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2019年12月22日 (日)

定住人口よりも法人誘致へ 2/2

一人当たりの収入と支出とは?

前記事の続き。 大宮以南と比べた地価の相対的割安感により住宅地が外へ外へと広がるのは、市役所の成果ではない。

人口増を是とする政策を掲げた自治体でも、あいまいな効果をあげつらう程度で、財政効果に踏み込んだ説明は見かけない。つまり定住促進の投資をするけれど、アウトプットとして「一人当たりの増分効果」を示せない。

さて、広報あげお12月号p13に、人口一人当たり支出262,000円とあるが、これは支出合計÷人口という単純平均にすぎない。

 人口一人当たり支出 262千円
 人口一人当たり市税 135千円
       差額 ▲127千円

  • 実際は誰が定住するかで違う。

2018 転入してくる人は年齢、持ち家、扶養家族数、そして担税力(税負担能力)の違いがあり、口にはしないが誰でも良いからいらっしゃい、というわけでは無いだろう。

市決算は収入=支出だから、収入÷人口を求めても意味はない。そこで「市民税÷人口」ならば135千円となるが、分子には法人市民税も含み、分母には税金を免除した人まで含めている。また公的統計でも分母を人口にした値しか見ないので、ここはもっと生々しく・・・

個人市民税÷納税義務者数(108,123)=127
固定資産税÷住宅数(87,550)=134 とした。なお固資税には法人の分も含むが値は不明なので除外できない。

合計は261千円となり支出262千円とバランスするが、持ち家で納税している人が一人増えた前提である。納税義務者数は市人口の47%なのだから、どう考えても財政的には支出増>収入増になる。

言いたいのは、「人口減少は不可避だから、奪い合い政策は非効率だ」ということ。多くの自治体は「なぜやらないのだ」という批判を恐れて横並びでやっているのではないか。地方の市町では、○○補助金や子供医療費の無償化などは積極的な転入ネライよりも、転出(流出)を止めたいためではないのか。

ある自治体の人口増加は他自治体の減少でしかない。仮に人口が一自治体(ミクロ)で増えたとしても一時的であり、5年、10年と続くわけでは無い。東京のベッドタウン化した街や市内に雇用産業がない街ではそもそもムリがある。

●扶助費のかからない法人誘致が良い。

人や企業の誘致は難しいが、どうせ難しいなら企業誘致が良い。例えば住宅地には固定資産税は1/6、都市計画税は1/3という軽減が働いて安くなるが法人だとそうはいかない。

工業団地に空きが目立つように今は非製造業の時代だから、生活や文化・教育系企業が良いのだけれど、そのような企業は辺鄙な郊外ではなく需要のある市街地に来るので彼らの方に選ぶ権利がある。だから、埼玉県で企業立地の恩恵を得ている市町では物流企業の場合が多い例を見ると、東京に対してのベットタウンとは労働力の供給基地だから、モノの供給基地としての立地とアクセス性のPRが必要だろう。そのための上尾道路では無いのか。

県庁の誘致サイトへ ←ここに無いのは行政能力の差である。

たまたま向うからやってきたイオンモール上尾は市税、雇用、消費にはラッキーだが、商圏破壊というマイナスがどう表れるかに注目したい。イオンの想定は商圏人口40万、車30分圏内だが、これは標準仕様の場合であり今回の規模は半分だから想定する商圏は小さいようだ。ただし増床余地を残しているだろう。

●近年の上尾市は238,000人台の高原状態を保つ。

2018年の人口動態では出生が過去最低、死亡は過去最高を更新して自然減523人。転入はここ数年好調なためにネットで39人増。しかし外国人は年337人増(1/1日比)だから、ネットは外国人増によるもの。つまり定着率は高くない。

出生      死亡   [自然動態]    転入      転出     [社会動態]    期間増減
1,506   2,029     -523     9,542    8,980     +562        +39
(たった4
人/日)

 

つづく

 

 

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