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2019年1月 5日 (土)

上尾市の社協ボランティアと町内会役員経験者の生の声。

以下は「12/8 区長の報酬額と因習制度からの決別へ」のコメント欄にtakaoさんが寄稿した内容です。具体的かつ貴重な体験報告であり、かつ長文のため、記事として掲載しました。文字修飾と※は当方が付与。


ピース様 私役所様

小生の20年来のボランティア活動と、過去の8年間の町内会役員の経験、そしてこれらの活動を通じての行政との接触を通じて経験してきたことを、いささか記述してみたいと思います。 

(1)上尾市社協運営事業でのボランティア活動の内容

ボランティア活動には市民の自主運営のボランティアと、社協事業に対する協力ボランティアの2種類がありますが、以下は後者の、「社協事業に対する協力ボランティア」としての活動の内容です。

イ 定年前(58歳頃?)から「障碍者の方の専用車(あゆみ号)による移動サービス」に運転ボランティアとして参加、介護保険の開始を契機に制度廃止になるまで継続して参加してきました(現在も「あゆみ号」は走っていますが内容が異なります)。

障碍者(特に車いすなど歩行困難者の方)が、リクリエーションや通院などのために、専用車(あゆみ号)による移動を運転手付きで無料で利用出来るサービスで、利用者・ボランティアともに多く、全国的に見ても大規模で、ほかの自治体からも数多く調査・見学に来たように聞いています。

車は24時間テレビやパチンコ業界から社協への寄贈ですが、運転ボランティアは一切無償で奉仕をしていました。当初は調整者(利用者の乗り合わせ、ボランティアの手配等)も専任のボランティアが担当してようですが、規模が大きくなりすぎて中途から調整者だけは社協の職員が担当するように変わりました。

ロ この制度の廃止後、「一人暮らしの老人を対象とする配食サービス」のボランティアに加入、希望する老人に一食当たり400円で、見守りを兼ねながら昼食の弁当を届けるもので、ボランティアには、1回の配食につき200円が支払われていました。しかし利用者の事情に応じて、業者は主食をご飯でなく「おかゆ」に変更したり、おかずを細かく刻むなどの必要からコストがかかり、採算的に制度としてもたないとの理由から、配食そのものは民間の業者に投げて、「配食サービス」は「見守り訪問サービス」に、「配食ボランティア」は「見守り訪問ボランティア」に内容を変更して現在に至っています。

ハ さて現在担当している「見守り訪問ボランティア」ですが、発足当初1回の見守りにつき50円、年間MAX5,000円がボランティアに支払われていましたが、現在は全く無償となっています。(当然ながらサービスの利用は無料です)。その活動の内容については社協の一応のガイドラインがあるのですが、使い物にならず(社協さん失礼、本音です)、内容は略しますが小生は、自分の応じられる範囲で制約なく対応しています。

以上が小生の関係してきた社協「おかかえの」ボランティア活動の実情です。

 さて、こうした経過を見る通り、社協を通じての福祉サービスは充実でなく後退してきていると思います。憶測ですがこうした一連の活動の多くが、もともと国(eg.厚生労働省)が旗を掲げ、県や市は諸般の事情からスルーして社協に降りてきた実質的には国の社会政策で、フィージビリティスタディ(※)を実施しないまま、社協の諸般の制約条件の中で、見切り発車で開始されてきたものだと思います。  ※実行可能性の調査検討のことですが、早い話、ちゃんとうまく行くのかロクに検討しないってこと

(2)町内会役員としての活動、また「あて職」の実情について

町内会役員としては、8年間「環境委員」としてお仲間に入れて頂きました。「環境委員」は、小生の居住する緑丘では町内会役職の一つで、市の委嘱する「環境美化推進委員」を引き受ける仕組みになっています。「環境美化推進委員」には、市から25,000円(年額)が支払われますが、緑丘町内会では、直接本人にではなく市から町内会の口座に振り込み、年度末に役員報酬としてしかるべき金額が支払われていました。恐らく緑丘町内会における、他の「あて職」についても同様であると思います。

因みに小生が環境委員として対策した主だった事例をいくつか列挙すると

イ 集積所の廃止と新設

 民家の塀などに沿って作られている大規模なゴミの集積所(eg.60所帯以上とか40所帯以上)が家の建て替えなどにより廃止される等の場合、代わりの集積所の確保が、時として大きな課題となります。

利用関係者で対処すべきですが自主的に対処できない場合、環境委員が仲立ちとなって対策を提案・解決すべきと考えて対処してきましたし、その考えは今も変わりません。
 こうした場合、折衝先は、利用関係者ばかりでなく、アパートなどが自前の集積所を持たずに当該集積所にゴミを持ち込んでいる場合にはアパートのオーナーとの折衝、また市の関係部門との折衝(市のガイドラインは一つの集積所に10所帯分の集積)も必要となります。あからさまに云えば、住民には「自分がゴミを持ち込むのはいいが自宅傍に集積所があるのは困る」という基本スタンスがないとはいえないなかで、解決を図るのはそれなりに知恵と手数が必要です。

似た事例では、戸建ての団地建設でその団地敷地内部に集積所が設けられても、既存の近隣居宅からクレームが出たことがあり、このときは施工会社に出向き、市の条例の規定する集積所にするよう依頼するとともに、当該住民に納得して頂きました。

建築士によると、建築基準法にはゴミ集積所についての規定はなく、市の条例で500㎡以上の開発の場合について規定の仕様(容積、構造)の集積所設置が義務付けられているものの、これも開発行為として市に届けられた場合にのみ審査の対象になり、少なくも小生が当職を担当していた時代は、抜け道だらけだったように思います。

いずれにしろ、環境委員の業務の中心はゴミ集積所関連で、ことに戸建て住宅が新築されるとトラブルが発生しやすく、近隣住民相互間が不和にならないよう心を配る必要があります。 

ロ その他、住民の要請に応じて対処した事項など、思い出すままに列記すると

1)自宅前の道に猫の死骸らしきものがおかれているので、確認して対処してほしい

2)自宅前を、犬をリードを付けずに散歩させている。また、自宅前の道に糞をさせ、そのままにしている。注意してほしい。

3)野良猫が自宅の犬にけがをさせた。対策を打てないか。

4)自宅前の家が空き家になっていて、乱雑なまま放置され、時折怪しげな人が散見される。関係者に連絡し善処して欲しい。

5)上尾駅前の高層ビル建築によって、テレビの受信に影響が出ている。市に状況を確認して欲しい。

6)夜遅く子供が帰宅するとき、前の家の犬がうるさく吠える。注意して欲しい。

など様々なケースを経験しました。

地域によっては、環境美化推進委員を町内会役員と切り離して、独立に任命されているところもあるようですが、地域の環境問題を扱う以上町内会、自治会との連携した仕組みにすることがベターではなくマストではと思います

市が地域の平穏な生活環境を維持確保するためにこうした「あて職」を置き、それなりの報酬を支払うのは当然ではないでしょうか。金額が妥当であるか否かという問題は残りますが、「環境美化推進委員」という「あて職」の経験者として実情の一端を報告する次第です。

(3)町内会役員とは関係のない、「あて職」について

町内会とは直接の関係はありませんが、区長を通じて、これまで数回、選挙の投票立会人を依頼されています。「公職選挙法に基づき選挙管理委員会から選任され、非常勤職員として条例に基づき報酬が支払われる」とのことですが、ここ数年ずっと拘束時間はam6.30pm8.00

報酬 10,000円(1日)です。これも参考までに公表します。

星野議員の市当局との応答を聞き、当ブログとそのコメントを読んで、小生の経験を投稿した次第です。

----以上----

社協の活動は公助だと思いますが、(一部かも知れないが)ボランティア依存になる部分は腰が引けているようだと感じます。


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