伝説のクレーマーを賛辞する「社長を出せ、最後の戦い」という本
社長を出せ!最後の戦い vs 伝説のクレーマー 川田茂雄著/宝島社
タイトルに引かれて手にする、の典型的な本かもしれない。
クレーマーと言う言葉は、昔から今日まで悪い意味で使われるが、本書では「その主張に法律的根拠があるものをクレーム(claim)と言い、法律的根拠のないものはコンプレイン(complain)=単に苦情と言う」と書いてある。
この点はとても参考になった。クレーム=苦情だと勘違いしていたからね。あるいはそのように誤訳されて普及した英語かもしれない。
本書は、水戸誠(仮名らしい)という世直し型爺さんとさまざまな企業との製品開発や広告宣伝の攻防を描いたものだが、読んでいてあまりにも水戸氏を「よいしょ」し過ぎており、辟易してしまった。
対価を求めずにクレームを出し続けるとしても許される範囲を超えているように思えて仕方ないが、著者はクレーム対策をしてきた側の企業人としてぞっこん惚れてしまったようだ。
もっと偏らないでクールに描いたり、文章力が豊であれば迫真のドキュメンタリーとしても面白いのだが、平板でヨイショ的な記述が続いたり同じクレーム案件の話題が繰り返されるところが多くて、内容的にはイマイチかな。
クレーマーと企業側の過敏な関係はなんとなく「総会屋」を連想させてしまう・・・
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