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2019年3月 4日 (月)

埼玉県議選_上尾市伊奈町の南13区は三位争い

関連 22.12.25 尾花あきひと候補と公明・・・そして踏台議員


●追記2 2019年の結果分析   

(1)埼玉県議選全体の投票率

 今回2019/4/7の投票率は35.52%、最低だった前回(2015年)の37.68%を2.16ポイント減らして過去最低を更新。全52挙区中、無投票区は過去最多の22区もあったことが影響したよう。ちなみに1951年の85%が最高。

 

(2) 南13区(上尾市と伊奈町)

 上尾市の投票率は36.94%で前回よりも2.4ポイント減です。上尾市では石渡、秋山、町田の順ですが皆17000票台で差は1.2%内に収まる大接戦でした。

 秋山さんに特徴が出ています。地元の西上尾第二団地の投票率が二番目に高い43.9%、同第一団地42.4%は4位です。有権者数5182人と多い第二団地で高い投票率は有利です。しかも、市全体の投票率は男36%・女37%ですが、第二団地では男42%に対し女が46%と最高値を出しています。女性の二人に一人は投票した、彼女への地元ロイヤリティーの高さかもしれません。一昨年の市長選では平均的な投票率だったものの、今回は団地パワーが働いたとも言えます。後講釈ですが、アリオで期日前投票所が開設されたのも秋山さんに有利に働いたかもしれません。

 町田さんの緑丘の東保健センターは40%と全体より4ポイント高く出ていました。男女差はありません。

39投票所のなかで有権者数が5900人超の7投票所の投票率は平均以下です。特に男性の投票率が低い傾向にあり、全体投票率が2.4ポイント減となる原因です。また尾山台、瓦葺、原市などは投票率が低いままです。

清水さんの地元効果はよく分かりません。上尾市プラザ22は43%と高いのですが有権者数は多くなく、そもそも同投票所には場所柄、議員の地域密着性があるのかは不明です。なお選挙公報を見れば、清水氏の内容は他候補よりも抽象的だと分かります。

 上で秋山さんの勝因の一つを挙げましたが、実際は清水さんの敗因こそ「負けに不思議の負け無し」の典型かもしれません。前回は保守分裂で清水氏と斎藤氏7200票を合わせて約2.1万票です。今回は現職で保守一人ですから、投票率が2.4P減を考慮しても2万票がとれるはずが、4000票も足りません。つまり上尾の自民党は一つにまとまることはなく、対共産党よりも身内(或いは権益?)の争いを優先したと見えるわけです。

 理念よりも怨念だったとしたら、そもそも保守と言えるのかも怪しいわけです。これこそ先の議会で伝えられた「上尾には上尾のやり方がある」という意味ではないかと納得するわけです。

  


●追記1 今回選挙の結果 2019/4/7 上尾市選管はこちら 36.5%、伊奈町選管はこちら 32.9%

  氏名   得票数   前回比   増加率 (4/8増加率訂正、グラフ追加した)
当 石渡豊  21,213   2,175   11%
当 町田皇介 20,033   -741   -4% 
当 秋山もえ 19,533   7,313   60%
落 清水義憲 18,652   2,834   18%



13_1

町田は前任畠山よりも票を減らした。秋山60%増は予想以上の大健闘、党の基礎票に個人人気票が加算されたと思う。特に秋山は上尾市において町田を上回り、身長競争では高すぎるよりも170cm位が丁度よいという市民の判断かもしれない。ちなみに地方議員の最高は196cmで日本一と自慢する奴がいるが、どんな役に立つというのか( ゚Д゚)

清水は増やしたが、前回の斎藤8300票の三分の一しか取り込めていない。上尾自民党は党としての在り方よりも情にこだわる体質なのか。新聞的な見出しは「共産新人が自民現職に勝つ」かもえ。


●以下は元記事

今年の県議選は夏の参院選とアベック活動が多い。

選挙が近づくと呼んだわけでもないのに、勝手にやってきて話をし始める。と言っても当人はいなくてスピーカーからの録音だ、という風景が繰り広げられる。4/7投開票の県議選の上尾市・伊奈町の南13区には既に四人が名を連ねており、選挙戦は始まっている。ポスター貼りの活動が早かった印象では・・・

・秋山もえ(共産党、元上尾市議2/20辞職)
・町田皇介(国民民主党、元上尾市議1/31辞職)
・清水義憲(自民党、現職)
・石渡 豊(公明党、現職)

 前回2015(h27)の選挙結果は次の通り。

13

投票率は上尾39%、伊奈町33%とあるように伊奈町民の投票意欲が低いことは地元から誰も出ていないためだろう。仮に全町統一候補を出して投票率60%超せば可能だが…

 さて今回は「若い」市議出身二人の登場が投票率を上げる方に作用し、一方で近年の「政治的無気力の蔓延」が下げる方に作用し、その綱引きになるが、きっと後者だろう。

畠山さんの後任が町田さん。出世双六みたいな人事だが、畠山さんの市長選出馬により早まったと思う。では町田さんの後任市議は誰なのか。海老原さんか、或いは新人がいるのかは分からない。まだ知名度が低いため、畠山さんの票数までは届かないだろう。どのくらい減らすかが問われる。

安泰なのは石渡さんかな。伊奈町で一位得票なのは支持者の忠実度の成果かも。トップ当選もありそうだが、実はそう簡単でもない。二年前の衆院比例の方が県議選より高い投票率50%なのに上尾も伊奈も上の票数以下なのだ。公明党や共産党は支持層の高齢化問題という悩みを抱えていると聞く。

気がかりは秋山かほる票の行方。何割かは棄権に回るだろう。秋山もえさんは2011年にも市議から県議選に出て落選し、年末の市議選で返り咲いている。市議では二回連続トップ当選を果たし、今回はキャリアを積んでの挑戦だが、出たり入ったりで「名前」を売り続ける戦術が、党以外票をどれだけ獲得できるのだろうか。

注目は前回最下位の清水さん。斎藤さんへ流れた票がどうなるのだろう。彼らの溝はどの程度深いのか知らないが、自民サイドで分裂が無いのは票を伸ばす要因だろう。衆院比例の39%換算値は2万票となる。(追記 先の市長選で鈴木候補を推したように埋められない溝とすれば三位争いに甘んじる)

ところで全員が政党の看板を背負っているが、一つ不思議な現象がある。国民民主党の支持率は1%にすぎないのに、上尾界隈では勢力が強く大島党という印象だ。単に労組票だけでは数が合わない気がする。そして当の大島氏が国政で相変らず目立たないのとは対照的である。 

試しに、二年前の衆院選比例(51%)の上尾市の投票数を投票率39%に引き直したらこうなったが、立憲を一時的なムードと読むと分からなくなる。

自民 20,573
公明 9,466
維新 2,328
希望 12,251
立憲 19,273
共産 6,523

市や町より広い視野で考える人に入れるべきだが、入れたい人がいないから棄権というのは危険。過去三回の上尾市は46%、43%、前回39%と下げている。投票率維持として、「該当者なし」か自分の名前を書くことを勧める。

特殊な紙で二つ折りしても箱の中では自然と平らになる。だからなのか、記念に持ち帰る人もいる…(^-^?)

 

四つの選挙の費用はいくら


追記 2019/4/22  埼玉新聞より

21日投開票された統一地方選後半戦の県内30市町議選の投票率は41・11%で、2015年の前回を2・73ポイント下回り、過去最低を更新した。

 20市議選の平均投票率40・44%(前回43・20%)、10町議選は50・45%(前回は8町議選で53・36%)。30市町の最高は長瀞町の69・32%、最低は川口市の34・08%だった。

 2市1町長選の平均投票率は51・33%。2市長選の平均投票率は50・82%で、前回無投票だった行田市は52・65%、北本市長選は前回に比べ6・43ポイント減の48・62%だった。毛呂山町長選は53・53%で、前回を3・81ポイント下回った。

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コメント

印象としては、国政と市政の間に埋没しそうな県政?。県議会の会議録も、上尾市に比べると検索しづらい印象があります。 キーワード「上尾市」で検索しても、すぐに議員名と発言内容が出てきません。 県議会で問題になっているのは上田知事の多選と…あとは何でしょうか?

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