ソニーがPS4好調で黒字回復しても、凋落を巡る議論が尽きない
ソニーが好決算から最高益に挑むも、中長期的には不透明
減益決算が相次ぐ中で、ようやくソニーの決算が注目を浴びているようだ。
2016/3月期 連結営業利益2942億円、最終利益1447億円(前年-1259億円)
2017/3月期 連結営業利益3000億円・・・会社側業績見通し
熊本地震が無ければ4000億円のレベルと言うらしい。
好調の要因はリストラ効果や分社化などいろいろあるが、ひときわPS4が絶好調とのこと。スマホゲームが盛んな国内では据置型ゲーム機はあまり話題にならないが、5/22には世界の累計販売は4000万台を超えたとのこと。過去のプレイステーションでは最速の売行きという。
PS4累計販売数の1000万台の大台ごとの販売推移(SIE)をみると、確かに好調。
グラフにすると直線的だが、実は2015年の年末年始商戦(11/22,23~1/2,3頃)が猛烈に販売が増えていて、この40日間で570万台売った(1日13万台強)。その商戦後は凪のように緩やかだ(3万台/日)。
いずれにしても半年で1000万台売っているので、次の5000万台達成はグラフでは2017年1月頃と予想されるが、PS4人気が加速しているので年末商戦中に実現しそうだ。
秋には仮想現実用の眼鏡型端末「PSVR」も投入されるから、追い風も強い。それにしても国内販売はどうなっているのだろう・・・
単にゲーム機本体やソフト販売だけではなくPS+のオンラインの月額利用料金(500円未満)がおいしい利益をもたらすのだろう。本年度のゲーム事業の営業利益は5割増の1350億円と見込む。
相変わらずソニーの利益トップは金融業のままだが、それに近づいたことは良い兆候だと思う。
でも、最近またまたソニー凋落に関する記事が増えている。特に役員OBからの内部を知った意見が際立つ。
過去を批判するだけの視点ではなく、ソニー凋落の原因解明とその対策がされない限り、一見好調に見える今の決算でも、またまた業績の下方修正を繰り返す会社に後戻りする可能性がある、と思う。
サンヨー、シャープ、東芝等々の二の舞だけは避けて欲しいというのが本音。
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