「シルバー占拠」または「シルバーシート選挙」
この駄洒落なネーミングってイイなと思います。他で使われていないので当ブログが命名です

。
結果として、年寄りがシルバーシート独占っていう意味になっているのです・・・

1.上尾市長選挙の候補者別の得票率と数
前記事は過去最低投票率(30%)のことだけなので、その追記です。市選管サイトで開示しているたった3回分からの候補者別・得票数推移。なんと、これ以外に深堀できるデータは無いので物足りないです。
選挙とは別に、一つのグラフで数と比率を同時に表した時に、上のようにグラフ要素をずらすと視覚的に見やすい場合があるなーと発見

2 大きな市と小さな市の行政能力の差とは
千葉市やさいたま市のような巨大自治体の情報発信力は優れています。さらに県まで行けばもっと優れた情報もあります(以前、財政資料で感心しました)。
自治体の規模と行政能力は比例する面もありますが、こと選挙(選管)データについては上尾市の様な中規模の市が真似できないようなレベル差ではありません。
自治体間の職員能力の優劣ではなく(データ処理のコンピュータ化が前提ですが)、差がでる原因は「横並び意識」ではないかと思うのです。つまり、ウチの様な規模の自治体がそこまでやる必要はない、という管理職の料簡の狭さかと思います。大規模な市はお互いに他市を気にしているかもしれません。違うでしょうかね…
3.千葉市長選の選管資料に感動あったが、使い易いのはさいたま市
ビックリポンは、グラフ下に書かれた投票率の分析コメントです。行政はデータのみを羅列する作業はしても、中身の評価を云々することは避ける習い性があります。短い文ですが、投票率低迷へのジレンマが読み取れます。ところが千葉市のPDFはロックされています。
さいたま市長選挙(H25/5/19、投票総数37万票、投票率38%、平均年齢44)の選管データはコピペできるために簡単にグラフ化できます。もちろん元の資料はグラフ化されてません。
結果は以下の通り。
(根拠はありませんが)首都圏のどの市でも最近は似たようなものかと思います。もちろんこの現象が改善されることが望ましいですね。 グラフはクリックで拡大。
4.さいたま市長選挙の年齢構成とシルバー民主主義
・時計回りに年齢が高くなる。濃い色が若く、年と共に存在感が薄くなるようにしたが、そうはならない・・・(>_<)
・20-39歳までの投票シェア(0時から2時半)は20%しかないが、有権者人口は30%ある。
・40歳以上でみれば80%、60歳以上なら46%という占拠結果。この現象をシルバー民主主義と呼ぶようだ。
つまり
当選者は選挙(人気投票)のリピート客であるシニア固定客(
お得意様)が望むようなサービスを傾斜的に配分する、というものらしい。これは商売として代々の家業とする政治業者には合理的なものだけど・・・いいわけないね

5.年齢別の投票率の法則と投票人数
投票率(折れ線)が上の千葉市と同じ形になることにビックリ。そのため投票人数も入れてみました。
・投票率は年齢に比例する (但し投票所まで歩ける人に限る)。
・投票率は実年齢より若い値に近似する(偶然のイタズラか、それとも血管年齢の若返りかよ・・・

)。 つまり
投票率は実年齢を超せない(昔は違う)。
・この調子で
18歳選挙権を実施すると、投票率は18%未満。映倫です
・折れ線とは平行にならない棒グラフの年齢は人口シェアの違い。
40-44歳は投票率低いが投票人数が多い。 60-69歳は投票率と投票数が共に多い。
40-44歳は団塊ジュニア世代で人口が多いため。65-69歳は団塊世代で投票率の高さが投票人数を最大にした。
グラフの形から、政治や地域への関心は年齢と共に高くなり、最後はどうでもよくなってしまうようですね。人は年をとると保守化しますから、若い人の参加が増えない限り、何回選挙しても変化はありません。だから若い人は無関心になる、という悪循環かもしれません。
6.有権者人口と投票シェアにみる政治参加力
赤い折れ線は、前の円グラフと同じです。青は当日有権者数98万の構成比です。
・人口構成の割に投票シェアが高い年齢は政治参加力が高いとみる。赤が青をオーバーしている年齢は政治参加力が高い。
・60-75歳が一番存在感が高く、若い層(39歳以下)は人口構成比の半分程度と低い。
・人口では団塊ジュニア層が一番多いのに、投票は親世代の方が多い。

まさに
シルバー占拠(シルバーシート選挙)の実態を見るグラフです。 高齢者層の投票シェアが高くなるのは相対的なもので、若年層の棄権の反映、つまりは年寄りに参政権を譲ったに過ぎません。 電車内で席を譲らない若者でも、選挙はドーゾドーゾです・・・

「シルバー民主主義」の本質は「ジュニア無関心」が生み出したものです。
7.男女別投票率の違い
・64歳までは女性の投票率が常に男性を上回る。
広い世代で男性よりも政治意識が高いのは、女性が地域との接点が多かったり、政策の影響を受けやすいためだろうか? 女性議員が増える余地は確実にある。
・高齢化すると男はどうして投票所に行きたがるのか(ヒマだから・・・)

・お婆さんの投票率が急落するのは、統計のあやか。85歳以上人口は圧倒的に女性が多く、歩けなくなるのと30代並みに若返りたい表れだろうか…。
・爺さんの投票率が高いまま終わるのは、次の選挙に間に合わない人が多いためか・・・
7 どうすれば若い人(20-39歳)の投票率がアップするのか
万人向けの「選挙にいこう」キャンペーンは効果が薄いということは、最近の多くの地方選挙の低投票率が物語ります。啓発しなくてもシニアは高い投票率を出していますから、ここは若者層(40歳未満)へ絞った啓発が必要かと。
・まずは選挙管理委員会という組織評価の一つに、投票率の改善を入れること。法的手続きの「作業」だけでなく、実質の成果(投票率)が問われない仕組みでは、今の選管に「民主主義の行司役」としてのスキルも緊張感も生まれません。
彼らへの評価軸を変れば、下の能書きよりも優れたプロの改善案が出てくるはずでしょう。
・選挙啓発ポスターは季節行事みたいなもの、効果は無い。そもそも選挙権のない子供に啓発ポスター造らせてどうする。きれいごとだろう。選管が必死に工夫しろよ。ダジャレでもなんでもいいからツイッターの話題になるくらいなものを。
金賞 席は譲っても、選挙は譲るな!
入選 せがれが行かなきゃ、爺さん一人占め。
佳作 一等ハワイ旅行付選挙で、あなたも当選!
落選 入場券で、カネもらえます (^O^)
落選 半券で選管娘と握手です(投票所によっては元娘です)
もっとないか・・・
・「オレ達の生活にあんまし関係ねー」という思い込みを払しょくする証拠キャンペーンをする。選管は、自治体の全サービス部門に対し、若者に直接・間接に影響する事例を1部門5点くらい列挙させる。
例えば図書館で若者向け本やCD(固有名詞で)を100点追加したとか、幕付AVコーナー作ったとか・・・、スポーツ施設の稼働云々とか、悩み事相談の成功例を示すとか、健康診断で○○病の早期発見が○人いたとか・・・、実務の現場にいる行政マンならいくつもあげられるハズ。
・利害得失に訴える。シニア層の投票シェアが高いために若者層への政策支援が弱まるということ。
・投票に行かないことは白紙委任になり、棄権するなら積極的に無効票を書けばよい。
・投票率が低いと組織票の利益代表者が当選するため、無関心な人は当選者を応援したことと同じ扱いになる。つまり社会への関わりと結果が矛盾することを訴える。
・投票したい人がいない時は、自分の名前を書くか別れた恋人の名前やペットの名前を書いてもイイとキャンペーンする。
・投票所を駅前、大型商業施設にも設置する。
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