3/23 朝日の朝刊より
全国の公立高校で授業料の減免を受けている生徒が2004年で11人に一人。
この八年間で5.4ポイント増え、生徒数で二倍になった。
高い都道府県は大阪が24.6%、鳥取13.8%、以下、北海道、兵庫、福岡、東京12.3%
低い方は、静岡2.0%、愛媛2.7%、岐阜、福井、栃木、群馬3.9%
大阪では地域により50%を越す高校が10校もあるらしい。
まず上記のランキングを見ると都市部の方が悪く、郡部の方が軽いのに驚く。
地方経済のほうが悪そうなのになぜだろう。
生活コストの違いだろうか。
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でもそんなことはどうでもいい。何と恐ろしい数字だろう。40人クラスなら、大阪では10人くらい、東京で4~5人はそのような家庭があるということだ。
格差があるか否かと言う議論があるが、もはや格差そのものだ。
皮肉なことに、隣の特集記事「分裂にっぽん」は私学受験のための塾代の話しだ。
3年で400万円の投資。あくまでも塾と受験費用であって、学校費用ではない。
駅前の一等地で構える企業はその時代の象徴である。かつて銀行や証券会社がそうであった。その後にコンビニ、消費者金融などか進出した。今はどうだろう
一階はあまり人気ないのかもしれないが、上の階では塾が圧倒的だ。高い家賃でやっていけるのはそれだけ実入りがあるからだ。
「学校栄えて教育滅びる」という川柳が合ったが「塾栄えて教育滅びる」という気もする。
確かに猛烈な受験勉強をすると、アタマのある部分はぴかぴかに磨かれるだろう。賢い子は多用なものの見方を学べるかもしれないが、受動的に通っている子は何かが欠落したり、ゆがんだ考えが付くと思う。
記事の最後で「人生の岐路で子どもたちは格差と出会う」。これを解消するのが政治の力だと思うのだが、「格差社会とはいえない」と「彼」は言い張っている。
確か今年、中部圏の有力企業がスポンサーとなったリーダー育成のための高校?をオープンした。全寮制でものすごいカネが掛かるらしい。当然学力だけでなく、金持ちしか入れない。でもそんな同質的人間ばかりが集まってリーダーが育つだろうか。異質を肌で知らない秀才を作っても危険だと思う。
アホなメール問題でいつまでも事態が理解できないエリート坊やのように。
最近の問題で、勝ち組と負け組みというのがある。
いろいろな定義があるかもしれないけれど、一般には勝ち組とは高収入と言うようだ。
それほど深く議論されていないけれど、高収入な職業と言うのは「規制で守られた産業」に多い。
医者や弁護士がよく例にされるが、これらは資格による職業独占だ。医者などは定年がない。二つとも資格の更新がない。その理由は、強力な政治的圧力を持つ団体だかなのでしょうかどうかは私は知りません・・・
まあこれらの資格は個人に与えるものだからよいとしても、最も問題なのは規制で守られた産業である。その職業に就くと本人の才能や努力とは関係なく高い収入が保証されているように見えちゃう(その産業の方すみませーん。あなたは例外です ^o^;;)。
テレビ局などは典型じゃないかな。官公庁も同じ(最も強い規制産業)。公共性の強い産業もそう(想像すればいろんな業種が見えてくるだろう)。
つまり勝ち組とか負け組みというけれど実は無競争産業が有利と言う矛盾がないだろうか。
規制産業では賃金の下方圧力がきかないのだろう。テレビ局の人間が経済格差をレポートするのは空々しいように聞こえることがある。
最近の日本は競争原理の導入とか市場原理主義とかいうけれど、実はそんなのはうわべだけということだ。
なんだか広がりすぎた話しだけれど、
巨大資産を持つ篤志家が現れて、進学基金でも作ったら良さそうなのにと思うのだが、
日本ではそんな人は現れないかも・・・
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