職場対抗合戦のようなチーム編成と経営シミュレーション研修
グループ編成を職場職域単位にした管理職相手のビジネスゲーム(経営シミュレーション)研修の事例
マネジメント系の教育においてグループ編成をして実習をする場合、職場対抗型のチーム編成にすることはあまり良くないだろう。
研修の目的を逸脱して勝ち負けのお遊びに興じてしまうからだ。
しかしレジャー性が強いわけでもないビジネスゲーム研修でも職場・職域単位でのグループ編成は好ましくないとされてきた。昔の論文にはそう書いてあった。
異なる職能の人が交流することで異質な発想を吸収したり視野を広げるためには、狭い職場単位での人間が議論してもダメなのだ。つまり同質集団がもたらす弊害と限界である。
それを分かったうえで、あえて初めて実施してみた。
某大企業の100%子会社、と言っても一部上場メーカーのライン系管理職(課長)研修でのこと。
東京本社系のグループが二つ、関東の主力工場で一つ、関西本社と関西工場で一つの計四社編成でPCMakerを実施した。
狙いは何かと言うと、今回は戦略性をやや強めた展開を意図していたから、普段から気心知れた管理職同士でより議論が活発になるように、というものだ。
アンケート結果では、職場単位での編成をしたことに対して、
良い 43%
問題ない 43%
悪い 7%
判断不可 7%
元々、コース内容がシリアスなのだから、つまり業績を競い合うけれど、その内容たるやかなり難しい。本コースはビジネススクール以上の教材レベルだ。
面白そうだけれど、気軽に「面白い」とは言えない中身だ。真面目に取り組まないといけないし、内容的に深刻になる局面が頻発する。ただしユーモアとジョークに包んで運営している。
つまりシリアスなモデルのビジネスゲーム研修では職場対抗にしたからと言って、参加者が単純に勝ち負けごっこのゲーム性(お遊び)に埋没することは無いだろう、という読みであえてチャレンジしてみた。
動機には、最近実施した能力別グループ編成でのこともある。
つまり、私的な実験というわけ・・・
職場単位の編成は良くない、という意見が少なかったという事例だけは、得られた。まああまり気にならなかった、という事かもしれない。
でも、本当に良かったのか否かは分からない。さらに階層が低い人の場合はどうなのだろうか?
なお本研修では、もう一つ新しい試みを採用した。これについては別に書いてみよう・・・少々疲れ気味のため・・・
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