本気で聞く耳があるのか疑われる市民コメント募集の方法
目標: 2023年の自殺者数を26人以下とする。
追記12/25 末尾に今話題のツイート(萩原朔太郎/自殺の恐ろしさ)。こう言う優れた作品を予防啓発の中に入れるのが良いのかも。
庁舎1階の情報公開コーナーに現物掲示をするが、HPでは今どんな市民コメントを募集しているのか分かりにくい。実は「上尾市自殺対策計画(案)」の意見募集中である。深刻なテーマだが想うことがある人は、是非どうぞ。
日本の自殺件数は以前よりも減って、今は21000人ほど。しかしマスコミが人身事故と表現する鉄道自殺の場面に接しやすい首都圏にいると、減っている感じがしない。電車遅延という問題を引き起こすためか埼玉新聞Web版ではよく取り上げるが、コメント欄には、湧いて出たような言葉が投げられる。
いじめの被害にあった子の自殺報道は二重に悲しいものがある。特に、若い人の死亡原因の一位が自殺というのは先進国では珍しいという。
今年、駅へ向かう道すがら慌ただしく運ばれるストレッチャーを見た。一瞬の事で回りには気を止める人もいない不思議な光景だった。救急車のサイレンなど日常茶飯事なのだろう。
夕方見た時には花が手向けられ、病苦によるもの、と後に聞いた。
昔、中学と大学の同級生に自殺した友人がいた。卒業後疎遠になって何年も経てのことだが、それぞれ、浪人生活中、失恋だと噂まじりに聞いた。当時は理解しがたかったが、文末の図をみてそれは短絡的だったと今に想う。
計画案をざっと見た程度だが、人の内面に踏み込むことなので行政も腐心することが伺える。なんでも全方位的に取り組むのは行政の義務かも知れないが、乏しい資源なのだからターゲットを絞った方がよいなと思った。
特に、上尾市内事業所の約 9 割が労働者 50人未満、メンタルヘルス対策が義務付けられない小規模事業所だという。小企業では余裕がないから、その支援サービスをしてもらいたい気がする。
●2章の現状分析からいくつか要約
・昨年は36人だが、平成21~29年の累計は 415 人。 男275人、女140 人で性差は2対1。
統計的には全国平均を下回る。10年間で約450人だから、450世帯となり家族数で千人近くがその後の辛さ(守れなかったという自責)を背負って生きていく。そうみると多い数だ。
・自殺率では、50歳代、70歳代の男性が埼玉県や全国の割合を上回る。
・年金・雇用保険等生活者が最も多く71人、次いでその他の無職者 62 人
・原因は、健康問題 62%、経済・生活問題 15%
・自殺未遂歴「あり」の人は 22%、女性の自殺未遂歴「あり」の割合が高い
・特徴は、「男性・60 歳以上・無職・同居」で、次い で「女性・60
歳以上・無職・同居」…
・自殺の危機経路という図。自殺者は「平均4つの要因」を抱えていたとある。
上尾市HPは市役所職員ですら分かりにくいと認めるくらい、問題が多い。コメント募集は市トップページ左側の「市民の声」が入口だが、ならばそこに「現在募集中アリ」というフラグを立てると良い。
以前も書いたけど、私の場合、今までに一番自殺を思い止まらせてくれた文章は萩原朔太郎のこれだな。 pic.twitter.com/SsRpTBrzJa
— カスガ (@kasuga391) 2018年12月23日
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