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2022年7月14日 (木)

上尾市の参院選分析-候補者魅力度と次の県議選へ

参院選にみる政党ロイヤリティ VS 候補者魅力度

参考 NHKサイト 埼玉県選挙区

 上尾市の投票率は49.6%で、前回三年前より2・6ポイント増えた。予想外だった。これにより投票人数は6100人増えた。

 また、埼玉県全体に言えることだが上田清氏の影響が半端なかった。投票率が上がったにもかかわらず、維新を除き主要政党候補者が票数を減らしていた。つまり上田氏は投票率アップに寄与した可能性がある。 シャレを兼ねている(^^♪)

 さて、新聞社の出口調査で明らかなように、ある政党候補者へ投票したからと言って、比例区でも同じ党へ入れるとは限らない。しかし、そのデータは非開示であるから、横軸に候補者の得票数、縦軸は比例区の政党の票数で見たのが下図。


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 さらに対角線を引き、線の右側に行くほど「候補者」による票なので候補者魅力度とし、線の左側は「政党」票なので忠誠度を表す、と仮定した。

 線上にプロットされた共産党は典型的である。梅村さんを選んだ人の全員が共産党へ入れたと映る。同じく結束力が強いと思われる公明党は、西田さんへ入れても公明党へ入れない人が3500人と目立つ。そして、投票率が上がったのに与党・公明党は立憲・共産と並んで選挙区と比例の2つで前回よりも票を減らしている。理由は支持層の高齢化くらいしか思いつかないが、静かな離反は内部的にはショックなのだと思う。

 上田氏は無所属だが、国民民主党の推薦である。その上田票の6~7割は他党へ流れている。特に自民党が7400票も多いのは上田さんからの受け皿になったかも。

 維新れいわは組織が小さいから候補者名より「党名」優先なのは当然だ。なお、県南部の若い市では維新が立憲を上回ってきた。上尾市でも共産党を突き放し、公明党に並ぶ。昔は、石原氏の維新の会(18000)やみんなの党(1万)が有ったので、この先は分からない。ただし、当時は保守を侵食したが今は改革イメージで幅広く取り込んでいるようだ。

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来年4月の県会議員選挙を占うと…

 上尾市の県会議員(南13区)は、2019年で大接戦となり自民党が落選という、界隈では珍しい選挙区になった。基礎票からあり得ない姿なので、候補者の魅力度と言うのは案外バカにできないなと思う。

  前者との差
石渡 一位当選
町田 1,180
秋山 500
清水 881

 来4月の県議選には尾花瑛仁市議会議員が自民党からでる。

 たぶん、現役三人から一人落選するだろう。と言うのは、既に市内の自民党掲示板には尾花さんの写真と広報誌が目立ち、前任者の時とは比べ物にならない。つまり、長年の上尾自民党のゴタゴタが世代交代で収まったとみれば、基礎票の多さで当確になる。

 県議選は候補者との距離感が近くなり、相対的に政党ロイヤリティは低くなる。候補者の魅力度が高いと党の基礎票を超える。秋山もえさん当選は、その典型と自民混乱の漁夫の利が寄与したと思う。今回は自民混乱が無いので、前回よりも魅力度でカバーすることが必要だ。

県議選_上尾市伊奈町の南13区は三位争い

 しかし、投票率が低いと(38%程度)、政党ロイヤリティ依存になってしまい、最後は組織票で決まる。

 今回の上尾立憲は比例票が、たった半年前の総選挙より45%(12000票)も減らした。町田皇介さんは前は国民民主党だったが、今は立憲に属していた。しかし、彼のHPやプロフィールに立憲の文字は見当たらない。選挙上手な三人組(大島・上田・畠山さんら)の後援会名簿に依存しているのだろうか。

 つまり、立憲民主党を名乗る地方議員がいても、自分の選挙の時だけ看板を使ったり、或いは看板さえ使い分けるようだとしたら、党組織が拡大することもなく足腰の弱い政党として凋落するのは当たり前だろう。

 もしも来春、維新が党勢拡大として出てくると立憲や自民が食われて混とんとする。市議選が近いことから売名政党からも出そうな感じ。なお、伊奈町在住者から出ないためか伊奈町の投票率が低く、票数は上尾比で6対1くらいだ。

 

2019年3月 4日 (月)

埼玉県議選_上尾市伊奈町の南13区は三位争い

関連 22.12.25 尾花あきひと候補と公明・・・そして踏台議員


●追記2 2019年の結果分析   

(1)埼玉県議選全体の投票率

 今回2019/4/7の投票率は35.52%、最低だった前回(2015年)の37.68%を2.16ポイント減らして過去最低を更新。全52挙区中、無投票区は過去最多の22区もあったことが影響したよう。ちなみに1951年の85%が最高。

 

(2) 南13区(上尾市と伊奈町)

 上尾市の投票率は36.94%で前回よりも2.4ポイント減です。上尾市では石渡、秋山、町田の順ですが皆17000票台で差は1.2%内に収まる大接戦でした。

 秋山さんに特徴が出ています。地元の西上尾第二団地の投票率が二番目に高い43.9%、同第一団地42.4%は4位です。有権者数5182人と多い第二団地で高い投票率は有利です。しかも、市全体の投票率は男36%・女37%ですが、第二団地では男42%に対し女が46%と最高値を出しています。女性の二人に一人は投票した、彼女への地元ロイヤリティーの高さかもしれません。一昨年の市長選では平均的な投票率だったものの、今回は団地パワーが働いたとも言えます。後講釈ですが、アリオで期日前投票所が開設されたのも秋山さんに有利に働いたかもしれません。

 町田さんの緑丘の東保健センターは40%と全体より4ポイント高く出ていました。男女差はありません。

39投票所のなかで有権者数が5900人超の7投票所の投票率は平均以下です。特に男性の投票率が低い傾向にあり、全体投票率が2.4ポイント減となる原因です。また尾山台、瓦葺、原市などは投票率が低いままです。

清水さんの地元効果はよく分かりません。上尾市プラザ22は43%と高いのですが有権者数は多くなく、そもそも同投票所には場所柄、議員の地域密着性があるのかは不明です。なお選挙公報を見れば、清水氏の内容は他候補よりも抽象的だと分かります。

 上で秋山さんの勝因の一つを挙げましたが、実際は清水さんの敗因こそ「負けに不思議の負け無し」の典型かもしれません。前回は保守分裂で清水氏と斎藤氏7200票を合わせて約2.1万票です。今回は現職で保守一人ですから、投票率が2.4P減を考慮しても2万票がとれるはずが、4000票も足りません。つまり上尾の自民党は一つにまとまることはなく、対共産党よりも身内(或いは権益?)の争いを優先したと見えるわけです。

 理念よりも怨念だったとしたら、そもそも保守と言えるのかも怪しいわけです。これこそ先の議会で伝えられた「上尾には上尾のやり方がある」という意味ではないかと納得するわけです。

  


●追記1 今回選挙の結果 2019/4/7 上尾市選管はこちら 36.5%、伊奈町選管はこちら 32.9%

  氏名   得票数   前回比   増加率 (4/8増加率訂正、グラフ追加した)
当 石渡豊  21,213   2,175   11%
当 町田皇介 20,033   -741   -4% 
当 秋山もえ 19,533   7,313   60%
落 清水義憲 18,652   2,834   18%



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町田は前任畠山よりも票を減らした。秋山60%増は予想以上の大健闘、党の基礎票に個人人気票が加算されたと思う。特に秋山は上尾市において町田を上回り、身長競争では高すぎるよりも170cm位が丁度よいという市民の判断かもしれない。ちなみに地方議員の最高は196cmで日本一と自慢する奴がいるが、どんな役に立つというのか( ゚Д゚)

清水は増やしたが、前回の斎藤8300票の三分の一しか取り込めていない。上尾自民党は党としての在り方よりも情にこだわる体質なのか。新聞的な見出しは「共産新人が自民現職に勝つ」かもえ。


●以下は元記事

今年の県議選は夏の参院選とアベック活動が多い。

選挙が近づくと呼んだわけでもないのに、勝手にやってきて話をし始める。と言っても当人はいなくてスピーカーからの録音だ、という風景が繰り広げられる。4/7投開票の県議選の上尾市・伊奈町の南13区には既に四人が名を連ねており、選挙戦は始まっている。ポスター貼りの活動が早かった印象では・・・

・秋山もえ(共産党、元上尾市議2/20辞職)
・町田皇介(国民民主党、元上尾市議1/31辞職)
・清水義憲(自民党、現職)
・石渡 豊(公明党、現職)

 前回2015(h27)の選挙結果は次の通り。

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投票率は上尾39%、伊奈町33%とあるように伊奈町民の投票意欲が低いことは地元から誰も出ていないためだろう。仮に全町統一候補を出して投票率60%超せば可能だが…

 さて今回は「若い」市議出身二人の登場が投票率を上げる方に作用し、一方で近年の「政治的無気力の蔓延」が下げる方に作用し、その綱引きになるが、きっと後者だろう。

畠山さんの後任が町田さん。出世双六みたいな人事だが、畠山さんの市長選出馬により早まったと思う。では町田さんの後任市議は誰なのか。海老原さんか、或いは新人がいるのかは分からない。まだ知名度が低いため、畠山さんの票数までは届かないだろう。どのくらい減らすかが問われる。

安泰なのは石渡さんかな。伊奈町で一位得票なのは支持者の忠実度の成果かも。トップ当選もありそうだが、実はそう簡単でもない。二年前の衆院比例の方が県議選より高い投票率50%なのに上尾も伊奈も上の票数以下なのだ。公明党や共産党は支持層の高齢化問題という悩みを抱えていると聞く。

気がかりは秋山かほる票の行方。何割かは棄権に回るだろう。秋山もえさんは2011年にも市議から県議選に出て落選し、年末の市議選で返り咲いている。市議では二回連続トップ当選を果たし、今回はキャリアを積んでの挑戦だが、出たり入ったりで「名前」を売り続ける戦術が、党以外票をどれだけ獲得できるのだろうか。

注目は前回最下位の清水さん。斎藤さんへ流れた票がどうなるのだろう。彼らの溝はどの程度深いのか知らないが、自民サイドで分裂が無いのは票を伸ばす要因だろう。衆院比例の39%換算値は2万票となる。(追記 先の市長選で鈴木候補を推したように埋められない溝とすれば三位争いに甘んじる)

ところで全員が政党の看板を背負っているが、一つ不思議な現象がある。国民民主党の支持率は1%にすぎないのに、上尾界隈では勢力が強く大島党という印象だ。単に労組票だけでは数が合わない気がする。そして当の大島氏が国政で相変らず目立たないのとは対照的である。 

試しに、二年前の衆院選比例(51%)の上尾市の投票数を投票率39%に引き直したらこうなったが、立憲を一時的なムードと読むと分からなくなる。

自民 20,573
公明 9,466
維新 2,328
希望 12,251
立憲 19,273
共産 6,523

市や町より広い視野で考える人に入れるべきだが、入れたい人がいないから棄権というのは危険。過去三回の上尾市は46%、43%、前回39%と下げている。投票率維持として、「該当者なし」か自分の名前を書くことを勧める。

特殊な紙で二つ折りしても箱の中では自然と平らになる。だからなのか、記念に持ち帰る人もいる…(^-^?)

 

四つの選挙の費用はいくら


追記 2019/4/22  埼玉新聞より

21日投開票された統一地方選後半戦の県内30市町議選の投票率は41・11%で、2015年の前回を2・73ポイント下回り、過去最低を更新した。

 20市議選の平均投票率40・44%(前回43・20%)、10町議選は50・45%(前回は8町議選で53・36%)。30市町の最高は長瀞町の69・32%、最低は川口市の34・08%だった。

 2市1町長選の平均投票率は51・33%。2市長選の平均投票率は50・82%で、前回無投票だった行田市は52・65%、北本市長選は前回に比べ6・43ポイント減の48・62%だった。毛呂山町長選は53・53%で、前回を3・81ポイント下回った。

2018年2月26日 (月)

上尾市長選分析-8 ツイッターは有効か

ツイッターはスマホで簡単に発信できるために盛んだが、ツイートの統計分析を見るときはPC版になる下は2017/10/2912/31のアナリティクスからの集計である。 

ツイート内容 日付 インプレッション エンゲージメント
島村市長と田中議長のワンツー逮捕へ 10月30日 15,229 682 4.50%
捜査員が上尾市役所に捜索へ 10月30日 2,762 137 5.00%
上尾市長選の開票速報実施中 12月17日 2,206 182 8.30%
若い市民も市長選挙に参加しよう。 11月16日 2,125 41 1.90%
鈴木茂氏は自民党を離党した。 11月23日 2,030 73 3.60%
二人の分断者・静かなる怒りを込めて 12月16日 1,978 356 18.00%
市長選挙に立候補が噂される人物 11月6日 1,645 23 1.40%
民進党の畠山稔氏が出馬声明発表 11月14日 1,492 45 3.00%
上平の新図書館建設は工事停止 11月17日 1,398 48 3.40%
上尾市長選の選挙公報を評価 12月11日 1,377 65 4.70%

ニュース性のあるツイートは市外の人にも見られるのでアクセス数が多い。個人的にはあまり使わなかったために効果を実感しないが、テーマに関してブログは狭く深く、ツイッターは広く浅い影響力がある。ただし表示(インプレッション)数はあまり当てにならないかもしれない。

●陣営のネット対応について

ツイッターはアカウント無くても見られるし、匿名性があるから利用者数と発信頻度がFBの比ではない。政治問題を語るのだから匿名性が無ければ不特定多数と広く交流することができない。ツイート(発信)とリツーイト(拡散)と賛同を得たり、質問に答えたり何処で演説や集会をするという連絡を伝えるにはお手軽なツールだ。

畠山陣営のSNS活動はなかった。リアル選挙活動のみ。

鈴木氏はFBを選挙のために開始しているが、本人用と選対本部の二つがあり紛らわしい。FBは友達の集まりであり閉じた世界、一般人が見に来るわけでもないから選挙の効果は狭い。FBよりも(簡単な)ツイッターを始めなかった点では時代遅れと言う感じだ。

秋山陣営はツイッターは盛んだが、本人代理の支援者と思われる(それでも良い)。動画もあって選挙戦術としては完成している。ただしフォロワー数は130人程度と少ない。ちなみに12月末以来、ツイッターもブログも休止中だ。

ネットは組織力の乏しい弱者の道具として有効だが、上尾市長選では存在感は無かった。市長選を話題にしてツイートする市民は、政治関心度の高い無党派層、共産党系と秋山陣営の順と見ていたが、ツイート(発信)したのは50アカウントにも満たないのではないか。

SNSが選挙を盛り上げるのではなく、若い世代を市政に近づかない(or近づけない)限り、SNSで盛り上がることは無いだろう。

●フォロワー数
上尾でツイッターのフォロワー数の多い順がわかるが、政治を扱うとなると極少数。100位内では、55秋山もえ、80糟谷たまき、97ダンディつば太郎@孤高の戦士のみ。

つづく

2018年1月27日 (土)

市長選分析-7 ブログ記事とアクセス数

 
上尾市長選における読まれた記事とアクセス数

 逮捕日(10/30)を起点に昨年末12/31までの集計し、全体から上尾に関する記事のトップ10を表示した。PVが見られた回数(≠人数)

4位、つまり上尾関連1位は逮捕をいち早く告げた記事だった。他市民(県内や全国)からのアクセスも多く、当日に5000件集中した。5位以下は選挙用の記事なので上尾市民が殆どである。選挙記事の中では実質一番だがアクセス数は物足りない。滞在時間は長く出ている。

 6位は8月の記事であり今回用ではないが、検索語の関連でヒットした。7位は各選挙記事全体のナビゲーション目的だったが、スマホ画面には適さないデザインかもしれない。その後の順位は畠山・鈴木・秋山と並ぶように各人別になる。 

 

順位

 

記事名

 

PV

 

平均時間

 

直帰率

 

4

 
 

島村上尾市長と田中守議長の逮捕を上尾市民はどう思う:

 
 

5,604

 
 

34

 
 

70.10%

 
 

5

 
 

市民のための比較表-鈴木茂と畠山稔

 
 

4,618

 
 

356

 
 

67.10%

 
 

6

 
 

ある議員が次の上尾市長選挙に出馬予定という噂で想うこと:

 
 

3,949

 
 

230

 
 

66.50%

 
 

7

 
 

上尾のダークサイド市政を変える発信目次 - SW決戦に備えよ:

 
 

3,937

 
 

215

 
 

42.50%

 
 

10

 
 

上尾市長選は、畠山稔さんが当選:

 
 

1,886

 
 

326

 
 

65.30%

 
 

14

 
 

鈴木茂氏と上尾自民党の確執が分かる文書-付録はあの入札疑惑:

 
 

1,110

 
 

237

 
 

49.10%

 
 

15

 
 

秋山かほる議員が市長選にでる意味と自動失職とは:

 
 

1,068

 
 

333

 
 

55.40%

 
 

16

 
 

上尾市長選の世にも不思議な討論会:

 
 

1,067

 
 

240

 
 

54.50%

 
 

18

 
 

なぜ上尾市の新中央図書館を不便な上平に建てるのですか:

 
 

1,027

 
 

230

 
 

68.10%

 
 

19

 
 

上尾市中央図書館移転に反対する108の理由と上尾市長選挙:

 
 

1,023

 
 

153

 
 

45.50%

 

●アクセス推移の一週間別グラフ  下図は週別だが、PVの一日平均は公示前1700、公示後は3000/日なので7割増し。人数はその半分と推定。選挙期間中の1500人/日が多いのか少ないのかというと、少ないと思う。

投票者数66441の2.3%である。 

Photo

次はツイ-トアクティビティ


2018年1月21日 (日)

市長選分析-6 果たしてネットは無力か-1/2

 
ネットは票にならない。
これが今の定説なので候補者のネット発信が貧弱なわけだ。しかし候補者が回り切れない広い国政選挙や比例区ではネット活用が重視され、ルールが緩和されてから活用議員が増えたとも言われる。
昨秋の衆院選では、できたばかりの立憲民主党のフォロワー
(読者)数が13万件を越して、一気に自民党を抜いたと話題になった。演説場所の案内や動員呼びかけに威力を発揮したらしい。フォロワー数は発信者の社会的影響力を測る指標とみられるために多い方が好まれるがそれは自然に増えた場合だ。意図的に増やす場合もある。
支持基盤の弱い候補者や小規模党にはネットは唯一対等に戦えるツールなのだが…。
Photo
 毎日新聞調べ 2017/10/20 主要政党公式ツイッター読者数
立憲民主党  18万3631
自民党    12万8925
公明党     7万5804
日本のこころ  3万9774
共産党     3万9557
自由党     2万8928
民進党     2万6270
社民党     2万3186
日本維新の会 1万4582
希望の党  1万2708
 お世辞にも、一桁足りないと思う。

今回のように市町の狭い選挙区では対面的な接触が重視され、ネットの存在感は小さい。やる前はもっとあると思っていたが、実態はネットも蛸壺だった

ツイッターは秋山氏(実質は代理人か?)のみフォロワー数は139。政策ビラが撒かれない市議補選の候補者ですら誰も使っていなかったように思う。
市長選の三人はHPを持っていたが比較的更新していたのは秋山氏、鈴木氏は名乗り後に大幅リニューアル、畠山氏は市長選用には一番遅れてHPを立ち上げた。その当落結果からもネットは関係なかったと言える。彼らHPのアクセス数は非公開だから分からないが、更新頻度や情報の乏しさから見ても多いとは思えない。

結局、ネットで市政や選挙情報を得たい市民は、個人サイトに立ち寄らざるを得ない。ましてコメント欄で意見や質問を共有したい人の数は20人もいない。投票数66千人。

●参考)上尾市民のインターネット利用度
Photo  市民のネット利用の公的調査があるのか分からないが「本館を守る会」調査を引用する。
60代以上の値に注目だが、図書館に来る人々なので高めに出ているかもしれない。世代別投票率は当方推定。ネット利用と投票率は逆相関である。

●衰退する紙メディア
 身近なはずの地方選挙は投票率30%台と低いように、政治に無関を持つ層とは少数派なのだ。そしてオールドメディアである紙の威力が衰えていることを実感する。

 新聞を取らない世帯の増加。取っていても、高齢世帯の消費意欲は低いために(選挙ビラの)折込チラシを丸ごと捨てないだろうか。しかも一紙のみだから「埼玉版」に上尾記事がのる頻度は限られ、見落とすこともある。結果として、年配者でも公示までは誰が立候補しているのか知らないという人が多かった。

 政策ビラを積極的に撒いたのは二陣営のみと思うが、郵便受けに投げ込まれた政策ビラはDMと一緒に捨てられたらしいことは投票率にも伺える。何よりも、駅頭では50人に一人くらいしか受け取らない。

 上尾市長選におけるネット利用は冴えない話になったが、次回はブログの記事別アクセス数とツイッター・アナリティクスを使った報告予定。逮捕日のツイートは、15156件のインプレッション、680のエンゲージメント。

2018年1月 6日 (土)

市長選分析-5 秋山かほる候補が8500票を得た意味

(1)予想を超す票数の勝因

直近、h27/4県議選5200(投票率39%)h27/12市議選3000(37%)が秋山氏の実績です。いきなり22時の一報で三人が四千票で並んだときは驚きました。(ちなみに市選管の一回目開票率19%30分後の二回目が78%というのは、作業工程における負荷と能力編成の悪さです)

結局、投票率35%なのに予想の二倍超の獲得です。

予想した四千票の理由とは、県議三枠よりも市長選は1枠のために勝ち馬に乗る心理が働き離れる、選挙体制が弱くかつ出遅れ、自動失職という手口で評判を落とした、支持者の中にも賛否がある、コアな支持層受けの裏返しとして広がり(マス)に欠ける、などです。

8500票も取った理由は、単純に秋山氏のスタンスが活きたという他はありません。逆に言うと鈴木サイドはこの点を過小評価しました。

 徹底的に腐敗市政を批判し、利権政治の反対にいる唯一の候補者という差別化策が際立った(相対的に他候補はこの点が弱い)

秋山氏は上尾自民党をABに分け、Aが新政クラブ、Bは鈴木サイドを指します。二つとも根は同じだから自分の立候補に大義があるといいます。鈴木サイドを明示的に批判する文書は見ませんが、「幼稚園と特養の経営者です。これでは、上尾の利権体質は変わりません」とツイートしています。街頭演説は知りません。

 語りかける口調とメリハリある演説は、短いフレーズで分かりやすく伝えます。人柄と政策で『キャラが立つ』候補者です。

しかし選挙体制が弱いために市民が駅頭演説や街宣車に遭遇する確率は低く、ビラ配布も少ないでしょう。つまり多くの人は演説や政策を見聞きしていないはずです。ネット活動は上尾では効果薄です。

 地元投票所の平方小-11は前回より8ポイントの急上昇です。と言っても35%なので他二人の地元45%前後とは見劣りし、平方小-10は微増にすぎません。平方の増分は400人ほどなので、いかに広く浅く集めたかが伺えます。

 女性候補というのもプラス作用です。40投票所で女22:18と優位に出ました。差は1200票ですがアンチ腐敗や生活政策への共感とも読めます。こちら

 議会レポートは4万通を配布です(本人ブログより)。上尾市は10万世帯ですからかなり多いです。そこに14年間の市議キャリアをかぶせると鈴木氏よりは知名度は高いとも読めます。公報にプロフィールを書かなかったのは自信の表れでしょうか。

 4万通の真偽はともかく、差別化を最もPRできたのは選挙公報しか見当たりません。一週間の選挙、新聞を取らない世帯の増加、ネットをしない・通勤通学で駅に行かない世帯には公報の役割は大きいです。公報は外部リンク

Photo ●公報の特徴1 利権VS市民の力…本物は私というPR  公報一行目の「利権を引き継ぐ新しい上尾はダメ」とはたぶん畠山陣営を指しますが、一般有権者には関係なく"他の二人"という意味に受け取ります。フレーズとしては鈴木氏のいまこそ市政転換よりはインパクトが強いです。

●公報の特徴2 大争点にはムチと飴を提供 曖昧な凍結ではなく中止と歯切れよくムチを入れます。ところが、「上平には分館を、現本館はリニューアルを、各地分館も強化」という単純な提案で有権者受けをします。

 演説では「市長には専決処分という特権がある」、「議会は不信任決議で市長(私)を辞めさせるなら、逆に議会を解散できる」、「市民に役に立たない議員なんかみんな辞めればいい」と大向う受けすることを言って拍手を浴びます。普通の政治家ならそんな簡単には言いません。無闇に武器を振り回す人にしか見えませんが、これがまたウケます。

その一方、「凍結ではなく私は中止」と言いながら上平分館(地元議員への配慮)や契約金額の保全(建設関係者への配慮)を訴えることは矛盾(詳しくはここ)です。酷い話だと思ったのですが、短期選挙では言ったもん勝ちです。

結局、ファン三千票の上に、(勝ち馬でなくてもいい) W逮捕に憤る人々の受け皿としての8500票だと思います。しかしマーケティング視点で書いたように「ニッチャー」はニッチャー止まり、マス(大きな需要)を相手にできません。所が低投票率下ではこの数は大きいです。出馬に懐疑的だった協力者は過去最高に意義(意味ではない)を見出せますが、小選挙区ですから彼らを除いた五千票が死票です。 

(2) 立候補の意味

本人はツイッターでこう語ります。

★ありがとうございました。上尾を支配する仕組みを作った自民党🅰と自民党🅱が強いからと言って、私は下を向くことはできなかった。私は上尾の良心でいたい。子ども達に誇れる上尾を作りたい。たくさんの勇気をありがとう。私の一票は重い一票と心に刻み頑張ります。8:09 - 20171217

★私が立候補しなければ私の票は全て自民党の鈴木さんに行き彼が当選したという人がいる。私の票は個人票です。右向け右、で一斉に変わる組織票などありません。勘違いもはなはだしい 4:37 - 20171227

総括は秋山ブログへ多くのみなさんの応援に感謝します… 

畠山30,500 < 33,000(鈴木+秋山) は皮算用と言えども可能性はあったわけです。それが上の反論です。
秋山・鈴木の政策的な違いは少なく、教育や福祉面では似ています。違うのは同年齢ですがキャリアが対照的。政治家としての出自の差が、対抗心を増幅しているのでしょうか。言われるように、B側にも利権に預かりたい人々が潜むことは否定できませんが、支持者が増えるほどそうなるのが政治の常です。利権は透明性・公開性の徹底で合理的な取引になるはずです。

秋山氏は議会レポート59(紙版)で、衆院選を次のように振り返ります。

・・・野党共闘だったら安倍一強に勝てた選挙区多数。結局「希望の党」は安倍一強に有利に働きました・・・

分断が漁夫の利を与えると言いつつも、見事に自分は別です。正義感の強さは「独りよがり」と、主張の強さは「人の話を聞かない」と、強い個性は「異端」と見られます。性格で片づけるつもりはありませんから、(コア票を除いた)死票への弔辞として書いています。

★私がなぜ辞職しなかったか? 共産党と希望の党の方は当選すると思いました。続く2人が自民党だったからです。議長と市長が逮捕されただけでは上尾の利権体質は変わらないのです。4:29 - 20171227 

自動失職既出なのですが、当初新聞には最後まで市議を務めるためとありました。後の公開討論会で「後継候補者が育たなかった」、最後は上記となり3人目を空席にしました。議席を決めるのは有権者の権利です。制度の穴をつく私物化と説明の一貫性の無さは、利権と戦う姿とは相いれません。

投票率30%台の当選には三万票が必要です。県議選の5千票なら6倍が、市議選の3千票なら10倍が必要です。その目算や達成資源が無く失業覚悟で出たのですから、石山氏とは次元の異なる動機が必要です。
その真意を、分断を狙った旧市長の策略であるという見立てがありますが、腹立ちまぎれの妄想ではと思います。暮らしぶりに変化が現れれば別ですが…。

鈴木市長誕生では、以前ほどの攻撃対象ではなくなり、自分のアイデンティティを失うからでしょうか。引退覚悟のラストランなのでしょうか。「市政に対する熱い思い」だけでは理解しがたいです。
ツイートで「上尾の利権体質は変わらない」と嘆く割には延命に手を貸したと言われても仕方ありません。大局を見る目が無いようですから、首長には向きません。

「積年の思いである学校給食の問題を解決してヨ、そしたら私の三千人に推薦出すワ」という提携を土産にし、その後に新市長に不満なら相変わらずの口撃をすればよいはずです。
もちろんこれはジョークです。
そんな器用さがあれば早くに政治的に振る舞ったと思うのですが、今回の二点(失職と図書館案)には市民派と言うほどの純度があるのか疑問です。下の参考記事を読む限り、長いキャリアの疲労が現れているようにも見えます。

行動経済学では「人間は必ずしも合理的な行動をしない」、「何かを選択する時は心理的な要素が大きく影響する」といいます。Rセイラーがその研究で昨年ノーベル経済学賞を得ました。有権者の投票行動にも当てはまると思ってましたが、候補者もそうでした。候補者比較表は役立たないのでしょうかね・・・

つづく

参考 第二の分断者

2017年12月27日 (水)

上尾市長選分析-4 マーケティング視点から

リーダーがいたのに、居ないように見えた構図

分析-3 のつづき   決戦メニュー

 公開される選挙データはとても貧しいため、定量分析は前回でほぼ終わり。ここから先は定性的な視点でみるしかない。選挙慣れした政党人や議員、或いは新聞記者のような視点からの分析は恣意的であったり断片的すぎる。

彼らとは全く違う視点で考察しないと、この上尾のジレンマから抜けられないと思うから、マーケティング戦略の視点で気の向くままに書いてみたい。というのは、観察して思ったのはマーケティングの定石理論と非常に似ている面があるのに、その発想が希薄だったからだ。選挙は泥臭いとは思うが、それにしても前近代的すぎだ。

基本的なマーケティングの4P戦略で見るわけだが、その前に気になっていたのがこの上尾市長選の曖昧な構図だ。F・コトラーの市場地位別戦略でみる。

Photo_3

業界のリーダー企業の目的は現状の地位保全にあり、二位以下に大差を持つ企業である。チャレンジャーとはリーダーには模倣できないイノベーション(革新的な差別化)を持ち込むことでトップを目指す意思のある企業を指す。フォロワーとは上位企業に追随するだけの中途半端な存在。ニッチャーとは狭い市場に限定特化した専門企業の事である。

市長選が業界、候補者が企業である。本来は現職(または後継者候補)がリーダーの立場になるが、現職の支持母体の新政クラブが擁立を見送り、畠山と鈴木がチャレンジャーとして市民の前に現れた。秋山はニッチャーそのものだ。このリーダー不在とみえる構図が、少ない情報で意思決定する市民に誤解を与えたのではと思う。

二人のチャレンジャーとニッチャーが不在リーダー(旧利権勢力)を攻撃したわけだ。無党派市民からみると三人は知名度で畠山>鈴木>秋山の順で大差があるが、同じように市政改革を唱えており、程度の差があるだけと見たかもしれない。

さらに畠山と鈴木の差を民進党県議と自民党市議の争いと理解した人もいるだろう。畠山が利権政治につながる新政クラブ内の老議員達の地元で、連れだって選挙運動していたことなど知る由もないだろう(鈴木派は街頭で伝えたといっても、そもそも聞いている市民は少ない)。

鈴木が自民党を離党したとか新政クラブと敵対的であったとか、ましては自由投票の共産党は目立たぬように支援をしていたということを知っている市民は、政治通に他ならない。

強いて明確だったのは秋山のニッチャーとしての存在感だ。女性であること、徹底的に利権政治と戦う人というポーズを公報やチラシで訴えた。選挙資源が乏しいためにニッチャーの域をでないが、二年前の五千票から三千上乗せという予想外の得票はその現れとみる。

広域選挙で名前を浸透させ、議会支配勢力の新政クラブや公明党の公の推薦を受けていたら畠山がリーダーそのものであり、チャレンジャーが鈴木となり分かりやすい対立構図だったと思う。

無関心な顧客へは情報そのものが伝わらない。

つづく

2017年12月26日 (火)

上尾市長選挙分析-3 埼玉県の市町村選挙の投票率と有権者数の相関

追記  高校生の選挙立会人を導入する市とは
 
傍白
昨日から12上尾市議会が始まる。会期が23日間というが、それは目くらまし。休会日だらけの実質8日間しかない。もちろん座りっぱなしの議員が三分の二もいる。ツートップ逮捕でもこの低調ぶりこそが上尾の本質なのだろう。三万人の内、何人が畠山氏にそれを打ち破る能力があると思ったのか。ある人がテレビ埼玉の畠山氏当選の生中継インタビューを見てぞっとしたと語った、見てないので分からないが…

1. 直近四年間、埼玉県の市町村首長選挙からの散布図

2017/122013/12までの四年間(二回やったのは上尾市)64件、市町村長選挙、さいたま市は規模が違い過ぎるために除外。ソース(文末)からは2011/1までの108件取れた。

5

縦軸が投票率、右軸が有権者数(人口規模)。なお無投票が21件、33%もある。

・図からは有権者数と投票率は反比例的な相関がある。

・投票率の高いのは町村に集中する。なお、伊奈町や松伏町が低いのは都市部に近く新興住民が増えているためではないか。

・市で高いのは北本市。20万規模で50%の春日部市は只今8票差問題で紛糾中である。元知事派と元県会議長派の対立と伝えられる

・上尾市は県内でも低く、同規模市で見てもサイテー。図では越谷市(2017/10)27%で最低値。現職74歳の三期目という選挙だ(有権者比率16%は畠山市長と同じ)。さらに朝霞市で22.7%(2013/2)というのもある。(ネットで見ると)共通するのは現職の多選と非力な対抗馬によるしらけムードらしい。島村三期目の30%もその構図と思う。

2. 月別の投票率

取れるデータから、投票率が市と大きく違う町村と無投票を除いた54件を月値を抽出して散布図にした。

7
かなりバラツキがあるが秋から冬にかけては低い傾向にある。高齢者ほど選挙に行くのだから、冬場に行うことは顧客ニーズに逆行する。そもそも冬にやる自治体は少ない。いきさつはともかく上尾市は12月と2月市議選だから有権者に来るなと言わんばかりだ。

「寒いから、雪だから」と行かない理由に挙げる人が100人中3人くらいいても不思議はない。同じ夕方でも冬と春では大違いだ。従って、実施月を変えることで投票率3ポイント位のアップを期待できる。統一地方選年度の四月に行うと、各種報道の相乗効果でさらに数ポイントの上乗せが期待できるのだが。 

提案

・一回だけ市長選を前倒しして春、市議選も前倒しで9月頃に実施にすればよい。

・期日前投票所をもう一カ所設置する。または場所と時間帯を工夫する。既に2割が利用する制度だ。

・市選管には投票率向上を数値目標化させる。目標の無い所に向上はない。

・公開討論会は逃げることもあるから難しいので、昔あった立会演説会(一方通行)でも復活させたらどうか。一人10分、聴衆の前でのプレゼン能力だ。

一番目の案を受け入れる上尾市の与党議員はいないだろう。投票率の高さに耐えられないから。しかし、従来の市議選12月と翌年の市長選2月という最悪のパターンが崩れたのはツートップ逮捕がもたらした唯一の成果だと思う。

ところが、たんに(目につきやすい)選挙費用がもったいないから同時にやれと主張する市民がいる。その時に勢いがある政治勢力が二つを同時支配してやりたい放題という弊害が腐敗をもたらしたことに気が付けない。選挙費用とは民主主義の必要経費であり、テスト料金みたいなものだ。

今回の選挙費用は市長選5200万円、市議補選1800万円で計7000万円という。真にもったいないのは「上らない投票率(点数)」にある。無駄なカネなどあちこちにあるのに、関心を持たないから見えないだけ。

●データ元は政治山より。便利だなと感心した。コピペとExcelで何もしなくても作れてしまう。

追記

2017/12/22 期日前投票、立会人は高校生…深谷市長選 (読売新聞)

若者の関心アップ狙う

 深谷市選挙管理委員会は21日、同市長選(1月21日告示、同28日投開票)の最終27日(土曜日)の期日前投票、市内5か所の投票所の立会人計10人すべてが、高校生になる。

 若者の選挙への関心を高めるのが狙い。市選管によると高校生の立会人は県内でも珍しいという。市内5校の公・私立高校の生徒で、来月の市長選で選挙権を持つ18歳の3年生。当日は各投票所に2人ずつ配置され、自校の制服に「立会人」の腕章を付け、投票に不正がないかなどをチェックする。

 市選管によると、今年の衆院選(小選挙区、在外除く)では、市内全体の投票率53・62%に対し、18歳は51・97%。20代前半は32・68%、同後半は33・28%にとどまった。市選管の大谷浩二・事務局長は「立会人を務めることで、若者が選挙の信頼性を実感し、投票率アップにつながれば」と期待している。

 

2017年12月24日 (日)

上尾市長選の分析-2 片肺飛行と市議補選との関係

分析-1のつづき    グラフ追記など
 
 
1. 西側に偏った市長選挙
    
東西の有権者比率 有権者数 投票者数 投票率 投票シェア
西側 55% 103,688 39,323 38%  59%
東側 45% 85,119 27,118 32%  41%
 
 候補者全員が駅西側の人、かつ地域依存型選挙を抜けられなかったためと思う。地元でかつ西側が10%も有権者が多いから、そちらへ戦力を集中するのは道理だが、その結果が東西で投票率で6ポイント差がつき、投票数も18%開いた
 前回との投票率上昇幅の大きい順を見れば、ベスト13まで西側である。
Photo
 
候補者の地元が高く出るのは当たり前としても蛸壺型選挙と言う感が否めない。
 
 全体は35%で、前回30%より5ポイント上ったが、結局、候補者がいない東側は32%であり、これが市民の実態ではないだろうか。つまり二人逮捕されても2ポイント上昇は誤差程度にすぎず、市民の有権者意識は低いままだった。
 
 しかし投票率が低いことには別な見方もある。新政クラブ票や公明票の何割かは棄権しており、その分を『新たに投票した人たち』が加わって前回よりも少し上回ったのでは、という見方だ。上平地区の三か所で起きた『古い有権者』のマイナス現象が実は広く存在していたかもしれない(前記事グラフ)
 もしそうなら希望はある。
 
 投票率低迷の具体的な要因は上尾市選管、市民の問題と選挙戦術(プロモーション)にあると思うが、それは別な機会にしたい。
 
2. 市議補選と市長選の不思議な帳尻関係
 
4
 
 コメントに来た「研究員」氏のツイッターにあったが、市議補選の海老原+原田+公明白紙(推定)が畠山票になる。笑っちゃうような式だ。
 その伝で行くと、鈴木票は田島+戸口となるが、3千票すくない。
 秋山票には、ねじょう+会田を当てた。自然派とアウトサイダー面で似ているから…
 これが本当なら、短絡的すぎて気味が悪いかも・・・
なお公明票の推定はどちらが正しいのだろうか。
 1 衆院選比例 12704(51%)×今回35%適用修正値= 8713
 2  12704×0.35 = 4446
 
3. 女性票が多かった
 
 40投票所において男女の勝敗を見る。投票率は1~2%程度の差だが、この間の衆院選挙は男性が34勝6敗だった。女性の投票率が低くでた理由はなんとなく分かる。
 
 前回市長選は男女とも20対20で引き分け。
 今回は女性22勝18敗とでた。1200人差だが、その理由は何か、
 女性候補者がいたことやダブル逮捕の腐敗政治への反発として女性が敏感に受け止めたかもしれない。数で多いのは西小学校だった。
  .

2017年12月21日 (木)

上尾市長選の分析-1_敗軍の将は兵を語らず、岡目の参謀は戦を語る

だれが勝ち、誰が負けたのか
 
市長選挙の分析記事メニュー
1. 本記事
8. ツイッターアナリティクス
9. マーケティングの4Pと選挙
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追記 3 バブルチャート

勝ちは畠山、負けは鈴木、果たしてそうか。そんな単純だろうか。この市長選がなぜ発生したのかを考えると、本当の決着はもっと先にある。上尾の腐敗政治を辞めさせるのが目的のはず。三者は共にそれで戦った。畠山新市長が「公平な政治、公平な行政」とうたった事が実現して初めて、彼は勝者になれる。

 それでも選挙戦の勝敗については、弾の当たらない岡目八目の立場から、少しずつ書いてみたい。結果論であっても振り返りが大切であり、そこから発見が得られるかも知れない。もちろん面白い、というのもあるが何回書くかは気分次第

●鈴木茂氏の敗戦の弁 FBより

多くの市民の方に応援を頂きながら、私の力不足で当選できなかった事、大変申し訳ありませんでした。やはり組織力の差を感じました。ただ、市民と共にという選挙スタイルは貫けたのかなと思っています。相手候補の選挙上手には感心します。改めて選挙は難しいと実感しました。応援していただいた方々に心より感謝申し上げます。

当人は兵を語らずだが、本当に市民と共にと言うスタイルだったろうか?、相手が選挙上手だったか? 選挙上手とはどんな意味なのか?、それに秋山候補はなぜ8500票も取れたのか? いろいろ疑問がつきない。

運動員の感想も良いけど、生の声は情が入ったり散漫になりがちで普遍性に欠けることもある。そもそも集められないので、恣意性の入らないデータとか文書や活動形式を主体に見てみたい。データは前記事参照。

1.バラツキの激しい投票率

直近の三選挙での投票所別投票率である。赤がこの市長選、大きい順に並べてある。青は前回、緑は衆議院比例区。棒グラフは今回と前回の投票人数の差(右軸)。クリック拡大。

1_2

まず他の二つの選挙と比べて、今回は投票率のレンジ幅(最大-最小)が大きい。右端の低い方は同じなのに、左の高い方のフレが目立つ。他二つは15差だが、今回のレンジは24ポイントになる。標準偏差でみても前回30%時が3.7、今回5.9と大きい。つまり全体投票率は5%増えたけど、多くの地では数ポイント程度である。

上平地域が市長逮捕を受けて大きく落ち込み、替わりに畠山・鈴木候補の地元周辺部が40%を超す。一目で広域の市長選挙になっていないことから、政策や人物対抗ではなく、相変わらず所属地を争うような村型選挙に見える。両陣営共そのような選挙戦から抜けられなかったのではと思う。

向山地域は2か月前の衆院選も高いので、運よく市長選に流用できた面もありそうだが、その突出ぶりは戦術効果だろう。大島議員系の電話作戦によると言われるが、前回との増分15%600票となる。これを大きいと見るか否かはどんな選挙戦略を取るのかによるだろう。

ところで、上平地区の減少を政治不信の表れなどと奇麗ごとで語るべきだろうか。地元に係る人が居ないからどうでも良いという投げやりな棄権はないのか。つまり増えても減っても狭い地元意識こそが上尾の選挙ではないのか。真に政治不信への反省ならば投票率は上がるはず。

原市や瓦葺方面は市長選への関心が薄いが、国政選挙では平均的であり政治意識が低いわけではないから、住民のニーズを把握すれば開拓余地がある。

(参考、偏差値は向山君73、大〇中50、○○小31・・・ヤバ!、民度ではありませんよ)

2 散布図で見る、有権者数と投票率の分布

2

試合は凡戦、というのが今回の選挙だと思う。民意を目覚めさせるという事は誰もできなかったのだから。

図は縦に投票率、横に有権者人数の散布図である。真ん中に黄色は平均的な投票率地域を示す。土地勘のある人や地域性を知っている人はなにかコメントして下さい。例えば投票所が意外と不便な立地だからとか、駐車場が混むからとか。

3. バブルチャートでプレイス貢献度を見る

3投票率、有権者数の散布図にさらに投票数を加えて各地の選挙パワーを見る。円の大きさは投票数を示す。値は非表示にした。35%ラインが投票率平均値である。当方は土地勘無しのため、次ステップに行くにはコメント氏(誰でも)の情報提供次第となる。

●全40カ所の投票区番号順に、次の区分を入れて欲しい…

1 東西区分 東か西

2 支配区分 鈴木・畠山・中立・やや鈴木・やや畠山・不明・秋山

Excelでどこかにアップロードしてほしい、表組の例

1 上尾市役所 東 中立
2 東小学校  東 中立

つづく…

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