井上議員質問にみる限界議会と限界市民運動
どん詰まりなのか図書館建設の反対運動
井上茂議員は図書館問題では、市役所勤務の経験を活かして実務的アプローチで健闘している一人だ。新生クラブの議員では誰も太刀打ちできないだろう。
議会映像を議会サイトでぜひ見てほしい。
後ろに写るものを…
●寄り道と逆パン
実は「かまちょ図書館」ではさらに破天荒な議員評価が進んでいる。朗読劇におけるセリフ文字数の議員と当局の比率だけでは収まらず、報酬当たりの比較をしている。
例えるとピッチャーの一球当たりコストみたいなもの。それも一年間4議会全部というから恐ろしい
議員は見たくないだろうな・・・
結果は前回と似たようなものだが…
「1文字当たりの報酬は、嶋田議員の1,005円が最高で、秋山かほる議員の114円が最低」
聞くだけ議員(ハガキ議員と命名)、主張型議員の差になる。私的には時間当たりパフォーマンスの方がしっくりくるけど、「あいつはダメ、彼はイイよね」という高みの談義を聞くよりも、こういう定量的アプローチ、他にまねのできない発想やスキルというのが好きです。
で、三人三様のお姿。
後ろで深山孝議員が熱心にお仕事をしている様子が写る。心ここにあらずは彼だけではないが、聞いていない様子がばっちり。上尾市議会改革案にも書いたが、カメラワークは全議員と全幹部職をなめるようにパン&逆パンすべきだ(あの議長では絶対許可しないけどね)。
今回の井上議員の質疑も図書館が70%くらい、ぐるっと君バスは時間不足だった。得票数比例式にすれば解消できるのに残念だ。
図書館問題の一部は裁判へと舞台を変えたが、議会レベルではどんづまり感がある。今回の主張を聞いていても、状況証拠を並べるだけ。法的ミスの発見に期待したいが、忖度で行われる密室では難しいのだろう。
署名数レベルでは上尾市議会の勢力図を覆すほどの力にはならなかった、というのも貴重な教訓なのだが、私的には次のように総括している。
●一番は情報格差。それを表す不等式イメージ。
行政当局 >> 議員 >>> 市民活動 >>>> 一般市民 >>>>>>>無関心層
格差を埋めるのが情報公開というツールだが、何があるか分からなかったり、得ることが下手だったり、中には持っていても互いに共有しようとしない(考えない・またはツールを知らない)という(言い過ぎだが)ご粗末感。だからタイミングを逃す。
市民運動は多様性から生まれるものだから戦略も戦術もないと言うとみもふたもないが・・・、議員は会派や党を超えて攻め方を打ち合わせしたのか?。議事録見ればこの数年間で複数議員が同じようなことを聞いている例がいっぱい見つかる。
「考える会」はその調整役を果たしたのだろうか? という疑問は残る。
●二番目は無償の専門性。
昨日の井上議員は上平の候補地を新埼玉リースが買っていた件について、不動産プロの見立てを紹介した。
あの土地と建物は市街化調整区域の特有の制約があり、買うのはとてもリスクがあるはずだという。それを埼玉リースが取得したものの登記に担保設定が無かったことは、長く持つつもりがない、つまり転売目的を疑うという見方だ。
市民運動に各種の専門家が入り、情報共有していればすぐにわかる指摘だろう。先月の考える会の本館リフォーム案もそうだが、相手は有給の専門家(スキルは疑問だが、情報は独占)だから、多様な専門性を持つ市民が呼び込めなかったのは残念だ。
井上議員の主張ついでに思うのは、上尾市はあの土地の登記書類をいつ取り寄せたか、その日付を(弁護士なら)知ることができるか?。日付次第では市答弁は崩れないか?
●ターゲットが狭い。
図書館前とか駅前ビラ配りや広報活動を目にしたが、欠けていた点がある。何度も書くが、上尾市民で図書館を使う人は人口比率で15%、そこから非有権者、市外者も除くと実質11%だろう。約25000人。上平移転に賛成市民もいるから、ざっと20000人と見積もる。
無償活動では署名の地域カバーは広くはないし、地域の浸透度も違うが、土地取引の件が明るみに出てからは新たな関心層も加わったと思う。
それでも一万四千人。その半分は50歳以上だろう。
これからは図書館を切り口にしても市政がテーマになっていく。だから対象も異なる。「気持ち」を込めたビラではなく「事実(データ)」で訴えないと、関心を持つわけがない。「まだやってるの?」で捨てられる。
訴える内容や方法も時間帯も空間も違うのだが、それには足りないものがある。
本当は核心となる公共施設最適化事業起債計画書を書きたかったのですが、続く・・・
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