上尾市図書館白書・・・Web予約利用者が来館予約を上回る時代へ-1
公立図書館が効率図書館になったというお話
そもそも上尾市図書館白書なんて用語は、存在しないのだけれど早い者勝ちで勝手につけてます…
それはさておき、年に一度発行される上記の図書館要覧より、Web予約の統計が載っている2005年(平成17年)から2013年度までの9年間の推移をみてみた(図はクリックで拡大)。
来館予約には図書館内での検索パソコン利用も含めているので、Web予約とは純粋に図書館外部からの予約行為のこと。
注. 2005年の何月からWeb予約が開始されたのかは不明。
自分は初年度から利用した口だが、6,400件でスタートし、四年目の2008年には来館予約を上回る。9年目の去年は132,000件、全体の68%となっている。
来館して、本棚の迷路を回りながら苦労して本を探したり、時には予想外の本に出会う体験も図書館ならではの楽しみ方だと思う。特に子供の場合はそれが大切だ・・・
しかし、生活の効率からしたら、家や電車内から図書館システムにアクセスして、本を探し、図書館には受け取りに行くだけ(実際は滞在するが)、というスタイルはとても便利だ。これだけ利用件数が増えたのはニーズに合ったからだろう。行政サービスとしてはホームラン級だね。
もちろん、スマフォの普及も後押ししているだろう。
ところで、来館予約は年間5-6万件で頭打ち。Web予約もこの二年は13万件で横ばいなので、Web予約比率は70%程度が頭打ちかもしれない。そもそもの利用者数の増加がないと変わらないかもしれない。
来館予約をするのは子供に多いのだろうか。できればそうあってほしい。小学生が「スマホで予約して借りる」なんて姿には抵抗がある。でも、学校もIT化が進んでいるからそうは言ってられない。
「ねぇねぇ、この本、キンドル版無いの?」
受付にそんな小賢しいガキが現れるのは時間の問題かな・・・
ここまで書いて言うのもヘンだが、そもそも「予約件数」って何?
冊数か、それとも複数冊でも一度に予約したらそれを一件と数えた行為か。後者なら予約利用者数と同意になる。もしも、冊数(正しくはCD等もあるから点数)のことだとしたら、総貸出数(134万点)に占めるWeb予約による貸出数はまだ10%に過ぎない。
※ 後日確認したら、貸出数量のこと(本、CD等媒体問わずだが、ここでは冊数と表示した)。
●埼玉県内の市町村立図書館等の蔵書を一度に検索することができる。上尾市図書館のトップページに下記サイトへのリンク貼って、自分で調べてから予約しよう、というのも設備投資ゼロで楽だと思う。
但し、どの地域からでも借りられるわけではなく、物流(本)の貸借には地域間協定がある。
追記
●冒頭写真のようにタイトルが上尾市図書館要覧2014となっているが、中身は2013年4/1~2014年3/31のことである。 2013年度版とした方が誤解がない。
政府刊行物等の白書等でも慣習なのだろうか出版当年表示がされているが、利用者からしたら違和感を持つ。
強いて当年表示を踏襲するなら、副題として事業年度が分かるように2013/4/1-2014/3/31 を書くことを勧めたい。
誤解のない事業年度表示をしている他市もあるのだから・・・
●Web予約比率は80%を超す市もある。 後記事: 埼玉県7市の図書館比較-8
つづく
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