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2010年12月 3日 (金)

ある経営シミュレーション研修の総括コメント事例 -- 4

経営シミュレーション研修の講師コメント。経営戦略とキャッシュフロー分析について

MKBT社

 唯一の女社長が奮闘。体調かまわず自らメールガール宜しく、計画提出とレポート受理に奔走す。

 デスクトップ設備を半分売却してノートPC市場にペンティアムと同時参入。ノートPCはペンティアム社と拮抗するも、デスクトップPCの販売が業績の足を引っ張る。

 市場価格は低価格化進む中で、1ライン稼働で高コストになり利益とれず。市場選択も激戦区指向が災い。渦中でデスクトップPCを海千山千のドメグロから100台購入するも、在庫に残る。商談体制にわきの甘さ残る。買い戻し特約付きを一考・・・

 利益計画に疎い。弱気なのかノートPCはいきなり低価格販売開始。三期連続完売するも利益薄い。完売完売の熱気に役員高揚するあまりか、盗難事実に気づくの遅し・・・\(◎o◎)/!

 ノートPC事業の堅調のうちに、細々としたデスクトップPC事業の撤退が急務。DALLと同じく、OEM事業では変動費レベルまで買取価格が低下。競争力がないために、在庫が積みあがっています。在庫増→操短→高コスト→薄利の悪循環になりそうです。

 適正な価格設定とノートPCのリーダーの座を賭けてペンティアムといかに戦うかの戦略が不可欠。R&D投資増額、マーケティング強化が課題。また現社長の産休中に誰が務めるかも喫緊の課題といえよう。

●キャッシュフロー計算書からの考察

 キャッシュフロー分析として、本業からのキャッシュフローは弱い。仕入債務削減は良だが、生産抑制の結果でありほめられない。原因はデスクトップPC販売伸悩みによる生産調整であろう。キャッシュフローを重視するならば、OEM販売に出し惜しみしないほうが賢明。安定した納入先があれば、デスクトップPCラインの高稼働率を維持することで収益力が改善する。しかし根本的な利益重視には差別化による高付加価値化が不可欠だ。

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