけど、意味は分かる。数千人集めて採用は数十名、残りは将来の客候補だから、良い印象で帰ってもらいたいと言うことらしい。形骸化した説明会なんだ。壇上の演出には、学生自身がすでに気が付いていることなのでは・・・とも思う。世間の不条理。

就職活動の窓口がWeb化してエントリーが楽ちんになった結果、巨大化し、会社説明会がイベント化して、楽しめないお祭りになっているようだ。目的意識や自己研さんが足りない学生は「一人相撲」(本書に書いてあった)をとらされて、あげくは自信喪失になる・・・

でも採る側からしたら、能力あるやつを採りたい。しかし能力の測定は難しい。配属して何年後にか分かるだけだ。
だから、大学名、大学の偏差値の序列に依存する、という昔から変わらない現実である。
そう思うと、大学に入る前の段階が大事だ・・・高校受験が大事だ。となると中学が・・・

正確な記述は忘れたが、・・・10代の遊び盛りのころに、面白くもない受験勉強に没頭した集中力や粘り強さみたいなものが、自律した仕事人としても役立つはずだ・・・
これは真理だと思う。その結果が大学の序列なのだろう。

それを打破するのは中途採用がもっと一般的になることだと思う。一回の就職で人生レールが決まるような社会は衰退する。労働市場の流動化ということでは、一番進んでいるのは中小企業で、一番固定的なのは公的機関だと思う。まずは公的機関から始めたらいい。既得権益の排除だ・・・でも公務員も経験者採用などあるからそれなりに流動的なのだろうか・・・よく分からないなー?
それと序列から外れた大学は、極端なくらい独自性を出し専門特化した教育で生徒を鍛えたらよいと思う。学生も自信がつくと思う。専門化すると他に潰しが効かないリスクもはらむけど、並みのカリキュラムばかり消化するほうがキケンだと思う。目的無きまま入学し、行くあても無く卒業する。そんなの子供も親も不幸だ。

就活中の学生にも、決して遅すぎることない役立つ本だと思う。

より参考になるのは、日経ビジネスの沢田氏の記事

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