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2017年12月 2日 (土)

四人の図書館問題への見解と評価

図書館を考える会の公開質問に対する四人の候補者の回答
 
追記12/4  4人分掲載し感想と評価、タイトル変更。12/6 秋山コメントの追記
 
 こちらへ行くと公開質問と回答が見られますが、下に全コピーしました。四人の見解についての賛意を問うツイッター投票を実施中 → こちらへ
 
回答には曖昧な内容もあり、それをただ世間に開示して『市民の皆さん、さぁ考えて』では意味がありません。問題に関心を寄せてきた一市民としては、彼らの短い回答の裏に隠れたものを探る義務と権利があります。感想も交えて評価を書きます。
異論のある方はコメントにどうぞ。
 
なお、畠山さんは議会レポートも少なく、また意見や問題提起、洞察のあるデジタル化されたドキュメントが見つからないので、今回のは貴重です。太字は当方が付与。

畠山 稔さんからの回答

 貴団体の日頃のご活躍について心から敬意を表します。

 今度の前上尾市長の逮捕・辞職につきましては、上尾市民にとってこの上もない不名誉であり、一刻も早く上尾市政の立て直しを行わなければなりません。

 市政推進の緊急的な課題は新図書館複合施設の建設問題です。再検討の中身はこれまでの経緯と現計画の妥当性を検証し、市民の皆様の多様な意見を拝聴することが第一です。

 今後の財政の見直し等総合的な議論・検討により、議会の意見集約を図って参りたいと存じます。

●出馬声明段階での記者会見では凍結を口にしました。ビラには「凍結して計画見直しを含めた検討を行うなど、箱物行政から転換して市の財政を立て直します。」とある。

上の回答には、どうすべきかという市長としての強い意思がありません。事情を知らないというふうに伝わります。この点は他三人に見劣りします。「妥当性」や「多様な意見」には都合の良い人選や解釈、つまりは恣意性が入り島村市政つまりは「上尾方式」と変わりません。

「凍結」からの後退は解凍へ向かうことを暗示します。その変化を説明することもしません。選挙協力体制を作るためのものと疑われます。建設再開の可能性が十分ありです。文章量も少なく、かつお役所的な文章を書くこと自体が、危機にある上尾市政を再生するには力不足と見えます。


鈴木 茂 さんからの回答

 私鈴木茂は一貫してこの上尾市の図書館問題に市民の皆様と関わって参りました。タウンミーティングにもしばしば参加し皆様と意見交換をして参りました。

私は23万都市に相応しい図書館建設は必要と考えております。しかし今まで島村市政が進めてきた図書館建設は立地の問題があるだけでなく、市民の声を聴いてこなかったという事業の進め方にも問題がありました。

 また、その土地の買収金額が不当に高いと考えており、その事を一貫して議会で問題にして参りました。

  私は、現在の図書館建設工事を中止し、計画をゼロベースで見直します。図書館建設工事を止めた後の違約金と現本館地のリニューアルの費用などを明らかにした上で、公正な「市民意識調査」を実施して、上平移転建設の是非についての市民の意向を確認します

 また、各分館を拡充し、最小の経費で図書館サービスの充実を図ります。

当初は凍結して市民の意見を聞くという趣旨でしたが、さらに強く中止を宣言しています。ただし政策資料にはSTOP、中止、ゼロベースが並び混乱が見えます。STOPとか凍結は再開の含みもあります。民意を聞くというのは議会対策だと思うので、その辺りは実務的ですが、手続きとしては初めてのことなのでよく分かりません。市長が中止と言って済む話ではないのは確かです。反対民意を得てから、議会に中止提案を出して、それを新政クラブと公明が否決したら次の議員選挙には不利です。そんなシナリオと思います。

図書館を作ってほしいと言う民意はありませんでした。利用分析をすれば、上尾市の人はそれほど本を読みませんし需要は減衰しています(他市も同じですが)。島村氏が第二体育館構想の失敗後に持ち出した案件なのだという原点からしたら、ゼロベースで見直すのが公平さと合理性があります。

一年に一度以上本を借りる人は14%ほどしかいません。85%は図書館が古くても困らないのです。つまり何もしない(他の政策を優先する)も含めて、本館リフォームとか分館充実など全ての案が同レベルで選択肢に入ることをゼロベースと呼びます。下の秋山さんが現状を追認している点で異なります。


 秋山 かほる  さんからの回答

 図書館本館移転は中止します。しかし、上平地区の公民館及び図書室は狭く使い勝手も良くありません。魅力ある図書をそろえた上平図書館と地域住民の使い勝手の良い施設をつくる必要を感じています。よって他の分館の手本となるような、上平図書館をつくります。
 本館リニューアル: 現本館は22万都市にふさわしい図書館としてリニューアルします。7億円程度。
 分館の充実: 上平図書館を建てるうえで、他地区分館が地域住民にとって良いものになるように検討します。
 分館機能強化は必要です。同時に、不透明な委託料を見直し、司書を増員し、本の増冊を計ります。
図書館本館工事は現在21億円で各工事が契約されています。これを上尾市図書館総合計画事業として、一つの事業にします。その中で、本館リニューアル工事、新図書館建設工事、分館修繕工事、などに分けて、今契約している事業者と協議をして、総合的な発注に変更します。

 

●中止と言いつつ、建設地に上平分館を建てるというのは唐突感があります。いつ頃からそのプランを文書で主張してましたか。狭分館は他にもあり、貸出需要もそれなりに弱いために上平分館建てるための定量的な裏付けを出すべきです。それがないと上平地域への配慮に過ぎません。

 また、上平地域の利用を喚起するならば、北上尾駅前分館、PAPA内分館を模索する方が合理的であり、その不自然さからも選挙対策に見えます。そもそも市街化調整区域のあの立地は図書館には向きません。その点では島村氏と同じ発想です。

 本館リニューアルは市民団体が署名運動が否決されてから出してきた策であり、それを取り入れると言うのも上平分館案と似ています。島村構想に反対しておきながら、契約云々を理由に現状追認型の姿勢になっています。島村構想をつぶしてもその後に図書館関係で21億円使うという公約には利害関係者への配慮と見ます。

上尾市は毎年のようにハコモノ45億円やインフラ64億円の更新需要が押し寄せます。市内工事関係者の飯の種はいくらでもあります。勉強不足では。こちらへ

 

 せっかくですからもう少し書きます。

 図書館利用のためにどうして箱物発想しかできないのか。それだから上尾行政の質が上がらないのです。ハコは(人の)金さえ出せば手に入ります。その前にやるべきこと・怠けてきたことはいっぱいあります。知の発信拠点と言うくせに、主要館で休日をずらした運営すらやりません。業務目標に貸出数や回転率という指標も持たないで設備投資をする資格はありません。そもそも三~五年のローテーション人事では人も育たない、仕事への愛着も湧くわけがありません(貴方とは関係ありませんが)。

 カネかけないで成果を出すことを優先してください。昔、素人市民が書いた提案があります(ここ)。この程度以上を有料のあなたや当局が提案できないことを、私は嘆きます。繰り返します、(他人の)カネを出すだけなら誰でもできます。

 最後に一言、この選挙では周囲の反対を押し切って強い志で出馬されたようですが、政治家なのに政治的妥協を許さないその姿が潔くも奇異に見えます。でも、いざ政策となったら、軽々と政治的妥協をする姿に驚きます。ファンを失いませんか。  関連 自動失職問題

 

追記 12/6 不正事件の調査特別委員会にあなだけ欠席、しかも連絡なしとは、信用を失います。相次ぐ西貝塚の焼却炉故障はまさしく更新費用の問題なのですよ。図書館より優先することがあると訴えればよかったのに、それが見えなかったようですね。


石山 勝朗  さんからの回答

工事の中止には、完全に計画を止める場合と再開を前提とする場合に別れます。

区分  地区内の市民  中止派の市民  議会の立場  市長の立場
再開    ◎       ×       ◎      ◎
撤回    ×       ◎       ×       × 

工事の中止命令を出したのは、現場監督員の指示、撤回を決定するのは議会の仕事。
結論 中止派市民の当局に対する要望は、徒歩圏域(歩いて自転車に乗らなくても通える場所)より遥かに超えた場所の選択にある。私の意見は、一番困っている人は、工期延期の手続きもできないでいる現場監督員であり、請負業者の困惑です。現場監督員は、一日も早い工事の再開を指示すべきなのです。
公約 私の公約の中に、博物館と併設する施設の中に図書館を加えております。
   中止派の方々の正論に答える覚悟です。
 直ちに市の現場監督員と業者の現場管理者を解放してあげて下さい。上平地区の市民の方々には、図書館を核とした複合施設としてのコミニティー・センターとして、継続して参ります。

 

●市民よりも建設関係者をおもんばかるとは・・・。短文にも拘わらず候補者の姿勢がよく分かったという点で、公開質問状の意味がありました。

一番困っている人は、ご家族ではありませんか。

 

  

だ、ダレダよ、い●●ってかけというのは・・・

 

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コメント

まだ、候補者4人から回答があっただけマシだと思います
これがいつもの市長選で(任期満了による)新政クラブの候補者だったら回答すら
無いと思いますよ

ぞくね
爆笑しました

一番下の人は人物像まったくわかりませんでした。が、以前偶然にも父と仕事をしていた事が判ったので、父に聞いてみたら『上に立つ器じゃない。』とバッサリ。でも続けて『でも、知り合いだから(この人に)入れる(投票する)。 』って。・・・こういう父のような人が上尾をダメにするのです。断固抗議してきました。
 知名度も器もないこの人ですが、図書館建設を継続する公約を上げているのであれば関係者からの票が入るでしょうから案外票侮れないかも。でも、見方を変えるとこの人が得た票数で上尾がどれだけ病んでいるかが解りますので、そういう意味で注目して欲しい候補者です。

よんでいて、クスってくるコメントがイイですね。
親子関係の溝がこれ以上、広がらないことを祈らずにはおられません・・・
それにしても、↑さんを持ち上げているんですか、下げているんですか・・・どっちですか (^-^?)
最高齢市長選挙当選のギネス認定狙いですよ。

本日記事に書いたように、もう一人も、上コメントの『 』二つがぴったりな人が居ます。これはジョークではなくとても恐ろしい現実ですから、市厄所さんと同じく、断固抗議します。

私的に面識のある人から『器じゃない』って言われた↑さんを持ち上げるなんて・・・あり得ません。
 選挙は当選者を決定するだけのものと思っていたのですが、このWebを見せていただいたことから「選挙」とは何なのか?と考えさせられ、「選挙」とはただ単に当選者を決める事ではなく、各候補者の訴えをその地域民がどのように受け取るか?ということですから、その地域民のレベルや見識が垣間見られるものだということが判りました(←ここが大切)。
 上尾市民のレベルがある程度に達していることを願ってはいますが、組織票を多く抱えた一番最初に出てくる人が当選するようだったらこの市は助けようがない状態と考えています。でもきっと結果はそういう悲しい結末になると思えてなりません。その理由は市民があまりにも政治に無関心で、その時々のお金のことだけを考えていて、将来の上尾市についてビジョンをまるでもっていないからです。そうなってしまったのか?そうさせられてしまったのか?は定かではありませんが、ここで急に市民が立ち上がるってことはなさそうですから。
 あちこちでデモでも起こるくらい市民が一生懸命になれば結果は変わると思いますが。

含蓄あって長いので、記事に移します。コメント返しもそちらへ

11/24 「上尾市長へのはがき…別名、私役所の宝箱に改名」へ。リンクで行けます

新図書館建設の継続推進を希望しており、開館日を楽しみに待っております!
候補者の人物・公約を自分なりに確認の上投票したいと考えておりますが、
明確に建設反対を表明している候補者は除外します。
(このように考えるから、公約にYes、Noとはっきり表明できないのでしょうね。)

賛成している人は石山さんだけです。建設賛成なら、他の公約は見る必要もなくて楽ですが、当方の青字の見解についての感想も頂けるとありがたいです。と言うのは、賛成する人達の第三者を説得させるような理由がネット上のどこにもないのですから困りものです。
ぜひ賛成の組織を作って市民討論会を開きませんか。昨年の賛成署名運動が隠れてやっていたという評判で、「図書館考える会」の人達が相手が見えないので困っていました。単なる地元エゴでない論争がしたいものです。地元エゴや利権が島村や田中の母胎ですから、その風土から上尾市民が抜け出るためにも必要かと思います。
またのご来訪を。

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