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2016年7月18日 (月)

リアルなビジネスゲームでなければ管理職は真剣になれない

経営全体観なのか財務数字なのかの悩みどころ

年商6千億円規模の企業の物流系管理職のみを集めたビジネスゲーム研修例。
何回もやっていて、一回の人数は20~30人前後と幅があります。30人位まで増えると議論に参加しにくい人が出やすいので、20人位が好ましいです。
グループ数は4~5チーム編成とし運営上、経営サイクルを回しやすくしています。

 
最近、なにやらビジネスゲームと冠した研修が増えた気がします。Webで見に行くと、カード型が多く、本来の伝統的内容とはやや異なります。「ビジネスゲーム」という語感とイメージが良いためか、その名を冠しています。
 
当ブログで紹介しているのは、伝統的な経営モデルで競争をしながら経営の学習をする研修事例ですから、そういった今風のスタイルにはやや違和感を持ちます。
大切なのは経営モデルにリアリティがあるか否かです。とりわけ管理職層を相手にする場合は必要です。でないと、「なんだゲームか」と言われます。
 
その必須要素として少し挙げると・・・
  • 単一製品×複数市場か複数製品×複数市場
  • 売上債権と仕入債務の有無
  • 製造業なら、材料、仕掛品、製品の形態変化
 
他にもありますが、特に下の二つはタイムラグの問題です。
タイムラグ機能が豊富にあるか否かはリアリティに直結し、経営の意思決定の難しさを演出します。「今、決めたことが時間のずれを伴って実現する」からこそ現実味を帯びるのです。
つまり『先を見る目』が要求されます。これが単調な現金決済モデルではお買物ゲームになってしまいます。
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ところで、一日コース(今回はRoboMaker)を管理職相手にやる場合は学習目的として二つの選択肢があります。(入門コースという位置づけですが、他のゲーム研修と比べたら難易度ははるかに高く、それでいて最低3~4サイクル実施)。
 
ザックリ、経営全体観の養成なのか財務(会計)学習なのかと言う点。経営教育としてのビジネスゲームですから、言わずもがなですが、一日コースでそこを重視しすぎるとテーマが広すぎて、なんとなくわかった気になるだけ。面白かったけれど、具体的な学習達成感が得られないという面もあり得ます。
 
実は管理職と言えども「会計面」が苦手の人が多いですから、計数教育を重視する場合もあります。そのレベルを素養として持っている管理職には「経営模擬演習」としてのビジネスゲームに没頭できます。その当たりの個人差は激しいです。

 で、今事例の会社では研修事務局からの建設的意見を取り入れながら、説明ドキュメントやスライド、シミュレーションのアウトプットなどを徹底的に改善し、知らない事(会計)をスムーズに学べるようにより改善することができました。
 
長くやっているとひとりよがりになりやすいものですが、開発講師としては大きな収穫でした。特にコア教材のF/Sシートに「勘定式」表現を徹底導入したのは正解でした。
 

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