上尾市職員は謝罪し、「圧力を感じた」と陳述した。
0事件 1恥を知れ 2責任 3新井 4住民監査 5公民ムラ 6コンプラ 7返還 8募集 9圧力(本稿)
執行部答弁には無かった「圧力」と述べたが、市長は欠席。
7/25日に住民監査請求の一環で、請求人(6人)と市職員の意見陳述が行われた。

(1)請求人側は新たな証拠として4点を提示
1 地方公務員法第30条(服務の基本基準)と33条(信用失墜行為の禁止)について。
2 第一法規図書より、随意契約になるように分割することは違法行為との例文。
3 埼玉県競争入札参加者資格名簿と新聞記事(エムテック破産)。 関連 随契が生む不正工事(かまちょ)
4 支出負担行為票 7枚
その後は総括的な陳述をし約50分。続いて休憩をはさみ市職員が陳述をした。
(2)一番目は当時の道路課長
開口一番、「訴追請求書および新聞記事の内容については事実」と述べ、「深くお詫びします」と頭をさげた。「事実関係を争わない」ということである。
(本当は監査委員ではなく請求人と傍聴市民に向けて頭を下げるべきだった)
その後は6/20議会答弁に沿う既知の内容であったが、あの時、当人が執行部席にいたにもかかわらず、松澤副市長が代理説明をした。つまり一か月後になったが、当事者が市民に直接語れた点で大きな意味がある。そして最後に、
『地権者から市でやりかえるべき、また小林議員からも市で直すべき、と言われ、地権者と小林議員からの圧力を感じてしまい、今回の・・・公金支出に至ってしまった・・・。』
二人から圧力を受けたと明言したのだ。聴き取りにくく、請求人で認識できたのは数名、傍聴席でも僅かだが、議事録には明記される。
6/20の井上質問に先立ち、市長らは関係職員を聴取し事実関係を知った。たぶん、職員らは観念し「圧力を受けた」と正直に話したと想像する。そうでなければ収賄が疑われる。しかし、松澤氏は「圧力」とは言わず外形的な説明(誰が、何を言った)に終始し、事件の核心を避けたから、翌朝の朝日新聞は「強い求め」、埼玉新聞は「働き掛け」と書くのが精いっぱいである。こちら
世間はごく自然に「二人の圧力」だと思っても、公式には「圧力」は存在しなかったのだ。執行部は事を荒立てたくなかったと思うが、この日、ひっくり返った。陳述の場に幹部は出席せず、監査委員と事務局、他は16人の市民のみであったことが幸いしてホンネを語れたのか、或るいは一人で背負う重さからきたのかは分からない。
職員は自ら陳述したのだ。これで新局面となり畠山市長が問われるはず。初期対応を誤り傷口を広げていないか。
(3)二番目は市長代理(都市整備部次長、当時は他部門課長)
被請求人の筆頭は畠山市長であるのになぜ欠席したのか。7/25午前11時にどこに居たのか、そのスケジュールの重要性がこれから情報公開で問われるだろう。
代理人は型どおりの陳述をし、報道でごぞんじのように「小敷谷地内フェンスブロック・・・工事費用相当額返還金」として元市長側からカネを受領した、と述べ。続けて、「返還をもって解決とはしない、9月議会までに報告する」で終えた。
ふざけるなよ、新聞で市民に知らせるのか。
市HPには公金不正支出だと詫びながら、7/19日に返還されたとは一言も説明できないお粗末な秘書政策課。
陳述は職員二人で6分ほど。
陳述とは一方的な意見表明の場に過ぎず議論の場ではないし、今後も議論の場は無いのだ。監査委員は小林氏、矢部氏、嶋田議員は欠席。昔を知る人によると二人とも元議員だという。
なお、(1)の請求人陳述では最後に、「今後は監査委員の存在価値が試される」と念を押した。カネが戻れば請求原因の消滅となり監査結果が棄却となっても、付帯意見で真相究明を語れなければ自浄能力なき”上尾行政”が続く。
想定より早くカネが戻ったのは監査請求の成果なのかは分からないが、この日、「圧力」の言葉を職員が発することができたのは共に良かったと思う。
正直に勝る徳は無し。
なんとなく、トップや当人の謝罪を見聞きすると
AKB事件は「上尾の吉本騒動」へ変わりそうだ。
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