上尾市の八百長・二元代表制はダブル逮捕で暴かれた
本日のNHKニュース。ソースは文末にコピー。島村市長と田中議長の両容疑者は上尾警察署からさいたま地方検察庁へ身柄を送付されました。
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市長と議員は共に直接選挙で選ばれるから二元代表制と呼び、議会は行政の監視役です。早い話が議会とは行政に口うるさく文句を言う存在でなければなりません。
しかし上尾市政は八百長でした。(文末に議会質問に関する実態データ)。
ダブル逮捕は、無関心層には寝耳に水でしょうが、市政に関心がある人なら皆こう言います。
「あぁ、やっぱりな」と。
不正側が情報をひた隠し、取り巻きは見て見ぬふりや忖度を決め込みます。黒塗り情報公開のように証拠は表に出ないため、議会の追及質問には限界があります。
だから、続けてこう思ったのです。
「埼玉県警やるじゃん」。
疑惑が解明されない国レベルの案件が続く中、無力感に覆われていた所に、一郊外とはいえ政治腐敗にメスを入れた姿に喝采を送る市民が多いでしょう。
昨夜、主を失った館で、遠藤次郎副市長が詫びました(文は前記事に)。
「・・・市民の皆様にご心配をおかけした・・・」
冗談じゃない、心配している人は少ない。
多くの人は、膿を出しきってと願いますよ。
市長に任命された副市長自身はどう振る舞ってきたのか、ということも問われるでしょう。また、市民よりも市長や議長に寄り添ってきた幹部はどうしますか。与党議員達との甘い予定調和の仕事しかできないのでありませんか。行政のプロとして深い造詣と経験に裏付けられた仕事ができますか?
市民は注視していますよ。
上尾議会のドンみたいな田中氏の力で地位を得た議員はどう振る舞いますか。議場で立ったり座ったりする要員でしかない人達は、知らなかったで済むのでしょうか。或いは、「市長へのはがき」レベルの素人質問しかできない人はこれから自分の存在意義をどこに見出せますか。もちろん、中には彼が消えることを喜ぶ同じ会派の議員がいても不思議ではありませんが・・・。もちろんそれが権力闘争の代替わりに過ぎないなら、「きれいごとの下に隠れた田中的体質」を暴かねばなりません。
市民は来たる時に判断しますよ。
さて、前記事の朝日新聞の相関図からは田中氏主導、島村氏は従属に見えます。庁内では島村市長は「いい人」と言われるように、威張り散らすタイプではなさそうです。しかしトップ職への感想が人柄だけというのは、何か物足りません。
ブログで再々指摘していますが、上尾市の給与水準(ラスパイレス指数)は埼玉県第二位です。ここ。 国家公務員より、東京23区よりも高いのです。では、入社試験はどこが易しいでしょうか…。
高くなる理由には、国家公務員は高卒と大卒では出世が限られることで給与が止まりますが、市の高卒者には毎年の給与アップがあり、昇給ストップが無いのです。今どき年齢と能力が比例すると考える組織は重症です・・・。
彼とは何の面識もないのですが、こうしてデータで眺めていると政治的配慮で高くしていると見えるのです。つまり島村市長は強いリーダーシップ能力ではなく、たんに職員給料を他より高くして(或いは下げないで)求心力を保ち、不平を抑えているように見えます。やりたくてもやれない政策に文句を言えない雰囲気が作られます。
意地悪すぎる見方でしょうか。
ちなみに市長退職金は四年任期ごとに支払われ、90万円×19.32=1,738万円です (手取りはグンと減る。出典はここ p8)。
今回のケースは禁固刑が確定するか否かで変わります。それには時間がかかるため支払額が確定できないので保留のままとなるようです。税金からの支出ですから書いておきました。
関連
上尾市の市長、議員、職員等の報酬給与賞与の推定年収とラスパイレス指数
●NHKニュースと映像は こちら 10月31日 12時11分
市長に便宜図るよう持ちかけか 埼玉 上尾 官製談合事件
埼玉県上尾市の市長と市議会の議長が、市のごみ処理施設に関する事業の予定価格を業者に漏らしたとして逮捕された事件で、業者は市長らと5年ほど前に知り合い、飲食などを通じて市長に直接、便宜を図ってほしいと持ちかけていたことが警察への取材でわかりました。警察は島村市長と業者との関係についても詳しく調べることにしています。
埼玉県上尾市の市長、島村穣容疑者(73)と上尾市議会の議長、田中守容疑者(72)は、市のごみ処理施設でペットボトルを処理する業務の入札をめぐって予定価格などをさいたま市の設備管理会社に漏らしたとして、官製談合防止法違反や入札妨害の疑いで逮捕され、31日午前、さいたま地方検察庁に身柄を送られました。
その後の調べで、業者は5年ほど前に市長らと知り合って親交を深めていたということで、今回の入札でも飲食などを通じて田中議長だけでなく入札の予定価格などを決める権限のあった市長にも直接、便宜を図ってほしいと持ちかけていたことが警察への取材でわかりました。
この事件では、田中議長は業者から現金数十万円を受け取ったとしてあっせん収賄の疑いでも逮捕されていて、警察は島村市長と業者との関係についても詳しく調べることにしています。
副市長が職務代理に
市長と市議会の議長が官製談合防止法違反などの疑いで30日に逮捕されたことを受けて、上尾市の遠藤次朗副市長が31日午前、会見を開き「市政に混乱をきたしたことについて、市民に深くおわびします」と改めて陳謝したうえで「職員一丸となって信頼回復に取り組みたい」と述べました。
そして、市長が逮捕され不在となっていることを受けて、11月1日から当分の間、副市長が市長の職務代理を務めることを明らかにしました。
さらに遠藤副市長は今回の入札の経緯などについて市としても調査を進め、速やかに公表する考えを示しました。
また、市の議会事務局によりますと、議長も不在なため地方自治法の規定により渡辺綱一副議長が議長の代わりを務めるということです。
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