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2016年8月の9件の記事

2016年8月28日 (日)

上尾の図書館を考える会(住民投票)のタウンミーティングへ参加

わが町の図書館サービスを語り合う集いと住民投票
 
一瞬、自分のために開いてくれたのかと勘違いしそうな位い少なかったですが、あいにくの雨と既にその日は2回も開催していたためでした。一日三回も開くなんて行政でもできません。
 
参加理由は、一体この市民運動はどんな目途があるのかなという素朴なもの。「上尾の図書館を考える会」を検索しても図版だらけの素性不明なサイトが一番に出てくるだけですし・・・
も一つは、上尾市の三大愚策の一つになりそうな本件の難産プロセスに(納税者として、片親として)立ち合いたいという、怖いもの見たさ・・・
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凍結派の鈴木茂議員と平田みち子議員の二人が出席し具体的な話を聞けました。上平中央図書館に賛成する議員は出てきません。
 
6月上尾市議会では3300名の署名による「建設計画の凍結再検討を求める請願」に対して、計画賛成派と凍結再検討派が17対12。昨12月改選前より差は縮まったと言ってましたが、過半数には3人不足。 結果は下図(クリック拡大)。
 
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●上尾市図書館問題の住民投票シナリオ
 上の署名実績からすると住民投票へ進むことは射程内ですが、その先に住民投票条例の条件がハードルになるとのこと。(初耳なのでよくは知りませんが)住民投票の投票率を議会が設定し、それに満たない場合は無効になるようです。住民投票の結果に法的拘束力が無いにもかかわらず、その行為を別な尺度で規制するという仕組みです。
 
 例えば投票率が50%未満なら開票すらしない。住民投票の事案は議会への反意の場合が多いと思うので、高いハードルは議会側の自己防衛策なのでしょうか。個人的には昨年末の上尾市議選は37%という低投票率すぎてムコーなんですが、せめて住民投票のしきい値は自分たちの選挙並みが仁義ってもんでしょう。参考、2月の市長選挙は30%。
 
 条例制定による住民投票の事例 ・・・上尾合併問題や北本市の件もあります
 
●立地問題を入口にし、市政のあり方へと広げるべき
 サービス施設を移転するとき、現在地の住民は反対し移転先は歓迎するように、自分の利得を優先するのは自然です。決して上町と上平住民のエゴの対立ではありません。ただしそれは住民に限っての話し。
 市会議員までが同じ視点では存在価値がありません。議員こそ地域ではなく広く深い視野で考えて利害調整に乗り出さないと、一体誰が上尾市全体の行く末を心配するというのでょうか。
 なので、同じ38億円もだすなら教育施設や子育て政策に使おうという指摘の方が市民は耳を傾けるでしょう。なにせ年一回も図書館で借りたことない人は市民の85%もいるのですから、図書館への関心が低いのは当然です・・・
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●そろそろ本丸の動機解明へ
 論争が激しくなって立地選定理由へ焦点が当たることを期待します。空疎な教育議論ではなく泥臭い話へと進むかもしれません。
市説明は合理性がなく、前提条件が二転三転しているために理論整然と「上平」が最適地であると証明できません。困ったら「総合的」というお役所言葉で逃げます。いわゆる「ツッコみどころ満載」ですから、どうしても恣意的な動機に疑いが向けられます。
 
土地取引の不正がなくても、(匿名でも)取引の利害関係者の相関はどうなっているかは知りたいものです。公金ですから、やましい所が無いはず。堂々と開示すべきでしょう。
 
かの地ではそう簡単に民間の土地取引が行われ難いと思うのです。農地が含まれれば尚更。流通性の乏しい土地(市街化調整区域)に道路計画が延びてきて、ソコソコの値段で買い取られる、と言うのは実に「運」の良い話です・・・。それが合理的な結果による偶然なら良いけれど、恣意性があれば問題だろうと思うのです。
 過去数年間の事実推移と関係者の発言を時系列でまとめて欲しいです。
 
●やっと生れた賛成派ですが、嫌な予感も・・・
 議会で多数派の人には賛成運動など不要と思っていたのですが、独り相撲では寂しかろうというわけか賛成派が組織化されたと聞きました。 良い事です。盛り上がります(まさかメンバー重複はしてませんよね)。
 で、本日も、市民サークルやセミナー等に参加したときと同じ感想をもちました。また老人会高齢者の集会に来てしまった・・・(いずれ自分もですが) 
 
 きっと賛成派も似たようなものでしょう。高齢化率で競っても仕方ありませんが、双方とも「住民投票」という名の上尾市図書館戦争に備えて、入会前に健康診断が必要ですね。
(名前は、新しい上尾の図書館を創る会、新図書館建設促進会でしょうか?)
 
 ようするに、選挙に限らず無関心な人が多くて「年代の広がり」を妨げていますが、図書館利用は女性が61%、59歳までの各年代層で男を圧倒。せめてママ友や女性層にどうやって運動の輪を広げるかを考えないと難しいです。娘・嫁への展開がカギです。成功すれば男はノコノコついてきます。
 
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今の所、次のどれでもよいです・・・
  1. 需要が減り続けているのだから新図書館を作る合理的理由はない。凍結し他の予算や企画に振り向ける。 事実その1はこちら     その2はこちら
  2. どうしても作りたいなら上尾市シティセールスの視点で(駅前)商業施設内か隣接へ。上平案はまるで反シティセールスです。
  3. もっと分館政策や予約受渡窓口を充実して、中央に偏らない広く公平な文教政策へ(低予算で可能)。  8分館の貢献度はこちら
  4. 今は桶川図書館を訪れて本を借りることはできますが、返却も桶川に行きます。上尾の施設で受取と返却ができるように、今の広域利用を進化させ、近隣市町と共同図書館組織にして完全な相互貸借を実現します。
    つまり業務の合併です。一体運用するだけのこと。そもそも本を借りることは行政区分を超えており、近所の回し読みですから、Win-Win関係です。
  5.  
 
 
 
 
 
 

2016年8月24日 (水)

アメリカの図書館における顧客満足やサービス評価

顧客のことを真っ先に考えよ。
 
Photo_2 図書館の評価を高める―顧客満足とサービス品質
 ピーター ハーノン (著), ジョン・R. ウィットマン (著),
 
てっきり蔵書回転率のような各種指標が書かれた図書館経営の本かと思ったのですが、そんな狭い視点ではなくもっと広い内容の本でした。
図書館サービス・品質評価の方法を探るための図書館管理職や担当者向けの本です。かように読者が限られる専門書ですが、意図的に「図書館」に置いてありそうです。上尾市は一冊ですが、さいたま市では9館にあるようです。
 
内容が予想外だったこととアメリカの図書館事情なのでサラッと拾い読みですが、ユニークで合理的な視点も多いです。日本ではITブームとなった2000年頃のアメリカの図書館事情ですが、今の日本の図書館のITインフラ並みになっていたように見えます。特に、インターネット社会での図書館の在り方を探っています。
 
第一章の最初の文が「顧客のことを真っ先に考えよ」です。
こういう文を真っ先に入れるのは、さすがに徹底しています。市民でも利用者でもありません。
 
●顧客セグメントとしての分類。
1.現在の顧客
2.元の顧客 (サービスに不満で再訪問していない人)
3.非顧客  (どのような状況でも訪問したがらない人)
 
●多くの図書館が資源を電子サービスで提供するようになると、図書館に来ない人へのサービスに努めることが必要になる。客は電子メールでレファレンスの質問を送ったり、OPACで調べて本の配送要求をするようになる。
 上尾市の図書館でも図書館員(か司書)に聞けば相談に乗ってくれますが、日常ではそんな光景はあまり見かけません。子供でもOPACに群がります。ただしネットには乗っていない様なローカル情報では良い体験をしたことがあります。
 
●印刷物コレクションを所蔵する図書館へのニーズは減り続ける。多くの客は仲介されるサービスよりもセルフサービスを好む。客は図書館が閉館していても電子資源へのアクセスを24時間、週7日使いたがる。
 
 確かにネット化のメリットは生産者と消費者の直結ですからセルフサービスが当たり前です。サービスの提供者としての図書館とサービスの消費者。
 
図書館はもはや学術情報の唯一の集積場所ではない
サーチエンジンが図書館員にとって代わるか?。ライバルは書店・インターネット・ドキュメントデリバリー企業。
 
実感します。印刷物の情報は品質が高いものもありますが、更新されず(購入されず)古いままというのが欠点です。でも非印刷物つまりネットは品質劣悪がほとんど。
 
●インターネット、頭を使わなくても良い便利さ。無料ではないが極めて安価なアクセスの台頭。
 
 最近始まったアマゾンの電子書籍読み放題サービスKindle Unlimited。月額980円で12万冊とか。緒に就いたばかりですが、未来は電子書籍図書館になるのでしょう。
 そして「いろんな人の手垢で汚れたページをめくる」というアノ体験は無くなるのでしょう・・・
 
 

2016年8月22日 (月)

専修大学の埼玉支部懇談会で佐々木新学長と面談

思いがけず、教授や新学長と会話&神田キャンパス再開発

 
リオ・オリンピックは治安と建設遅れで疑問視されてましたが、なんとか順調でしたね。東京五輪は治安問題よりも、災害リスクのが大きそうです。そんな台風三本の合間のラッキーな晴れの日曜となりました。
大宮パレスホテルにての専修大学育英会埼玉支部懇談会へ最後の出席です。
 
朝の受付の様子。
大学関係では父母という表現が使われますが、当節は『保護者』のが適切かと、っていつも思います。
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例年よりやや少ない感じですが200名弱?。
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各学部から教授クラスが勢ぞろい。ほぼ例年並みの内容ですがDVD上映は新作みたいなので新鮮でした。
 
午前から始めて昼にホテルのお弁当が出るのが専修大学の特徴ですが、ひな壇に並んでいた教授陣が空き席の多い四年生側に来て一緒に食事をすることになりました。
偶然、隣に法学部の若い先生が来られました。意図したわけでは無いでしょうが、とても良い企画です・・・
 
専大に来て年数も浅く、父母会は初めてのこと。6月に神田キャンパスの見学会に行ったときの事や懇談会の感想やら就活などを話しながら食事をしました。有意義な雑談でしたが、落ち着いて食事できなかったもしれません、スミマセン・・・

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午後に個人面談。
部屋に入ったら、担当は商学部長の佐々木重人教授でした。
朝の紹介で、佐々木教授は急逝された矢野学長を継いで次期新学長に選任されたばかりと伺い、ビックリ。
まさか大学学長に子供の成績表を見てコメントを頂くことになるとは。(現四年生のみ非開示となっている)GPA知りたいと言ったら・・・
「はい、ご報告させます」。
トップの即決ってイイね。
 
気さくにお話し頂ける先生でした。せっかくなので、専修大学の凋落について意見交換できました。「私の印象では(昔の)専修大学はもっと上の方に居たような気がします」って遠慮なく 
 
回答の一つが神田キャンパス再開発のようです。
隣接地に新館(高層階)を建てて商学部(移転)と新しい国際系学部を新設して収容するようです。神田は法学部に加えての三学部体制になるようです。
表向きは創立140年(平成31年)向け事業となってますが、最近の「大学の都心回帰」や「グローバル冠」の競争に乗ったものでしょう。
建設費が高騰する時でもあり、やや後追いの感もありますが、「もうはまだなり」。先は分かりません。専修大学としては大きな賭けですね。理想は、容積率に余裕のありそうな現校舎を建て替えたいのでしょうけど、生ものですからムリなのでしょう。
 
新校舎の建設地がよく分からないので、靖国通りとか駐車場とかの断片的な話をもとに、グーグルマップで推察・・・。敷地約2000m2なら600坪くらい。ここなら専修大学九段キャンパスという方がお洒落です。
完成を機に神田キャンパスという古い呼称も変更した方がイイでしょう。少なくとも優秀な女子学生獲得が目的ならばね・・・ 
 
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 大学の都心回帰とは、経済的理由で遠地からの下宿型学生が減り、首都圏三県から自宅通学の学生を安定的に集めやすい(=受験生しやすい)立地でデザイン性の高い施設で客を誘因することが、大学経営のキモということなのでしょう。
ミクロではその通りです。
 
昔の人間には、生田キャンパスのような緑と空間のない大学なんて寂しい感じがしますが、下宿させてそんなところに通わせるというのが今は贅沢になったということでしょう。
 
それにしても、何もかも飲み込む一局集中の東京こそが、マクロ的には地方の衰退を加速しています。合成の誤謬としていずれ限界が来ると思うのですが・・・
 
うちは卒業ですが、完成したら見学させてください・・・
だって行きやすいもの。
 
最後に佐々木学長殿、箱モノだけでなく、中身の教育改革もお願いしますよ。話した通り「緩すぎ」ですヨ。 
 
支部懇談会の最後は懇親パーティ(有料)があればよかったね。内輪だけでなく 
 

2016年8月20日 (土)

祝報、男子400mリレー銀メダルは歴史的快挙(リオオリンピック)

最終コーナー、桐生からケンブリッジ飛鳥へは一位と見まがう光景

 
記録37.60秒、山県亮太、飯塚翔太、桐生祥秀、ケンブリッジ飛鳥(100mのファイナリストも9秒台の選手もいないチームによるリオ五輪2位銀メダル)
 Japan100m4
 
男子100m×4のリレーは何とか三位銅メダルを獲れれば、というのが大方の期待だったと思います。しかしアンカーのケンブリッジ飛鳥が三走・桐生からバトンを受けて飛び出した時は、一瞬「エッ、日本が先頭」、と見紛うような信じられない光景でした。
 
 わずか0.01秒のできごとか、映像の角度のためかもしれませんが、アメリカやジャマイカよりも前を走るように見える嬉しい瞬間でした。
 
直ぐに、大股ストライドのボルトによって離されましたが、ケンブリッジ飛鳥は走りが乱れることなくギリギリゴールに逃げ切りアメリカよりも速かったです。
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桐生君は100m予選で納得いく結果を出せなかったけれど、三走としてのコーナーリングは凄く良かったと思う。
 
ジャマイカにボルトがいなければ、日本は金メダルでした・・・

2016年8月17日 (水)

オランダ・白人選手シパーズの女子200m金メダルの期待(リオオリンピック)

シパーズ、短い100mは失敗だったが200mで金メダルを期待

 
近年は黒人選手以外で短距離の金メダルを取ることは不可能みたいと思われています。でも去年の世界陸上でオランダのダフネ・シパーズ(ダフネ・スキッパーズ)の走りを見てからは、丸で変わりました。
 まさしく女ボルトの登場です。 
 
 写真は当時のオランダの新聞。英雄ですね。
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先日の女子100m決勝は、惜しかった。
 
 100m
彼女の自己記録ならば二位になれたと思うが、前半出遅れたみたい。後半は長身で長いストライドでボルト並みに加速して迫ったが、僅かに及ばず五位。でも、8人中唯一の白人選手だったのが目立ちました。 男子でも前は仏のルメール選手がいましたけど・・・。
 
明日は女子200m決勝。
Dシパーズは準決勝を21.96秒と一番速いタイムで通過。調子がよさそうです。
金メダルが採れると思う。ついでに、疑惑の女子世界記録21.34秒を塗り替えてほしい。
 
 
関連

2016年8月16日 (火)

見たい試合や結果よりも日本人中心すぎるNHKオリンピック放送

世界トップ選手の姿を見せるのが4年に一度のオリンピック放送のはず

 
NHKの番組編成を見ていると本当に国営放送なんだね。
 
今日は体操跳馬の白井選手の銅メダル演技を何度も伝える。新技「伸身ユルチェンコ3回半ひねり」がそんなに素晴らしい演技というなら、なぜ三位になったのかという視点では伝えない。誰が金メダルなのかその演技も報じない。ネットで見たら北朝鮮の選手だった。
 
昨日はボルトの100m三連覇をなんども伝えていたが、どの局も扱うので見飽きたし、分析もないただのビデオでつまらない。ラスト何メートルで追いついたのだろうか。
 
でも本当に見たいのは男子陸上400mの決勝だった。
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パン・ニーキルク(南アフリカ)が43.03秒の世界新記録を出した決勝レース
あのマイケル・ジョンソン(米国)が1999年に記録した43秒18を17年ぶりに0秒15更新。43秒の壁を切るなんてことがありそうになった。
記録的にもこちらの方が価値があるはずなのに、そのレースをニュースで報じない方がよほど偏っていると思う。
ネットで見ていると、バンニーキルクとボルトが300m走で対決するかも、なんて話まである。
 
今日は卓球がややくどすぎる感じだったな。
明日は重量挙げの世界一決定戦がある。これは絵になるから伝えるだろうね・・・

2016年8月11日 (木)

若手社員とビジネスゲーム研修事例

急がば回れのビジネスゲーム(経営シミュレーション)

丘の上からは遠くに伊豆半島がみえます。
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外の暑さに負けないくらい、研修室は若い社員の活気で熱いです。勝ち負けが目的では無いけれど、若い人はそれに拘ってやるのもイイです・・・
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一か月前から、課題図書(自著)とレポート問題を与え、研修スタートの朝に答え合わせします。 平均点86点はかなり良い。
もう一つ、シミュレーションの課題を前日に一時間半与えて、反転授業としてやります。実質二日レベルの濃さです。
 
5から6人で一つのチーム(会社)を編成。
時間的には5サイクル回せますが、じっくりと最後の内部討議とプレゼン準備やまとめをやりたいので、4サイクルで我慢。
とは言うものの、アンケートではもっとやりたいが多数・・・
 
 こんな感じでディスカッションしながらまとめをします。特定の人が作ったり限られたメンバーが議論するのではなく、自然と全員が一つにまとまるのがイイです。PowerPointスキルが高いことが前提です。
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発表は講師用と並列に二画面プロジェクターです。
ホワイトボードへの投影なので小さいけれど、スタイルは様になっています。
 
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『生産と販売のバランスを保つことの難しさ』なんて、とうのたつような事をサラッと言ってのけます、最近の若い人は・・・
 
 
満足度4.7、手62%、多期50%

2016年8月 6日 (土)

大谷はホームラン王になれる

オリンピックの報道よりも、大谷の2本のホームランの方が驚いた

Photo 今日はツーラン二本の15号、16号。
1番大谷とか、三番大谷とか、野球マンガみたいな感じだけど、とんでもない打撃センスの持ち主ですね。
二刀流なんか中途半端なんて笑う人がいなくなりそうな、大活躍です。
このまま、ピッチャー大谷がホームラン20本まで打ってほしいね。
打席率からしたら完全なホームラン王になると思う。
 
今はなかなか日ハムの放送が無いけれど、大リーガーへ行ったら、NHKで毎試合見られると思う。

2016年8月 1日 (月)

老人喰いが終わらない社会の病

奪われる前に与えていれば、こんなことにはならなかった。
 
Photo_3 老人喰い--高齢者を狙う詐欺の正体 鈴木大介著(ちくま新書)
 
 鉄道人身事故や特殊サギのニュースは日常化してしまい、不感症になってますが、それでもNHKの首都圏ニュースでは連日、詐欺被害を伝えています。金額が少ない事件は報じていないのでは、と思うくらい被害額が大きいです。
 「これだけ注意しているのに、騙される人が後を絶たないな」と、(まだ)被害にあっていない人は呆れるだけで、関心も無くスルーしてしまいます…
 
この本はオレオレ詐欺(振り込め詐欺)の犯罪者側の生態を取材して物語風に書かれています。この犯罪が組織化されているのは前から報じられていましたが、その階層や詐欺師(プレイヤー)を養成する研修風景や稼業に入ってくる若者達の生態や生い立ちなどの人間模様を描いている所がリアルです。
 
 組織は、金主(きんしゅ。オーナーの事で株主に相当)、番頭(取締役社長)、複数の店舗(店長、プレイヤー)、一店舗はプレイヤー三人で一組となり三組位あるそうです。
 その周辺に、名簿屋、道具屋(トバシSIMカード)、集金店舗(ウケ子を管理する組織)がサプライヤー見たいにいるとのこと。被害額565億(H26年)ですから、まさしく一大業界を成しています。図は警察庁より引用(クリックで拡大)。
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手口は高度です。自分と親族の名前を知っている場合もあります。奴らは下見調査と称し、市役所や警察の名をかたって高齢者の情報を探ってから本番を仕掛けてきます。
 
著者は、老人喰いとは現代日本の階層社会、格差社会が生み出した犯罪であり、豊かな老人層と貧困若者層という両極の結果だと言うのです。そして、老人層はため込むのではなく、貧困若年層に対し「与え・育てる」ことをすべきと訴えます。それが冒頭のサブタイトルです。
 
誰でも今は騙されないと思っていても、あと10年20年もしたら、もうろくしたり単身者となるかもしれせん。その時に騙されないという保証はありません。
電話機の前に、『電話でおカネの話しは、全部サギ』と貼り紙しておくしかありませんね。
 
著者の想いが強く脈打つ物語風に書かれているので、クールなルポルタージュとは違って読み易さを損なっているなという読後感があります。
良書ですが、同じように社会の暗部へのルポでもっと衝撃を受けたのは下の本です。最近の凄惨な事件もありましたから、そちらを先にお勧めします。
 
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