階層や職能の差を埋める事前学習付のビジネスゲーム研修例
年齢的の上下差も広いけれど、たいしたことではありません。この程度は経験済みです。
困るのは学習意欲差です。一般論として言えば、ある程度までの能力差というものはその人の学習習慣の有無に過ぎないと思っていますが、アンケートからもそれが読み取れましたね。
大卒、高卒、生産技能系、技術系、研究職、管理系、男性、女性が入り乱れての研修だからこそ、事前学習をする価値があります。
いきなり研修室に来て、延々とテキスト読んでいたり内容がチンプンカンプンでは時間の浪費です。その解決策として二段階レベルの事前学習、いわゆる反転授業を取りいれたビジネスゲーム(経営シミュレーション)研修です。
第一レベルは、予備知識として会計知識をあるレベルに揃えます。
指定図書の会計入門書(自著です)を読み(受講者は自費購入)、そのレポート問題の提出を義務付けています。平均87点は過去最高だったのは、低得点者が少なかったのが寄与しています。
他の会社相手では、普通はこの第一レベルだけが多いです…
第二レベルは研修の本番テキストとF/Sシートを与えて、当該企業用に用意したWebページを各自で(たぶん自宅で)見ながら、シミュレーションの第一期目の個人学習をします。職場で共同でやった人も多いらしいです。事前学習のレベルを超えて研修そのものじゃん(!)とも言われかねませんが、事務局氏にフォローをお願いしています。
当該企業では、初めからこの方式を好意的に採用してもらっています。
一般に研修企画をする人は負荷の高い事前学習は避けたい傾向にあります。参加者から文句が出ることを恐れるからです。負荷が少ないほうが、来る人も企画する人も楽ですから・・・。この当たりは、社内組織における教育部門の政治的な力関係も影響します。
今回は、参加者アンケートの中から事前学習に対する評価例を紹介します。
●「事前学習」に関して、研修への理解度が高かった人は次のようにコメントします。
①事前準備の大切さが分かりました。全く分からない分野とはいえ、少しの予習をしてのぞむことで、当日の頭への入り方が違いました。聞くだけの研修とは違い、手を動かすことでその仕組みをよく理解できました。
②この研修を受講して見て、いかに事前準備(予習)が大切かが分かりました。テキストのよみこみ、webページのよみこみを行うことで!!すばやく研修(シミュレーション)に臨むことができたと思います。
③予習では、用語と項目と数字の相関性の理解に苦しみましたが、書籍を読むだけより、事前課題で理解できたのは良かったと思います。
④事前学習と研修の内容がうまくリンクできたので、非常に良かったです。
⑤現在のテーマに関することも多く、事前学習の段階から興味を持つことができました。
⑥事前学習を行ったことで研修に入りやすく、時間短縮にはなっていると思います。
●特に、仕事とからめた生々しい教訓抽出の感想例
・普段、生産計画の仕事をしているので、材料や製品の過剰在庫を持ちすぎてはいけない、という意識が働いた結果、必要と分かっている時に、材料も、能力も不足し、作りたい数量の生産ができませんでした。改めて、販売予測の数字が大事だという事を感じました。
・今まで棚卸の担当をしていたが、ただ単に数を数えているという感覚でしかなかった。今回、受講して、在庫管理の重要性、また重要な資産であるという事を知ったので、次回の棚卸の時はそれを意識して取り組みます。
・生産管理部で調達調整業務を行っているので、製品在庫・材料在庫の持ち方や材料発注判断は日ごろの業務に直結しているのに、それをシミュレーションのメンバーに説明・共有できず、少し不満が残りました。もっと販売単価を下げたり、材料発注ロットを大きくしたり、やってみたかったです。 ・・・これはちょっと違うかな、でも面白いのでupしました・・・
ビジネスゲーム(経営シミュレーション、マネジメントゲーム)の研修事例と感想文
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