専修大学の育友会埼玉支部懇談会で専大気質に想う
台風11号の襲来だけれども運よく朝は雨が降っていなかった。
大宮パレスホテルの会場は広くて天井の高い立派なホールだった。昼食弁当も洒落ていた。去年よりもお金をかけているんだ・・・
二度目という事で、内容的には新鮮味も無く淡々とスケジュールが進行する父母懇談会だった。
早々に内定を得た学生の成功体験や苦労話がPowerPointスライド交えて発表された。就活親を体験済みだし、去年も聞いたような話なので新味はないが、内定を得るのが不思議ではないレベルの学生達だから、よく三年生達に伝えて欲しいと思う。
ちなみに発表学生は異口同音に就活費用に親からの援助を、と訴えていたが、地方学生でもない限り十分アルバイトで凌げると思うのがだねー。ファッションと旅行を我慢すれば・・・
なお、ほとんどが商学部会計科の学生だったのは人選が残念。もともと職業志向の強い学生が集まる学科だからね。
午後、教授との個別面談があり、初めて見る成績表の解説をしてもらった。専修大学には素点表示はあるのは良いけれどGPA指標が無いので、どれだけ本人ががんばったのかということが、このような説明を受けないと分かりにくい。他者との比較も相変わらず必要だと思う。
しかし、そんな面談内容はお気楽な限りでしかない。四年生なのに就活はおろか留年覚悟とか、そんな悩みを抱える親もいて、他人事ながらも「親の心子知らず」は尽きないものだなと考えさせられた。
パネルディスカッションは就活一辺倒、用意した質問を進行役が読み上げ、用意された答えをパネラーが話すという形式的なQ&Aが延々と続く。紙で配るかホームページに開示すれば済むレベル、生の声で問題を探るような運営ではないのは残念(去年の小グループ形式のが良いね)。
最後に、興味深い話しを聞けたのが救いだった。
かつて、専修大学は東京五大学に数えられていた、と言う(創立からすれば当然だろう)。その昔から今日まで専修大学の学生気質は「大人しい」、「実直」と言われている。神田界隈の下宿屋では、部屋を貸すなら明治や法政の学生ではなく専大生に貸すのが良い、という評判があった。前者達は夜遅くまで酒を飲んだり議論で騒いだりするが、専大の学生さんは大人しいから、というものだ。
そんな逸話を披露した職員氏はまだ若いから、古い先輩からの伝聞なのだろう。笑いを誘う余談として話したかもしれないが、今日の専修大学が抱える問題に通じるものを感じた。
果たして、「大人しい」という学生気質は学生たちが延々と受け継いできたものだろうか。その面はあるとしても、学生は4年間で一巡する。二巡8年もすれば変化が芽生えて当然だ。それがずーっと変わらないというのはなぜか。
学生よりも職員はもっと長く大学に勤めている。教員(教授)だって多くは10年単位で異動せずに居るだろう。そして運営者である理事に至ってはどうなのか(私大と言えども公的な面があるのに理事がどんな人なのかはHPで公開されていない)。
専修大学の学生気質が大人しいというのは、学生が醸し出すものではなく、実は大学運営側の気質なのではないだろうか、と感じたのだ。そう考えると、東京五大学と呼ばれた時代から今日までへの専修大学の長期的な凋落の説明がつくように思えてならなかった。
OBではないが、来し方を振り向いて出身母校が低迷しているのは寂しいものだろうと思う。
大学改革 浮沈の岐路に立つ中堅私大
● めざせ第2の近大 マグロで脚光、志願者首位 龍谷大・ロゴ刷新、東洋大・入試に数学 ・・・日本経済新聞2014.5/6より 右図
● リクルート進学総研 進学ブランド力調査2014
関東圏、2008年比、「志願したいランキング」部で大幅に順位上げた大学として専修大学(28→17位)。
●2018年問題
●追加 2015/8 東洋経済記事
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