工場停止損失の計上が発生したビジネスゲーム事例
前代未聞だが、つまりは「貧すれば鈍する」なのだ
実は四半期経営モデルの上位コース(経営シミュレーション)では発生したことがあるけれど、月次決算モデルでは初めてのできごとになった。

先日のとある企業でのこと。
毎年のように資本政策により規模拡大の合併を繰り返しているなかで、少し繁忙期が緩んだこの時期での管理職研修となった。
中間決算は上方修正を出すくらい良くて、そのせいか皆さん落ち着いていた気もする…。生産系課長職とは言うものの、経営全体観となるとおぼつかない。事前学習は15名ほどだから、もう一息かな。
で、ある会社は業績不振から生産計画を0にした。
販売不振による在庫の積み上がりを見て、材料手配を絞りすぎたためだ。その結果、生産できない、という事態。 完成品在庫は潤沢にあるので販売には差し障りは無いが、ようは「貧すれば鈍する」だ。

詳しくは知らないが、労働基準法により支払ベースでは平均賃金の60%以上が必要だ。ここでは70%にした。で、その計上場所を特別損失に入れた。ほかに逃げようがないので・・・。
昔、このロジックを組んだわけだが、当然、そんなこと忘れていた。このモデルで工場止める計画を組むわけがない、という常識だが、例外処理として組んでおいてよかったと思う。
それにしても酷い決算なので、この先の深刻な債務超過の話をしてあげた。

社長は「オーバーホール」とかの言い訳を言って周囲の笑いを誘った。尋ねはしなかったが、現実のその企業ではあり得るイベントなのだろうと思う・・・。
もう一つ、最後の季節変動による工場稼働率の話はどう聞こえたのだろうか。季節変動の少ない通年商品を持つことにより限界利益を増やし、売上が少なく(固定費が重くなって)慢性的に赤字化する第一四半期を改善すべきだ。
こんな話は耳たこなのだろうか、次回に尋ねてみよう。こっちのほうが気になる・・・
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