井上議員質問から見える市政劣化ぶりと因果応報-1
以下は「2.上尾市からの説明」から原文ママ。
・移転候補地としていくつか検討してきた結果、今回の場所を建設場所と決定し地権者7名と交渉開始したが、譲渡所得税の控除が受けられるかどうかわからないまま交渉することはできないため、事業認定の相談に伺った。
・起業地の範囲は、まだ確定ではないが、場所を変更することはない。注) 起業地とは図書館用地のこと
井上氏は、この段階で実質上平に決定しているではないかと質したが、保坂部長は「11月は地主に意向を伺いに行っただけ」、「建設場所として決定していたというものではない」、「候補地の一つであることを変更することは無い」という意味で、正式決定は翌1月だと答えた。だが井上氏は「"候補地の一つ"と欠落して書いているとは読めない」と言った。
■論評 保坂了部長は今まで、上平決定はh26/1/22の政策会議である、11月段階では地権者に売る意思があるかを聴いたに過ぎない、と繰り返し答弁してきた。しかし、税金対策まで確認しているのは、仮の価格数字も入れた先の段階まで見越した話をしていると思われる。税務署に来週相談予定とも書いてある。上平が不採用になるリスクもあるのに、意向伺いという初歩レベルなのに(上尾市にしては)念入り、ないしは前のめりの姿が伺える。
行政トップと監視役トップがグルであり与党議員は行政の用心棒でしかないため、二元代表制が機能しない上尾市議会ではこの程度の詭弁は通ってしまう。世間からは上平は11月に内定していた、と見られても仕方あるまい。
●井上議員
■論評 復命書とは出張報告書のようなもの。事例は県側の記録であり、上尾市は何を相談してどんな回答を得たかを文書化していないという。こんな業務能力の低い人達が行政を名乗ることは市民として許せない。隠していたら市中引き回し…
(2)県への虚偽説明のイミ
今回、井上氏は取り上げていないが、文書内から次の点を指摘したい。
① 目的に書かれていること
「現在、上尾市立図書館は・・・手狭となっているうえ、駐車場が不足していることなどから、移転又は新築を検討している。」
本館を見に行けばよい。通常は閑散とし混雑日・時間帯は稀、夏季の避暑利用の一時期、中高生の期末試験前の土日くらいである(他市駅前図書館でも似た光景である)。駐車場が満車になる発生確率(或いは時間数)は数字で表せないくらい少ない。つまり上尾市教育委員会は県にウソをついた(この件では市民/議会にも嘘をついている)。
なお通常は閑散と述べたが、実は十年前から比べると増えている。高齢男性の滞在型利用が増えたためだ。なのに遠い上平が適地と言うのは、時代の変化を無視し、彼らが市民に背を向けて仕事をしている証である。
② 上尾市説明の四番目
「現図書館本館の敷地は狭く、今のまま建て替えるのは困難であり、また、隣接地を拡張することも困難と考えている。」
建替え案を具体的に検討した事実はない(工事中休館になるから検討に値しないという理由)。建て替えなら三階建ても可能だろう。市民からは北駐車場側への安価な増床リニューアル案も提案されている。敷地を広げるのは無理というが、実際に駐車場隣地の家に打診すらせず、上平だけは熱心に地主に売却意向を訪ねている(調整区域のため買取は嬉しいはず)。
上記二点は相談の目的とは異なるが、事実に反して計画正当化を県に説明しているのは問題である。こんど埼玉県庁から赴任してくる松澤副市長には、無能な議会ではなく公益性の視点から、この不合理な根拠や方法を担当部長から再聴取して再評価してもらう必要があるだろう。
因果応報となる。
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