55歳からのハローライフ(村上龍)と暖かい飲み物の効用
村上龍の55歳からのハローライフを読んだ。中高年にはお勧めの本だね
小説には、読むにふさわしい年齢と言うものがある。この本はそんな本だ。けっして、13歳のハローワークの次に読む本ではない。
図書館のお勧め本棚(?)に飾られていので、タイトルが目についた。「55歳からのハローワーク」。
昔、「13歳のハローワーク」が発行されたころ、すぐ子供に買ってあげた。熱心に読んだ様子はなかったことと、書庫整理で捨てた記憶がよみがえったが、こんどは中高年の再就職ガイド本なのか、と思って借りてみた。
中身はまるで違った。タイトルを良く見れば「ハローライフ」だった。セカンドライフでもないし、タダの和製英語かな?
元は地方紙の連載小説のようだ。村上龍の作風は好みではないけれど、この本は面白かった。中編小説が5本。 今日的なリアルさと巧みな展開で読みやすく書かれている。久しぶりに良い小説を読んだなーという読後感を味わえた。
二本目の話まで読めば、共通する素材に気がつく。各物語の主人公にはそれぞれ拘りの飲み物や器がある。
心が折れたとき、温かい飲み物を飲むことの効用を説いている。
1.結婚相談所では、紅茶アールグレイ。
2.空を飛ぶ夢をもう一度では、イタリア産のミネラルウォーター
3.キャンピングカーでは、コーヒー
4.ペットロスでは、プーアール茶
5.トラベル・ヘルパーでは、狭山茶
決して酒ではない・・・
「55歳からのハローライフ」の5つの物語はいずれテレビ化されると思う。今日的な問題だから。是非とも役者選定は視聴率や話題性を煽るようなタレントもどき俳優ではなく、演技力のある俳優にしてもらいたいものだね・・・
« ビックローブが売却。ニフティはガンバレ、俺たちがついている | トップページ | パソコン雑誌がまたまた廃刊。アスキーPCに続き日経PCビギナーズも休刊へ »
「本・読書感想等」カテゴリの記事
- スタンフォード監獄実験の茶番を受け売りした右京サン(2024.02.11)
- 日本がウクライナになる日(2022.06.14)
- ぼくはイエローで描かれた多様性社会への躊躇(2021.09.04)
- メイドの手帖…掃除婦は書いた(2021.02.12)
- トランプはソシオパスである(2020.11.04)
« ビックローブが売却。ニフティはガンバレ、俺たちがついている | トップページ | パソコン雑誌がまたまた廃刊。アスキーPCに続き日経PCビギナーズも休刊へ »
コメント