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2018年1月の14件の記事

2018年1月31日 (水)

上尾市議会の傍聴既定の幼稚化案と刺し違える私案

明日2/1木、午後一時半から、議会運営の会議が開かれるといいます。傍聴に行ける人は見ものですから、ぜひご参加を。主権者なんですから・・・(^^♪

拍手禁止、警備員配置、傍聴席を撮影して配信するとか被害妄想みたいなことを言う"小心先生"が居ると伝え聞きます。それが誰かが分かります。そして対抗策が、上尾市議会バージョンアップ化規定の私案です。傍聴規制の強まりは、ますます市民の監視の目がきつくなる作用を産むでしょう。


1.居眠り禁止…今後は○○の頭は13:15~:28まで45度傾いてた、と宣伝

2.目つむって聞くふり禁止

3.内職禁止…後席は傍聴席から丸見え

4.オシッコ離席禁止(大は可)…学校でもあり得ない光景、今まで見たのは新政と公明議員だけ

5.背筋伸ばし推奨(前列右3人目)…躾なっていない

6.中継映像を固定アングルから、左右パン、各人顔クローズアップへ

7.年三回の一般質問義務化

8.議員間討論の導入

9.行政側へ反問権付与の導入…いじめないで、と懇願

10.行政側配布文書にフリガナ禁止

11.傍聴席を市民席と改名

12.議場に入ったら、市民席に最敬礼を義務化

13.開会前にアッピー音頭の斉唱

14.続いて、「誰のおかげで飯が食える」を市民側が唱和し、即「市民のおかけです」と議席側が応答唱和。これを大声で三回繰り返す。
 双方のボルテージないしは血圧が上がったところで、上尾市議会は開会される。

この後は実質的な議事に入り、紳士淑女の議員や傍聴市民が、睡魔との戦いに明け暮れればよいわけだ。

追記

15.議事に無関係な部長職は不参加でも可とする。

16.一般質問が早く終わっ場合は、休憩10分後に即再開とする。

17.大型投影スクリーンを導入してPowerPoint等で一般質疑や答弁をする。

18.日当手当(費用弁償と称する)の2000円/日を廃止する。

関連 上尾市議会改革案の目次

2018年1月28日 (日)

相国寺で見た古い絵と不思議な絵

あの雪は、こちらには降らなかったようだ。
雪景色の金閣寺が見られるかと思ったけど、寒いだけ・・・
Img_1135  
色どりがさみしい季節なので、こんなお店が華やかに見える。
Img_1150
京の冬の旅、お勧め先の相国寺、法堂・方丈など三点セット
 
大きなお寺だ。初めて見物したけど寒かった・・・
臨済宗相国寺派の大本山と言うだけあってけっこう広い境内。隣に同志社大学があって開放的な感じ。
 
文字絵というのをまじまじと見た。展示はホンモノではないけど、昔の人はよくもまあ書いたものだと感心する。筆といっても骨を使うという。魚の骨かな?
今は絵文字の時代だけど・・・少し前のパソコン世界ではアスキーアートというのが流行った。今でも2chに行くと見かける。
Img_1154 白像の杉戸絵
Img_1159
こんな縁側に置いておいて・・・と思うけど、雨戸はない。縁側には緩い勾配があって吹き込んだ雨が流れ落ちるようになっていた。
この後、泣き龍の天井絵を見たけど、お堂の中で柏手打つのがなんとも変な感じ。龍の目がどの方向から見ても、見る人をにらむ様に描かれているとガイドが語る。確かにそうだったけど、それは平面だからそう見えるのではないの・・・と内心ツッコんだ 
 
相国寺の林光院の不思議な絵
Img_1164 とても古い絵が期間限定で公開されているのかと思って見に行った。
ななんと、最近書かれた絵だという。中国人の画家だという。
ガイドがやたらと熱っぽく語るけど、歴史があるわけではないから、なんなんだよーって感じ。どう見ても猫なんだけど、これは虎だと言い張る。仏教世界の龍と虎の襖絵だ。
この襖絵は今後は公開予定なしと言い、秘蔵扱いするみたいでもったいぶるけど・・・なんとなく、新商品化しているように見えてくるわけよ。
 
土産に買った抹茶の饅頭・茶和は美味しかった。さすが俵屋吉富製。
林光院の住職は金閣寺に務めに行っているとか話してくれた。あちらは観光名所としてはずっと上だけど、寺の格としてはこちらが本店、あちらはずーと格下、支店というよりも営業所レベルらしい・・・。
通俗的で分かりやすい 
 
まぁ確かに金閣寺の場所は山寺風だからね。相国寺はグンといい場所にある。昔から立地はそこに立つ者の格付なんだな、と歩きながらしみじみと思った。
 
Img_1166
 
隣にある同志社大学は立派できれいだった。
昔の印象は古いと言うだけ、入るのは易しそうだったと思うけど、今では関西私学の雄とか言われるらしい。女子学生がこれまたお洒落。
 Img_1171
当節の私学経営は、勉強できる女子高生の人気を集めて受験させることで偏差値を上げて上位校ブランド化を図るわけだが、同志社大学は立地と校舎がお洒落だから人気出るわけだなとこれまた通俗的に思った。
学食に行きたかったけど、空腹ではなかったのでやめた。
 
寒い一日だった。
確か市バスの一日フリーパス500円が値上がりするらしい。
 
 

2018年1月27日 (土)

市長選分析-7 ブログ記事とアクセス数

 
上尾市長選における読まれた記事とアクセス数

 逮捕日(10/30)を起点に昨年末12/31までの集計し、全体から上尾に関する記事のトップ10を表示した。PVが見られた回数(≠人数)

4位、つまり上尾関連1位は逮捕をいち早く告げた記事だった。他市民(県内や全国)からのアクセスも多く、当日に5000件集中した。5位以下は選挙用の記事なので上尾市民が殆どである。選挙記事の中では実質一番だがアクセス数は物足りない。滞在時間は長く出ている。

 6位は8月の記事であり今回用ではないが、検索語の関連でヒットした。7位は各選挙記事全体のナビゲーション目的だったが、スマホ画面には適さないデザインかもしれない。その後の順位は畠山・鈴木・秋山と並ぶように各人別になる。 

 

順位

 

記事名

 

PV

 

平均時間

 

直帰率

 

4

 
 

島村上尾市長と田中守議長の逮捕を上尾市民はどう思う:

 
 

5,604

 
 

34

 
 

70.10%

 
 

5

 
 

市民のための比較表-鈴木茂と畠山稔

 
 

4,618

 
 

356

 
 

67.10%

 
 

6

 
 

ある議員が次の上尾市長選挙に出馬予定という噂で想うこと:

 
 

3,949

 
 

230

 
 

66.50%

 
 

7

 
 

上尾のダークサイド市政を変える発信目次 - SW決戦に備えよ:

 
 

3,937

 
 

215

 
 

42.50%

 
 

10

 
 

上尾市長選は、畠山稔さんが当選:

 
 

1,886

 
 

326

 
 

65.30%

 
 

14

 
 

鈴木茂氏と上尾自民党の確執が分かる文書-付録はあの入札疑惑:

 
 

1,110

 
 

237

 
 

49.10%

 
 

15

 
 

秋山かほる議員が市長選にでる意味と自動失職とは:

 
 

1,068

 
 

333

 
 

55.40%

 
 

16

 
 

上尾市長選の世にも不思議な討論会:

 
 

1,067

 
 

240

 
 

54.50%

 
 

18

 
 

なぜ上尾市の新中央図書館を不便な上平に建てるのですか:

 
 

1,027

 
 

230

 
 

68.10%

 
 

19

 
 

上尾市中央図書館移転に反対する108の理由と上尾市長選挙:

 
 

1,023

 
 

153

 
 

45.50%

 

●アクセス推移の一週間別グラフ  下図は週別だが、PVの一日平均は公示前1700、公示後は3000/日なので7割増し。人数はその半分と推定。選挙期間中の1500人/日が多いのか少ないのかというと、少ないと思う。

投票者数66441の2.3%である。 

Photo

次はツイ-トアクティビティ


2018年1月22日 (月)

大雪だけど遠くから想うこと

イヤなときに出張になった。

昼にタクシー呼んでも繋がらない。雪だから電話多かったみたい。
仕方なく、歩いて駅まで。
キャリーバックを引いて歩いていたら、なんとなく雪かきしているみたいで、笑っちゃた。
おまけに知人に会ってしまい、腐れ縁かなと・・・
 
普段は混むはずのない三時ごろの新幹線は満席。
止まるはずのない、小田原で止まりますとアナウンス。車体に着いた雪落とすとか・・・
 
道中は「雪のために遅れて申し訳ありません」と、言いわけがましい車掌アナウンスの繰り返し。
その後は雪景色は無かったけど、京都の手前は凄かった。
 
首都圏の交通情報をネットで見ていてつくづく思うのは、東京の脆弱性。
雪のためではなく、自由に任せて人も資本も集まりすぎた一極集中のツケでしょう。
 
今の東京中心の経済はほとんど日本の自殺行為みたいに見える。
分かっていても、誰も止められないのが、日本人の弱さかな。
心配性なのか、こんな悪天候の時に大地震きたらどうなるの・・・、3.11の時は温かい晴れ日だったから、幸いにも多くの人が歩いて帰宅できたけどね。
 
遅ればせながら、東京への大学生集中を抑制する政策が実施される。
受験生にかわいそうだと言う意見もあるけど、自由放任ならもっとかわいそうな事態になると思う。焼け石に水も、マクロ的には正しいと思う。
 
前から言われているように、行政機関がもっと引っ越すべきだ。
それだけで内需拡大になるし、首都圏の災害リスクが減る。

2018年1月21日 (日)

市長選分析-6 果たしてネットは無力か-1/2

 
ネットは票にならない。
これが今の定説なので候補者のネット発信が貧弱なわけだ。しかし候補者が回り切れない広い国政選挙や比例区ではネット活用が重視され、ルールが緩和されてから活用議員が増えたとも言われる。
昨秋の衆院選では、できたばかりの立憲民主党のフォロワー
(読者)数が13万件を越して、一気に自民党を抜いたと話題になった。演説場所の案内や動員呼びかけに威力を発揮したらしい。フォロワー数は発信者の社会的影響力を測る指標とみられるために多い方が好まれるがそれは自然に増えた場合だ。意図的に増やす場合もある。
支持基盤の弱い候補者や小規模党にはネットは唯一対等に戦えるツールなのだが…。
Photo
 毎日新聞調べ 2017/10/20 主要政党公式ツイッター読者数
立憲民主党  18万3631
自民党    12万8925
公明党     7万5804
日本のこころ  3万9774
共産党     3万9557
自由党     2万8928
民進党     2万6270
社民党     2万3186
日本維新の会 1万4582
希望の党  1万2708
 お世辞にも、一桁足りないと思う。

今回のように市町の狭い選挙区では対面的な接触が重視され、ネットの存在感は小さい。やる前はもっとあると思っていたが、実態はネットも蛸壺だった

ツイッターは秋山氏(実質は代理人か?)のみフォロワー数は139。政策ビラが撒かれない市議補選の候補者ですら誰も使っていなかったように思う。
市長選の三人はHPを持っていたが比較的更新していたのは秋山氏、鈴木氏は名乗り後に大幅リニューアル、畠山氏は市長選用には一番遅れてHPを立ち上げた。その当落結果からもネットは関係なかったと言える。彼らHPのアクセス数は非公開だから分からないが、更新頻度や情報の乏しさから見ても多いとは思えない。

結局、ネットで市政や選挙情報を得たい市民は、個人サイトに立ち寄らざるを得ない。ましてコメント欄で意見や質問を共有したい人の数は20人もいない。投票数66千人。

●参考)上尾市民のインターネット利用度
Photo  市民のネット利用の公的調査があるのか分からないが「本館を守る会」調査を引用する。
60代以上の値に注目だが、図書館に来る人々なので高めに出ているかもしれない。世代別投票率は当方推定。ネット利用と投票率は逆相関である。

●衰退する紙メディア
 身近なはずの地方選挙は投票率30%台と低いように、政治に無関を持つ層とは少数派なのだ。そしてオールドメディアである紙の威力が衰えていることを実感する。

 新聞を取らない世帯の増加。取っていても、高齢世帯の消費意欲は低いために(選挙ビラの)折込チラシを丸ごと捨てないだろうか。しかも一紙のみだから「埼玉版」に上尾記事がのる頻度は限られ、見落とすこともある。結果として、年配者でも公示までは誰が立候補しているのか知らないという人が多かった。

 政策ビラを積極的に撒いたのは二陣営のみと思うが、郵便受けに投げ込まれた政策ビラはDMと一緒に捨てられたらしいことは投票率にも伺える。何よりも、駅頭では50人に一人くらいしか受け取らない。

 上尾市長選におけるネット利用は冴えない話になったが、次回はブログの記事別アクセス数とツイッター・アナリティクスを使った報告予定。逮捕日のツイートは、15156件のインプレッション、680のエンゲージメント。

2018年1月20日 (土)

誰がアパレルを殺すのか。その前に振袖を殺すのか

冬物バーゲンセールが始まっている。お祭りみたいにセールの紙が売り場を彩る。見慣れた大幅割引だが、そもそもはセール値下げを前提とした価格設定なのだ。

まず、最近の話題に転じて「誰が振袖を殺すのか」と書きたい。

 サギノヒじゃなかったハレノヒの振袖は高額品だから一人当たり30万から40万円の被害らしい。「一生に一度」という冠婚葬祭モノは高価格設定が業界の常識。でも振袖の製造原価はトンデモなく安いと思う。20%台かな、根拠ないけど(^^

まず名簿購入にカネをかける。該当家庭には大量のDMが来る。派手で厚いカタログが来てゴミの山(送付停止を申し込むこともできる)。展示会に行かせたらヤバイ。会場や販売員コストも高い。訪問販売員が来る例もある。いずれも歩合制かノルマがきつそうなイメージ。

殆どの振袖は中国やベトナムの工場のインクジェットプリンターによる量産品と聞く。「これは印刷物です」なーんて言われたら、親は興ざめするけど、Tシャツと同じって言われると納得するかな。
 ようするに製造原価よりも流通と営業コストがめちゃくちゃ高く、一年間で短期間の売上に偏る商売だから、暴利設定になるのだろう。そこに買手の見栄が輪をかける。
ハレノヒは葬儀屋もやればよかったと思う。衰退市場と成長市場を手掛けて繁閑の差をならすわけだ。 振袖を殺すのは、少子化と18歳成人制度かな。

誰がアパレルを殺すのか 

Photo 日経BP 杉原 淳一(),‎ 染原 睦美()

ワールドの大量リストラを思い出した。結局は古い成功体験に固執して変化に対応できないアパレル業界の自殺らしい。商品企画を外部に丸投げして似たような品を、早く安くのために中国で大量生産する。売れ残り前提に価格設定をし、過剰生産をやめられない。在庫があると次シーズン商品の生産に入れないから、在庫処分という悪循環から抜けられない。

共存する百貨店は売上の三割をアパレルに依存する。売場をアパレルに提供し、商品所有権はアパレル、販売員もアパレル負担という。消化仕入という、売れた分だけ仕入れ代金を払うというノーリスク経営により(本気で売らない)百貨店も同時に劣化する。
 日本のアパレルの97%は海外製という。中国生産も人件費上昇が続くが、販売先は国内しか無いから値上げも難しい。

衰退の構図よりも、ITを駆使して業界の外からイノベーションを起こしているという後半の「米国発の破壊者」が面白い。

オンラインSPAという業態は、店舗は少なく、小ロットで売り切る、在庫は極力持たない、マーケティングはSNS、卸売りなしネット直販という。提携工場-オンラインSPA-消費者という短経路だ。
 原価率が出ていた。一般のアパレルは20%、ユニクロでも30~40%、ユナイテッド東京50%とある。

なんとエバーレーン社は生産と原価情報を公開するという。それでも在庫が出ると三種類の価格から客が自由に選べるという。またセール売上を寄付に回すとか、既存企業ではまねできない事ばかりだ。

「中間層が服を買わなくなった」、長引くデフレ不況のためと、環境のせいにするが、不合理で高コストな流通経路や商品政策がもたらしたものだから若い人たちがネットや合理的視点で服を買うようになったと見る方が正しいのでは思う。

ネットの威力は隅々に押し寄せていることが伺える。

2018年1月18日 (木)

畠山稔市長への提案

1. 埼玉県庁へエキスパート人材の派遣要請をする

 上田知事との人脈を活かして有能な官吏の応援を依頼する。期間限定の臨時でもよい。なぜなら今の上尾市役所内の幹部や職員能力では「新しい上尾」への変化をもたらすには役不足であり、「これまでの上尾」となるから。また議会勢力も事件前と同じメンバーであるから。

庁内から「私たちを信頼しないのですか!」、議会与党からは「部下を信頼しないトップなんてあり得ない!」と批判されるだろう。

しかし、反論する根拠に事欠かない。こういえばよい。

市長と議長が二人も逮捕されたことは彼らだけの属人的問題ではなく、庁内にも議会にも問題や疑問を直視しない・牽制しない体質があったためである。彼らの手口が高度ではなく、幼稚・粗雑であったことからも周囲が思考停止であったことが分かる。

浦和ホテルで議長が何のためにもてなしたかを、受けた当事者達は覚えているはずだろう。

市長から漏れ聞こえるものに対し、もう少し強く進言しておくべきだったと率直に思う」と側近の遠藤副市長も11/1に述べている。オブラートに包んだ表現ながら。

遡れば、(能力のない)明石産業が最初2012/2に入札参加できたのは「下請け契約等」という参加資格緩和があるためだが、庁内の誰が挿入したのかは不明だ。

2015/2の落札と解除・再入札問題は、庁内の場当たり的対処の結果でありうやむやだ。一億円も高くついたのに内部処罰は無いらしい。その後も明石産業の再登場には(彼らが悪意的なのに)警戒を怠っていた。業者社長がたびたび市長室に出入りしていたと報道されているが(カネの受け渡し)、まさに見て見ぬふりである。

上尾市役所内の機能不全ぶりは公判でも指摘されると思うが、畠山市長が市民代表として外部人材の投入でメスを入れない限り直らない。「事件を起こしてしまう組織風土があったという声も無視できない」12/19初登庁で幹部向けに語っているではないか。

 2. 各種の市民団体とも会ってみる

庁内のみで情報収集すると偏ったものになる。行政は前例踏襲であり、先輩達のしたことを否定できず、ひたすら現状維持に固執する。つまりは「これまでの上尾」となる。

別の視点と情報の新鮮さのために、公約通り「市民の意見」を聞くことを実行してほしい。その場合も、上記の外部ブレーンが同席すれば行政対市民と言う対立構図での情報収集にはならないだろう。

2018年1月17日 (水)

島村前市長と田中前議長の初公判の記事に想うこと

事実を告げる埼玉新聞、深く掘り下げる産経新聞

■ 2018116() 埼玉新聞

<上尾入札汚職>前市長と前議長、起訴内容認める 地裁で初公判、予定価格などの漏えい経緯が明らかに

 上尾市発注のごみ処理施設業務を巡る汚職事件で、官製談合防止法違反罪などに問われた前市長島村穣被告(73)と、あっせん収賄罪などに問われた前市議会議長田中守被告(72)ら3人の初公判が16日、さいたま地裁(守下実裁判長)で開かれ、起訴内容についていずれも「認めます」と述べた。公判の中では、予定価格などの漏えいに至った経緯が明らかになった。

 贈賄罪などに問われたさいたま市の設備管理業者「明石産業」社長の被告(82)も起訴内容を認めた。

 検察側は冒頭陳述で、社長の被告が同市のごみ処理施設「西貝塚環境センター」の運転管理業務を落札するために、島村被告らを接待して便宜を図ってもらおうとしたと指摘。議会での発言力や島村被告に影響力がある田中被告に近づき、2011年から接待を繰り返し、島村被告との関係も深めていったという。

 社長の被告は、12年の同業務の入札でも田中被告を接待し、予定価格などの情報提供を受けたが、不十分だったため落札できなかった。島村被告を直接接待するようになり、15年2月実施の同業務を落札したが、審査で不合格になり、受注できなかった。

 その後、同施設のペットボトル処理業務の最低制限価格を引き上げた上で、価格漏えいの働き掛けを強めるようになった。島村被告と田中被告に対して、同社に落札させて受注させるなどの趣旨の誓約書を署名させたという

 社長の被告は16年12月から昨年1月、さいたま市内のホテルで、田中被告に予定価格などを教えてもらえるよう島村被告に働き掛けてほしいと申し入れた。島村被告の入院する日高市の病院で、島村被告から最低制限価格など記された封筒を受け取った。

 島村被告は社長の被告から現金60万円を受け取ったとする受託収賄罪でも起訴されているが、次回公判で審理される。

 起訴状によると、島村被告は昨年1月、同施設のペットボトル処理業務の一般入札で、社長の被告に予定価格などを漏らし、公正な入札を妨害したとされる。

 田中被告は16年12月~昨年1月、社長の被告から予定価格などを教えるよう島村被告に働き掛ける旨の請託を受け、見返りとして現金50万円を受け取ったとされる。


●議会傍聴よりハラハラしそう (^-^?)

 島村への最初のカネ(接待)が何年何月なのかを知りたい。最初のカネと最後のカネは一連の受注工作なのだから、最後のカネと価格を教えた(利益供与)その短期だけで罪に問うのが腑に落ちない。贈賄期間を長く解釈すれば、一期目から彼はアウトになると思うけど、どうなんだろうね・・・

 それと二人の人間性が見ものだと思う。ここの記事では田中議長は「心の弱さ」としおらしく語るが、その実、鉄面皮なことを平気で言っている。そもそも島村市長は田中議長を本音では嫌っていた、という人の話もある。市民から見たら同じ穴の狢なんだけどね・・・

 さらに浦和ホテル内の高級料亭で某連中がぎちょーから接待受けて、感激したらしい、との場外秘話もあるようだ。それは議会工作みたいなもので、支払い資金源は明石でしょう。聞くところによれば彼はケチだから自腹のはずはないとか・・・


■ 2018.1.17 産経新聞埼玉

 元上尾市長ら初公判 3者の癒着浮き彫り 接待で蜜月…誓約書も

 上尾市の入札情報漏洩(ろうえい)事件で、公契約関係競売入札妨害などの罪で起訴された元市長の島村穣被告(73)ら3人の初公判で、入札情報を漏らすことなどを盛り込んだ誓約書を業者側と島村被告側が交していたことが明らかにされた。あっせん収賄などの罪に問われた元市議会議長、田中守被告(72)も同様の誓約書に署名。同市の行政と議会の両トップ、業者の3者による癒着の構図が浮かび上がった。

 検察側の冒頭陳述などによると、贈賄などの罪に問われたさいたま市浦和区の設備会社「明石産業」社長、山田明被告(82)側は平成23年ごろから、田中被告に対して接待などを繰り返すようになった。山田被告は田中被告を通じて島村被告とも関係を構築。26年12月には直接接待をするようになり、両者の蜜月関係が築かれていった。

 同社は27年にあった同市のごみ処理施設「西貝塚環境センター」の運転管理業務の受注に失敗。その後、29年1月の同センターのペットボトル処理事業の入札で、最低制限価格を引き上げた上で入札情報を漏らすよう働きかけを強め、島村、田中両被告が了承。28年11月中旬、誓約書に署名した。

 起訴状によると、28年12月~29年1月、さいたま市のホテルなどで、山田被告側が、同センターのペットボトル処理事業の入札情報を島村被告から教えてもらえるよう田中被告に依頼し、見返りとして田中被告に現金50万円を提供。島村被告が予定価格などを教え、入札を妨害したとしている。 

 ■再発防止策に問われる本気度 「まだ利権で食っている者が…」

 「市議会の雰囲気は多少良い方向に変わっていると思う。以前は議長のやりたい放題だったから」。ある上尾市議は実感を込めてこう話した。島村、田中両被告の初公判が行われた16日、同市議会12月定例会が閉会した。先月17日の出直し市長選で当選した元県議、畠山稔市長にとって初の議会だった。

 畠山市長は、事件の原因究明と再発防止策として、第三者による調査委員会の設置、談合防止条例の制定などを選挙公約に掲げた。10日の一般質問でも「上尾市は市民からの信頼を失うことになった。今後、しがらみのない公正な政治を推進し、公平な行政運営を行っていく」と改めて決意表明を行った。その上で、第三者委員会を平成30年度早々に設置する方針を明らかにした。

 「できるだけ早く」とのただし書きが入ったものの、市長などの特別職にも適用されるコンプライアンス規程や、職員の責務を定めた条例の議会への上程を職員に指示した。コンプライアンスに関する研修の実施、官製談合の防止マニュアルの作成も検討するという。

 16日の初公判で島村被告が起訴内容を認めたことについて、畠山市長は「事件は市民の期待を裏切るもので、誠に残念なことと受け止めている。今後は一刻も早い市民の皆さまの信頼回復に向け、全力で取り組む」とコメントし、スピーディーな対応を強調した。

 畠山市長が議会で独自色を出そうとする中、ある市議は「議員の中には、まだ市の利権で食っている者がいるのも事実。再発防止策をいろいろ制定するのは結構だが、実効性のあるものにしないと意味がない」と指摘。その上で「畠山市長が本気で『上尾を変えたい』と思っているかが問われている。八方美人的な対応では結局、島村前市政と変わらないだろう」とくぎを刺した。


 産経の大楽記者は骨太な記事を書く。で、利権で喰う人の名前は、○○関係者なら「みーんなしーっている」。昨年末、W逮捕の後の次は誰ですかって聞いたら間を置かずに○○と応えた・・・

■ 朝日新聞より

・・・島村前市長は・・・守下実裁判長から起訴内容に間違いがないか問われ「特にありません」と答えたが、生年月日を問われ「上尾市……」と答え始めるなど不自然な様子も。田中前議長ははっきりした口調で「すべて認めます」と答えた。

・・・島村前市長は・・・閉廷後は報道陣が取材を求めたが、呼びかけには応えないまま、市民への謝罪や説明をすることなく地裁を後にした。次回公判からは、別の入札を巡り受託収賄罪にも問われている島村前市長、山田被告の2人と、田中前議長は別々に審理されることになった。

関連

島村前市長の二回分の退職金返還について

 

2018年1月14日 (日)

島村前市長の二回分の退職金返還をあらゆる視点から検証すべき

一回目のカネが最後のカネと無関係と言うへ理屈は何だ?
 
記事ソースは文末に。 
2017.12/12 東京新聞 3600万円返還請求は困難
 
 上尾市のごみ処理施設の業務を巡り、業者から賄賂を受け取ったとして十一日、受託収賄罪で追起訴された前市長の島村穣被告(73)。二〇〇八年に初当選し、今年十月に逮捕された時は、三期目の任期途中だった。既に一、二期目の退職金計約三千六百万円は受け取っているが、業者との不適切な関係は一期目から続いていた可能性が浮かんでいる

専門家「自ら返すのが筋」

「業者から問題のある金を受け取り、退職金まで受け取るのはひどい話。返還する義務はないのかもしれないけれども、自分から返してほしい」と憤るのは上尾市で飲食店を経営する女性(32)

島村前市長は一二年、一六年に再選。県警の調べでは業者社長とは二〇一一年〜一二年ごろに知り合った。捜査関係者によると、社長は「知り合った直後に前市長に数百万円渡した」などと供述しているといい、二人の不適切な関係は、このころから始まった可能性がある。
 業者は一二年二月からごみ処理施設の入札に参加、その後も複数回、参加し、落札したこともあった。
 起訴状などによると、島村前市長は今年一月の入札で業者に予定価格などを漏えい。一八年に発注予定の業務を巡り、業者から便宜を図るよう依頼され、今年五〜六月、三回にわたり計六十万円を受け取ったとされる。いずれも三期目の任期中の出来事だ。

退職金を支払う県市町村総合事務組合の条例では、禁錮以上の刑が確定すれば、犯罪を行った任期分の退職金は原則支払われず、返還請求もできると規定。組合はこの条例に基づき、刑が確定すれば、三期目の退職金約八百万円は支払わない。
 既に支払われた一、二期目の約二千六百万円について、組合の担当者は「犯罪の疑いがあるだけでは、返還を求めることはできない」と説明する。

地方自治に詳しい昇秀樹・名城大教授(行政学)は「条例では返還の請求はできないが、自主的に返すのが政治家としての筋。条例についても市民が納得するよう考え直す契機になる」と指摘している。
(島村前市長は、市長室で業者から現金を受け取ったこともあるという)


参考)市長退職金は四年任期ごとに支払われ、90万円×19.32=1738万円(手取りは1300万円弱かな。出典はここ p8)

 誰が読んでも腑に落ちない関係者の回答だ。三期目は支払うことは無いはずだが、1期と2期の分をどうしたら取り戻せるかを上尾市民は考えるべきだと思う…。

 法廷で明らかにされるだろうが、明石産業からカネをもらったという前提で考える(仮に明らかでない場合は市民が事実究明のために訴訟するのだろうか)

 まずは脱税。贈与とみなせば当然納税していないから贈与税の申告漏れ。重加算税とかになりそう。賄賂が贈与というのは変だが、もらっても罪ではないなら(無申告だから)税法違反になる。今から慌てて修正申告するかな。

 次に、政治資金規正法違反はないのかと思う。
 さらに、利害関係者からカネをもらった(接待受けた)のが本当に罪にならないのか、公務員法に何ら反しないのか。行政関係者ならすぐ答えがでるだろう。時効があるのか?。
 しかも二つの任期(8年内)で行われていたようなので悪質性が高い。これが不問に付されるのなら、公務員の違反と何なのかと問いたい。政界では、対立政党や相手議員の失点を探し些細なことで攻めまくることがある。それに倣えば、この事案が何に反するかを条例の隅々まで照合してみる価値はあるだろう。

 刑事罰とは違うとしても、逮捕市長に対して「贖罪として返還したらどうか」と冷静に伝えることはできるはず。それは公文書でなくても。彼は保釈後に「地域のために頑張ります」とか言っていた(こちら)。 一番ダメなのは、記事にでてきた役人みたいな姿勢、何も言わない事だ。イヤな役回りはしたくないという公務員の無責任さである。

 早急に市民サイドから声を上げてもよいだろう。投票率が低いだけでなく、不正に寛容ならば上尾市民のモラルも彼ら並みとなる。

 当然、田中守元議長にも当てはまる。直ぐに会派を除名処分した新政クラブはどう出るかで正義感が問われよう。去年の秋ごろかな、ある党議員がミスを謝罪したのに問責決議まで責めまくったように、次の議会で討議対象に入れるべきだろう。あの時は市職員を貶めた角で怒ったと聞くが、これほど市民を貶めた事案は後にも先にも無いのだから。

 思い出したのは何年か前に記事にしたけど、ある地方議員が数年間病気で休んでいても数千万円の給料を満額もらったという例だ。支払い停止にするという規則が無いから払う、と言うのが役人天国の世界だ。民間ならあり得ない。

氏名 任期(就任から退任) 年数
下里 金太郎 S30.2.13 S38.2.12 8
斉藤 一布 S38.2.13 S43.1.2 4.9
下里 光徳
   (金太郎)
S43.2.18 S47.2.17 4
友光 恒 S47.2.18 S63.2.17 16
荒井 松司 S63.2.18 H8.2.17 8
新井 弘治 H8.2.18 H20.2.17 12
島村 穰 H20.2.18 H29.11.8 10

●東京新聞の記事はこちらへ(外1.3Mb、田中議長の興味深い記事もある)
 朝日新聞も連載で関連記事を出している。汚職の構図/上 同じく/下

●上尾市スターウォーズ決戦


2018年1月11日 (木)

市民の傍聴と拍手におびえる上尾市議会支配勢力の愚かさ

稀なる日程が満席と拍手を呼び、ひがみ根性に火をつけた
前記事のつづき   訂正 戸口…朝までに三件も連絡来たワ
 
毎日新聞2018111日 …昨日の取材記事

汚職防止へ新条例 議会で方針表明 /埼玉

 上尾市の畠山稔市長は10日の市議会一般質問で、市のごみ処理業務を巡る汚職事件に関連し、コンプライアンス(法令順守)規定や市職員の責務を盛り込んだ条例を新たに制定する考えを示した。
 畠山稔市長は「このようなことが二度と起こらないよう、職員はもとより特別職にも適用されるコンプライアンス規定や職員の責務を定めた条例を制定し、不正行為の防止に努めたい」と述べた。
 市側は一般質問で、事件の原因を調べる第三者委員会について、来年度早々の設置を目指すことを明らかにした。委員は弁護士などの有識者や市民代表など5人以内とする。
 また、市側は有権者の間で賛否両論がある図書館移転について、逮捕された前市長が辞職届を出した昨年11月6日から工事を停止していると説明。畠山市長は「これまでの経緯や市民の意見を検証し、なるべく早い段階で結論を出したい」と述べた。


●「拍手禁止」という上尾市議会の幼稚さは田中逮捕でも変わらない

聞きたいテーマのために傍聴に言ったら、前の人のが始まらないで休憩になっていた。理由が分からないらしく説明がない。暫くして議員がロビーに来て、議場における拍手の禁止についてクレームが付き、代表者会議をしているとのこと。

 結局、戸口議員の一般質問は会場は満席だった。当選後の初デビューということでのご祝儀に駆け付けた人が多かったようだ。それと偶然、本日は5人全員が共産党議員だから、同党支持者が大挙するには都合の良いスケジュールなのだろう。

 拍手で議事進行を乱すことはないのに、世の中にはやたらとルールで人を縛りたがる人間がいて、その手の人が権力を持つと窮屈になる

 保守系議員でもたまに10人くらいの支援者が応援や義理人情で来ていることがある。それはある意味当然であり、誰も来てくれない議員の方が寂しい(だから質問しないわけだ)。

 ただしそのケースでは終わってからでも拍手をすることはない。つまりは聞きに来たのか見に来たのか分からないが、質疑には関心が薄いように見える。拍手とは聞き手の感度なのだ、という事が議場の右側連中には分からないようだ。

まぁ、小学生のころ、母親に「今日は来なくてイイから」と悪態付くような姿に重なるが、上尾市議会は子供議会レベルかな…(^^♪。

●もしも議長から市民が注意された時の返し言葉

・誰のおかげで飯が食えている・・・これは品がないので最後

・○○は寝ているじゃないか、議会を何と心得る。議長が彼を注意しないで市民を注意するとは何事だ! ・・・これが一番有効。
 「傍聴席拍手禁止」を迫るなら「議席は居眠り禁止」とすべきだ!

・一時間の途中でトイレに立つ議員がいるぞ、ふざけるな。会議の前に行け

(傍聴人はこのような議員の名前と離席時刻、戻った時刻をメモして公開してください。その時に事実が無くても、この間見たぞと言うだけでも有効。内心俺のことかって思う人がたくさん居るから)

・議会とは市民のために行われる場である、拍手して何が悪い。と居直ればよい。文句があれば、オイコラ、ここへ来いと挑発。来るのは腰の低い事務局です。これは自己責任で…

●戸口佐一議員

 ぐるっと君バスの本数が少ないことを嘆いていた。乗ったことが無いので分からない。たまに見かけても、数人しか乗っていないとか空で走っている光景なので事情は分からない。

 足の無い高齢者や障碍者には生活必需だと思うが、一台のルートがどのくらいの費用で運行されているのか、収支(赤字だがその値)、増便によるコスト増、年々の利用者数(不便になるとますます減る)、需要見込みも知りたいものだと思って聞いていたが、ほぼ定性的なことだけだったようだ。

 これだと単なる陳情に過ぎない。個人的には半日で上尾の何々方面をぐるっと回れて、食事処(ないしは弁当持参)で駅に返ってこられる、という周遊コースがあればいいなと思う。

●糟谷たまき議員

前回はレジメがよくできていたけど、今回はやや簡略過ぎ。ただしこれは絶対評価であり、相対評価では高い。

畠山市長の政治姿勢と図書館問題への対応について、立て板に水のようにドンドン質問しており、市長も(内容はともかく)答えていた。島村は酷かったから、市長が答弁するのは良い。

基本的に選挙で言ったり文書に書いた事が言質として、追及材料になる。昨日から見ていると結局、市長は右と左から袖を引っ張られている状態にある。

図書館問題を短期間に理解するのは大変だから、どうしても幹部レクチャーに依存するだろう。ただし、今は建設社長と同伴していたから、あんたは建設推進派なのだろうと短絡的に攻撃すべきではないと思う。

一番は、あなたは逮捕された島村市長とは違うのでしょう。と常にけん制することだ。

図書館問題は逮捕案件ではないけれど、一貫して市民の声を聴かない市政運営をしてきた成果物である。それとは「畠山さんは違いますよね」、「市民の声を聴くと言いましたよね」と何度も何度も念を押すことが大事。

逮捕市長と同じに見られることは一番心外だろう。

選挙応援した新政クラブ議員と公明は合理性なく移転賛成だが、民進支持者までが同一の見方をするとは思えない。そこは穴だと思う。

「今までの経過を検証して結論する」と言うが、その検証には議事録の読み直しだけでなく、新しい(=島村が拒否してきた)市民の意見・データを追加することだが、そこまで今日は迫っただろうか。

逮捕市長とは違うところを見せて、と釘を刺すしかない。畠山市長本人には上平に図書館を建てる個人的メリットは何もないのだから。

という事で、ここからは市民が彼にアプローチして行かないとダメかもしれないな。

2018年1月10日 (水)

畠山市長の初議会は、越年議会ではなく議会制形式主義

上尾市議会のBefore Afterの変われない風景に想うこと
 
読売新聞では越年市会で上尾市役所の職員さんも大変みたいね、という記事だが、果たしてそうだろうか。
Photoツートップ逮捕を受けての市長選により議会が遅れ、しわ寄せが行政に出るのはやむを得ない。畠山新市長にとっての晴れ舞台となるはずの12月議会は一般質問が少なく会期も短い。これなら質問議員と担当部局の質問と回答のすり合わせ(台本作成)作業が減って楽だろうと思う。
 
今回は10人、新政クラブ1、公明党2、政策フォーラム1、共産党6である。例年20人前後が一般質問をするのに、 29人中、10人という事態に憤る健全な市民もいる。でも与党議員のそれは予定調和、監視役としての緊張感が無いから無意味、と言う人もいる。『それを言っちぁおしまい』なので、まぁ、一般質問に登壇するだけでも可としなければ救いようがない・・・。
 
最終日ではない本日夕に採決が組まれたように、手続上の都合らしいことは分かる(この点のHPでの説明が無いのはさすが上尾市)。「一会派一人でお願いします」という執行部と会派側の調整成果、つまり出来レースだろう。或いは逆忖度かな。
逆らったのは共産党だけかもしれない。新人の海老原直矢議員は「しがらみのない」と言うわりには、しがらみに縛られたかもしれないな。
 
相変わらずの上尾市の一元代表制であり、島村田中政治の短縮劇である。上辺だけしか報じない記事を読んで、忙しくて気の毒ね・・・という誤解を持つ市民も多いと思う。ちなみに市議会は定数15人レベルでよいという証明にはなるだろう。
 
なお、市役所にはサービス残業があるのかな。中小企業やブラック企業とは違って、残業手当は堂々ともらえると思うが、その点は分からない。そもそも予算作業が多忙になっても、市役所が倒産するわけではないよね。
 
長い前置きの後に、本日の傍聴記。
 
畠山新市長は直接答弁する機会が多いため、その点は好感が持てる。もちろん前の島村が酷すぎた反動だ。市長に答弁求めても部長が答えてばかり、たまに本人が答えたら活舌悪いだけでなく、文章的に意味が通じない答えを平気で述べていた。あとは畠山市長に原稿離れできるか否かだ…
 
●星野良行議員
 年四回きちんと一般質問する人で新政クラブ内では珍しいから期待してネットを見た(統計はここ)。
 本日は他議員もそうだが、図書館建設工事の違約金とか支出金額を質問することが多い。ただその聞き方では井上氏が一番良かった。  ところが、今ごろ議員達が聞く前に、「本館を守る会」が選挙前に分かりやすく公開している。
 
 市答弁は支出額4.7億円、工事等契約済み金額24億円(6件)であるが、当局や建設賛成の新政クラブと公明党は大きな値として取り上げる。上リンク先にあるように土地は資産であり中止したときの損失額は2.6億円である。
 11/6に中止決定したので6か月内なら自由にキャンセルできる。それ以後は損害賠償リスクもあるが、発注済み資材や仕掛投下を除いては賠償請求されない可能性もありうることを言うべきだ。ところが、もう猶予期限が少ないとか、被害が及ぶかのような口ぶりを装う。
 この計画は正当な手続きだからとか、受注側に迷惑が掛かっているとか言って再開を促すのはお里が知れる。あんな所に本館移す方が市民は迷惑なのだ。
 
 市民会議の事を尋ねていたが、あれは傍聴できる。共産党議員が傍聴しているから、彼も行けばよいはず。保坂亨部長(出ているわけではない)の報告をうのみにして、「活発な議論が行われている」風にまるで大本営発表を宣伝している。あれは利益相反疑いの会議だよ。根拠なく結論すべきではない。自分で見聞きすればよい。議事録も公開済み。ただし直ぐ消すから要注意。
 
年四回やっていても、中身は予定調和と調査不足を物語るレベルだった。会派代表に相応しいものなのだろう。
 Photo_2
後ろはカメラに必ず映り宣伝にはもってこいの席なのに、深山議員は席替えをしたようだ。なぜだろう・・・
 
●前島るり議員
 今日は初めて傍聴したが、学会員なのだろうか十数名ほどが来ていた。後で議員が傍聴席ロビーに来て、彼らに礼を述べていた、よくある光景だ。そのような人達は目当ての議員が終われば帰ってしまうわけで、市議会や政策に関心があるわけではない。ちなみにこの会も高齢者ばかりだったな。
 市長退職金の支払いの質問は、市に電話で聞けば分かる程度だ。下に既出。
 
むしろ島村の第三期(昨年まで)ではなく、支払済みの第二期の退職金の返還請求を議論せよと言いたい。報道では4年前に明石産業から一千万近くが渡されている。二期(または一期中も?)に業者から賄賂を受けていたことの事実確認を迫り、どのような場合に返還請求できるのかを問うべきだろう。それができない所が問題なのだが、さて会員はどう思うだろうか。
 
 前島議員は図書館問題では資料を出していたのは良いが、たんに図書館要覧から引用したものであり、しかもデータを読みこなせていない所からは本件への造詣の浅さが伺えた。 
 偶然、後の井上議員も利用登録者数のデータを引用していた。この辺りはつくづく上尾市議会のレベルの低さだと思う。死蔵カードの利用者はたくさんいるから、登録人数という数字は参考にならないどころか、ミスリードで危険なのだ。何度も書くが、実利用者数(年に一冊以上借りる人)ベースはコンピュータで統計が出ているが、誰も見ていないだけなのだ。
 その理由は誰も関心が無いからだ。参考データ
 建設を待ち望む多くの人が居る、と言う割にはその実態を示さない。『畠山市長の面前で賛成市民と反対市民のプレゼン大会開きましょう』と提案するのが正論でしょう。
 
 市答弁で気になったのは、島村市長は辞職と表現する点だ。辞職勧告される前の手続き的な形式であり、実態は逮捕失職である。また市職員の関与はないということで、二人だけの罪にしたい空気を感じるが、真に証明されているのか疑問だ。見て見ぬふりが実態だろう。今後の調査や法廷のやり取りに期待したい。
 
●畠山新市長の本当のデビューは12月25日
 実は12月議会の開会式であるその日、傍聴席は激しい市長選を支えてきた熱心な同志・支持者たちで埋め尽くされ、畠山稔新市長が晴れの上尾市議会デビューを果たす姿を見たい、と見物にでかけた。
  Photo_3
だが傍聴人数は半分にも満たなかった。
多くは図書館問題に係る市民達と議会傍聴の常連さんと思しき面々。途中、一組の若い夫婦が前に座ったが、彼らは最後まで見届けることなく離席した。
 三万票にふさわしくご祝儀でたくさん来るかと思ったが、なんとも寒々とした光景だったことを覚えている。 
 これが組織戦の実態なのだ、
 これが投票率35%の民度なのだ、と理解した。
 
 Who is mayor ?
 
●本日の畠山市長答弁からはまだ明確なものは見えないが、彼の支持者の中にも図書館移転に反対の人もかなりいる。支援した新政クラブは除いて、民進関係者には反対の人もいて、民意を聞いたりやや曖昧な凍結という立場の姿勢で彼は当選した。
 だからどうまとめるかに腐心していると思う。島村の代替えとして短絡的に攻撃しても意味はないと思う。それなら議会制形式主義であと二年は何も変わらない。まずは副市長人事で試される。
 

2018年1月 7日 (日)

初めて中国雑技団の変面をみた。お笑いプロレスも

さいたま新都心での大道芸フェスティバル

最後にサーカスを見たのは、こどもが小さい頃で確か木下サーカスだったと思うけど、それ以来、曲芸をまじかに見たことがないな、とつくづく思いました。
 
久しぶりに立ち寄った、さいたま新都心駅は西口のメトロポリタンホテル完成でようやく落ち着いたようだ。まだ建設予定があるのか気になるけれど、良いイベントを見られました。
と言っても午後からなので二時間ほど。50数組もでていたらしいけど、見たのは6組ほどかな。第14回大道芸フェスティバル
 
これだけの大道芸が一堂に見られるのに、人出は少ないと感じました。回を重ねた結果なのか? 宣伝が少ないのか分かりませんが。
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メイン会場にリングがあって、学生プロレスみたいなものをやるのかと思いきや、あまりにも奇想天外なプロレスにあっけにとられました。
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ホントにバカバカしくて笑えます。コメディプロレス。
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良く練られていて感心しました。これなら投げ銭してもいいですね。
 
人それぞれですが、小物を扱う芸は野外で遠巻きだと、見栄えがしませんね。
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芸の質だけでなく派手さも必要のようです。そしてこの「芸人まこと」さんのようにコミカルな話芸が演出的に必要なのだと分かります。
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炎芸をまじかに見れて良かったです。タイムラグに癖のあるデジカメですが、うまく撮れました。
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エンターティナーという感じで観衆を楽しませます。帽子の中が凄かったのは話芸ですね。
 
お目当ての中国雑技団のショー。やはり人気があって大勢集まります。
昔テレビで変面を見た時は本当に驚きました。まさか、直接見られると思いもよらず、本日の最大の成果です。Img_1048
女性の駒の芸も華やかでいいです。
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命綱なしの曲芸は見栄え満点。
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こういうイベントができる、ってイイですよね。

2018年1月 6日 (土)

市長選分析-5 秋山かほる候補が8500票を得た意味

(1)予想を超す票数の勝因

直近、h27/4県議選5200(投票率39%)h27/12市議選3000(37%)が秋山氏の実績です。いきなり22時の一報で三人が四千票で並んだときは驚きました。(ちなみに市選管の一回目開票率19%30分後の二回目が78%というのは、作業工程における負荷と能力編成の悪さです)

結局、投票率35%なのに予想の二倍超の獲得です。

予想した四千票の理由とは、県議三枠よりも市長選は1枠のために勝ち馬に乗る心理が働き離れる、選挙体制が弱くかつ出遅れ、自動失職という手口で評判を落とした、支持者の中にも賛否がある、コアな支持層受けの裏返しとして広がり(マス)に欠ける、などです。

8500票も取った理由は、単純に秋山氏のスタンスが活きたという他はありません。逆に言うと鈴木サイドはこの点を過小評価しました。

 徹底的に腐敗市政を批判し、利権政治の反対にいる唯一の候補者という差別化策が際立った(相対的に他候補はこの点が弱い)

秋山氏は上尾自民党をABに分け、Aが新政クラブ、Bは鈴木サイドを指します。二つとも根は同じだから自分の立候補に大義があるといいます。鈴木サイドを明示的に批判する文書は見ませんが、「幼稚園と特養の経営者です。これでは、上尾の利権体質は変わりません」とツイートしています。街頭演説は知りません。

 語りかける口調とメリハリある演説は、短いフレーズで分かりやすく伝えます。人柄と政策で『キャラが立つ』候補者です。

しかし選挙体制が弱いために市民が駅頭演説や街宣車に遭遇する確率は低く、ビラ配布も少ないでしょう。つまり多くの人は演説や政策を見聞きしていないはずです。ネット活動は上尾では効果薄です。

 地元投票所の平方小-11は前回より8ポイントの急上昇です。と言っても35%なので他二人の地元45%前後とは見劣りし、平方小-10は微増にすぎません。平方の増分は400人ほどなので、いかに広く浅く集めたかが伺えます。

 女性候補というのもプラス作用です。40投票所で女22:18と優位に出ました。差は1200票ですがアンチ腐敗や生活政策への共感とも読めます。こちら

 議会レポートは4万通を配布です(本人ブログより)。上尾市は10万世帯ですからかなり多いです。そこに14年間の市議キャリアをかぶせると鈴木氏よりは知名度は高いとも読めます。公報にプロフィールを書かなかったのは自信の表れでしょうか。

 4万通の真偽はともかく、差別化を最もPRできたのは選挙公報しか見当たりません。一週間の選挙、新聞を取らない世帯の増加、ネットをしない・通勤通学で駅に行かない世帯には公報の役割は大きいです。公報は外部リンク

Photo ●公報の特徴1 利権VS市民の力…本物は私というPR  公報一行目の「利権を引き継ぐ新しい上尾はダメ」とはたぶん畠山陣営を指しますが、一般有権者には関係なく"他の二人"という意味に受け取ります。フレーズとしては鈴木氏のいまこそ市政転換よりはインパクトが強いです。

●公報の特徴2 大争点にはムチと飴を提供 曖昧な凍結ではなく中止と歯切れよくムチを入れます。ところが、「上平には分館を、現本館はリニューアルを、各地分館も強化」という単純な提案で有権者受けをします。

 演説では「市長には専決処分という特権がある」、「議会は不信任決議で市長(私)を辞めさせるなら、逆に議会を解散できる」、「市民に役に立たない議員なんかみんな辞めればいい」と大向う受けすることを言って拍手を浴びます。普通の政治家ならそんな簡単には言いません。無闇に武器を振り回す人にしか見えませんが、これがまたウケます。

その一方、「凍結ではなく私は中止」と言いながら上平分館(地元議員への配慮)や契約金額の保全(建設関係者への配慮)を訴えることは矛盾(詳しくはここ)です。酷い話だと思ったのですが、短期選挙では言ったもん勝ちです。

結局、ファン三千票の上に、(勝ち馬でなくてもいい) W逮捕に憤る人々の受け皿としての8500票だと思います。しかしマーケティング視点で書いたように「ニッチャー」はニッチャー止まり、マス(大きな需要)を相手にできません。所が低投票率下ではこの数は大きいです。出馬に懐疑的だった協力者は過去最高に意義(意味ではない)を見出せますが、小選挙区ですから彼らを除いた五千票が死票です。 

(2) 立候補の意味

本人はツイッターでこう語ります。

★ありがとうございました。上尾を支配する仕組みを作った自民党🅰と自民党🅱が強いからと言って、私は下を向くことはできなかった。私は上尾の良心でいたい。子ども達に誇れる上尾を作りたい。たくさんの勇気をありがとう。私の一票は重い一票と心に刻み頑張ります。8:09 - 20171217

★私が立候補しなければ私の票は全て自民党の鈴木さんに行き彼が当選したという人がいる。私の票は個人票です。右向け右、で一斉に変わる組織票などありません。勘違いもはなはだしい 4:37 - 20171227

総括は秋山ブログへ多くのみなさんの応援に感謝します… 

畠山30,500 < 33,000(鈴木+秋山) は皮算用と言えども可能性はあったわけです。それが上の反論です。
秋山・鈴木の政策的な違いは少なく、教育や福祉面では似ています。違うのは同年齢ですがキャリアが対照的。政治家としての出自の差が、対抗心を増幅しているのでしょうか。言われるように、B側にも利権に預かりたい人々が潜むことは否定できませんが、支持者が増えるほどそうなるのが政治の常です。利権は透明性・公開性の徹底で合理的な取引になるはずです。

秋山氏は議会レポート59(紙版)で、衆院選を次のように振り返ります。

・・・野党共闘だったら安倍一強に勝てた選挙区多数。結局「希望の党」は安倍一強に有利に働きました・・・

分断が漁夫の利を与えると言いつつも、見事に自分は別です。正義感の強さは「独りよがり」と、主張の強さは「人の話を聞かない」と、強い個性は「異端」と見られます。性格で片づけるつもりはありませんから、(コア票を除いた)死票への弔辞として書いています。

★私がなぜ辞職しなかったか? 共産党と希望の党の方は当選すると思いました。続く2人が自民党だったからです。議長と市長が逮捕されただけでは上尾の利権体質は変わらないのです。4:29 - 20171227 

自動失職既出なのですが、当初新聞には最後まで市議を務めるためとありました。後の公開討論会で「後継候補者が育たなかった」、最後は上記となり3人目を空席にしました。議席を決めるのは有権者の権利です。制度の穴をつく私物化と説明の一貫性の無さは、利権と戦う姿とは相いれません。

投票率30%台の当選には三万票が必要です。県議選の5千票なら6倍が、市議選の3千票なら10倍が必要です。その目算や達成資源が無く失業覚悟で出たのですから、石山氏とは次元の異なる動機が必要です。
その真意を、分断を狙った旧市長の策略であるという見立てがありますが、腹立ちまぎれの妄想ではと思います。暮らしぶりに変化が現れれば別ですが…。

鈴木市長誕生では、以前ほどの攻撃対象ではなくなり、自分のアイデンティティを失うからでしょうか。引退覚悟のラストランなのでしょうか。「市政に対する熱い思い」だけでは理解しがたいです。
ツイートで「上尾の利権体質は変わらない」と嘆く割には延命に手を貸したと言われても仕方ありません。大局を見る目が無いようですから、首長には向きません。

「積年の思いである学校給食の問題を解決してヨ、そしたら私の三千人に推薦出すワ」という提携を土産にし、その後に新市長に不満なら相変わらずの口撃をすればよいはずです。
もちろんこれはジョークです。
そんな器用さがあれば早くに政治的に振る舞ったと思うのですが、今回の二点(失職と図書館案)には市民派と言うほどの純度があるのか疑問です。下の参考記事を読む限り、長いキャリアの疲労が現れているようにも見えます。

行動経済学では「人間は必ずしも合理的な行動をしない」、「何かを選択する時は心理的な要素が大きく影響する」といいます。Rセイラーがその研究で昨年ノーベル経済学賞を得ました。有権者の投票行動にも当てはまると思ってましたが、候補者もそうでした。候補者比較表は役立たないのでしょうかね・・・

つづく

参考 第二の分断者

2018年1月 1日 (月)

埼玉県の人口減少臨界線が南下中…

埼玉県の10年間における市区町村別の人口増減分析

人口問題の目次より

追記 末尾に笑劇の「よく分かる埼玉県マップ2018」、図1の説明に追記(外国人比率)

埼玉県の現在人口(2017/12/1)10年前(2007/12/1)と比較してその変化を市区町村レベルでみた(こちら)。推定人口(常住人口)を使っている。役所のHPで発表する住民基本台帳ベースの人口よりは少ないが、実態に近い。なお上尾市では3千人の差がある。

●データの注意点
さいたま市は人口が100万人超なので10区別にした。合併で大きくなった市は、10年前の値に被合併市町を加算して比較した。埼玉県全体は20万人増だが、実はさいたま市95千人と川口市の二つで持っているようなものであり、全72件中の過半は人口減少に入っている。大都市圏以外ならほぼ全滅に近い県も珍しくないだろう。

図1 10年間の増減人数の多い順グラフ。折れ線は変化率を示す。クリック拡大。

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増加では川口市が突出し、33千人増は寄居町人口に相当する。東京都心へのアクセスが県内随一であり、キューポラの街がマンションの街になって久しい。戸田市と八潮市の伸び率の高さが際立つのは、東京隣接でありマンション供給が盛んである。

追記 川口5.5%、戸田市4.8%と県内でも外国人の人口比率が高く、外国人の流入の多さも影響している思う。移民政策で欧州が揺れているが、フランスは11%だと先日テレビで報じていた。

減少の一位は熊谷市の8千人。元人口が大きいために変化率は-4%だが、20万人割れとなった。秩父市、(陸王の)行田市がそれぞれ7千人減でつづく。
マイナス24%の東秩父村は元人口が少ないためと思う。自然減(出生-死亡)、社会減(転入-転出)の中でも工場移転とか大学キャンパスの都心回帰などが起きると、地方都市では深刻だ。平成33年にはホンダの狭山工場が寄居町へ移転する。年産25万台・4600人雇用の工場だった。

2 人口増減の散布図

3_4

●バブルチャートはクリック拡大。

2_2
横軸が人口、縦軸が変化率、円サイズは増減人数を示す。都心から遠くて人口の少ない自治体ほど人口減少に陥り、行政サービスの後退をもたらして更なる人口減少へと進むと言われる。一つの市でも、周辺部から中心部への転居傾向があるから、埼玉県南部の増加には県内での移動もあるだろう。

東京隣接市以外で伸び率が高いところは、新駅や大規模宅地開発によるものがある。しかし特定世代に偏った急増は、公共施設のピーク需要の落差が激しくなるため、必ずしも好ましいとは思えない。

3 地図グラフ(増加)
1_3

詳細図(1.1Mb)はこちらへExcelBingマップを使用。増加のみの市町、円面積は増加人数。北部から見て円サイズの小さい自治体を結んだ線が人口減少臨界線であり、今後も南下が進むだろう。

図4 人口減少の自治体を示す地図グラフ
3_3

地方の子弟が東京に集まることで東京経済圏が持ち応えるという東京一極集中化政策とはトリクルダウンそのものである。その無策が続く限り我が国の人口減少スピードが緩むことはないだろう。

図5 都心への通勤時間別の散布図

4_2 概算の通勤時間数を使っている。高崎線と東北線は東京までの時間だが、他は新宿や池袋を乗り換え経由で使った所もあり参考程度とする。実はこれが目的だった。

県の統計データの多くはExcel化してあるから加工が簡単だが、思った以上に合併が多かった。

下図のソースはこちらへ

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