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2010年11月20日 (土)

ある経営シミュレーション研修の総括コメント事例 -- 1

ある企業での経営シミュレーション(ビジネスゲーム)研修後の講師コメント事例

DALL社

上期までの経営は、価格を徐々に下げていきながら、メリハリある市場選択と販促という無難なマーケティングと抑制的なコスト管理で奏功しました。
ノートPC 参入は一期遅れました。伝統的に安く作って安く売るが得意のようです。合理化に厳しくデスクトップPCもノートPCラインも合理化に成功しています。ただ しデスクトップPCは1ラインですから規模の効果は得られません。
                  不思議なことに、R&D投資という言葉はこの会社にはありません。2010年春モデルを秋になっても売りさばきます。たぶん来年も銘版をはがして2011年春モデルとして売り続けるでしょう。

そんなDALL社の好決算の要因はなんでしょうか。貢献利益ベースではデスクトップPCは薄利そのもの。現在、業界で絶好調のノートPCが利益の95%以上を稼ぐ源泉です。でも、それ以外に当社の強みとなる経営資源がありません。業界の七不思議のひとつですが、強いて言えば費用管理の巧みさでしょうか。
                  
収益源のノートPCには課題があります。他ニ社のように完売続出とは いきません。つねに在庫を抱えています。セールスや販促も厚く投入しているのにです。あきらかな製品力の見劣りがあります。R&D投資及び二強と は避けるエリア開拓が不可欠です。中部は当社の生命線であり、死守せねばなりません。なお、デスクトップPCのOEM事業は買取価格=変動費であり、限界利益ゼロになりさがりました。R&D投資を怠ったツケです。たんなる換金事業になりました。

支出を嫌う社風からでしょうか、倉庫のドアも壊れたままで盗難騒ぎになりました。それでも保険は嫌いなようで加入しません。 期末現金が213千円。個人の預金残高よりも少ないです。

社長のイスをジャンケンで選ぶ社風では、先が知れています・・・。好決算に気を良くして「社長、来期続投へ意欲満々」との評がありますが、ツイッターに現 れた「うちのはレベル低くないかなう」とは何を嘆いたのか、犯人探しよりも真意を読み取らねばなりません。好決算を引退の花道として、ここは実権を専務へ とのうわさも絶えません・・・\(◎o◎)/!

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