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2015年1月 6日 (火)

上尾市中央図書館への意見書と回答から見える広報

行政が市民へ意見を求める手段は目立たない方法でやる

市広報など読まない人のが多い。内容もぎっしりだから、関心あるテーマでも見落とすこともある。公共施設のポスターも実の所、見ているようで見ていないものだ。図書館のWebサイトに掲示されていてもトップメニューで丸見えになる期間は非常に短い。

 

(仮称)上尾市中央図書館基本構想(案)に係る意見書及び回答
 
昨年11月に行われた、上尾市中央図書館構想のパブリックコメントに対する回答書(上記)について書いてみたい。
一言でいえば、案の定だ。

市(=市長)によって違うだろうが行政の回答とは味気ない。形式主義と言うか、あるいは言質を与えないというか、けっして正面から答えない。暖簾に腕押しの国会答弁と似ている。その具体例は次回に書いてみる。

ようするに、こんな回答ではビジネス社会では通らないし、中学校の学級会でも「お前何言ってんだ・・・」で笑われてしまう。
  
しかし、回答書により一つの事実が進行した。パブリックコメントで市民の声を聴いた(この少人数で!)、それに一つ一つ答えた(このレベルで!)、という事実(これが大事)が作られたのであります・・・。
 
こういう答弁書を見ると公務員の一人一人は有能であっても、組織として振る舞うと途端に低能になる、或いは無思考的になる、と思う。ハッキリ言って無責任化する。
 
具体的に見てみよう。
●意見や質問を寄せたのは6600人に一人
35人(122件)。形態は、電子メール 15人、ファクシミリ 2人、窓口 18人。
つまり一人当たり3-4件書いているように見えるが、実際は特定の人が多くの質問を寄せている。年齢は不明だが文章からして中高年者が多いと思われる。選挙の投票参加と似ている。若い人や児童も皆無だろう。
ちなみに「電子メール15人」を個人のIT化は進んでいると見るか、そうでないと見るかは人によるかもね。
そもそも「質問する機会があったなんて知らない」、って殆どの市民が思うだろう。それがギョーセーですー。
だって「お前、200人分の意見集めてこい」、なんて上司が言うわけないからね。
 
●波風立てない様に進められているよう 
 
 私が推計した「一年間一度以上の図書利用人数」比では1000人に一人が意見を寄せた。これでは認知されていないことを物語り、広報的に失敗である。
 
・例えば、ポスターにして図書貸出窓口に掲示したら、否応でも目にする。
・上平建設計画と「本館廃止」を目立つ表記にしたら、ドッと意見がくる。
・駅前広場にポスター貼るとかね
 
積極的な広報したら、そもそも図書館の上平建設には反対意見の方が多いから(理由は説明不要なくらい意見書にも多く出ている)、計画が進まなくなるから、粛々と手続きだけの世界が進行する。「ちゃんと掲示したのに見なかった市民が後から文句言っても困ります」という正統な言い訳が成り立つ。
 
似たことは、構想案資料末尾にある図書館アンケートの採り方にも言える。ようするに仕事との成果に対する評価指標が無いからだろう。実施したか否かであり、結果ではないのだ。
 
でも少数とは言え質問行動をとる人の意見にはそれなりの内容もある。捨てたもんじゃないよ。原文はダウンロードしたけど、市のサイトっていうのは何時までサーバーに残すのだろう?。
 
●ネット社会では広報活動にインターネットを使うこと
 
上尾市に関する2chにスレッド建てればすぐに群がる。それがツイッターで拡散する。多くに広報するという効果を重視するならば、格式は構わないだろう。

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