上尾市教育委員会の「不都合な真実」-7
―会議の「公開」or「非公開」について―
今回は、教育委員会会議(定例・臨時)を傍聴している際に受ける違和感、とりわけ会議の冒頭で「議案の内、○号と○号は非公開の会議とするのに異議はありませんか」という教育長(司会担当がお役目)の発言について(もちろん、教育委員からは異議など出されるはずもないが)、その実態をお伝えし、問題提起としたい。
■本当に会議を「非公開」にしなければいけない案件(内容)なのか?
上尾市教育委員会の会議を「非公開」とするパターンは次のものがある。
①市議会に提出することになる案件
②人事管理に関する案件(関係職員のみ出席可)
③個人情報が含まれているため
④委員の率直な意見の交換を行った上で、適正かつ公正な採択を行う必要があるため
これらの根拠法令は「地方教育行政の組織及び運営に関する法律」第14条「教育委員会の会議は公開する。ただし、人事に関する事件その他の事件について、教育長又は委員の発議により、出席者の三分の二以上の多数で議決したときは、これを公開しないことができる」による。つまり、公開するか否かは、教育長・教育委員の「さじ加減」ひとつで決まるとも言える。
前記①~④は、確かにそうかなと思う反面、実態を知ると「?」と感じるものも多い。①の例では、H30年11月の定例会では「教育委員会教育長の給与等に関する条例の一部改正に係る意見の申出について」という案件が「非公開」とされた。後日公開された内容を見てみると、何のことはない、教育長のボーナスの年間月数を0.05月引き上げようとする議案を12月議会にかけるので、審議を「非公開」とするというのである。もちろん、教育委員から異論が出るはずもなく、全員一致で「意見無し+異議無し」であった。何のために教育委員会でこの案件を「非公開」としたのか、筆者は全く理解ができない。
②については、毎年度2月定例会では、校長・教頭や市教委事務局の人事異動が、教育委員を含めた「関係者」だけに示される。4月頃公開される会議録を読めば、それがわかる(その前に3月末に「新聞辞令」が出されるが)。
問題は③と④である。もちろん、「いじめ問題」等で個人名が特定されるのは避けなければならないので、その意味での個人情報は保護されなければならないのは当然であろう。ここで筆者が取り上げるのは、それ以外の案件である。
■市教委が「非公開」とする理由は、その時々で変わるのか?
筆者が関与している案件なのでとりわけ関心を寄せているのであるが、情報公開請求で「公開・非公開」の「処分」がされるが、それに対して不服であれば、行政不服審査法により、審査請求をおこなうことができる。その結果、審査会が出した結論について「行政文書非公開決定処分にかかる審査請求事案の裁決について」という案件として、教育委員会の議案となる。最近では、H28年6月、H29年1月および3月、H30年1月の4回あり、いずれも教育委員会の定例会で「非公開の議案」とされたが、先の3回までは前記④の「委員の率直な意見の交換を行った上で、適正かつ公正な採択をおこなう必要があるため」という理由であった。
教育委員ともあろうお歴々が、市民に公開された場になると「率直な意見の交換ができない」というのもどうかと思うが、最後の1回は前記③の「個人情報が含まれているため」という理由で「非公開」とされたのである。しかも後日、個人情報とは何を指すのか尋ねると、「請求者(=筆者のこと)の名前があるので」ということであった。だとすれば、筆者の住所・氏名のみを黒塗りするなどすれば良い話である。このように、同じ審査請求の案件にもかかわらず、非公開理由が変更されてしまうのは、まさに教育行政側の「ご都合主義」ではないのか。
■会議は原則として市民が見える形(公開)で開かれるべきである
前述の「(行政不服)審査会」において、「口頭意見陳述」の機会が与えられるが、その場は「案件の性質上非公開」とされている。その一方で、「住民監査請求」を行う過程においては(もちろん、門前払いとならなかった場合であるが)「口頭意見陳述」を希望するか否か、また、「口頭意見陳述」の場を公開とする希望があるか否かについて監査事務局から伝えらえるということを、筆者は最近知った。
「この会議は非公開」と言われれば、たとえ違和感を覚えたとしても、傍聴する身としては引き下がってしまうことがあると思うが、「なぜ、どうして?」という疑問を持つことは必要であろう。
●感想
本投稿からは指名市民による各種委員会を連想します。行政と親和性の高い市民団体から選ばれる方が多いのは仕方ないが、補助金もらうグループからの人選は公平性(利益相反)に問題がありそう。「あのヒト、いっつも文句ばかり」って市から嫌われたくないのは人情、減額されたら困るし、温厚な予定調和の人が好まれそうな気がする。そもそも会議前にシナリオや結末が決まっていないだろうか。
昔この手の委員会を傍聴させて、と頼んだら「そんなことしたら、皆さん緊張して発言できなくなるから…」と某館長。
まぁそれは可愛い方で、より深刻なのは「またこの人物か」と言う名前を見るとき。2年前の住民投票の請願に対抗した上平建設推進派の発起人の中にも連ねていた人物だ(田中某の同じ筆跡署名の件)。
そうなる原因は、シリーズ5にあるように、自分たちのムラ社会の中で問題解決を図ろうとするから人財がいない。市の言い分は『公募しても誰も応募しない』でしょうが、それへの反証は長くなるので省略します。広報3月号は意見募集が多いですよ。
今まで、犬も歩けば式に上尾行政の品質不良(ミス)の多さを指摘してきたが、深刻度が最上位レベルの案件があるんです・・・。
市民の住所と名前が公文書で公開されたまま。個人情報保護違反です。
○○○○に伝えた方が良いでしょうかね…(>_<)
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