現本館改修計画は陽動である。狙いは分割し減床へ-3
偽装計画シリーズ 1反対 2ハガキ 3陽動 4過信 5餌付け 6動議
ウソまでついて亡霊のようによみがえる計画を暴こう。
まずは死んだはずの計画についてのおさらいが不可欠です。
1.島村の上平複合施設計画の政策的本質とは
島村案では、最初は図書館のみの単館(5000㎡の巨艦)計画で議会承認をとりつけ、わずか半年後に議会に諮らず複合施設計画に変更しました。公共施設マネジメントの課題(こちら)に沿うものだと理解します。それは逮捕者二人の名誉欲やハコモノ欲に便乗したものの、アノ二人の頭で組めるプランでは無く、役人主導で進められました。
その時の事業資金に、8億円の最適化債(数十年)という国支援を得られるから好いだろうは言い訳であり、本質は公共床を減らす”面積パズルゲーム”に過ぎません。(この文脈の中で公務員が本気で財政を心配してくれている、と思う人は危ない)。
しかし、対象となる床が利用者20万人超という市内№1公共施設・現本館である点を、「市民視線」をもたない彼らは、昔も今も軽く見ています(または眼中にない※)。
※)その原因は、3年の短期異動人事のぬるま湯組織では、サービス最前線に就いても市民目線など育つわけは無いのです。枕詞である「市民に寄り添う」の前に「我が身が大事」が付くのです。
2.本館改修計画と北上尾館(PAPA内)の公表事実
■本館 今年度は改修設計料 26,826千円。2020年から工事、2021年度末(2022/3月)までにオープン。工事はエレベーター更新、トイレのバリアフリー化、外壁補修、非構造部材(ガラスブロック)の対策。「安心・安全確保のための修繕」であり、あと38年使えるようにしたい。計画への市民参加はない。工事費は来年以降へ。
誰が読んでもヘンでしょう。
引っ越して本年/9月~2022/3月まで2年半ですよ。この程度の工事にこんなに時間かけるバカはいません。民間なら、売上減を抑えるために必死で半年で仕上げて改装オープンですよ。半年仕事を二年かけてやると言っているわけです。
時間稼ぎなのです。
■(仮)北上尾館整備事業 76,306千円(うち委託料24,550、備品購入費50,108など)。内容はPAPA賃貸全体の半分1000㎡を使う(現本館は2400㎡)、本年10月オープンさせたい。自動貸出機、出入り口のICゲート(駅前館の防犯タグ化だろう)、Wi-Fi、電子書籍、タブレット端末、書籍消毒器(桶川駅前館にある)などを試験的に導入し、利用者の評価を図書館サービス計画に反映したい。書架容量は45000冊(蔵書数ではない)。他にも自習(高校生)向け学習空間の提供など。
なおPAPAへの賃料は坪300万円(共益込)、敷金1000万円。一年更新契約(らしい)。
消費者センター、商工会館、現本館の三施設の仮営業場所としてPAPAには2億円の内装費(PAPAが工事して市に請求)をかけます。三施設の必要期間は一年半程度ですむはずなのに。2018/12/6の説明資料はコミュニティゾーン(交流場所、ワーキングスペース、イベント利用)、ドリンクゾーンとサービス精神旺盛ですよ。パブリックゾーンは三施設が同時か時差をもって仮入居するだけではなく、他の相談窓口も設けます。ユーティリティゾーンには授乳室付きレストルームもあります。
それ以外に図書館北上尾館として備品5千万円をつぎ込みます。わずか二年で撤退する仮住まいに、面積は半分でも実験と称して本館より高いサービスを投入するのはヘンでしょう。他市の施設建替えでも、或いはあなたの家の建替えでも、仮住まいとは質素なものが普通です。
もうお分かりでしょう。ここまで充実して数年で撤収しますか。高級施設にして、恒久施設化を企んでいるのですよ。
・現本館機能が北上尾館に移ったら、二度と帰ってきません。
・空になった現本館を複合施設化し図書館は分館にします(島村の時は子供室面積しか残さない計画)。
以上が小役人が描くキラリの夢だ、とタダの市民が洞察するわけです。本館利用者にとっては悪夢です。
そんなバカなと思う人は、3/11井上茂議員の最後の質問を聞けばよいです。
井上…改修後の北上尾館、図書館機能は閉鎖するのでしょうか。
小林克哉部長…現在の計画では現本館の改修における一時移転先としての支出として考えている。
答弁は形式を語るだけで将来を語らずにすれ違いです。
計画の前触れは6月の見直し声明にもあります。「図書館の本館の位置は、当面現在のままとしたい」(畠山稔)です。なんとも奥歯にモノの挟まった表現です。
しかし新政クラブに反対されて中止なら、ざまを見ろです。100歩譲って私の洞察が間違っていても、現本館は改修の前にやることが有ります。商工会館や消費者センタは時期をずらすとか、狭くても良いはずなので、必要面積だけ借りれば済みます。○○○○ゾーンなんて不要です。つまり仮住まいとして質素にしても、市民は我慢してくれます。
ちなみに現本館に入れたい一つが島村案と同じ教育センターとすれば(同建屋2Fの青少年センターは上平新館へ行く)、1600㎡床が消え更地売却が可能で万々歳なのです(上尾警察斜向かい)。
今回のシナリオの原点は1に書いた減床面積政策だと思います。それを新市長にやらせようとしているだけ。前任者の案は名誉欲が先走った上平なので、公益性や合理性の立場から批判ができましたが、今回の立地は集客性・利便性や駐車場の心配が無いなど前よりも正当性を主張しやすい点が強みです。
そんなことが出来るはずは無い、と思いたいでしょうが、できますよ。どうやって皆さんを納得させるか、情緒的ないしは古典的な市民運動に無力感を漂わせるかは別途書きましょう。
畠山氏にとって公共施設の再配置や統廃合はいかにも「市長らしい政策の充実感」が得られるために、再選にプラスと受け入れているかもしれませんね。彼は全員協議会の矢面に立った時、「本館は市の中心が良いというが、その中心とは何処だ」と議員から聞かれ「駅の近くとか」と答えていました。北上尾は第二の中心エリア、駅も近いから間違いではありません(ムリ感はあるけどね)。
しかし、PAPA。
丸広やショーサンプラザではありません。イオンモール上尾が2020年開業は衰退期にある市内商業圏に過去最大の変化をもたらすはずです。その推定年商からみたら(こちら)、しばらく市内商業床の動静を静観するのが定石です。前に書いたように、空床も市税も凋落の一途ですから(こちら)、行政は最後の借り手として引く手あまたなのですよ、困ったことに(笑)。
そして行政能力も凋落の一途です。そんなに減らしたきゃ、行政経営部施設課の面積を一人当たり1㎡にし、そこも移転候補先にすべきです。だって、
『隗より始めよ』でしょう。
to be continued
善良なる市民がふと思う「どうしてこんな事が出来るのか」といえば・・・
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コメント
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読んで、びっくりです!!
自宅改装の為の仮住まい中に、自宅には無い機能満載のところに住もうって感覚な訳ですね。自宅改装費用の3倍のコストを仮住まい中の方の工事にかけるのは、普通ですか?
それと本館改修工事期間が随分長いと思います。
その分、仮図書館の賃料が増す訳で、減収の中で、考えられた案とは思えないです。
こんなことにお金を使っていないで、学校図書の充実にお金を回してと思う保護者は、多いと思います。
一体全体、図書館問題を自分達の利権の為に、どう利用しようとしているのか??
P A P Aも空き店舗をなんとかしたい。仮図書館誘致で、ついでにお買い物をしてもらいたいって言うところなのでしょうね。
図書館本館はP A P Aでなら、あくまで仮営業であって、 P A P Aで、正式に本館となってしまわないよう願います。
投稿: まめ | 2019年3月14日 (木) 13時05分