上尾市の人口物語

2018年1月 1日 (月)

埼玉県の人口減少臨界線が南下中…

埼玉県の10年間における市区町村別の人口増減分析

人口問題の目次より

追記 末尾に笑劇の「よく分かる埼玉県マップ2018」、図1の説明に追記(外国人比率)

埼玉県の現在人口(2017/12/1)10年前(2007/12/1)と比較してその変化を市区町村レベルでみた(こちら)。推定人口(常住人口)を使っている。役所のHPで発表する住民基本台帳ベースの人口よりは少ないが、実態に近い。なお上尾市では3千人の差がある。

●データの注意点
さいたま市は人口が100万人超なので10区別にした。合併で大きくなった市は、10年前の値に被合併市町を加算して比較した。埼玉県全体は20万人増だが、実はさいたま市95千人と川口市の二つで持っているようなものであり、全72件中の過半は人口減少に入っている。大都市圏以外ならほぼ全滅に近い県も珍しくないだろう。

図1 10年間の増減人数の多い順グラフ。折れ線は変化率を示す。クリック拡大。

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増加では川口市が突出し、33千人増は寄居町人口に相当する。東京都心へのアクセスが県内随一であり、キューポラの街がマンションの街になって久しい。戸田市と八潮市の伸び率の高さが際立つのは、東京隣接でありマンション供給が盛んである。

追記 川口5.5%、戸田市4.8%と県内でも外国人の人口比率が高く、外国人の流入の多さも影響している思う。移民政策で欧州が揺れているが、フランスは11%だと先日テレビで報じていた。

減少の一位は熊谷市の8千人。元人口が大きいために変化率は-4%だが、20万人割れとなった。秩父市、(陸王の)行田市がそれぞれ7千人減でつづく。
マイナス24%の東秩父村は元人口が少ないためと思う。自然減(出生-死亡)、社会減(転入-転出)の中でも工場移転とか大学キャンパスの都心回帰などが起きると、地方都市では深刻だ。平成33年にはホンダの狭山工場が寄居町へ移転する。年産25万台・4600人雇用の工場だった。

2 人口増減の散布図

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●バブルチャートはクリック拡大。

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横軸が人口、縦軸が変化率、円サイズは増減人数を示す。都心から遠くて人口の少ない自治体ほど人口減少に陥り、行政サービスの後退をもたらして更なる人口減少へと進むと言われる。一つの市でも、周辺部から中心部への転居傾向があるから、埼玉県南部の増加には県内での移動もあるだろう。

東京隣接市以外で伸び率が高いところは、新駅や大規模宅地開発によるものがある。しかし特定世代に偏った急増は、公共施設のピーク需要の落差が激しくなるため、必ずしも好ましいとは思えない。

3 地図グラフ(増加)
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詳細図(1.1Mb)はこちらへExcelBingマップを使用。増加のみの市町、円面積は増加人数。北部から見て円サイズの小さい自治体を結んだ線が人口減少臨界線であり、今後も南下が進むだろう。

図4 人口減少の自治体を示す地図グラフ
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地方の子弟が東京に集まることで東京経済圏が持ち応えるという東京一極集中化政策とはトリクルダウンそのものである。その無策が続く限り我が国の人口減少スピードが緩むことはないだろう。

図5 都心への通勤時間別の散布図

4_2 概算の通勤時間数を使っている。高崎線と東北線は東京までの時間だが、他は新宿や池袋を乗り換え経由で使った所もあり参考程度とする。実はこれが目的だった。

県の統計データの多くはExcel化してあるから加工が簡単だが、思った以上に合併が多かった。

下図のソースはこちらへ

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2017年12月22日 (金)

年末恒例のこの話題、「今年、長野市が消滅しました」と書けばよいのに

高知県が消えるよりも前に横綱が消える日
 
●朝日新聞より
 2017年に国内で生まれた日本人の子どもは、前年より約3万6千人少ない94万1千人の見込みとなった。100万人割れは2年連続で、統計を始めた1899年以降で最少。一方で死亡者は増え、出生数を引いた自然減は過去最多の40万3千人になる。
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 自然減は11年連続で、40万人は長野市や宮崎市などの人口。
 出生数は、1970年代前半の年200万人台から減少傾向が続き、16年に約97万7千人と初めて100万人を割った。これまでの少子化の影響で20~30歳代の女性の数が減り続けているのが主な要因で、今後も出生数は減る見通しだ。女性が一生で産むと見込まれる子どもの数を示す合計特殊出生率も、回復傾向にあるものの16年は1・44で人口を維持できる2・07を大きく下回る。
 
政府は、希少人間と絶滅危惧種指定を急ぐらしい・・・coldsweats01
 
●上尾市の場合を久しぶりにデータを入れて2016年末データに更新した。
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 出生が傾向線よりも下ぶれているのが深刻だ。当然、子供か少なければ、その20年後はもっと少ない。上尾市の人口は228000人台でウロウロしているが、最近少し増えている。外国人の増加による。
12/1 外国人は3200人、この二年前で730人急増。
 
●書く予定だったのは、横綱が消える日だった。
人口問題と似ているから、まぁいいか…
日馬富士は引退、鶴竜も怪我続き。稀勢の里は歪んだ日本の根性文化がたたって力士生命の瀬戸際。朝青龍がいた頃、白鵬はベビーだったが、今は勝ち方が汚いとか文句を付けら、自分も問題の種をまいて注意されることが目立つ。モチベーション維持するの大変そうで、嫌になって辞めちゃうのじゃないか、と思う。
ネット上では結構話題になっている。
 
稽古には暴力が伴います、なんて所に今どき、我が子を進んで送り出す親はいないだろう。
で、この間の暴力事件では相撲協会を擁護するようなコメントを発しているのは、相撲取材ができなくなると困るジャーナリストばかりだった。
生活がかかると見苦しいな、と聞いていて思った。そう、先日までの上尾の選挙戦も似た光景を見た。
 

2017年9月 6日 (水)

何人の現役が高齢者を支えるか-上尾市の現老比率と高齢化白書

田舎に行くと、赤ちゃんは絶滅危惧種ですか?
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1.上尾夏祭りから上尾騎馬戦へ、そして・・・
 
 上尾市の人口統計データを使って、現役世代つまり生産年齢人口(15~64歳)と高齢者人口(65歳以上)のみで描いたのが下のグラフです。クリックで拡大。
 支える感じがでるように積上グラフです。年少人口(0-14歳)は省略してあるため、積上の値は市の人口ではありません。
 注) 5年毎ですが都合により2005-2009は4年幅。2019年以降は地域創生ビジョンより引用。
 Photo・生産年齢人口のピークは2000年頃です。老年人口は右端が最大(67352人)なのでピークは不明です。
・生産年齢人口÷老年人口で求める、何人の現役が高齢者を支えるかと言う指標の名前が分からないので現老比率としました。 
 
 昭和末期は13人でした(おみこし型)。今は2.4人で一人を支えます。この値は、今後も低下し続け2044年に1.5人ですがいつ下げ止まるのかは不明です。
 
 ところで年金問題では若年や中年層から「年金なんてもらえないから、今掛けるのは嫌だ」と言われたり、世代間の争いみたいに捉えられることがあります。
 今の上尾市の最多世代は45才の団塊ジュニアです。上グラフは27年先の予想ですから72歳になり、現老比率1.5人です。無策であれば、今の赤ん坊が働き盛りになったころ、同じ愚痴をこぼすでしょう・・・
 
 役人はこの改善策として老年の定義を70とか75にすればいいみたいな感じです。なお三人で一人を支えるので騎馬戦型と言いますが、では 1 になったら何と呼びますか?
 
 姨捨型!
 
 その深ーい意味は・・・ ここへ
 
 
2. 日本全体を示す高齢社会白書(h29年版)
 
 日本全体と比べると上尾市民(首都圏)の少子高齢化はやや遅いのでマシに見えますが、大した差ではありません。図は高齢社会白書から。
 
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 少子高齢化による人口問題は長期的に予想ができて、かつその通りになることが分かっている単純な問題であるのに政策的な対応が弱いです。目先のことしか、政治家も行政も見ないというのは、彼らからしたら「だって有権者もそんな先の事は関心ネエだろう」と言うことなのでしょうか。
 
森友や加計問題が「人の噂さも」効果で忘れつつあるために、政局が動き出した感じがします。消費税を上げるか否かも争点になるでしょう・・・。
 
 そもそもは世代間扶助の年金制度がこんなに低い現老比率を前提としていないと思うので、この現老比率を使うと妙に消費税を上げる理由に使われる気もします。
 でも、個人的なアイデンティティを賭けた憲法問題よりもこの長期的な日本人の不安を少しでも和らげることの方がよっぼど国民を大切にする姿勢だろうと思う。
 
 

2017年1月11日 (水)

上尾市の各歳人口ピラミッド(2017年)と分析

上尾の中年トリオ(団塊ジュニア)が支えるものの、後は
 
左右対称の絵を見て、頭と肩のシルエットなのか、カネゴンなのか、くびれた女性を妄想するのかは性格によります・・・。
  
総理府統計 h25/10月、年少人口13%、生産年齢62%、老年25%、前年比25万の人口減。
上尾市の人口構成は国平均によく似てますが、団塊ジュニアが多いのが特徴です。
出生数  100万人を切ったと2016年末にニュースになりましたが、年末の忙しさにかき消されました。すでに年間30万人近い人口減少ですが、いずれ1年間で鳥取県や高知県が1つ消滅するレベルへと進むというのに。
 東京近郊にいては人口減少の破壊力を実感できないのかもしれません・・・
人口ピラミッド 一般に5歳等級別で描くのが多いのですが、せっかく全年齢があるので各歳人口ピラミッド(と呼ぶらしいです)にしました(コピペとエクセルなので作る負荷は同じ)。
 図はクリックで別画面表示(引用明記なら利用可)。
 
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グラフの解説(2017/1/1)
 上尾市の人口特徴は図のプロフィールにまとめました。
  • 高齢化率・・・65歳以上の比率。 全自治体は人口表にこの値を明記すべき。
  • 現老人数・・・生産年齢人口÷老年。 高齢者1人を現役何人で支えるかを示す(この指標の名称が見当たらないので当オリジナル)。
    1990年の11人は上尾夏祭り(神輿)なみの余裕だが、今の2.4人は騎馬戦へ…
  • 老年化指数・・・老年÷年少。
    高齢化の程度を強く示す指標(どこも高齢化率が高くて比較にならないためだろう)。
 
上尾の団塊世代はそれほど多くはないです(第1次ベビーブーム1947-49、毎年250万人)。
図で団塊ジュニアと印した層(1974/s49年~の43-45歳)が各4,000人と多いのが特徴です。彼らを上尾の中年トリオと名付けます。働き盛りが人口の中核である点は頼もしいです。
 
しかし、本来の団塊ジュニア(第2次ヘビーブームは1971-74年、毎年200万人)とは3年ほど遅れています。理由は不明ですが、大都市近郊のため晩婚化が全国平均よりも進んでいたと想像します。
 
たとえると、中年トリオは子供の頃は40人学級で賑やかに過ごしましたが、下の世代を見ると各歳2000人以下となり20人学級並みのガラガラ教室です(近年小学校の廃校は年500校ある)。つまり彼らの目で見れば、25年後(2040年頃)には支えてくれる層がいません。
 
団塊の孫世代(第3次、第4次BB)が存在しなかったことが日本の大きな問題ですが、その原因は「失われた20年」の失政にあると思います。
 
なおグラフから、今の人手不足や失業率の改善は、現役世代の大量引退と新規流入する若者人口の少なさの結果として見ることもできます。そして、世代間扶養による年金制度が成り立たないことも自明です。前提を付けながらも消費税方式へ変わらざるを得ないでしょう。
 
あとがき
上尾市の人口統計のサイトでは、数表はh28年まではhtml化してあるためにコピペは楽ですが、H29年からはコンピュータ出力をpdf文書にして開示するようになりました。
工数削減ならば仕方ありませんが、pdf文書からのコピペは乱れるのが欠点。埼玉県庁のように数字に関するものは積極的にExcelファイル添付する方が優れています。
あるいは原始データを自由に編集できる上尾市がグラフを提示すべきです。ピラミッド図の作り方は目次ページにあります、誰でも作れます。数表からは読めないコトを伝えるでしょう。もっと勉強して下さい・・・
 
追記
就職氷河期(1993-2005)を図に追記。大卒35-47才、高卒31-43才。就職超氷河期2000年は大卒40才。氷河期の後期の方がきつかったはずです。
 
関連
 

2017年1月10日 (火)

上尾市人口問題の目次ページ…アンチエイジングへ

人はなぜスポーツジムに行ったり、ウォーキングを楽しむのでしょうか?
たぶん中高年齢者に限れば、有酸素運動や筋トレをすることで、健康を保ち、体が老いていくスピードを遅くしたい、という目的があるだろうと思います。
 
人口問題もしかりです。
どの自治体にも共通した課題ですが、人口減少(または高齢化率)を加速させるか、減少スピードを遅らせるかは、ひとえに「行政能力の差」なのです。
 
過去記事を集めて目次化しました。各タイトルに統一感はありませんが、人口問題、すなわち『上尾市のアンチエイジング』に関心のある方への素材提供です。感覚よりも事実が大切です。
 
●上尾市人口統計データ・・・主に過去
 
●上尾市地域創生長期ビジョンの関係 (H27/10)
 
●その他
 

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  • はるかさん
    上尾市民として市政とりわけ図書館問題を熱く語っています。ぜひ飛んでください。 かまってちょうだいの意ね。
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