政策根拠に疑問を指摘する_市長マニフェスト違反
上平図書館建設を決めた上尾市政策会議に異議あり
追記あり。
(記事が二つに分かれてしまったので、削除して一つにしました。本稿は、政策会議議事録の続編です)
h26/1/22に(仮)新中央図書館整備事業における基本方針について、政策会議が行われたが、その時の重要資料が「様式1」である。この会議で立地が上平へ決まったが、大前提となる様式1に書かれた内容に深刻な問題がある。
今でも、行政や賛成議員がそろって口にするのは、「上位計画で決められている」という決めセリフだ。次の三つ、原文ママ。
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(1)第5次上尾市総合計画
「図書館サービス網の中核機能を備えた(仮)新中央図書館 (第2図書館)整備に向け早急に検討を進める。」
(2)市長マニフェスト :上尾が輝る8つのキラリ☆パート2
「手狭になった図書館を利用しやすく22万都市に相応しい図書館に建て替えます」
(3)上尾市図書館サービス計画 (平成22年 3月策定・公表)
「新たな図書館サービスの拠点としての新中央図書館(=第2図書館)の建設構想を進めます」
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これでは簡単すぎるので、元文書の中身を見ると・・・・
1.第5次上尾市総合計画(ここ) H23/3月のp90-91に書いてある。
…そこで、誰もが集え、図書館サービス網の中核機能を備えた、(仮称)新中央図書館(第二図書館)整備に向け、早急に検討を進める必要があります。
分厚い資料だが、pdf文書内検索すると中身はスカスカまたは冗長文章。厚く書くことは悪しき慣習だろう。 この時点では新図書館については内容を具体的に書きようがなく「ただ名前が書いてある」ことが庁内で重要なのかもしれない。「検討を進める」と書いてある。
2.市長マニフェストを読めば、明らかな違反だ。
『手狭になった図書館を利用しやすく22万都市に相応しい図書館に建て替えます。』
島村市長は建て替え、つまり現本館を壊して新築することを明言していたのだから、現本館残して上平移転はマニフェスト違反である
また「手狭になった」とあるのは、現本館(つまり現場)の利用実態を見に行ったことがない証拠である。なお、h28/2月の島村候補の上尾市長選挙公報には「図書館」の3文字はない(他候補は書いてある)。
参考) 上尾市長候補者選挙公報(h28)
素朴さと正直さが織りなすオウンゴールだが、取り巻きも何も考えていなかったと見える。
いまさらマニフェストを書き違ったとはいえまい、有名なチェックライター判決と同じだ。
●もっと深刻なのは、賛成議員達は市長は建設をマニュフェストに掲げて当選したのだから、と大義を言うが、そのマニフェストなるものがまるで見当たらない。建設推進を書いたビラはあるがマニフェストと書いて無ければ、それはマニフェストではない。
3.上尾市図書館サービス計画(ここ)h22/3(2010年)に次のように書いてある。
p10 (2) 分館の整備・改修
分館についても、本館同様に空調設備や消防設備・自動扉等の設備機器に老朽化が進行しているため、一刻も早い改修工事が必要です。特に瓦葺分館については、図書館の建物そのものが手狭であるため、移転計画も含めた増設工事の検討が望まれるところです。
p11 (2) 建設の手法
① 新たに独立した新中央図書館を建設・ 既存施設の改築による転用(学校等)・ 用地取得から建設まで新規に建設・単独予算による建設・(※)PFI による建設② 現上尾市図書館のリニューアルによる規模拡大
たったこれだけだが前二つよりも具体的である。意外なのはリニューアル案も選択肢にあったことだ。議会答弁では本館建替えはムリの一点張りだったから、上記(2)のうち採用されなかった案の不採用理由を説明する義務がある。
「総合的」に決めた、と言う前に。
この程度のシンプルな間違いを事前にチェックできなかった点では議会にも責任が残る。
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