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2016年5月22日 (日)

上尾市の将来人口(自然動態の予測と待機老人)-3

出生と死亡の人口自然動態の推移(上尾市地域創生ビジョンより)
 
更新 2018/7 (2)の出生と死亡グラフに婚姻数も入れて最新データ。他のグラフは直していない。
 
 

(1)自然動態・・・p6
 
 ビジョンp6は過去の(出生-死亡)自然動態に関する分析です。下図はH12(2000)~H25(2013)のグラフです。クリックで拡大。
Photo_5
 
もっと古いデータは触れていないので、以前、調べた内容を再掲すると・・・。
 昭和の上尾の人口急増期S58(1982)年では年1600人も純増です。その後減り続けてはいますがそれでも1000人超の純増がH12(2000)年まで続いていました。下図の青色参照。
 Photo_4
 
 1980年から2007年までの約30年間における、自然増の内訳として、
赤ちゃんは2100人前後で安定(その後は1700人台へ緩やか減少)。
死亡数が500人から1800人へ3倍強も増加
 つまり人口の多い世代が亡くなっていくために自然増がマイナス圏へ突入するのは時間の問題。産婦人科よりも葬儀屋が繁盛します。
ですが、『将来の利用者』としては老人ホームも葬儀屋利用も火葬場も待機させられる受難の時代です。 待機児童に替わって待機老人が社会問題化します・・・ 
 
 さて、今までの綱引きは赤ちゃんの連勝でしたが、ビジョンにはH25(2013)年に両者が1700人台で同数(先頭のグラフ)、と書いて現状報告を終えています。
 
  です。
 上尾市地域創生ビジョンはH27/12発行。(調査会社が)作り始めたのは何月か知りませんが、同年6月に「統計あげお」は発行済み。同統計p10には大量データに埋もれるように次の記念すべき数字があります。
 
 H27年(2015) 出生1742-死亡1871= △129
 
上尾市は2015年から、とうとう自然減の世界へ、
 オギャー <  ナムー   のレッドゾーンに入ったのです
 Photo
上尾市の歴史的な転換点です。この事実を書かずして長期ビジョンとはお粗末・・・
 
と言うよりも、ひとごとかな・・・
 
(2) 出生・死亡・婚姻数の推移 2018/7 更新
 
 1982年からの出生と死亡数データにExcelの線形予測近似曲線を当てはめたもの。折れ線が実数、直線が予測線。データは統計あげおより。クリックで拡大。
 Photo_3
 
  1. 出生数は2010年ごろから予想線よりも下振れをし最近は更にキツく、落ち込みは深刻だ。
  2. 死亡数は最近は予想線よりも上振れしている。R2乗値が1に近いことから死亡予測線は精度が高い。なお出生数の下振れの方が早く発生している。
  3. 予想線の交差よりも早く、2013年に 死亡>出生 という自然減に入った。
  4. 出生数のバラツキが大きいのは社会的要因(景気や政策)の影響を受けるためと思う。であれば下落を緩やかにできるはずだが、過去7年の低迷は政策を投じているとしても効果がでていない。
  5. 婚姻数が92~97年だけが突出している(97年は金融不況に入る頃)。婚姻が二倍に増加しても出生数はさほど増えていない。その後の婚姻数は急増前よりも多い千件を超す水準ではあるが、赤ちゃん増産という結果にはなっていない。その理由は?
●結局は転入増を目指すしかない。つまりは魅力ある街づくり。
 ってことは、他市民を誘惑することなわけ。
 
 
(3)上尾市の出生が少ない理由
 
 p8の合計特殊出生率(一人の女性が一生の間に産む子供の数の平均値)は、上尾市は1.2~1.3で推移しH25年の1.27は、全国平均(1.43)や埼玉県(1.33)よりも低いとあります。
Photo
 p16では、出生は0-4歳がH26年9046人が30年後に約6000人34%減少すると予想しています。これは前述した出生率が低いことと女性(15-49歳)の転出が増えるためと分析しています。
 出生率が低いのは何故でしょう?
 女性の転出が多いのは何故でしょう?
 気になります。
 
 
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「上尾の図書館を考える会」の「準備会」にご参加を!!
日時:5月21日午前10時~12時  会場:上尾駅西口・プラザ22・2階
図書館移転新築計画に関心を持っておられるみなさま
 24日当日の参加者は、1回目は50人を超え、2回目、3回目は20~30人ほどで、合計119人が 参加したと報告されており、市民の関心の高さが証明されました。
今回の説明会は、そもそも市民へのお知らせ方法が、図書館(分館も含めて)への掲示とホームページだけで、わずか10日間ほどの期間で締め切るという、極めて限定的な機会の設定でした。圧倒的多数の市民は知らないうちに過ぎてしまったことと思われます。
しかも当初は定員50人だけで、それを超えたら打ち切りにするという計画だったことなど、広く市民に知らせ、意見を聴くという姿勢とは程遠い対応でした。
率直に言えば、後から「一切市民に説明しなかった」と言われないようにするためのアリバイ作り的な企画だったと見なさざるを得ず、それに対する批判の声がたくさん出される結果となりました。
市当局からの説明は、複合施設となった基本設計の内容についての説明がほとんどとなり、市民が最も知りたいこと=なぜ上平への移転なのかについて、納得できるような説明はされませんでした。 そうした中で、参加者のみなさんから、上平を移転先と決めたことについては市長自らに説明してほしい、との意見が出されました。
 市民からの批判が高まっていることに対応して少しは和らげるために、いわゆる『ガス抜き』の機会として今回の説明会を開催することが考えられたのかもしれませんが、あまりにも中途半端な対応だったため、結果として、かえって不信を深めることになってしまったように感じられます。
 こうして、4月24日の説明会は、アリバイにもならず、ガス抜きにもならなかったわけで、改めて、「広報あげお」で周知し、参加希望者が気軽に参加できる大きな会場で、市民が最も知りたいことを説明する、そして意見を聴く、公聴会、あるいは説明会を市長の出席のもとで開催することが要望されました。
 しかしその要望に対して、教育総務部長は拒否し続け、3回目の説明会の最後には、持ち帰って検討するとしていたにも拘わらず、4月12日時点ではもうこれ以上の説明会を開催することは考えていないという態度を取っています。
 このまま、そのような態度を見過ごしていてよいとは思えません。
 市民としてどう考え、どう対処していくか、市民側が自主的に場を作り、調査研究を進め、対話を重ね、市当局だけではなく、市議会とも意見交換の機会を設けるなどを進めることが必要と思います。
 微力であり、僭越とは思いますが、私どもAANは、設立の目的(下記参照)に照らして、「言い出しっぺ」としての役割を担わせていただきたいと存じます。 

スマートな使い方としては、コメント欄は当該記事(雑記レベルですが)に関するちょっとした感想をお書き頂き、掲示したいことがあれば、要約とし、詳しくは○○○○へ のリンク先を書くと良いでしょう。
掲示版ではありません。
ニーズあれば有料化を検討します。お支払いはビットコインで・・・

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