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2016年7月 5日 (火)

有効求人倍率が高いという自慢話しとネット

労働力人口は5年前から300万人も減った(H27年の国勢調査)
 
選挙のせいだろう。有効求人倍率が1以上の高い値であることをアベノミクスの成果として聞くことが多い。でも、ネットで見ると批判記事のほうがはるかに多い・・・
有効求人倍率=有効求人数÷有効求職者数
 
経済の数字に関する議論は、裏表どちらからでも自分に都合の良いように誘導しがちだ。煙に巻かれやすい。
しかし有効求人倍率が過去20数年で最高と言うのはノー天気な話だ。ハローワークの窓口での数に過ぎない。就職できた数ではない。まして多くの非正規の人がアベノミクスの成果として心地よく聴いているはずがない。
 
概ね次のような反論が多い。ブログ主の見解も少し入ってます…
 
・求職者の絶対数が減っているという(分母が小さくなれば倍率は高くなる)
 
・日本の人口ピラミッドを見ればここ毎年65歳超でリタイアする世代は200万人前後もいるが、いま18歳や22歳で新規に就業してくる世代はたった120万人程度しかいない。とても穴埋めできない。
つまりは有効求人倍率の上昇は経済問題ではなく人口問題だと言われる。なお地域によっては団塊の世代と新成人とは2倍以上の開きがある。
 
・5年前と比べて労働力人口は300万人も減っている(2015年の国勢調査の速報値では労働力人口は6075万人である)。
 
・2012~15年で非正規雇用が167万人増え、正規雇用は36万人減少している。不安定な雇用の人が増えただけというわけだ。
人件費(固定費)を変動費化できる非正規雇用者増は企業側に寄り添う政策である。実は2015年度の企業業績は過去最高を上げた。某証券会社の推計では東証1部上場企業(金融を除く)の2016年3月期は売上高が前年より1%増の491兆9560億円、営業利益は10.2%増の33兆5550億円と過去最高。
 
・建設業の人手不足が激しいが、震災後の復興事業や東京オリンピック特需によるもの。そして求人倍率の高いのは建設業や介護職等であって、人気のある事務職は0.3と低い。
 
・求人と求職の数ではなく、実際の成約率つまり就職率は10%程度に過ぎず大した変化はないらしい。

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