埼玉県の衆議院比例区の選挙分析-得票増減から見える姿
2017年と前回2014年の比例代表得票数の増減分析
つづき。 末尾に山内康一議員ブログからの追記。
埼玉県の政党別に「今回-前回」での獲得票数の増減をみた。
まず、今回は18歳選挙権導入等により有権者総数は19万人、3.2%増えたが、実際の得票数合計は84533票、2.8%増であった。
(1) 各党別の増減
仮定: 民主党は今回不在のため、前回票数(54万票)を立憲と希望の得票数で案分した(北関東の比例当選者は全員が民主党系出身者のようだ)。
プラスは立憲、希望がダントツ142%増、自民は0.5%増、幸福実現党は三割近く伸ばした。次世代の党と生活の党は既に無い。
自民党は前回2014年が2012年比で10%増なので、今回は現状維持となるが、全体が2.8%増なので実質微減ともいえる。
見た目には、立憲と希望が左右勢力から票を奪ったことを裏付けるような絵になっている。しかし希望や民進からの無所属系議員は相変わらずぬえを決め込んでいる。なお各党の増減数合計が84533票になる。
(2)棄権も含めた埼玉県全有権者の選択
下図の棄権等は、有権者数-各党の得票合計である。無効票が含まれる。
自民(自公ではない)圧勝の原因を、麻生氏は「北朝鮮のおかげ」とかJアラートが鳴るから自民支持に回ったというのは如何にもと思わせる見かけに過ぎない。真に危機感が広がっていたら、台風下でも投票率はもっと上がっただろう。
ミサイル破片が落ちるリスクよりも飛行機や自衛隊機から落ちる事故のが身近ではないか。
若者の保守化傾向と言う指摘もあるが、彼らの人口数は少なくかつ投票率も低いから選挙への影響は小さい。18-19歳は推定42%とでており、10ポイントも低い。
比例区は前記事グラフのように得票と議席がリンクしやすいが、小選挙区では野党分裂という漁夫の利効果を一番にあげたい。ライバル不在は「どうせ結果は変わらない」となり、投票率の低下を招き棄権層が半分もでるから、政策に関係なく固定支持層の多い政党に有利になる。安倍政権は前回が戦後最低、今回が下から三番目と言う低投票率に支えられている。
近年では小泉郵政改革選挙68%、民主党政権誕生選挙69%という高投票率を達成したことがあるのだから、「投票率が上がらない理由」こそが安倍自民の最大勝因なのである。
2017年10月 | 2014年12月 | 差 | 変化率 | |
---|---|---|---|---|
有権者数 | 6,095,412 | 5,906,854 | 188,558 | 3.2% |
得票数 | 3,089,029 | 3,004,496 | 84,533 | 2.8% |
投票率 | 51.44% | 51.97% | -0.53 |
追記・・・蟷螂の斧より引用 野党の質問時間削減の不当性
安倍政権はおごった態度をとっていますが、与党の議席が多いのは、議席数と得票率の乖離、小選挙区制という死票の多いシステムの結果であることを忘れるべきではありません。得票率に比べて過剰な議席数を占有している点を政府与党は自覚すべきです。
たとえば、今回の衆院選の比例区得票は、①自民党:1854万票(33%)、②立憲民主党:1107万票(20%)、③希望の党:966万票(17%)であり、二大野党を足せば自民党の比例区得票を上回ります。自民党の議席は圧倒的ですが、自民党への支持が圧倒的ということではありません。議席の上では少数野党かもしれませんが、民意の上では決して少数とは言えません。
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コメント
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希望の党 北関東比例ゾンビ復活議員 (アホ) 森田としかず に公選法違反疑惑! 学歴詐称か。博士号を、取得していないのにもかかわらず公式ホームページ上で「早大博士課程修了」と記載! これは学歴詐称、公選法違反ではないか。
博士論文は国会図書館で検索しても発見されない! これはれっきとした学歴詐称! 俺はドクターだと選挙期間中、本人が豪語していたらしい。これは学歴詐称、経歴詐称、公選法違反ではないか!
実際は博士課程「中退」にもかかわらず、博士課程を修了し、あたかも博士号を取得したかのような学歴詐称で有権者を騙した 埼玉12区 衆議院議員 森田としかず !
政治家という高い倫理観を求められる仕事で、これは悪質な学歴詐称! いますぐ辞職せよ!
投稿: 政界風見鶏森田俊和を落選させる会 | 2018年2月10日 (土) 20時55分