高崎線事故による混乱を抜けて尼崎競艇へ
昔の国労や動労の順法闘争を思い出したけど騒乱にはならない
世の中がこんなに大人しくなかった時代、JRは国鉄と呼ばれていて国労や動労のストによる列車遅延は珍しくはなかったです。でも、各種戦術の中で順法闘争は利用者のイライラの元だったと記憶しています。
昔、田舎の駅で動かない列車内でじっと待っていた体験が蘇りました。翌朝の新聞で上尾駅事件を知り、「上尾」という地名を知ったきっかけでした。個人的にはそんなことを思い出すような今回の高崎線の混乱ですが、今はすっかり洗練された駅舎になっています。というか、市民です・・・

朝の遅い時間なので上尾駅は利用者も少なく、目の前にきた電車に乗るだけしか術はありません。指定予約した新幹線には10分遅れとなり、もう少し早く家を出ればと悔やみましたが、後の自由席は三割程度の入りと空いており、難なくE席に座れました。
もとは京都に寄るつもりでしたが、まだ桜には早いし、急きょ尼崎観光と思い、ホテルフロントに荷物を預け「ボートレース尼崎」へ行きました。競艇を見るのは初めて。
最寄駅から見えた競艇場は閑散としてましたが、屋内でモニター画面見ている客が多く、天気がよくても外にはあまり出てこないようです。


初めて聞く、モーターボートのエンジン爆音がイイですね。波しぶきを上げる並走場面やコーナーは迫力あります。

選手や舟の知識が無いので賭けませんが、広い施設をぶらぶらと見物しました。
昔は賑わっていただろうことを偲ばせる、ずらーと並んだ手売りの投票所がホント寂しそうです。手つかずのまま残っています。
立ち食いそば屋らしき店も貼り紙の文字が読めないくらい、閉店して月日がたっているようです。壊すのもカネがかかる・・・という事情でしょうか。現在の高層化した本館の姿とは対照的な光景です。

天気も良く暖かいのでプールサイドで見ていましたが、最終レースの後、横から初老の男が近づき話しかけてきました。

欠けた前歯が目につき、初めは何を言っているのかよく聞き取れません。
が、投票券を見せるその顔は喜色満面。
3-5-1。
対岸の巨大スクリーンに映しだされる配当金は3連単で24,000円。
『午前中からずっと負けこんでいてよー、最後は有り金全部賭けたら、26万円だー』とまくし立てます。
『最後の一レースで大逆転だね』『それってめったに無いことだよ』って勝利を称えてあげました・・・。
話さずにはおられなかったのでしょうね。
近くにいた若い警備員に尋ねたら、その額は数日に一度出るかどうかとのこと。平日で3000人位、休日で4・5000人とかの客入りらしいですが、昔よりは随分と減っているらしいことは見た目で分かります。
しかし競艇の売上は右肩上がりなのだそうです。
競艇場に来る客は減っていても、ネットや場外で買うのが今の流行ですから当然です。金融と同じくギャンブルもネットと親和性が高いですね。帰りに駅横のセンプルビアという場外売り場に言ったら、ごった返してました・・・
客の8割は中高年というか、ほとんど老人です。連れだって来るよりも、独りで来ている人が多いように見えます。帰りの黙々と、かつ力なく歩く姿はほとんどお疲れそのもの。外れ券を落として歩く人は、負けを忘れたいかのようです。
しかし、3連単の万馬券(何というのかな?)当てた興奮のように、アレが有るから辞められないのでしょうね。
競艇はスビー感はありますが、鼻差や写真判定のように僅差のレースがある競馬とは違い、ゴールの着差が数十メートルや100メートルくらい離れてしまうと、ハラハラした感じは薄いなーというのが初見物の印象でした。

とぼとぼ歩く人ごみの中、『彼に、たかれば良かったかなー』などと思いながら帰りました。
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