カテゴリー「上尾市の教育」の22件の記事

2020年1月26日 (日)

食事代よりも学力代

関連 無償化の是非 反対論 おかわり(本稿)

政治屋はコメ百俵より、百票か?

 前記事の、学校給食無償化問題コメントが寄せられていた。一般に、コメント欄は可読性が劣るため、短くキレがあるコメントが好まれ、長文は読まれにくい。特にスマホの人は殆ど見ないかも・・・

 書き込まれた「落首」という聞きなれない言葉にギョッとしながら調べたら、「江戸時代、人の集まりやすい辻や河原などに立て札を立て、世相を風刺した狂歌を匿名で公開する。」とある。昔のSNSみたいだが、当記事がそうだと言わんばかりに読めたので、ガクッと管理人の首が落ちた(笑)。

 その趣旨には二つ目のコメントが近いと思っていたら、教育行政に詳しいオンブズ氏もコメントを寄せた。内容は彼のブログに再掲なのでそちらの方が読みやすい。どうやら、もう少し書き添える必要があったようだ。

 まず、財源(2.9億円)は提案した人が説明すればよい。行政が提言したわけでは無いから『業務の見直し』からひねり出したり、『皆で納得するコスト削減』というのはムリ。削減を主導できるリーダーもいない。そして、前記事のように財政の数字を持ち出すのは、できない理由を数字で説くみたいに見えるので、文末に後回しにした。ざっくり言えば、上尾の資金繰りは赤字だ。

 ●実効性が不明な政策

 給食無償化とは子育て支援であり、転入促進にはなり得ないから混同してはいけない。
いきなり話はそれるが、上尾市には「子育て三世代同居」の転入促進策がある。新築や増改築と家族構成によって条件付きだが10~30万円もらえる。
しかし、転居や新築は大きな制約条件を突破して家族が決めること。この程度でインセンティブになるとは思えないが、固資税や住民税で5年もあれば回収できるのかもしれない。(他市並みに)やってます政策にみえるが、実績対応のコストなので害(損失)はないのが救いだ。元々同居を計画していた人にはラッキーだが、どれだけの実績があるのかは何も書いてない。インプットしたらアウトプットも書けよ、自慢できる数字は無い?(笑) 

「W逮捕やブロック塀問題」は市政に憂える人には重要ごとだが、一般市民には関心が薄い。まして市外の人には問題ではなく、転入の妨げにならない。だから、最近は転入超過である。

 ●支援に群がるより、自らコストを払ってでも住みたい街へ

 他市と似た支援策より、子供が通う学校の雰囲気や将来性(少子化エリアではないこと)、教育レベル(評判)を気にして、この街を選んでもらえか否かが重要だ。給料が上がらないと歎きながらも、私立高校への進学が増えるのは、ムリをしてでも”高い教育”や"その後の案心"を子供に得させたい親が多いためだろう。

無償化は10年で20~30億円かかるならば、『食事代よりも学力代』に投資すべき、というのが一番の反対理由だ。

では、「質の向上策は何?」と問われても専門ではないから答えようがないが、上尾の教育水準は高そうではないという認識では一致するだろう。そこから先は、問題意識を持つ人やまともな教員に学力向上策を出してもらえば良い。何期もやっている議員ならば、本当は提案できないとおかしいのだ。「指導主事事制度の縮小で管理部門から人とカネを現場に回す」とか「小中一貫校化」という玄人受けする提案を以前したように(蛇足ながら、上尾高校の中高一貫校化なんてのもイイと思う。駅近で人気ある進学校になれるはず)。

 というわけで、凡庸な市教育委員会が邪魔をしなければ、大宮の北にあるプチ文教都市という構想が欲しい。そして学力向上策が提案され、2.9億円をどちらに使うべきかと世間に問うたとき、給食費が選ばれるようでは衰退する。

●推進者は「義務教育はこれを無償とする」という憲法理念で迫るかもしれないが、やや矛盾を感じる。なぜなら、義務教育ではない高校授業料の無償化が、先に大々的に行われているから。今は年12万円を支援して公立高は実質無償、私立は年収制限付きで18~30万円、2020年度から私立の授業料平均値の40万円とかで、予算は約4200億円という。

●上尾市の決算収支の推移

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誰もが知りたい、決算の赤字・黒字を示す項目は四つもある。形式収支、実質収支、単年度収支、実質単年度収支と分析の深さが進む。これは累積値を区別しにくい単式簿記ならではの弊害と思うが、誰が見ても良く分からね(笑)。

それに乗じているわけでは無いだろうが、上尾市は実質収支までしか公開しない。実質収支は貯金の出し入れと言う決算操作で黒字化できる見かけの値であり、どの自治体も黒字である。その操作を除去して正味の一年間の差額を見るのが単年度収支である(グラフの赤)。H30年は▲1.5億円

所で、自治体は黒字(儲け)を出し続けることが目的ではないから、単年度収支は黒字と赤字を適当に繰り返すのが良い。しかし、上尾市は単年度収支が三年連続で赤字となり、さすがにこれは良くない。「給与と生活費のつり合いがとれない家計」である。
その不足に取り崩す貯金が財政調整基金なのだが、ここ三年、残高39億円のまま。手を付けていないのは、まだ
過去からの余剰金でやり繰りできる赤字幅だからかもしれない。

ここに手を出すようだと、高齢世帯が貯金を取り崩して生活するのと同じになるが、市長や議会の圧力が強いと、虎の子の財政調整基金を取り崩されやすい。

先ずは、そうなる前に身を切る改革を。

分かり易く言うと、濡れたタオルを絞れ。

 

2020年1月19日 (日)

上尾市の給食費無償化に反対-2

フリーランチは無い。

前記事-1では、給食費のコスト、無償化(無料化)の実施自治体や就学援助などの事例を示した。ここからは反対意見を展開しよう。

1 上尾市の財政力指数0.91は大都市圏のベットタウン市としては一般的なのだが、収支の余裕のなさを示す経常収支比率97%は県下4位と高い。内訳の義務的経費比率59%(歳出に占める、人件費・扶助費・借金返済等)に至ってはダントツ一位である。特に職員人件費(歳入の18%)と扶助費30%が高い。しかも扶助費は年々対象者が増える。(2018年度県資料)Photo_20200118232301

 しかし、このような比率では理解しがたい人もいるので、世間との比較で示すと、市民一人当たりに使う
実質歳入額(27万6千円)は全国で下から6位である(814市区、2017年度)。

 隣のさいたま市民より約14万円も少ない。以前に書いたが、上尾市だけの数字で説明する広報では自分の姿を見誤る。(なお、一人当たり歳入額が単に多ければよいというものではないが、当市の歳入構造は弱すぎ。その辺りは別の機会に)

 だから中学校に限定しても三億円の支出は重い。このような大型で経常支出(毎年支出)する独自政策を掲げるならば、他の予算から減らすなどの財源提案をしないと、素人政策である。つまり、何かを減らして、何かを増やせという「配分論争を避けていては」政治にならない。

2 中学生一人で年5万円の支給となる(私立や他市へ通う世帯にも同額を払う)。同じ「義務教育」なのに隣市に住む人からは不公平に感じないだろうか。つまり義務教育における給付とは全国公平であるべきだから、これは国政テーマなのだ。国が小中学校の給食無償化をするには5,100億円位と言われる。

前記事に上げた全国実施率4.4%のうち、人口一万人以下が7割もあり、最多でも7万人市だ(小学校だけなら11万市がある)。また生徒数は200人以下が大半という。著しい少子化に追い込まれた町村が国の交付税を原資にしても、不公平だと思う人はいないだろう。人口の多い市は躊躇するようにみえる。なお、未納率の高さと無償化の関係は分からない。

3 最大の反対理由は、『この街の教育に欠けていることは"給食費負担"では無い』ということ。毎年3億円の給食費より、『もっと教育の質を高めて欲しい親の方が多いはず』と思う。やるべきことは他にあるだろう、という意見だ。

 ところが、やれ英語教育だ、ロボットプログラミングだ、IT教育だと国からはダボハゼ的なメニューが押し付けられており、子供や先生は給食よりも"未消化"だろう。だからメシ代よりも、教員強化に重点を置くことで質の向上を狙う方が好まれる。
その街の教育水準の高さ」は給付型の子育て支援策よりも教育熱心層や高所得層にはプラスの転入動機となり、市税増収にもつながるという構想力が欠けている。Kyusyokuhi_harawanai_20200115170401

4 強いて検討すべきは(保護者が学校に直納する)私会計を改め、行政システムに組込む公会計化だろう。導入と維持
コストが必要だが、当節、先生の働き方改革の面で望まれている。幸い上尾市の未納率は0.3%ほどと全国値0.9%より低いから督促は比較的楽かも(つまり今のまま)。 

5 政治家は選挙になると負担の減るバラマキ政策を連呼しやすい。負担を負わない人はバラマキをフリーランチと誤解しやすいが、第三者または未出生の次世代へのツケ回しだ。食べた子供が大人になって市民税を納めれば"後払い"として帳尻は合うが、他市へ引っ越したら食い逃げだよ (ジョークね)。

中学の給食費 合計 納付生徒 準要保護 要保護(生活保護)
人数 約6000   656 ※1  
食材費 29,600万円   支援 支援
構成比 100% 約85%? % %

※1 h31.3/6文教経済委員会

 議会はデータで議論しないから上表を埋められないが、前記事のように"学習支援制度"がある。しかも、全体で十数億円の給食コストのうち、材料費負担のみで済むものを"文字通り"のフリーランチ政策にするわけだから選挙目当てに見えてしまう。

「そんな言い方は無いだろう」と怒る人は国政レベルで主張すればよい。

これは、限られた資金に対する価値観の問題でもある。

 例えば

   米百俵の精神みたいな。

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追記の記事

 

2020年1月12日 (日)

学校給食の無償化の是非-1

上尾市の学校給食はハウマッチ?

市議選時に政策テーマについてリクエストされていたので漸く書く(当時は敢えてアップしなかった)。

共産党は前から小中学校の給食無償化を主張していたが(公明党も同じかもしれないが詳細不明)、昨秋「市民の声」がチラシで取り上げていた。不正な無駄使い(新図書館関係で4億円)したことへの反論の一つに中学校の給食無償化2.9億円をPRしていた。ちなみに一回の無駄使いに対して、毎年支出する政策を充てるのは可笑しい。

さて、「わぁラッキー」と当該世帯は喜ぶべきなのだろうか。一般世帯には、「そこまで必要?」と思いつつも、非寛容的な人と思われたくないからスルーしがちだ。しかし大衆受けしやすい政策は、何かのはずみで政治的多数派になって実現する可能性もある。だが、その前にデータで紹介しよう。上尾市の給食費のデータである。

上尾市 年間(万円 材料単価(円 月額 推定市価 人数
小学校 49,000 250 4,300 625円 11000
中学校 29,600 310 5,200 775円 6000
合計 78,600       17000人

今は年間総額を11カ月で割り、日割り等で加減している。そもそも、(学校給食法11条)学校給食は、施設整備運営費は自治体が負担し、食材費は保護者の負担というように、前から労務費と設備や水光熱費は税金で負担している。上尾市は各家庭が各学校口座に振り込み、各校がそのカネで材料費に充てる仕組みをとる(私会計と呼ぶ)。

一般に飲食店の材料費比率は30%なので、学校給食だから利益分は無しとして(仮定の)利益10%をのせて40%で逆算すると、一食775円のランチである。その6割が補助されているわけだ。街の定食屋と比べてこの価格が高すぎるのかは給食の実態を知らないので分からない…(50%なら500~600円だ)。

ようするに無償化と言うと食材費の無償化という意味になる。埼玉県では次の三町のみ。滑川町0.92、小鹿野町0.34、神川町0.52 参考:上尾市0.92

値は自力でカネを集められているかを示す財政力指数だ。滑川町の指数0.92は町としては県下トップクラスである。東武東上線駅前の宅地開発が盛んで出生率も県下一位と好循環であるが、非常に稀な例である。こちらのグラフ小鹿野町は2015年より完全無料化。16年度決算では生徒数866人分で約4100万。神川町は2019年度からで、4小学校の630人と1中学校の320人で約4000万円。

2017年度の文科省調査でも全1740市区町村のうち小中学校無償化は76で4.4%しかない。多くが人口一万人以下の町村という。つまり少子化対策・定住促進の面が強いのだが、財政力指数が低い場合は自前の町村税ではなく、地方交付税が原資と言えるかもしれない。

上の3町は人口二万人以下であるが、上尾市の児童生徒数は17,000人いる。仮に、困窮対策が目的ならば、既に就学援助制度で保護されている。古いデータだが、下は要保護(生活保護)児童と準要保護児童数と給食費支給額だ。就学援助対象は1600人、7000万円近くである。

H25年度の人数(2013) 要保護と準保護人数、比率 給食費支給額
小学校 12,238 985 8.00% 3900万円
中学校 6382 656 10.30% 2900万円
18,620 1,641 8.80% 6800万円

国の「生活保護法」以外に、学校教育法第25条は経済的に就学困難である者に、市町村が必要な援助をしなければならないとあり、準保護制度が自治体ごとにあり、学用品や旅行代、給食費などを支えている。上のデータ、就学援助対象人数の比率8.8%だけでは、上尾市は多いのか少ないのか分からないが、実は全国の小中学生の16%が対象であり、6人に一人は給食費無償と言われる(2012年度)。

それでも冒頭の政策は、所得に関係なく対象全員を無償にするのだから、「選別主義」から「普遍主義」へというわけである。中学校に限れば、10人中残りの9人もタダにしますということ。

つづく

 

2019年8月23日 (金)

私のパブリックコメント

上尾市学校施設更新計画基本方針(案)への提出原稿

前記事の続き  (参考 上尾オンブズマン氏も提出 )

 

Pdf文書、A4×3頁 原稿はこちらから

腫れ物に触るようでは議論が活性化しませんから、 小中一貫校化の提案例は 2小+1中 として具体名を挙げています。通いやすさも重視されるでしょう。


Photo_20190822180101

なお、前記事では児童数減少のグラフを見せましたが、持続可能性と言う点では人口分布図を見た方が刺激的です。

Photo_2

上尾市の今を支えている「団塊ジュニア・45歳前後層」の20年後の負担感が心配です。

上を支えつつ、支えてくれる下がいませんから。

なお上尾市人口は22.8万人で微増中ですが外国人の増加によります。

  

関連 上のグラフ元記事 上尾市の人口問題の目次ページ

 

 

 

 

 

2019年8月21日 (水)

上尾市学校施設更新計画基本方針(案)へのパブリックコメント

パブリックコメントは市民の声を聞いたというアリバイ作りか?

追記 上尾オンブズマン氏も提出 、ツリーマップ図による規模比較を追加

上尾市の通達は市役所一階のお触書が伝統ですが、Webに載せる場合も多いです。でも市のWebサイトは階層が深くなる構造だから、奥深くへ進まないと見つかりません。しかし、パブリックコメント(PC)については常に左サイド「市民の声」の中で募集します。ただし募集中があるか否かはクリックしないと分かりません。

 最近、教育総務部から標記の募集がありました。

上尾には小学校22と中学校11があります。

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小学生は1980年の23,000人、中学生は86年の11,000人をピークに減少を続けて今は、その半数にせまります。一方、1975年前後に集中的に建てられた校舎は今後20年間で一斉に建て替え時期を迎えます。これは大変、という訳で長期的視点での基本方針案を作って意見を求めています。
と言っても、「どこ」を「どうする」は具体的には書いてありません、角が立たないように一般論のままです。

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実は、本件は昨年から始まっていたテーマなのです。

学校施設ミーティング」という会合が昨年9月から三回開かれました。学校評議員5人、退職校長会2人、PTA4人、公募市民などで構成されました。私は応募で選ばれたのですが、四人枠に二人しか論文提出しませんから、上尾はサルでも選ばれます。

グループ毎にディスカッションをしました。問題や改善などを紙片に書き、並べて貼って、発表と言うお決まりの「KJ法もどき」です。しかし、学校関係者なのに問題指摘が二つしか出せないような方が混じると、議論は活性化せず、雑談会になり下がります。

『仲良く皆さんでお話をしたい』なんてことを望んで夕方から出かけたわけではないので、退職校長とのグループになったことで少しは専門的な話ができたのは救いだった、と記憶します。

今回のPCは、その延長として提出しています。提出者は数名では(笑)。本当は、児童減少が深刻なエリアや教育関係者が、(方針案を熟読したうえで)参加すると良いのです・・・。子供が卒業してしまうと学校への関心も薄れますね。

 提出文は次記事で公開しますが、目次は下のようなもの。

1.意見

 1 本当の背景的な理由説明を欠くのは片手落ち

 2 書かれていない右肩下がりの理由 

2.具体的提案

 3 小中一貫校(9年制の義務教育学校)の提案

 4 市境という大人の都合を撤廃すべき

 5 鍵付きロッカーや空き教室の活用

3.本案全体に想うこと(意見)

 6 ハード面の充実が教育ではない

 7 地域への説得など

 8 信頼回復のために

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総論賛成、各論反対になりやすいテーマを当たり障りなく扱うと、問題の本質を見誤ります。また市民の声に過剰に反応すると、対策が後手後手になります。ただし一番あり得るのは危機感の欠如。そして短期人事異動により担当はコロコロ替わり、統合した時は消滅一歩手前、誰も反対する気力がなくなった時ということもあり得るのです。

パブリックコメントは今までも何度か出しました。基本的に市方針を替えるような意見を採用することはありません。すれ違いが九割。特に島村の市長案件(上平図書館建設)では、曲がったものを真っ直ぐと言い張ったのが「愚かな教育総務部」でした。

なお、神奈川県秦野市の試算では、小中学校9 年間で一人に国税・地方税で約60万円(全540万円)が必要といいます。それだけの税金を納めるには、子ども一人なら年収700 万円、二人なら年収1000 万円が必要となり、義務教育とは富の分配により維持されている公共施設の代表例だと言うのです。

つづく

 

2019年5月10日 (金)

上尾市教育委員会の「不都合な真実」-12

上尾市図書館が5.1を休館にした「本当の理由」とは ―by 上尾オンブズマン

 図書館は「教育機関」であるから、その役割は市教委HPに記載されている。通常は月曜休館だが、10連休では5/1(天皇即位日)が休館となることに違和感を持った。図書館利用者には天皇即位は関係無いからである。近隣市町でも休館としたのは上尾だけであった。

 だが、上尾市が5/1を休館としたのには表向き以外の別の理由もあったと思われるのである。今回は、教育機関としての上尾市図書館が抱える「不都合な真実」についてお伝えする。

■上尾市図書館の2019.5/1休館の「理由」と他市町の状況は?

 図書館だより「はる号(4・5・6月号)」には、「5月1日(水・天皇即位の日)は全館休館します」とだけあり、これが表向きの「理由(?)」らしい。貸出カウンターにも同様のメモが置いてあり、係からも口頭で告げられたが、休館する理由の説明は無かった。

 近隣の5/1開館状況は、さいたま市(改修中1館を除く)、桶川市、伊奈町、川越市、県立図書館(久喜・熊谷)いずれも開館。5/1を「天皇即位日」との理由で休館としたのは、草加市であった(志木市も休館だが、理由は「館内整理のため」)。

■図書館休館の「本当の理由」は、カウンター業務にあたる職員のシフトの問題?

 筆者は、情報公開請求により、市図書館が5/1を臨時休館にすることについての「起案・決裁文書」を入手したところ、次のような事実が判明した(主なものを抜粋)。

(1)上尾市図書館規則に従えば、2019.4.23から5.12まで連続で20日間開館することになり、今までそのような長期連続開館の前例は無い。

(2)図書館カウンター業務は、上尾市都市開発株式会社と委託契約を締結し、同社スタッフ(全員女性)が従事している。勤務の傍ら、育児や介護にあたる者が少なくない。

(3)5/1を休日とする法律の付帯決議に、「当該期間中の長時間労働の抑制」が言及されている。

(4)連休中は帰省等によりシフト勤務できるスタッフ数が限られる。

(5)上尾市都市開発株式会社からは、当該期間中の勤務ローテーションを組むには困難な部分がある旨、相談が寄せられている。

 以上から、「天皇即位の日」だから休館にしたわけではなく、スタッフの勤務シフトの問題であることは明らかである。ここには、上尾市図書館が非正規のスタッフに頼らざるを得ないという「不都合な真実」が見えてくる。

■上尾市教委は、非正規職員に依拠しなければならない実態を検証すべきである。

 上尾市図書館規則で「(図書館長は、特別の事情があるときは)臨時に休館日を定めることができる」とされていることから、今回の長期連休で言えば、4/30と5/7を休館にすべきであったのではないかと筆者は考える。

 現在、上平新図書館移転の問題はW逮捕により次の段階に来ている。市民のために、どのような図書館にしていくのかが問われなければならないが、職員や現場スタッフの問題を抜きにして図書館のあり方を論じることはできない。上尾市教委は、現在の非正規職員に依拠せざるを得ない実態をすぐに検証すべきであり、市民目線に立った図書館にしていくための努力をすべきである。

 実はこうした問題は図書館に限ったことではなく、上尾市立小中学校の現場でも同様なことが起こっている。県費負担の教職員(正規職員)ばかりでなく、市費の臨時的職員や支援員(非正規職員)が今の学校を支えていると言っても過言ではない。そのことについては後日お伝えしたい。


 

●会計年度任用職員

法改正があり、2020/4月から会計年度任用職員制度というのが導入される。如何にも役人が作った用語だ。

非正規公務員(非常勤や臨時職)の雇用が大きく変わり、任期は一年(会計年度)で自動継続ではなく能力等を見て再任用される。フルとパートの差はあるものの通勤・期末・退職手当などがでる(らしい)

当然、指定管理による外注化は関係ないから、委託元との雇用契約になる。市役所の中もいろんな委託先の人が働いていて、最低賃金898円の人もいるだろうが、市役所がパート時給の実態を知ることはない。

 

関連 

4-上尾市のラスパイレス指数が高い理由と対策のゆくえ

 

 

 

2019年5月 6日 (月)

行政の杓子定規な対応・・・ここは遊ぶ場、自習は禁止よ

下の記事のコメント欄に綴られた長文は、小さなできごとによる指摘ですが、世の中の根本的な問題を孕んでいると思い、人目に触れるように記事化しました。

 同じ図書館を扱いながら、この差はどこにある

投稿: まめ | 2019年5月 6日 (月) 13時56分 

上尾市には、こどもの城と言う児童館があって、そこには、図書室があり、椅子とテーブルもその部屋にあり、そこでゆっくりと本が読める訳ですが…
子供が学校を通して「読書パスポート」と名前のついた手帳をすでに貰っていて、それには、日々、読んだ本のタイトルを書いて良いとされています。この長い10連休の間にも、読んだ本のタイトルを読書パスポートに書いておくことが、学校の宿題のうちの1つにありました。
こどもの城の図書室で、1度に6冊の本を読み、そのタイトルを読書パスポートに記入をしていたら…職員の方から「ここは、勉強をするところではありません。」と注意をされたそうです。それに対して「学校の宿題で、読んだ本のタイトルを書かなきゃなので、書いているだけです。」と返したそうで、すると職員の方から「では、終わったら、すぐにしまって下さい。」と言われたそうです。この子供と一緒に付き添う大人がいての話。
このやりとり、一体何が良くないの?と思っていましたが…

後日、こどもの城に電話で、図書室の入り口に子供目線で読める注意書きは、何って文言が書いてあるのか?を聞いてみたら、その方は文言までは覚えていないそうですが、こども城は「遊び場」なので、自習などは禁止にしていますとのことでした。 
読書パスポートに記入していただけで、注意されたことまではこちらは全く伝えていませんが、その方の説明では、鉛筆などが落ちていると小さな子の遊び場として、危ないからという理由もあるそうです。
結局は、子供が安心して本が読める場所として、最適なのでしょうかね?

沢山、本を読んで本のタイトルを書いていて注意を受けたら、子供心にどう思う?職員の話の持っていき方はどうだった?
上尾市は、ハコモノを作ることばかり、一生懸命になっていないで、職員などソフト面も磨いていただきたいなと思う話でした。
上尾市教育委員会は、読書パスポートを渡して、読書を推進していますと言っていても、上尾市の子供に接する職員の現状は、こんな感じです。

end


 

 そんな型にはまった指摘をしたら、現本館だってつまみ出される人が続出。上尾の市役所だって教育現場だって議会だって、サボる人間を雇う所ではありません、と返しましょうかね。

世の中が事なかれ主義に陥ると、どんどん窮屈になりますが、弱そうな者には注意をし、強そうな者には見て見ぬふりをするのも世間です。お子さんがそれを体験したわけですが、まだ早すぎたかも…。

仮にですが、委託先のパート職員だとするとその杓子定規な応対は、低コスト化の悪い面とも言えます。

 

 

 

 

2019年4月26日 (金)

上尾市教育委員会の「不都合な真実」-11

シリーズ  1 2 3 4 5 6  7  8  9  10  コメ  11

住民監査の結果 その2  by 上尾オンブズマン

 前回10では、教育長と市教委事務局による服務管理が不適切であることを監査事務局も認め、厳しい指摘がされたが、結果「棄却」となったことを伝えた。また、今まで出てこなかった教育長の苦しまぎれの「言い訳」の信憑性が無いことも伝えた。今回は、監査委員や指摘された池野教育長らはどうすれば良いかについてお伝えする。

■監査委員は「自主返納を求める」と勧告すべきだった。

 全国的に見て、住民監査請求に対する監査委員の「勧告」(=今ケースなら給与返還を求めること)は、2014・2015年度で監査請求1,461件中、勧告は43件、3%に満たない

 これでは「監査委員は悪行をなす各執行機関の防壁にすぎない」(田中孝男『住民監査請求制度がよくわかる本』公人の友社, 2017年, 53頁)と言われても仕方ない。今回の例で言えば、監査委員は「関係職員の説明をそのまま肯定することができるような直接の証拠は乏しい」とまで述べたり、提出証拠書類は27種類もあることから、教育長の「悪行」は明らかであることから、「自主返納を求める」と勧告すべきである。

■池野教育長は「給与の一部を自主返納すべき」である。

 8か月に及ぶ「証拠集め」から住民監査請求にまで至った私としては、監査委員の「結果」を徹底的に検証し、少しでも疑念があれば、それはどういうことなのか知りたいので、今後も粘り強くこの件で情報公開請求をおこなうつもりである。

 もし池野教育長がこの投稿を目にしていたなら、次のように提言したい。

『確定証拠を基に、これだけの実態を暴かれて、監査委員にも苦言を呈されても、まだあなたは市内の教職員、子どもたち、保護者、市民に対して胸を張って「自分は何も悪くない」と言うつもりですか?今からでも遅くないので、給与の一部(時給4,520円×10時間分=45,420円)を上尾市に自主返納してください。』

■上尾市教委事務局は、教育長の「アリバイ作り」をやめ、市民的視座からの仕事をすべき。

 おそらく、市教委事務局は監査委員からこのような「厳しい指摘」を受けたことがないであろうことは容易に想像がつく。今は池野教育長の「アリバイ作り」に夢中だろうが、少し落ち着いたら、どうしてこんな杜撰な仕事をしてきたのか、猛省してもらいたい。少なくとも、教育長への忖度は即刻止め、「市民はどう思うか」を考えながら仕事をすることが重要である。

 とりあえずこの件についてはこれでひとまず筆を置くが、何か動きがあればお伝えする。

以上

 

2019年4月25日 (木)

繰り返される上尾市役所の構図、トップの不正と腰巾着

シリーズ  1 2 3 4 5 6  7  8  9  10

以下は前記事-10への私のコメントです(誤解があれば投稿主から指摘してほしい)。

タイトルの腰巾着呼ばわりは酷い、と思う方がいても、本当に上尾市役所に居たんだからしょうがないでしょう(‘ω’)。まず本件シリーズが長いため、住民監査請求の争点を要約します。

池野教育長へ5月分給与の一部(10時間分)として45,420円の返還を求めた。内訳は2018年、

5/11の4時間(横浜からの帰宅は13時頃なのに17:15まで勤務)。記事-1

5/16の6時間(一関市の会議のために前泊日の朝から出かけて勤務実態不明) 記事-3

 関係職員が監査報告書に登場したのは、部下を証人にしたアリバイ工作と思う(委員も証拠は無いと認める) 。帰庁後の課長への口頭報告は旅行談義と区別が付きません。教育長だから文化施設の視察は職務の内と書いてますが、その肩書を使えば遊技場でも"青少年の実態調査"と言い張ることができます。むしろ、視察の成果を文字化できない点で職務遂行能力の無さを、監査委員は指摘すべきなのです。

 私なら「彼は業務を果たした。だが成果は無い。」とし、給与返還はムリでも、賞与査定がマイナスです。

 結局、出張報告を書かない気楽な仕事ぶりが仇となりましたが、職場に相応しく喩えれば試験後に答案用紙をすり替えたです。(今までの施設見学時の入場券は全て清算したか?)。

 報告書には「保身でかばい合う構図」が透けて見えます。これは逮捕市長と業者の癒着を知りながら、見て見ぬふりをした加藤副市長とその配下。逮捕議長の不当介入を黙認した人たちと似ています。「上司を守ろう」がうまく行けば、周りの評判以上に出世するかも知れません。民間でも、アイツは「常務の腰巾着」とか妬まれます…

監査事務局は(市役所という)組織防衛を優先し、監査委員は住民からの異議をはねつける用心棒です。彼らの予算額は職員人件費4700万円(南雲局長と部下4人)、監査事業費300万円(監査委員報酬含む)で5000万円ですが、庁内一の閑職と想像します(当年予算書より)。
 企業経営なら、こういう用無し部門(失礼(^-^?)、手余り部門)は事案発生時に臨時編成にして低コスト化します。

提案 議会で扱うと録画と議事録で永久保存になります。議員に一般質問で取り上げさせ、議場で本人に答えさせます。監査報告末に「措置を講ずることを強く求める」とありますから、具体策を答弁させます。

 貴下の8カ月の苦労が、事なかれ主義のお役所体質に冷や水を投じたのは明らか。3年前の上平用地を4倍の大甘査定で買ったのはケシカラン、という請求への棄却と比べ、判断文に「しかしながら」を二つ、さらに管理不備を指摘させたのは"戦果"です。

 最後に労作をねぎらい、教育長 住民監査請求 事例」でネット検索したら上位ヒットするよう工作します。先ずはブログ等保有者は下のリンク付き文字列をブログ等に貼り付けてください。

例 「教育長 住民監査請求 事例 上尾市 」 

総括 市政の体質が変わらない限り、市民からの監査請求は今後もハネ返されますから、請求を起こそうとする人は現れず、事務局は安泰の日々です。

 行政の体質を変えるのは、一に市長ですが、次は市議会にあります。そろそろ策を練らないと・・・

 

 

2019年4月24日 (水)

教育長に対する住民監査請求の結果-10、事例、上尾市、却下

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請求人の主張をほぼ認めるも、結果は「棄却」by 上尾オンブズマン

教育長シリーズはこちら。監査全文はこちら (7頁,5Mb)、パスワードsabori

「池野教育長の空白=サボリの10時間」について、給与の一部返還を求める住民監査請求を行い、結果が4/18にでた。監査委員の「判断・意見」は私の主張をほぼ認めつつも、結論は「請求棄却」となり矛盾をはらんでいる。監査委員が認めざるを得なかった「不都合な真実」を、二回に分けてお伝えしよう。

■監査委員の「判断」・「意見」とは

1.判断(1)から引用p.6 「この勤務状況を整理した書類がなかったことについて、教育委員会は適切な管理を欠いていたといわざるを得ない。」

2.判断(2)から引用 「教育長は、出張用務を終えたときは、その概要を教育委員会等に報告しなければならないと考えるが、そのような報告を行ったとする書類を確認することはできず、適切な復命が行われたとはいえない。」

3.意見から全文引用p.7 「本件監査の結論としては、上記のとおりであるが、監査を実施する過程において、教育長の勤務状況や出張の復命について、関係職員の説明をそのまま肯定することができるような直接の証拠は乏しいものがあり、市民の目線に立てば、教育長が職務に従事していないとの印象を与えたものと思われる。また、教育行政の責任者として、服務規律の厳正な確保を指導する教育長の服務に係る記録の管理が不適切であったことは、大変遺憾である。

 教育委員会事務局は、請求人からの行政文書公開請求等により改善の機会を得ていたにもかかわらず、事実確認や見直しを怠ったことが原因となり、今回の住民監査請求につながったと考えられ、市民にこのような疑念を生じさせないためにも適宜改善し、適切な管理に努めるべきであったと考える。
 ついては、教育長の服務に係る記録について検証するとともに、今後の管理体制の構築と適切な運用を図るべく措置を講じることを強く求める。」

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 監査委員の構成(税理士、新政クラブ元議員、嶋田議員)は第三者委員会では無いのだから、「棄却」は必然かもしれないが、「意見」の二つの朱記部(上)は、私の27種類に及ぶ証拠書類の賜物であると自負したい。

■池野氏の見苦しい「あとづけの言い訳」

 監査委員による確認として、「関係職員への事情聴取によると、池野氏は5/11の13:30~17:15は、翌日の地域行事出席の勤務時間に充てると職員に報告した」という。しかし「関係職員の説明を肯定する直接証拠は乏しい」と書くように、信憑性は無いのだ。

 その関係職員とは誰、報告された職員とは誰なのか。私の8か月間の調査中、教育総務課の担当からはそのような話はただの一度も無い。結果後に担当に確認したが、「私も初めて聞いた」とのことだ。

 また、5/16は出張と称して7時間の空白が生じたが、公務として博物館に行ったことを、生涯学習課長に口頭で報告したと今回、持ち出してきた。実は、私は今回に先立つ本年1/19に情報公開請求をしていたのだ(下記)。

上記の事実や証拠書類等から、池野和己教育長の2018年5月16日の10:08~17:15までの時間は、<所定の給与を受給しているにもかかわらず、池野教育長が「全国都市教育長会議」に出席すると称して、勤務の実態が無く、全く空白になっている時間>であることが露見したものであると請求人は主張いたしますが、請求人のその主張に対して反証・反駁するに十分な証拠書類・文書・資料等で、上尾市教育委員会が保有するもの。

 これへの回答は「文書不存在」であり、私に「反証・反駁することはできません」と明言した。「公務で博物館に行き、口頭で報告した」が本当なら、この時に説明できたはずである。まさに語るに落ちる後で考えた言い訳となり、見苦しく、恥ずかしい。「厳正な服務」を強いられている多くの教職員は、こうした「でたらめ服務」を知ったら、「ひどい話だ…そんな池野教育長にはいろいろ言われたくないよ」と率直に思うのではなかろうか。

 2へつづく


参考 教育長の推定年収1126万円、うち賞与290万円/データはこちら。上記の監査請求では時給換算値4542円。

 ブログ主により原文を簡略化してあります。
 証拠が無い時に自前の証人(部下)を立ててアリバイ工作する手口は、"教育者"に相応しく言えば「答案用紙を後から差し替えた」ないしは「テストの自己採点」です。どちらが腑に落ちますか。アドバイスを込めたコメントは明日の記事へ。

 

 

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