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2014年2月18日 (火)

介護小説でも母娘葛藤劇でもない「沈黙の人」は棺を開けるようなミステリー調

小池真理子著「沈黙のひと」(文芸春秋)は棺の中まで持っていた秘密を解き明かそうとする物語なのかな 

 介護小説というジャンルがあるのだろうか、最近の小説には「介護」は良く扱われる。死と直面するからだろうか。相続争いも人間を描くには良い舞台なのだろうか。ただしこの本は介護小説ではない。

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まだ途中までしか読んでいないけれど、ストーリーの組み立てが面白そう。
 パーキンソン病の闘病と介護を受けながら亡くなった父の遺品から、語ることのできなかった晩年の父との交流や棺の中へ持っていかざるを得なかった秘密を探ろうとするようだ。
 
 秘密は壊れたワープロに残されていた。病気のために消去できなかったのかもしれない。電子的に残したというのが今日的だ。それを修理して読み進むうちに生前の父の生き様を追い求め、主人公の娘の心の揺れ動く様が綴られていくのだろうか。
 ややドラマチックな人間関係になっている。最初の結婚で生まれた娘(主人公)と再婚した妻とその異母姉妹の家庭。さらには、誰にも気づかれずに第三の家庭も持っていたらしい・・・
 初めの方でハッとする一文に出会った。
 
 最晩年の父が、この狭い「終の住処」で、テレビもつけず、ラジオもつけず、手紙も書けず、誰かに電話を掛けることもできないまま、ただ、車椅子に座って俯きながら何を考え、何を思って生きていたのか、私は改めて想像した。それは、父が生きている間中、何百回、何千回となく繰り返された想像と同じものだった。 (p41より引用)
 
 
 見たことのあるような寂しい光景を思い出してしまった。
病や介護度合いが高くなれば、どのような家庭環境であろうと本人はこのようになってしまうのではないだろうか。

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