ウソまで付いてやる過信はどこから来る-4
個人では市民の声を聞くが、組織での行動基準が無い。
本館を長期間もぬけの殻にして、PAPAに一時移転と言いながら巨費を投ずる計画は陽動作戦だと前記事3で論証した。「信じられない」という気持ちは「騙された」と思いたくない被害者心理に近い。
どうしてこんな”不誠実”な計画を描けるのか、と犯人探しをする前に、「本館守る会」は反対表明をしている。「図書館を考える会」は考えているのだろう。島村案中止で安心しきった市民はともかく、議員の中には与党バイアス(権力への恋慕)を感じる。だからこそ新政クラブと公明の多数派は反対した。
すでに理由を3番で書いたが、もう一つの絶望的な理由(5餌付け)は後回しにする。私的には、彼らの過信が一体どこから来るのか恐ろしい位、理解不能である。繰り返すが彼らへの評価は、それなりの入職試験をバスして一人一人は真面目で優秀だ。対面しても良い人が多い。
しかし地位が上がるにつれて無能(保身)になり、個人としては善良でも、組織人としてふるまうときはバカを通り越して卑劣になることを、島村計画でさんざん見てきた。
1.「市民の声を聞く気」は全くない。
「市民の声を聞くべきという発想はないよ」
「個々の職員にその思いがあっても、職場の意思として共有されることはあまりないね」
と、退職者は語る。
市長交代が関係ないことは分った。圧力団体になれば彼らは聞くが(庁内評判を気にするため)、それは例外だろう。パブリックコメントが形式に過ぎないことを投じた市民も受けた職員も分かっている。アンケートをやると言ったら、わざと外した幼稚な設問をする。なお真偽不詳だが、今議会で郵送方式アンケートにするような答弁に聞こえた気がする(利用者でない人にも送付する)。
本館改修はハード面という理由で市民参加を拒否するのは、二年半もかかる真相がバレるから。PAPA利用計画にも市民参加は無い。彼らが機能レイアウトをはめ込んだが、他市ではあのような施設計画は市民参加をして決めるのがフツーだと思う(喜ばれるから)。だから「二年半で閉鎖なの」、「なんで一時利用にこんなにカネかけるの」と問われたら困るのだ。
2.単年度主義が不透明にする。
民間企業に勤めた人なら分かるはず。投資計画とは多様な視点と時間軸で説明して(ムダな修飾語はない)、意思決定を仰ぐものだろう。つまり、市議会や委員会みたいにチマチマと聞き出すことは無く、提案者が必死に全情報を上手に説明するわけだ。決定者に出し惜しみするバカはいない。
彼らは情報を小出しにして将来を語らない。説明と言えば口頭だから正確に聴き取れない、配られたら学生の提案書まがい、ひどいものだ。よって「群盲象を評する」となり、全体が見えてきた頃には後の祭り。単年度主義が隠れ蓑になるだけで、悪知恵に優れるなどと感心してはいけない。
3.素朴な質問をすれば、すぐ分かるのに。
「本館は長期休館ですが、一時移転した後、全て戻すと保証しますか」或いは「実験成果をお土産として、修繕前より機能強化されて戻りますよね」と問えばよいのだが、全議員とも聞かなかった。
すれ違い答弁をすれば、それでウソだと分かる。もし「元に戻る」が真実ならば、長期工事は機会損失(利用者の多数から利用機会を奪うという意味)であり、PAPA移転工事は多額でムダである、と攻めればよい。
4.不誠実さは消えない。
本当は「本館は複合施設にして、北上尾館を新時代に相応しい図書館にしたいとホンネを提案し、時間をかけて審議すればよいのに、「一時移転だから戻るはず」と人の良さに付け込んで政策を実現しても「不誠実」さは消えない。
たぶん、市民の声を聞かない一番の理由は「市民の意見を聞いていたらいつまでも決まらない」からだと思う。エゴ丸出しから公益へ思いをはせる人まで市民は様々だ。思い付きや感情だけで発言する、人の意見を聞く力のない人もいる、問題への理解度もピンからキリ、知性も様々、そして広域と公益で議論すべきはずの市議会は「恥の拠点」である。
to be continued
5番の餌付けは翌日にタイマー設定済み。
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