上尾市の市長、議員、職員等の報酬給与賞与の推定年収とラスパイレス指数
三役や議員、一般職員の報酬給与、賞与、ラスパイレス曲線
市長や議員は市民の代わりに仕事をする、期間四年の臨時職員です。四年後は再雇用契約を目指す人が多いですが、ある理由の下に「特権公務員」と化します。
ところで、公務員は一回採用試験に合格すると、地位と収入は能力や実績と関係なく保証されます。倒産リスクも皆無ですから、ヘマをしない限り生涯設計を描きやすいでしょう。
その上尾市のラスパイレス指数は東京都の全23区よりも高く、埼玉県下で二位(H26)です。
(1) 市政人件費の見える化
上尾市広報10月号には市職員の平均給与(月給)が公開されています。三役(市長、副市長、教育委員長)の報酬(月給)と賞与月数4.2、さらには市議会議員の各明細もみられます。
内容は月額であり、市民が知りたい年収はいくらなのかを示しません。目立たないようにしているので、「見える化」をしました。推定ですが、当らずとも遠からずでしょう。
なお基礎情報は、広報10月号のp14-15、または2016年市の概要/上尾市議会事務局。

計算の前提
・市職員は職種と学歴と勤務年数での平均給与は表示されていますが、賞与不明のため、平成27年度の職員給与費の単純平均値604万円を使用(職員数1294人)。賞与込と思いますが年齢が不明。年齢階層別の年収開示が必要です。
・a日当は、議員のみに支給されます。
正式には一日2,000円の費用弁償と言います。何を弁償しているのかは理解できませんが、悪しき慣習と思います。議会と委員会の出席日数を乗じます。2014年の本会議日数29を使いましたが、委員会日数は個々人で不明のため入れていません。
非常識なことに、各議員の出席すべき総日数と欠席数(or出席数)、出席率が開示されていません。また出席で日当もらうなら、欠席は2000円を徴取(まさに弁償)しないと道理が通りません。
・b政務活動費は、一人25,000円/月まで支給されます。
消費しなかった場合は返還するものですから議員によって異なります。これは報酬ではないという扱いですが、人件費に含めました。理由は報酬の中で負うべきもので、この支給自体が不要という考えです。年最高30万円。
・参考表示は小池百合子さん。給与半分1448万円にするとして都議会を牽制しました。
参考
単位:万円 | 推定年収 | 平均月額 |
月の 報酬給与 |
左の年額 | 賞与 | a日当 |
b政務 活動費 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
市長 | 1,458 | 122 | 90 | 1,080 | 378 | ||
副市長 | 1,215 | 101 | 75 | 900 | 315 | ||
教育長 | 1,126 | 94 | 69.5 | 834 | 291.9 | ||
職員平均* | 603.9 | 50 | 0 | 603.9 | |||
議長 | 854 | 71 | 50.5 | 606 | 212.1 | 5.8 | 30 |
副議長 | 781 | 65 | 46 | 552 | 193.2 | 5.8 | 30 |
常任委員長 | 757 | 63 | 44.5 | 534 | 186.9 | 5.8 | 30 |
議員 | 741 | 62 | 43.5 | 522 | 182.7 | 5.8 | 30 |
小池百合子 | 1,448 | 121 | 1,448 |
労働時間とか勤務日数は省略です。議員給料は生活給的になっていますが、兼業も可能です。しかし議会は年4回、会期日数は90日弱、そのうち正味は一回当たり二週間ほどです。
議員年収750÷12=月額63万円なので、4か月分なら250万円です。他の月は補足的な手当てでも良いはずという見方も成り立ちます。
有権者よりも能力の高い人が議員になっているのですから、兼業でしのげるはずですが、議員しかやれない人には4年間の生活給制度は辞められません。 ちなみに議会に出席の有無は給料とは関係ないようです。
参考 市長の退職金は1期(4年)ごとに 90万円×19.32=1,738万円。
(2)上尾市のラスパイレス指数
図はクリック拡大。出典: 「上尾市の給与・定員管理など」より
ラスパイレス指数とは、国家公務員の給与水準を100とした場合の、地方公務員の給与水準を示す指標です。100超は国家公務員よりも給料が高いことを示します。
全国市平均は98台で横ばいですが、上尾市はH19年より急騰し高原状態。H21年は地域手当補正後の値が104.5でした。
- H27年の東京都の23区は全て100未満、平均値は98.2。
- H26年に最高値103.5となり、埼玉県下で二位。H27年は6位へ
- H26年の埼玉県一覧表 「ageo_ras.pdf」をダウンロード 。
反論に、同規模他市も100を超しているからグラフは誇張である、というものが予想されます。が、その類似カテゴリーよりも上尾市は高いので、ムリが有ります。
どんな給与水準が適切かは分かりません。職業選択は自由です。しかし「失業リスク無し」という、民間では「埋めがたい待遇」を給与にどう反映したのか知りたいものです。
さて、グラフが何を物語るかはすぐ読み取れると思いますが(スマホで横軸が不鮮明だと難)、その理由まで分かる方は少ないのでは・・・。
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コメント
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島村市長の年収が小池百合子都長より上(推定)とは驚きました。職員の給与も全国平均を遙かに超えています。一生懸命市民のために働いてくれるのなら不満はありませんが、給与を上げてくれた市長のために働くなんてもってのほかです。
投稿: はるか | 2016年12月26日 (月) 11時45分
同じ給与なら、
コスパはどっちがイイですかーーー
人間だれでも、
良くしてくれた人には、
弱いものです・・・
が、元は誰のカネだよってね。
投稿: 上尾みん | 2016年12月26日 (月) 17時55分