« 実力のパ、人気もパ、見るのは大リーグ野球 | トップページ | 銀行の法人営業担当者へ没入感の高いビジネスゲーム研修例 »

2015年7月 7日 (火)

絶歌で再注目された「少年A この子を生んで」を読んで分かったこと

彼は、犯行声明文の最後の一文を絶歌により実行した。
 
「少年A」この子を生んで(父と母悔恨の手記) 少年Aの父母著、文春文庫
 
こんな本が有る事すら知らなかったが、絶歌の出版騒動により再び注目されたようだ。
書店で平積みの絶歌に載るように小ぶりな本書が展示されていた。書店は「売る」のが目的だが、気味の悪い売り方だと思った。
一瞬、加害者が親子揃って事件をネタにしていると勘違いした。その面もあるかもしれないが、両親は贖罪の意味と責任を込めて本を出しているようなので、絶歌とはやや異なるだろう。
A_2   
事件の事は詳しくもなく、未成年の事件は親が責任をとるのは当たり前、くらいに思っていたので、読んでみてこの両親に対する思いは少し変わった気もする。
初めは母親の能天気ぶりに驚くが、書いてあることが本当ならば両親は普通以上の努力で育ててきたように思う。世間にはもっと放任とか過保護もある。一家は贖罪の重みに耐えながら生きているようすも伺える。
 
少年Aが小学生時代から問題行動が多かったことには驚く。一つ一つは小さかったり関連性が無くても、厳しく接するか疑ってみることも必要では、と思うがそれは酷かもしれない。親だからこそ客観的に見られないし、思春期の子供への接し方は難しい。
 
さりとて母親はAを盲信していたわけでもなく、MRIを撮ったり事件前後には母子で児童相談所へ通ってカウンセリングを受けていたらしい。 専門家ですら小さな中学生Aが「殺人願望」を抱いているなど想像できなかった。近年の佐世保女子高生や名大生の類似事件だってそうだ。そんなトンデモナイ所見はなかなか出せないだろう、と思う。
家と外での性格が全く異なり両親には危険性が予知できず、専門家には「掴みどころがない」と言わしめるように、少年Aは年齢にそぐわぬ狡猾さも備えていたようだ。
 
強いて批判すれば、感受性が普通でないことに気づきながら、親同席であってもホラーや残酷シーンの多いビデオを見ることを容認していたことだ。
本書には弁護士の話や精神鑑定とかもあるが、幾つもの犯行声明文が載っていた。見覚えのある文章だが、神戸新聞社へ宛てた犯行声明文の最後の一文が、非常に気になった。
 
---ボクには一人の人間を二度殺す能力が備わっている---
 
 
先日、産経新聞の配信ニュースで見たのが、絶歌出版に対する淳君のお父さんの気持ちだ。
 
引用すると・・・
「今、改めて事件の内容を多くの人に伝える必要がどこにあるのか。私たち遺族の心も傷つき、『息子は2度殺された』という思いだ」 とある。
 
 
犯行声明文通りに、元少年Aは「絶歌」により、二度目の殺人を成し遂げた。
18年間、この時を待っていたかのように。
 
犯行時に成人なら極刑を受けただろうが、
少年法により守られた。
二度目の殺人は、表現の自由に守られた。
 
ただし今回は、共犯者がいる。 そういわれても仕方あるまい。
 
 

« 実力のパ、人気もパ、見るのは大リーグ野球 | トップページ | 銀行の法人営業担当者へ没入感の高いビジネスゲーム研修例 »

本・読書感想等」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 実力のパ、人気もパ、見るのは大リーグ野球 | トップページ | 銀行の法人営業担当者へ没入感の高いビジネスゲーム研修例 »

上尾市政をみつめるサイト

  • 上尾オンブズマン
    市民的視座から上尾の教育行政&市政を考えよう。 (情報公開請求により市政に斬り込むサイト)
  • はるかさん_かまちょ図書館
    上尾市民として市政とりわけ図書館問題を熱く語っています。ぜひ飛んでください。 かまってちょうだいの意ね。
無料ブログはココログ