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2015年4月 6日 (月)

2015年の私立大学受験者数のランキング

よく言えば大学の広報戦略の巧拙ランキング、悪く言えば受験商法お上手ランキング

 
ここ最近の特徴は近畿大学の躍進ぶりだが、2015年の上位10大学では前年比で大きく増えたのは近畿大学と東洋大学だ。
 
順位 大学名 2015年度 前年比増減 対前年比率
1 近畿大学 113,704 7,814 7.4%
2 明治大学 105,702 190 0.2%
3 早稲田大学 103,494 ▼ 1,930 ▼1.8%
4 日本大学 94,373 ▼ 2,466 ▼2.5%
5 法政大学 93,986 ▼ 822 ▼0.9%
6 立命館大学 87,668 733 0.8%
7 関西大学 82,941 ▼ 1,307 ▼1.6%
8 東洋大学 83,546 21,189 34.0%
9 中央大学 69,818 ▼ 2,907 ▼4.0%
10 立教大学 66,351 2,417 3.8%
  合計   901,583    22,911 2.6%
その他        
   青山学院大学 59,738 3,845 6.9%
  東京理科大学 52,104 ▼ 1,420 ▼2.7%
  同志社大学 49,369 ▼ 3,575 ▼6.8%
  龍谷大学 45,410 7,969 21.3%
  福岡大学 44,311 ▼ 2,728 ▼5.8%
  東海大学 43,659 ▼ 1,974 ▼4.3%
  慶應義塾大学 43,352 954 2.3%
  関西学院大学 41,500 ▼ 1,606 ▼3.7%
  駒澤大学 31,575 ▼ 2,304 ▼6.8%
 
学部や学科を新設したり定員を増やすのは、小売業が新規出店したり売場面積拡張して売上高を増やすのと同じように見えてしまう。
大学キャンパスを大都市部の交通の便の良い所に移転するという大学の都心回帰現象は、コンビニ経営と変わらないように見える。
 
それらはハード的な設備投資だが、どうもそればかりではないようだ。
大学側が地方開拓と称して受験機会の出張ドサ回りをしたり、金融デリバティブまがいとは言わないが一人で何口も受験できる複雑な仕組みを導入したりするなど、もはや大学経営は世間知らずの子供を釣り上げて親からカネを巻き上げる巧妙なビジネスに成り下がっている、と言ったらイイスギですか・・・ 
 
まあ超難関大学を除けば、現代の子供の精神的脆弱性と親の経済負担からくる浪人回避の「安全志向」は受験回数を増やして合格確率を高める要因なのだろう。
 
その受験料(検定料)だが、私立大学は判で押したように35,000円なのは暗黙の価格カルテルじゃないか。公取が問題にしないのは怠慢だ・・・ 
一人当りコストが数千円程度の大学入試を自校舎内でやれば学校丸儲け。集客の誘惑に駆られるのも無理ない・・・
 
しかし高価格には値引き余地があるから、紙出願よりもインターネット出願にすると受験料が3000円~とか割引されるらしい。もっと値引きしても良いはずだが、他大学がやっていないと相対的に集客効果があるようだ。 IT初期投資が重いから、ネット出願はますます大規模大学校が有利になる仕組みと思う。 近畿大学も東洋大学もその取り組みは早いらしい。
 
実は大学受験者数のテーマについて、3月の明治大学広報では表面的な数値報告だけなのに、同月の中央大学学員時報では(中大が低迷傾向にあるため)かなり真面目な分析をしていたのが対照的だった。 
 
 『何処に建っているかではなく、どう教えているか』で選ばれるべきなのに、緊張感に欠ける大学教育においては、学生生活に便利な所が選ばれてしまうのだろう。
 
 
7/18 一部訂正
 

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