上尾市教育委員会の「不都合な真実」-11
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― 住民監査の結果 その2 ― by 上尾オンブズマン
前回10では、教育長と市教委事務局による服務管理が不適切であることを監査事務局も認め、厳しい指摘がされたが、結果「棄却」となったことを伝えた。また、今まで出てこなかった教育長の苦しまぎれの「言い訳」の信憑性が無いことも伝えた。今回は、監査委員や指摘された池野教育長らはどうすれば良いかについてお伝えする。
■監査委員は「自主返納を求める」と勧告すべきだった。
全国的に見て、住民監査請求に対する監査委員の「勧告」(=今ケースなら給与返還を求めること)は、2014・2015年度で監査請求1,461件中、勧告は43件、3%に満たない。
これでは「監査委員は悪行をなす各執行機関の防壁にすぎない」(田中孝男『住民監査請求制度がよくわかる本』公人の友社, 2017年, 53頁)と言われても仕方ない。今回の例で言えば、監査委員は「関係職員の説明をそのまま肯定することができるような直接の証拠は乏しい」とまで述べたり、提出証拠書類は27種類もあることから、教育長の「悪行」は明らかであることから、「自主返納を求める」と勧告すべきである。
■池野教育長は「給与の一部を自主返納すべき」である。
8か月に及ぶ「証拠集め」から住民監査請求にまで至った私としては、監査委員の「結果」を徹底的に検証し、少しでも疑念があれば、それはどういうことなのか知りたいので、今後も粘り強くこの件で情報公開請求をおこなうつもりである。
もし池野教育長がこの投稿を目にしていたなら、次のように提言したい。
『確定証拠を基に、これだけの実態を暴かれて、監査委員にも苦言を呈されても、まだあなたは市内の教職員、子どもたち、保護者、市民に対して胸を張って「自分は何も悪くない」と言うつもりですか?今からでも遅くないので、給与の一部(時給4,520円×10時間分=45,420円)を上尾市に自主返納してください。』
■上尾市教委事務局は、教育長の「アリバイ作り」をやめ、市民的視座からの仕事をすべき。
おそらく、市教委事務局は監査委員からこのような「厳しい指摘」を受けたことがないであろうことは容易に想像がつく。今は池野教育長の「アリバイ作り」に夢中だろうが、少し落ち着いたら、どうしてこんな杜撰な仕事をしてきたのか、猛省してもらいたい。少なくとも、教育長への忖度は即刻止め、「市民はどう思うか」を考えながら仕事をすることが重要である。
とりあえずこの件についてはこれでひとまず筆を置くが、何か動きがあればお伝えする。
以上
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コメント
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平成24年12月定例会にて。
深山議員からの質問に対して、
当時の池野和己学校教育部長が答弁された内容からの抜粋
↓
「義を見てせざるは 勇無きなり」と言う資料もございます。これは、不正を許さぬ公正、公平な態度の育成を狙ったものでございます。
✳︎ ✳︎ ✳︎ ✳︎ ✳︎ ✳︎ ✳︎ ✳︎ ✳︎ ✳︎ ✳︎ ✳︎ ✳︎ ✳︎ ✳︎ ✳︎
道徳教育の読み物資料集の中に、こういう内容がありますと、学校教育部長として、紹介されていた様です。
投稿: まめ | 2019年4月26日 (金) 13時40分
追記 今日、上尾市教委のHPを見たら、なんと「はじめての日本刀講座」なるイベントを上平公民館でやるそうです。池野教育長が「日本刀の収蔵」を見に行ったという言い訳に合わせての企画であることは明らかで、思わず苦笑してしまいました。もちろん、この企画の起案・決裁書の公開を求めていきますが、「日付」が問題。 さて、どんな内容の「起案・決裁書」が開示されるのか。まさか日付を改ざんするということは、いくら何でもねぇ……?
投稿: 上尾オンブズマン | 2019年4月26日 (金) 14時42分
●まめさんへ
議事録検索して「何か」を発見してくる方は希少です。
さてご指摘のことですが、島村市長や田中議長のように肩書が立派な人によくあるわけで、地元の小中学校などの入学・卒業式等で、美しい言葉を公然と語ってきたと思います。
あまりに美しすぎて平凡だから、誰も覚えていないと思いますから議事録って怖いですね (^-^?)
●アゲオンさんへ
みました。当コメント名前欄にリンクあります。
このテーマならば絶対講師名が入らないと不自然です。当然専門家、その方のキャリアが必要ですが、無いとはびっくりです。まさか竹光の手入れじゃないと思うけど・・・池野氏の趣味なのかな
投稿: 私役所 | 2019年4月26日 (金) 23時02分
「はじめての日本刀講座」教育委員会HPで見た時は、上尾オンブズマン様と同じで、色々と思うところはありました。
私は、日本刀に興味はありませんが、市で保管されているその日本刀が、市にとってどれほど大切なのか、その由来くらいは、知っておいても良いのかな?くらいです。
日本刀鑑定家 遠藤 正博氏って、今回の講座にご登場されるのでしょうか?
2008年2月号 あぴおの表紙を飾り、経歴も掲載。
2015年11月 上尾ロータリークラブにビジターゲストとして招かれ、日本刀の歴史、見どころ、奥深さ、刀剣鑑定にまつわる話をご披露。
2016年3月 上尾市アッピーガイドの会
特別公演「日本刀の輝き」で講師。
上尾市総合計画審議会委員もされ、
そして、この方は、上尾市第三者調査委員会のメンバーでいらっしゃいますか?
投稿: まめ | 2019年4月27日 (土) 17時01分
「監査報告書」には、「上尾市においても刀剣を所蔵していることから…」との記述があるので、前記の情報公開請求と同時に、「上尾市において収蔵されている刀剣の振数(=本数)、収蔵場所、収蔵方法等の詳細が判別できる文書・資料等」の公開を求めて情報公開請求しました。
また、「『平成30年度/上尾の教育(注:市教委HPに「上尾の教育」として出ています)』 の88頁では、<文化財の保護・伝統文化の継承>とのタイトルが付してあり、93頁まで諸々写真を含めて文化財の保護・伝統文化の継承について述べられていますが、<刀剣の収蔵>についての記述がありません。それが何故なのか判別できる文書・資料等」の公開も求めました。
投稿: 上尾オンブズマン | 2019年4月28日 (日) 21時34分
謹啓
監査請求御疲れ様でした。
前回の意見陳述において
市側も職員課の課長による賃金支払いの正当性について答弁をしなければなりません。
答弁はそのまま証拠になり変えられません。
当局は請求人の証拠を全て聞き出すだけで一方的な不公平なものでした。
そのために後から理由を作る事が可能になりました。
当局は答弁をしなかったので意見陳述は不成立です。
監査の結果は露骨に不当なものでしたが、監査委員会の不存在を証明した意義は大きい。公費の不正使用を市自らが明らかにしているからだ。
一ヶ月以内に提訴できます。常識ではオンブズマン氏が勝ちますが裁判官も議員を守る判断が多いのが現状です。
投稿: 領家 鈴木 | 2019年5月 6日 (月) 14時57分
ご無沙汰です。
骨太なコメントに深謝。
請求主のオンブズマン氏が返信してくれると思います。
今後も気楽に書いてください。
投稿: 私役所 | 2019年5月 6日 (月) 22時10分
傍聴、お疲れさまでした。 そしてコメントありがとうございます。
5/9 10:30より、市役所情報公開コーナーにて今回の監査資料の情報公開処分があります。 時間があればお立ち寄りください。隣に座っていても公共のスペースなので何の問題もありません。 アドバイスいただけるとありがたいです。
なお、当日は、10:00~10:30 市教委学務課(別件での処分通知)
10:30~ 監査委員事務局の処分通知です。
投稿: 上尾オンブズマン | 2019年5月 7日 (火) 14時47分