上尾市議会の会派別通信簿-2018 アノ会派は?
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渡辺(0回)、新井(1回)、島田・斉藤・野本(2回)の各議員が最もコスパの高い議員生活を送ったと言う意味で、市議会のパー5だ(かまちょ図書館記事を推奨)。
もっとも他の議員にも監視役として能力不足はたくさんいるので、初めて来たなら前記事「凄いぞ市交際費ゼロ」を推奨する。
さて処女作は3年前のこのレベルなので、今回初めて、会派別の評価を試みた。個人(独自性)よりも群れることを好む人達なので、会派の性格が一般質問にも現れていると思うから。議員個人の評価は次回とする。
(1) 実績値のグラフ
2018年の4議会における一般質問の集計である(データは末尾)。
一年間で、議員は四回の質問(登壇)が可能である。昨12月議会で無会派の二人が新政クラブに移ったので、通年換算で新政クラブは11.5人、無会派は1.5人となる。それがグラフのヒト型の絵だ。
議長と副議長が一般質問をしないのは当議会の慣習に過ぎず、してはいけないわけではない。しかし三年間その姿は無く、怠慢であるとみなし考慮しない。
会派別の回数を人数で割ったのが一人当たりの質問回数(赤い棒)だ。議会のあり様は「頭数じゃない」と考えるから、これを重要指標として多い順に並べた。毎議会、全員が質問をする共産党は4回で100%実施となる。次に3.2の政策フォーラム、3の公明党と続き、新政クラブは2回に満たず半人前である。会派としては3回(実施率75%)以上は欲しいところだ。
青●の時間は一回当たりの平均質疑分数である。録画ビデオに表示される値の端数切捨てを使った。議員が話す時間の長さは個性(能力)が現れ、これについては興味深い統計が取れた(その内容は次回へ)。
原則的に長い方が良いので公明党が42分と短いのは好ましくない。5分あればワンテーマの往復質疑ができるのだ。当議会は往復60分、自治体により「議員発言を30分」と決める所もあるし、15分から80分、議員分+会派分のような決め方もある。県議会は一会期に人数制限があるようだ(協議して15人/全93人,答弁を除き30分)。
(2) 会派別のシェア
まず、一番下は人数シェアを示す。昨年末に新政クラブは実質45%となり、多数派に追従する公明党を入れると62%を占める。三年前つまりW逮捕以前の選挙なので変わりようがない。
中央は質問回数のシェア。一人2回の新政クラブは大きくシェアを落とす。仮に、島村時代は与党であり監視役として質問する必要性が薄いから、と擁護的な見方をする人がいたら、その目は節穴だろう。
総時間数のシェアは議場での存在感を示す値といえよう。公明党が一人当たり短い(先頭グラフ)ために存在感が薄く、時間の長い共産党が一般質問の総時間数の1/3に迫る。
結局、本会議での稼働は共産党が最高、新政クラブが最低となった。一般に、傍聴に行っても一部しか聴かず、全体は分からないのでこのような総括的なデータが実態報告として大切である。
よって次期改選のために公開するわけだが、ネットリテラシーと政治への関心がない市民は目にしないので、つまり評価が低くても安心して良い。ただし騒ぎ立ててくれれば広がるかも。なお共産党が議長職を持ったときでも必ず全員が質問をするのかは分からない。
(3)基礎データ
2018年 | 共産党 | 政策フ | 公明党 | 無会派 | 新政ク | 全体 |
---|---|---|---|---|---|---|
議員数 | 6 | 5 | 5 | 1.5 | 11.5 | 29 |
質問可能数 | 24 | 20 | 20 | 6 | 46 | 116 |
質問実施数 | 24 | 16 | 15 | 4 | 22 | 81 |
実施率 | 100% | 80% | 75% | 67% | 48% | 70% |
一人当り回数 | 4 | 3.2 | 3 | 2.7 | 1.9 | 2.8 |
平均分数 | 54 | 52 | 42 | 46 | 49 | 50 |
※政務活動費の 執行率(2017年) |
100% | 100% | 61% | 97% |
※政務活動費と執行率について
上尾市議会では一人月25,000円が支給され年間30万円となる。その実績が議会HPにあり、上の執行率は2017年の会派別支出額÷収入額とした。これはもらった額の何%を使ったかを示し、残りは返金している。しかし、各会派の公開内容は粗いもので精査はできない。なお、この費用はそもそも不要だとする見解もある。
埼玉県議会は一人年間600万円(月50万)だが、オンブズマンによる情報公開度ランキングでは全国サイテー(下記)。裏付けるように去年、沢田議員(自民党)という人が不正使用で辞めた。議員双六ゲームのように、町市議から県議を目指す人が後を絶たないのは、市議の20倍の不透明マネーが貰えて一般質問も数年に一度で済むからだろうか。
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コメント
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緻密なデータと説明、読んでみて納得です。市議会で質問をしない議員に給料が支払われているのは、やはりおかしいと思います。あとは、質問の内容ですね。私はネット中継で市議会を「傍聴」していることが多いので、今度は「リアル市議会」に足を運んでみようかと思います。
投稿: メイプル | 2019年1月22日 (火) 16時04分
ありがとうございます。
観光地の展望台に望遠レンズが有りますが、左右上下固定の景色しか覗けなかったらどうします。
リアル傍聴は、議員席やひな壇、傍聴人を観察するのには適しています。
あの無気力な空気に飽きたり、呆れたら、ネット録画の方が生産的だ、と経験者は語ります。
当然ですが、子供の授業参観とは比べようがありません。
投稿: 私役所 | 2019年1月22日 (火) 22時24分