上尾市の人口減少と現役老人比率(地域創生ビジョン)-2
上尾市の総人口は30年後に18%減の18万人台(地域創生長期ビジョンより)
注) 市の文書と独自グラフが混在しています。
面倒な数字を見なくても下の人口ピラミッド図を見れば人口が減るのは当たり前です。特に、団塊世代と団塊ジュニア世代(1971-74年で各年200万人超の世代)が突出しているのに「団塊の孫世代」が存在しなかったことが一番の痛手と思います。
団塊ジュニアは長い日本経済の低迷期に青年期を過ごしたことが少子化・晩婚・非婚化が進んだのだろうと想像します。 もしも「団塊の孫」人口が少しでも突出していれば日本の人口減少は穏やかになっただろうと、死んだ子の年を数えるように思います。
価値観の変化もあるけど、ようは国の経済運営の失敗だろうと思うのです・・・
(1)推計人口の推移 (地域創生長期ビジョンp14)
ビジョンには5年おき30年後までの予測を年齢三区分の棒グラフで示してあります。 30年間で総人口は4万人(18%)減と推定しています。クリックで拡大。
これでは深刻さが伝わりませんので、増減人数に着目したのが下図。開始のH26度はH21年(10/1日)との比較。
・老年人口(65歳以上)は団塊ジュニアが高齢化するまで増え続けます。
・子ども人口が増えることはないと予想されます。小学校編成に影響し、更に転出リスクが増えますから、この層の減少要因の分析と対策が一番の課題です。
・生産年齢人口は、老年層へ移る人数より、年少層から上がってくる人数が少ないため確実に減ります。 既に11年前(2005)から減少していますが、市民税の税収減としては現れてはいないと思います(多分)。
(2) 一人の老人を何人の現役(生産年齢人口)で支えるのか p14
人口減少は経済問題です。いろんなビジネスの一番の需要要因は人口そのもの。公的部門では福祉政策の重荷となります。
今の年金は世代間相互扶助ですが、現在(2014)は2.6人の現役で一人の年寄りを支えています。実はこの現役÷老人比率には生産年齢人口を使うために高校生や大学生も含まれており、実態はもっと厳しい値になります。そもそも2.6人では騎馬戦としても成り立たないレベルです。
1990年は11人・・・上尾夏祭り(神輿)レベル
2014年は2.6人・・・騎馬戦レベル
2044年は1.5人・・・おんぶレベル
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2060年・・・1人・・・姨捨山レベル ←ブログ主予想。
危ないから運動会のピラミッドの段数は減らせ、とは言うのに、社会全体の話となると見て見ぬふりをされます。国予算の40%は将来世代への借金のため、危機感が希薄化するようにできているからでしょうか。 これでは一方通行の婆抜きゲームです・・・
しかし、親の介護を抱える世帯ではこの値以上にきついものがあります。
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