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2019年2月26日 (火)

畠山市長の上尾市政に求められる5つの学習効果

一度失敗しても二度繰り返さない人は許される。

三月議会が始まり図書館問題で気になるのは、上尾市は過去の失敗を繰り返すかも、という不安だ。少し秘話も交えて…

一つ目の学習・・・相場観と合理性のある数字を

北上尾PAPA2000(600)に入居する件では賃料の適否が問われる。あの上平の土地を相場より高く、前取得者の仕入れの4倍高に甘査定した不動産鑑定士の件を思い出す。市内の方であり、一般に不動産鑑定士の仕事は自治体に依存しているとも聞く(民間取引は相場が全て、鑑定コストは嫌う)。

今度のPAPAのオーナーは地元だから透明性と公平性が問われる。割安と言うなら、プロがうなずくデータを出せ。12/6説明会では坪5000円、共益費1000円と言っていた。予算の3.2億円の内、内装工事に2億円は豪華すぎないか。退去した時は消えるカネだろう。それとも、昨年末からの損害賠償で交渉が滞る4つの中小業者との関係ですか。 

二つ目の学習・・・ボンクラが起こす大損害事件

賃貸期間と更新や解約についても精査すべきだ。古い議員HP(1992)には、丸広百貨店の建物は上尾市(大三セク/上尾市都市開発)が建てたが、キーテナントのボンベルタ上尾(イオン系)が数年で撤退し、後釜の丸広に60億円で売却し21億円の市民負担を出した顛末が書いてある。

普通は簡単に撤退できないが、なんと中途解約の違約金が書いていない契約だったという。民間ならトップは辞任ものだが、損失は税金で補ったらしい。世間知らずもほどがあるという上尾の黒歴史だ。たぶん縁故入社だろう。 

三つ目の学習・・・利益相反に警戒せよ

見直し決定後に「島村計画を実現しろという市民運動」が起きなかったことが証明するように、別に本が読みたかったわけではない。しかし妥協として、上平地区用図書分館を造りかつ他の老朽施設の統廃合に使うという所までは確定している。

ところで島村計画では設計完了後に市民の意見を聞く「市民会議」を設けた。真面目な座長から「これって順序が逆でしょう」と言われるありさまだ。そして、会議の進行役は図書館流通センターの子会社元役員、委託先開拓のコンサルタントなのだ。利害相反が疑われる起用は市政の脇の甘さである。TRCは北図書館と桶川マイン図書館を抑え、時間がかかっても地理的に上尾も取りたいはず。このビジネスは人材確保がネックなので、近間で仕事場を複数確保することはドミナント効果がある。

つまり今度の統廃合の対象となる老朽施設の関係者や手柄を目論む議員が、検討委員会に入ることは利益相反になる。警戒すべきだ。

四つ目の学習・・・能力主義の人選

施設統廃合の検討委員会は議員4人、有識者4人、市民2人と予定する。本当はテクニカルな仕事だから、文教や福祉関係者だけではムリ。行政は肩書を重視して識者を選ぶが、「肩書き負け」の人も多い。まして議員が四人では、もはや政治案件である。当初2人だったので新政と公明が占めてしまうから、共産党、政策フォーラムにもという執行部の配慮なら感心するが、議員が四割もいる市民参加他市の笑いもの。

だから、四人枠をもらった市議会は潔く辞退すべきだ。有識者6、市民4にしますと言えば立派だがムリか。だからこそ全員に4000字の意見書を書かせてネット公開すべきである。同じテーマで書かせると能力がハッキリ分かる。バカな人がネットから引用すると、それはそれで直ぐバレる。

五つ目の学習・・・設計前に利用者と交流せよ

 現本館の改修計画が急に進んだ。H31年設計、H32-33改修工事、H33年度末までにオープン。市民はいそいでの対策を求めていなかったが、当局の方が老朽化した建物に危機感があった。その迅速さは評価するが、利用者の意見を把握しないで進めるのは拙速すぎる。

ここに書いた内容よりも優れた専門家プランがあるなら設計前に見せるべきだ。増改築でもないのに一年半もかけ、「きれいになりました」では、待たされた利用者や資金の出し手は納得しない。

●よく、行政は前例踏襲というが、間違いを繰り返すことも含まれるとは知らなかった。そして畠山市長は自分の人気が気になるならば、市民の意見を聞き市民と共に作る市政を目指すべきだと思う。

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コメント

四つ目の学習-検討委員に4000字の論文(意見表明)を提出してもらうのに賛成。 どのくらい知識や文章表現能力があるか、何を主張したいかが、各委員ごとに明確になると思われます。ご指摘のとおり、コピペなど論外。剽窃(=人の原稿を自分のものとして書くこと)は犯罪行為です。引用元(ネットのURLを含む)は出典を明示したうえで自分の文言とは別にし、参考文献を学習したのであればそれも明示する(なんか大学生のレポートの書き方のようですが 笑)。そのうえで市民に公開することが最善。
時期を見て、「検討委員に論文を提出させることが検討されていることが判別できる文書等」として情報公開請求するのもひとつの方法かと考えます。それが「文書不存在」であれば、ただアリバイ的に検討委員の人選をおこなうだけ、ということになるので。あるいは、市長へのハガキも有効な手段になるかもしれません。

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