学校をつくろうの映画をさいたま芸術劇場で鑑賞
初めてさいたま芸術劇場へ行って、初めて「学校をつくろう」を見た
初物づくしなので出かけた。映画「学校をつくろう」は専修大学の育友会埼玉支部の主催。
さいたま劇場はかなり広い施設だった。
上映後にすこしブラブラ見学した。大小いろいろな舞台やホールのようなものが集合している。建物全容は良くわからないが、誰でも気軽に訪れられるように開放的に作られていた。
映画会は小ホールで行われた。
大学のHPには次のように書かれている。
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1880年(明治13年)9月に創立した専修大学は、創立130周年を記念し、創立者4人の青春時代を描いた小説『蒼翼の獅子たち』(直木賞作家・志茂田景樹著)を原作とした映画「学校をつくろう -そのとき、若者たちは未来を見た-」を製作しました。
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大学関係者には創立の史実とその人間ドラマを知るという点で良いかもしれないが、一般の人向けには少し残念な作りだったと思う。
冒頭シーン、兵役試験で痔の有無を調べる場面はリアルだ。
せっかくここで観客の耳目を掴んで、これから始まる物語の展開をドキドキ期待させるけれども、その後は淡々とした展開に終わっていた。
明治維新後の揺籃期において士族の彼らは身の振り方に悩んだであろうし、太平洋往復の渡航は命がけであったと思う。 人種差別のあるアメリカで知識を収める苦労、創立に向けての金策等々の障害は大きかったと想像に難くない。つまりドラマチックな要素がたくさんあるのに、それを乗り越える姿の描き方がなにか物足りなかった。
ドキュメンタリー風の真に迫る緊張感を期待してみたので少し残念。かといって若い彼らの青春物語としてのエンターテェイメントが散りばめられている、という映画でも無い。
(日ごろ、刺激的なドラマばかり見ているせいかもしれない・・・)
原作本があるとは知らなかったけれど、映画のつくり手と配役陣の力量かなと思う。
ネット検索しても「学校をつくろう」では、シミュレーションゲームの方がたくさん出る・・・
配役陣には二世俳優が多い。
映画に限らず、最近の成熟日本に見られる悪しき傾向だと思う。本作に専修大学がどのていど関わったのか知らないが、演技力と言う「実力」でキャストを選択していたら、作品の出来はもう少し高いものになっただろうと思う。
映画の感想はともかく、一番見てほしいのは今の若い学生達かもしれない。でも昔の苦労話を映像化して見せて、彼らの向学心を奮い立たせる、なんてことを期待するのは安直過ぎるだろう。
「今日はキュウコウ!」、と寝ている子供を見て思う。
これでは締まりがないので、最後に偉大な創立者の名前を記しておこう。
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