上尾市の参院選分析-候補者魅力度と次の県議選へ
参院選にみる政党ロイヤリティ VS 候補者魅力度
上尾市の投票率は49.6%で、前回三年前より2・6ポイント増えた。予想外だった。これにより投票人数は6100人増えた。
また、埼玉県全体に言えることだが上田清氏の影響が半端なかった。投票率が上がったにもかかわらず、維新を除き主要政党候補者が票数を減らしていた。つまり上田氏は投票率アップに寄与した可能性がある。 シャレを兼ねている(^^♪)
さて、新聞社の出口調査で明らかなように、ある政党候補者へ投票したからと言って、比例区でも同じ党へ入れるとは限らない。しかし、そのデータは非開示であるから、横軸に候補者の得票数、縦軸は比例区の政党の票数で見たのが下図。

さらに対角線を引き、線の右側に行くほど「候補者」による票なので候補者魅力度とし、線の左側は「政党」票なので忠誠度を表す、と仮定した。
線上にプロットされた共産党は典型的である。梅村さんを選んだ人の全員が共産党へ入れたと映る。同じく結束力が強いと思われる公明党は、西田さんへ入れても公明党へ入れない人が3500人と目立つ。そして、投票率が上がったのに与党・公明党は立憲・共産と並んで選挙区と比例の2つで前回よりも票を減らしている。理由は支持層の高齢化くらいしか思いつかないが、静かな離反は内部的にはショックなのだと思う。
上田氏は無所属だが、国民民主党の推薦である。その上田票の6~7割は他党へ流れている。特に自民党が7400票も多いのは上田さんからの受け皿になったかも。
維新とれいわは組織が小さいから候補者名より「党名」優先なのは当然だ。なお、県南部の若い市では維新が立憲を上回ってきた。上尾市でも共産党を突き放し、公明党に並ぶ。昔は、石原氏の維新の会(18000)やみんなの党(1万)が有ったので、この先は分からない。ただし、当時は保守を侵食したが今は改革イメージで幅広く取り込んでいるようだ。

来年4月の県会議員選挙を占うと…
上尾市の県会議員(南13区)は、2019年で大接戦となり自民党が落選という、界隈では珍しい選挙区になった。基礎票からあり得ない姿なので、候補者の魅力度と言うのは案外バカにできないなと思う。
前者との差 | |
石渡 | 一位当選 |
町田 | 1,180 |
秋山 | 500 |
清水 | 881 |
来4月の県議選には尾花瑛仁・市議会議員が自民党からでる。
たぶん、現役三人から一人落選するだろう。と言うのは、既に市内の自民党掲示板には尾花さんの写真と広報誌が目立ち、前任者の時とは比べ物にならない。つまり、長年の上尾自民党のゴタゴタが世代交代で収まったとみれば、基礎票の多さで当確になる。
県議選は候補者との距離感が近くなり、相対的に政党ロイヤリティは低くなる。候補者の魅力度が高いと党の基礎票を超える。秋山もえさん当選は、その典型と自民混乱の漁夫の利が寄与したと思う。今回は自民混乱が無いので、前回よりも魅力度でカバーすることが必要だ。
県議選_上尾市伊奈町の南13区は三位争い
しかし、投票率が低いと(38%程度)、政党ロイヤリティ依存になってしまい、最後は組織票で決まる。
今回の上尾立憲は比例票が、たった半年前の総選挙より45%(12000票)も減らした。町田皇介さんは前は国民民主党だったが、今は立憲に属していた。しかし、彼のHPやプロフィールに立憲の文字は見当たらない。選挙上手な三人組(大島・上田・畠山さんら)の後援会名簿に依存しているのだろうか。
つまり、立憲民主党を名乗る地方議員がいても、自分の選挙の時だけ看板を使ったり、或いは看板さえ使い分けるようだとしたら、党組織が拡大することもなく足腰の弱い政党として凋落するのは当たり前だろう。
もしも来春、維新が党勢拡大として出てくると立憲や自民が食われて混とんとする。市議選が近いことから売名政党からも出そうな感じ。なお、伊奈町在住者から出ないためか伊奈町の投票率が低く、票数は上尾比で6対1くらいだ。
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