再受講もたくさんの経営シミュレーション(ビジネスゲーム)研修
福岡県久留米市のゴム手袋の老舗メーカー東和コーポレーション様の、通算4回目の経営シミュレーション(ビジネスゲーム)研修
右写真は、同社製のかわいいガーデニング用手袋です
今回のコースはおなじみのPCMakerですが、最近バージョンアップしたばかりです。四回目ですが、参加者は30人の満席。第一回の受講者が11人もいます。北海道からの参加者もいます。新人社員も入り、今までで一番若々しい集まりでした。
事前学習は、「会計の基本が分かる本」とレポート問題、それとPCMakerの4月度の経営計画とF/Sシートの作成がありました。後半の課題を試みた人は少なかったですね。やった人は立派です。他企業ではもう少し厳しいですよ・・・
女性が多いのも特徴。10人。 大手企業ではなかなか女性を積極的に出してくれないものですが、フラットな組織で柔軟性のある中堅企業の良い所ですね。
もう一つの特徴はパソコンを使ったこと。本コースでは初めて。前半は従来通りの運営、後半からはグループに一台のパソコンを使って、面倒な資金計算や損益分岐点等に活用しました。
若干トラブルもありましたが、おかけで、資金繰り計算がピッタリ合います。・・・当たり前か
1.㈱HONDA
利益では二番ですが、当初の経営目標であるノートPCでナンバーワンとなりました。先代社長の時は事業の転換として立て続けに、desk工場設備の二ライン売却、ノート設備二ライン導入、とにかく火の車でしたね。二代目の角社長の時には、先代の表社長の苦労が実りました。
それにしても、この会社は「かかあ殿下」の会社でした。若き女性経営陣に引っ張られるように、三人の男性役員はポー然となる時もしばしば・・・
新入社員の身でありながら、入社一カ月で社長に抜擢された角さん。実はこの日に備えて、連日某職場でイジメに近い特訓を重ねたと告白・・・。CTスキャンをしたら、頭の中が青アザだらけ。
でも成果が表れました。本人いわく(?)「シャチョーなんて楽ショー」
売上サイテー、利益サイアク、在庫サイダイ。 ボーナスサイコウ。
致命傷は7月の機会損失です。さあ売るぞ、というときに5-6月の操業短縮が足を引っ張りました。せっかくの高品質製品を高くうる時に、玉不足は痛い。
そのせいか、後半は高価格政策に拘りましたね。 販売数は思うように伸びません。フル生産をしたのは、4月と8月のたった二ヶ月ですから、工場固定費削減のメリットもあまり享受できませんでした。
都市部に強く、高品質で高価格政策も悪くはありませんが、生産と販売のタイミングとバランスが欠けたのが痛かったですね。また市場調査を十分使うことも必要でした。
こちらの新入役員はほとんどパソコン要員の待遇でした。1番の会社とはえらい違いです。
3.㈱レモリア 上期の売上不振は深刻でした。社長の中間発表の会見では朦朧としてましたね。もうろう会見。
desk売却してノートPC参入ですが、つなぎのところで少し失敗。売る玉が少ない状態になりました。スムーズな事業転換とはなりませんでした。
ノートPC二ラインが安定稼働してからは順調に利益を獲得できました。ただし強い市場を持っていないのが気がかりですね。その証拠がノートのOEM販売依存体質です。マーケティングに弱い企業の典型ですな。
4.4-UP㈱
ギブアップに社名変更するかと思いきや、難しい経営をしのぎました。唯一、desk一ライン温存してノートPCに参入です。規模のメリットが享受できませんから、なかなか大変です。武士は食わねど高楊枝というプライドでしょうか、顧客満足度とも言っていましたが・・・
deskパソコンはなんとR&D投資ゼロですから、在庫になるわけです。陳腐なdeskパソコンでは顧客満足度とはほど遠いのですが・・・
資金繰りも楽ではないです。もらった手形を全部割引に出すのは毎月のことのように常態化しています。
さあどうします。desk売却ですか?。一番喜ぶのはどこの会社でしょうか? 社長!、クビ傾けてますねー
5.翔一
売上一番、利益も一番、製品品質も一番、発表内容も一番。
マーケティング戦略の勝利です。まず集中戦略により高価格でも安定した販売を得ました。セールスや広告宣伝は最大を投入しますから、他社の拡散戦略などは勝負になりません。まさしく中部、大阪は金城湯池そのものです。
合理化とR&D投資も熱心。特にR&D投資は業界の必要経費とばかりに、手厚く投入し、常に他社の先を行きます。
途中、営業職への冷遇策もありましたが、この当たりはツキもありましたよ。
下期はその危機を規模追求戦略で乗り越えました。desk二ラインの増設により最大4ラインまで膨れ上がりましたが、さらに五ライン目の投資も決定。もうドクセン企業です。 どうやら役員一人につき一ラインというのが目標かもしれません。
11月からは2000台生産体制です。
販売は順調のように見えますが、よく見ると7月から毎月のように在庫は積みあがっています。10月末で371台。 あの五ライン目はほとんど自殺行為かも
マーケットも手広く広げざるを得ません。まだ他社がだらしないから、しばらくは安定。ノートPCライン投資よりも、他社からのOEM調達もありましたね。 なにせノートは生産過剰体質になった気配もありますよ。需要と生産能力の比較をしてみましょうね。
発表が良かったですね。ドキュメントの質が良いです。この当たりを見ると、業績はまぐれではないということです。チームワークもいいですね。
6.㈱シャクレ
desk集中、と言えば聞こえは良いのですが、なんとなくずるずる、ここまで来た。そんな経営でした
新製品開発を怠り、去年の冬モデルを新製品と誇大広告しながらの商売。
当初は全国拡散戦略でしたが、途中から市場選択を東京と九州に集中。特に九州地区が当社の収益源となりました。 でもそれってたんなるラッキー?。
強みというか、トリエは低価格販売オンリー。ヨースルに安売り。 だから在庫は457台まで積みあがっています。翔一が本格的に九州進出したら、一番先に追い出されますね。多分この会社に正月は来ないでしょー・・・・
今回は利益が出た割には、配当手続きしませんでしたが・・・よく考えたら やった方が良かったですね。 (o^-^o)
では皆様、ごきげんよう。
前回はこちら 東和コーポレーション様の経営シミュレーション(ビジネスゲーム)研修
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