上尾市の放置自転車の台数と現状・・・誰のモラルか
「23万人にふさわしい自転車置き場」を求める
前記事の続き。本件は右カテゴリー「放置自転車物語」です。
他市事例を見るまでもなく、放置自転車の対策に奇策はない。

撤去回数を増やすこと。駐輪場を増やすこと。この二つに尽きるが、その前に上尾市の現状をまとめてみよう。
既に秋山もえ議員が扱っており、同氏「もえブログ」2016/06/30 に二本の内容豊富な記事がある。 同じ悩みを抱える草加市の事例もあって面白いが、議事録のために話し言葉の長い「トイレットペーパー」風文章である。
どんなに良い質疑でも、まとめなくては広く伝わらない。持論を交えて、以下に引用しながら書いてみる。※印は当方コメント

1. 上尾駅周辺の放置自転車台数

※ 内閣府 放置自転車等の実態調査(二年ごとらしい)。全国ワースト上位30位に埼玉県からは数市がノミネートされるが、近年、上尾市は全国の名だたる市区と肩を並べる常連である。
この島村市政の快挙は、口が裂けても広報しないのは惜しいことだ。右図は加工してあり、簡易はこちらへ。詳しくは下の調査リンク。
もえブログではh25年18位の草加市(4駅ある)を取り上げているが、同市は対策に真剣に取り組み、h27年ランキングからはおさらば。
必然的にJRや私鉄駅の多い自治体が上位にくるが、全体順位だけでなく、単一駅に至っては上尾駅は全国7位!である。
全国調査ではH3年83万台→H27年8万台というように放置自転車は激減している。各自治体の対策の成果に他ならない。周りが減らしている中で、無策の上尾市は相対的に上に露出するわけだ。
国のワーストランキングにでることへの羞恥がないのは上尾市政の劣化であり、市民に失礼だ。議会で厳しく追及しないのは甘い。最近、シティセールスを一般質問で取り上げる議員が増えたが、彼らの目は節穴らしい。「放置自転車のまちあげお」では転入人口は増えない…。
●秋山もえ議員調査
6月?日(日曜日)の午後1時半から1時間、上尾駅東西口。
駅西口周辺に740台、東口周辺に788台、合計1,528台。
(内訳、丸広周辺545台、西口モンシェリー通りとライオンズタワー周辺517台)
●市調査
平成25年4月にゼクシスオープンし放置自転車の苦情多くて調査をした。西口の一部分での放置自転車台数429台。対策として禁止区域看板追加、コーン板設置。平成26年には注意喚起の路面標示、「モラルが問われます」の看板設置。
しかし全面的な実態調査はしていないようだ。
※
ともに日付不明。概ね平日は東西合わせて1000台弱、休日は1500台と見ればよいだろう。今年は本件の市予算が付いたらしい。何に使うのか知らないが、台数調査に数百万円使うとしたら恥の上塗りのムダ使い(怠慢なのだから市長と職員がボランティアで数えるべき)。
対策のビフォー・アフター変化を知るため、としても感心しない。台数を数えても減るわけではない。大口駐輪施設における稼働率(空き台数)を優先して調べるべきだ。
曜日や天気で目まぐるしく変わる。二年ごとに国予算で数えてくれるならば、今更サンプリング(どうせ1日レベル)する必要はない。強いて国調査には無い北上尾駅、PAPA周辺くらいだろう。また日曜日が監視人がいないために最大需要である。
全体数よりも、特定地点の定点観測による時間帯別発生数と人の動線やヒアリング/アンケート調査の方が、後の対策のヒントが得られるかもしれない。

2. 現状のようす(駅西口)・・・もえブログより
- 上尾駅周辺、午前10時を過ぎると急増するのが特徴。土日はさらにひどい。黄色の点字ブロック上にまで置かれる。
- ゼクシス利用者が10時を過ぎてシルバーがいなくなったことを見計らって置く。運動靴を持った年配女性が続々と建物へ入っていく。周りの3時間無料の駐輪場も満車。ジム利用者の自転車を置く駐輪場が不足していることが分かる。
- シルバーの方は「ここにとめないで」とは言えるが、駐輪場の案内はできない。放置自転車を一時保管場所へ移動するのは重労働、自分たちで道具をつくって移動している。※ロックされた後輪を浮かせる台車のことだろう。
- コーンが壊れ、バーも足りない。自分たちでやり繰りしているが市は本気なのか。
- 午前10時以降、都市開発株式会社が整理業務を行う。トラブルになるから何も言えない、放置禁止区域に置かれた自転車を整然と並べるだけ、何にもならない。見に来て対策を考えてほしい。
3. 二つの委託先の業務・・・もえブログより
1. シルバー人材センター
上尾駅と北上尾駅、朝の自転車放置を防止するために、日曜祝日を除く午前7時~10時(店舗開始時刻)まで、整理指導業務を委託。放置禁止区域内において、駐輪場の利用指導や道路上の放置自転車の整理。
「ここにとめてはだめですよ」と声かけや撤去の黄札をつける作業はシルバーの方だけ。実際には即時撤去ではないため減らない。
※以前、公園の草取りの人に聞いた話レベルだが、時給は最低賃金+数十円位とか。希望者が多いため、公平に仕事を分配し一人月数万円に抑えるらしい。
2. 上尾都市開発株式会社
午前10時から午後4時、放置自転車の整理と駐輪場利用の誘導を委託。

※
・ゼクシスは好立地と温泉付き低価格ジムという点が魅力で賑わっているが、本件についての考えが聞きたい(またはショーサンプラザか)。既に同建物周辺に350台(3h無料)、バイク14台分がある。
上尾市の500㎡以上の開発にはX台設置(詳細は不明)があるが、それを超す需要がある。しかも店舗客とは限らないため、一企業に解決をゆだねるわけにはいかない。そもそも古くからの店舗には義務付けがない。
・平日の朝は発生せず、10時過ぎから増えるのは単純に監視の目がないため。共働き世帯、パート就業の増加なども背景にあるだろう。
・悪天候日は少ないはず。
・休日の台数が多いのは監視が無いのと都内方面へのお出かけ需要だろう。
・廃車として置く人がいる。住宅街にくる廃品回収業者は不定期なので出しにくい。自転車の販売店では引き取り有料と無料がある。実は、図書館本館はその穴場になっており、2017/1月には65台が溜まっていた。税金で廃棄処分されたようだ。

・駐輪料金を交通費として負担してくれる企業はどのくらいいるだろうか。パート就労ではムリだから、「タダで置ける場所」があれば有料を避けるのは個人の合理的選択だ。もちろん撤去リスクがほとんど無いという前提で成り立つ。
しかし2000円払う撤去自転車の引き取り率は30%程度と低い。経済的理由だけでもなさそうだ。
コイン式以外の一般の一時利用は210円/日が多い。
月極駐輪は最短の1カ月が安2000円~高3500円、20日で割ると100~180円/日。
だからと言って市民のモラルにしてよいのか? 市政はそれほど公明正大だろうか?

つづく
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コメント
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最後の写真は強烈ですね。
放置自転車が多いと思っていましたが、
全国的にもトップクラスとは知りませんでした。
総務省もこんなことまで調査しているんですね。
新図書館問題は終わりと言わんばかりに
シティーセールスを取り上げる議員が増えていますが、
放置自転車を放置していては、シティセールスも
あったモノではないです。
投稿: はるか | 2017年7月10日 (月) 09時01分
投稿: | 2017年7月10日 (月) 09時01分
ほとんど、ヤルヤル詐欺。 ( ゚Д゚)
投稿: 私役所 | 2017年7月14日 (金) 11時26分