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2020年2月の14件の記事

2020年2月28日 (金)

休校ショックで試される自治体の能力

2/28金の12:00。全国一斉休校という「休校ショック療法」の処方箋をもらっても上尾市教育委員会と市役所のHPはだんまりだ。決まっていなくても親の不安に対して語れることはあるはずだ・・・

ヒトヒト感染のコロナウィルス危機は天災か人災か。

昔ならば、武漢の風土病で片づけられたと専門家は語ったが、人の行き来の激しい時代では人災になる。

小中、高校までの学校の一律休校というショック療法に続き卒業式中止のニュースを聞くと、9年前を思い出す。


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2011の春は、また大きな余震が来るのではと言う恐怖と福島第二原発の放射能の恐怖がダブルで襲っていた。ブラックアウトを避けるための「計画停電という対処療法」を受けた、憂鬱な日々でもあった。

目に見える被害は酷かったものの、西日本側の人々には深刻では無かったし、世界から見たら小国の災いだった。

今回のコロナショックは、見えない恐怖が世界中を混乱に陥れている。

地球規模だ。

国内の人的被害は少ないけど、影響の大きさは東日本大震災を超えそうだ。

3.11を教訓にした備えは、南海トラフか首都直下の大地震だったと思う。そこに近年の気候変動から「スーパー台風」を追加したが、今度の感染症は予想外だったと思う。

そして危機を前にしたときの頼りない政治や官僚の姿を、また見せつけられた。

悪い時には悪いことが重なるというが、地震だけは後にして欲しい。東京オリンピック延期というのも絵空事ではない。

専門家はデータが少なすぎる事を嘆き、本当の感染者は数十万人なのではともいう。首都圏で感染者が少ないのが嘘か真か分からない・・・

遅いと言われつつ、2/25火曜日に政府は感染症対策を発表したが違和感があった。「クラスター」という用語を多用し、訳には集団と書いていた。フツーに「集団感染」と語ればよいものを。役人や政治家達のキモの小ささを感じた。

ちなみに、この時に「学校の一斉休校も検討中」とかアナウンスしておけば、まだ休校ショックは小さかったと思う。

千葉市の熊谷俊人市長は「いくらなんでも・・・社会が崩壊しかねません」と苦言を呈した。「医療関係者など社会を支えている職種の親はどうするのか。社会が崩壊しかねません。私達のこの間の悩んだ末の検討が全て吹っ飛びました。なんとか社会を維持する方策を週末に考えます」と。

強い薬に副作用があるのと同じで、政策の副作用が怖ければ自治体でやれというのが今の安倍政権だから、自治体の能力が問われる。

国の下請けに安住している街との差が出そう。

 

2020年2月27日 (木)

つり人4月号_丸山公園釣り存続を求めて

前記事の続き

月刊誌・つり人の101ページに、こう書いてある。
2020年2月、「上尾丸山公園大池での釣り存続に関する陳情」が4344名の署名を添えて市議会に提出される。市議会では尾花瑛仁(あきひと)議員がこれまでの市の対応の問題点を指摘したうえで再検討を要望。水産庁の小川一人釣人専門官も上尾市役所を訪問し担当のみどり公園課と面談して憂慮される問題点等を伝える。

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八木編集長によるレポートは4ページに渡るが、1ページ目のみを引用する。続きはこちらのpdfへ(2Mb)。
 出版社のつり人社はこちら


埼玉県・上尾丸山公園の釣り存続問題
私たちが理不尽な「禁止」に反対する理由

埼玉県の上尾丸山公園で多くの人が長年楽しんできた釣りを禁止する動きが急速に進んでいる。経過を知るほどに見えてきたのは、昨今の「池の水」ブームにも見られる問題点だ。本誌の考えをお伝えしたい。まとめ 文◎八木健介(小誌編集長)

突然持ち上がった「かいぼりを終えたら,釣り禁上」

はじめに小誌は釣り雑誌なので理不尽な「釣り禁止」には反対する.もちろん、水辺のある公園を含めたあらゆる場所は釣り人だけのものではないし必要なら我慢するのも当然のこと。釣り禁止が本当に必要な場合なら、読者に協力を求めることもある.そんな編集部に「埼玉県の上尾丸山公園で釣りを禁止にする動きが起きている」という情報が入り始めたのは昨年末からだった。公園内の池で長年釣りをしてきた方がユーチューフで情報発信を行ない始めたことなどで後々に知られるようになり、編集部に直接届く情報も増えるにしたがって、これは反対せざるを得ないことがはっきりした。

こうした中、2月には編集部も協力した4344名もの署名を添えた「上尾九山公園大池での釣り存続に関する陳情」が市議会事務局に提出された。今後は3月の市議会で市議会議員全員に陳述書の写しが配布される。請願とは違うため、これで決着が付けられることはないそうだが議会の行方に注目したい。

今回の主な経緯は別項にまとめたが陳情の文面からも明らかなとおり、まず私たちは池の水質改書を図るための「かいぼり」を行なうこと自体には何ら反対しない。たとえば全国各地の「里山」や「里海(里湖)」にしても、人が暮らしやすいように手を入れるからこそ、結果としてより多くの生きものが棲みやすい水辺も作られる。それと同じように、公園にある池も、釣りをするから池が汚れるわけでも、あるいは釣り人を排除したら池がきれいになるわけでもなく(釣り人が全くゴミを出さないとはいわないが)、何もしなければ年を経るごとに周囲の植物や土壊が堆積して泥がたまるのは当たり前のことで、「かいぼり」で池の水質がよくなる可能性があるというなら試す価値はあるだろう。家の水槽も定期的に掃除や水替えをしなければすぐに汚れることと何ら変わらない。

しかし、今回の「かいぼり」は、水質改善のための方策として始まったはずの事業が、いつの間にか「(かいばりを終えたら)釣り禁止」という話になっていたのである。

他県在住者から見ても 素晴らしい自然との 接点である上尾丸山公園。釣りも長年にわたり、親子を含む多くの人たちに 親しまれてきた。

記者は今回の騒動を受け、まずは現場を見てみようと、すでに池の水が抜かれた公園を歩いてきた。まず驚いたのは、

・・・・

 

ある時期を境に 市の態度が急変。 誰が「釣り禁止」を 望んでいるのか?

・・・・

 

池で捕獲されたヘラブナやコイは、飼料業者に渡して処分された。

 ・・・・

 


 

編集者は釣りの専門家だから、釣りを文化(レクリエーション)とする視点や生態系の視点から市当局に反論をしている。

例えば、釣り禁止へと向かう理由の推移を当局の主張を交えながら、「公園のオープン以来、池底に泥がたまり、水質改善が必要になったのがきっかけ」、つぎに「在来種を残すのが生態系保全」、その後は「釣り行為は在来種を傷つけるから」、と具体的に指摘しつつそれを理不尽として反論する。(102ページ先頭)

しかし、「条例の禁止行為があるから、今後は禁止にする」を最後の理由に記したのは、彼が上尾市民では無いからだろう。公務員にとって自らの「違法行為」ほど回避したいものはない。

つまり、

市民は、専門的議論を前にしても、本当の理由を間違えてはいけないし、

議員は、本当の理由がもたらす軋轢を避けて、落とし処を求めてはいけないのだ。

釣り愛好家は、釣り容認で納得できるが、釣りをしない市民はそこで収まることは無い。 

 

蛇足

「上尾市政の誕生以来、役場や議会に泥がたまり、体質改善が必要になった」と見ることはできる。しかし新しい水がきれいとは限らない。

 

 

2020年2月26日 (水)

上尾丸山公園の釣り問題は釣り人4月号へ

前記事の続き  記事の先頭 

政策判断のミスは全国ステージへ拡散…署名サイト紹介

本件は釣り愛好家(他市民も含む)には戸惑いと怒りを、釣りをしない市民には「かいぼりで、自らの条例違反を矮小化」という姿を見ることで、批判を集めている。

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昨年末から何度もとり上げてきたが、行政への反対論つまり「釣り容認論」のみでは議論が偏る。そこで、釣りをする人から(条件付きながらも)釣り禁止という意見も載せた。

二日間で約150アクセスあった前記事は、市民や市役所に少しは関心を持たれ、テーマに関連する有名企業からの訪問も目立った。しかしながら市民のコメントは無かった。

ハコモノ事業とか扶助費政策には賛否を巡って市民運動が起きやすいが、需要が限られた問題に関心が向かないのは、市民運動といっても実は政治的勢力を背景にしたものしか上尾には存在しないのかもしれない。3月の議場で本件を一本釣りする議員はいない。

世間には『自然保護の方が大切よねー』と正義感のように片付けられやすいが、後に紹介する部外者の目による丸山公園の評価記事をみると、「他の公園には無い優位性が損なわれる」という視点も必要なのだ。河川よりも安全に、子供に釣り体験ができる身近な公園と言うのは貴重である。

市側の釣り禁止論はその中身が「大池」のように底が浅いだけでなく、不都合な事実を語らない姿勢がまたもや現れている。例えば、自然保護と言いながら、そもそも大池は人工池であり、市が魚を放流し、釣り体験の奨励、釣り愛好家と共存政策をとってきた数々の歴史など(参照: 文末の署名喚起文)。

丸山の青い彗星さんからの新しい情報提供を紹介する。

月刊誌、つり人(2020年4月号)は緊急提言として取り上げている。

表紙の下に「上尾丸山公園・釣り存続署名実施中!」とある。
緊急提言・賛同募集も引き続き実施中
埼玉県・上尾丸山公園の釣り存続問題
私たちが理不尽な「禁止」に反対する理由

4頁の特集は長いので次回に載せる。専門ライターが取材して丸山公園を高く評価しつつ分かり易く訴えている。かいぼりのこと、在来種と外来種の問題にとどまらず「鯉は駆除してよい外来魚ではない」等々の指摘など読み応え十分だ。市外の人にも使われる施設だから、市政の負の内容であっても普遍的な問題として全国に注目されるのは良いことだ。

●日経新聞 外来種は環境に悪いのか

●change.orgの署名サイト→上尾丸山公園大池での釣りの存続。以下は署名サイトの説明文だが、「つり人社」が発起人である。

【概要】

設立以来多くの釣り客に親しまれてきた埼玉県・上尾丸山公園大池ですが、令和2年4月以降同池での釣り行為が禁止される方針が市によって示されました。スポーツレクリエーションの代表格で市民の心身のリフレッシュ、家族団らん、青少年の健全育成に役立つ釣りがこれからも続けられるよう要望します。

【経緯と要望】

上尾丸山公園は1978年(昭和53年)に設立以来40年余り身近な釣り場として多くの釣り人で賑わい釣りの楽しめる公園として親しまれて来ました。

1990年頃からはコイ、フナの放流も積極的におこなわれ、市、教育委員会の後援による上尾市民釣り大会、家族釣り大会、初心者釣り教室も数多く実施されて来ました。市が後援したということは釣りが市の公認したレクリエーションであったからです。そして、これらのイベントの実施にあたっては公園利用のルールの徹底、釣りのマナーの指導、クリーン賞が設けられて釣りの後はゴミ拾いをおこない自分の出したごみの持ち帰り運動がおこなわれて環境美化に努めて来ました。2003年には県民総合体育大会レクリエーション部門の種目として放流・家族釣りの祭典2003が開催されました。

釣りは大きな体力を必要としないので老若男女が一緒になって楽しめるレクリエーションです。世代間の交流が図られ家族団らん、青少年の健全育成に最適です。さらに自然の中でおこなうレクリエーションですので心身のリフレッシュが図られます。

市は令和1年12月定例市議会の答弁で令和2年4月以降は上尾丸山公園大池での釣り行為を禁止する方針を明らかにされましたが、これからもルールとマナーを守り楽しい釣りが続けられるよう切に要望いたします。

ぜひ多くの皆様にご賛同いただき、素晴らしい釣り文化を守るために働きかけていきたいです。よろしくお願いいたします。

 

つづく

 

2020年2月23日 (日)

三年間の儚い命から

それは不注意から起きる。

湯舟の中へ沈んでいく姿は衝撃的。

とっさに救い上げ

水を吐かせる。

掌の中で小さい体が鳴動する。

振動の感触が忘れられない。

暫く、ベランダに干した (>_<)

 

NiftyがMVNO事業に乗り出した頃の格安スマホの代名詞ASUSゼンフォンは6インチ画面で見やすかったが、電波の掴みとアンドロイドのバージョンが低すぎた。買い替えたかったので、供養はしなかった。

今度のシャープ・アクオスsense3はスペック的に十分なミドルレンジのSIMフリー・スマホである。

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 他社では2~3万円なのにOCNモバイルでは低価格(14800)キャンペーンを何度かやっていた。端末販売はNTT子会社だが、割引特典やクレジットにNTTファイナンスを使うと実質6000円位になりそうだ。実はNiftyを検討したが、品ぞろえと価格で見劣りした。OCNモバイルはドコモと兄弟会社みたいなもの、NTTグループ資本による拡販策では独立系MVNOは太刀打ちできない。

 防水機能がある点とネット上の評価記事、価格コムでの人気で決めた(ネット書き込みの多い機種は重宝する)。サイズ的はiphone Xに近い。実機を見ないで注文したため5.5インチ画面はやや小さかったとガッカリ。製品的には、バッテリー容量が4000mAhと大きいのが特徴らしい。

 ベンチマークのAntutuは11万点でソニーのXperia8と同じ(共にsnapdragon630)。ミドルレンジの機種が一万円代に落ちているのだから、スマホは成熟商品になっている。このsense3も年末には1円になるだろう。なお、中国でiphoneの生産に影響が出ているように、コロナウィルスが長引くと品薄になるかも。

通信料金はどこも似ているが、キャリアの二年縛りとかは無くなったかわりに、自社の光回線と併用契約で割引価格を強調しており、これが次の問題になるとの指摘がある。もうじき自前のネットワークで第四のキャリアになる楽天モバイルが気になる。

ちなみに、先日アイフォンのmineo利用の人に接続競争を挑んだら負けた( ゚Д゚)

場所が悪かったかも

 

●次回用として

goosimseller3月の決算セール(2月末から)は12000円。一時品切れ後に再開。
TCL PLEXは発売記念特価 9000円(安心モバイルパック付-3000円)は直ぐに品切れ

 

2020年2月21日 (金)

朝のドラックストアにマスクの行列

本当はアルコール消毒液を買いたかったが

従業員に一箱づつ提供している会社もあるが、買い置きの無い人は心配だ。

うちは消毒液が無いのとマスクが底をつく前にと思いドラッグストアの開店前に並んでみた。

朝からこんな所に並ぶなんて初めて…(>_<)

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スギ薬局は9時開店だが、15分前には7人ほどいた。開店までには二倍の長さになっていた。

入荷があるのか否かはドアが開くまで分からない。ドキドキするわ

待つ間の人たちのよそよそしいが、どことなく仲間意識が醸し出されるような会話が面白い。3.11大震災の時に似ているかな。

情報通がいるものだ。話を総合すると、消防署近くのアオキは先日段ボールで入荷したが直ぐ完売した。スギとかウェルシアは入荷しても数が少ない。毎日入荷することはなく、週に数回だ。(スギの開店)の後は、近くにある9時半開店のサンドラッグへ行ってみたらと、とアドバイス。

上町のスギ薬局は大きな段ボールの中に、まばら。がっかりわ。

いわゆる箱モノはたった数点、しかも種類がみんな違う。つまり一種類一点しか入荷しない。残りは5枚組のものが数十点あったかな。一人一点なので、順番が来て買ったのは35枚入りだが高額品だった。

いなげや向いのサンドラッグへ向かう。初めて行く店だった。既に10人位いたが、開店時には数十人に伸びていた。

ラッキーなことに、マスクは段ボール2ケース入荷した。帰るときには空だった。

思うに、スギやウェルシアのように多店舗のチェーンは一店の割り当てが少ないはず。店舗の少ないチェーンの方が入手しやすいかも。同じ店に二日続けて入荷することはないから、お店に電話しても入荷見通しは分からないと答えるが、前回マスク入荷は何曜日だったかは要チェックだ。

なお消毒液は入荷見通しないという。いずれも、売り場ではなく開店時にレジ前に置いてあり、一人一個販売だ。

ウェルシアで聞いても、「うちは入っても1点だけ」という。

お店に、たった一個( ゚Д゚)。

それを買える確率と、コロナウィルスに感染する確率はどちらが高い?

マスクも消毒液も只今増産中である。日経によれば、「最大手の健栄製薬の松阪工場 では1日15時間のフル生産が続く。現在、1日の生産量は約10万本で、普段の約10倍の受注が入っている。」

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自然災害が多い時代になったが、今回のは明らかに人災だ。人口の一極集中は大地震やスーパー台風の時にえらいこっちゃと言いながらも、今回の感染症問題はそこまでリアルに想定していなかったと思う。

グローバル時代の人災。

一難去ってまた一難というけど、続けては ころなよ!

2020年2月20日 (木)

ある釣り人からの提言

前記事の続き

速報 みどり公園課HPに2/18付で釈明がでました。前記事などの影響と思われますが、下の最重要文に注目。主語を書けない所に逃げを読み取ります。

上尾丸山公園の釣り行為に関しては、長年にわたって、条例に基づく管理ができておりませんでしたが、今後かいぼりの効果を検証する期間中は、条例に基づき適切な管理に努めていきます。

 

以下は市民Aさんからの寄稿長文ですが、具体的で分かり易く、小気味よい展開です。市民からこのようなレベルの意見交換がでることに価値があります。レイアウトは当方で編集。

*************

 基本的に僕は丸山公園のような場所での釣りは私的には反対です。勿論釣りは大好きなので、やらせていただけたら嬉しいに決まっています。

 ですがその反対理由はまず、釣り師は場所を汚すことです。釣り餌の袋が散乱していたり、使えなくなった道具(折れた竿など)や飲食したゴミをそこに捨てたり・・・と目に余るものがあります。

 また目に見えない所ではヘラブナ釣りなどは、魚を寄せるせるためにコマセ(寄せ餌)をたくさん撒きますから水質悪化は必至です。以前、川越の伊佐沼でこれが原因で底がヘドロ化してひどいので何とかならないか?との問い合わせ受けたことがあります。それほどヘラブナ釣り師は水質を悪化させるのです。

 また釣りに邪魔な岸辺の葦は鎌で切って釣り場を作ったり、勝手に釣り台を設置したりするなど、やりたい放題の族もいます。そもそも元来こちらに棲息していなかったヘラブナを放流することで在来種であるキンブナと交配し、すでに丸山公園の池でも純粋なキンブナは絶滅していると思われます。

 また、ブラックバスやブルーギルがいたりすると、ルアーやフライ・フィッシングをする人が来ます。この釣り方は一旦仕掛けを後ろに投げる必要があるので、知らない人(子供など)が後ろを通過した時にはとても危険です。釣り針はカエシがあるので刺さったりしたら素人では抜けず、場合によっては医者に行って取ってもらう事になります。

 ですから、釣りを知らない人とエリアを共有することは危険がいっぱいなのです。丸山公園は“公園”、つまり『公の園』なのですから全ての人に解放し、皆が安らげる場所である必要があると思います。こんなことなどから丸山公園での釣りは禁止した方がいいと考えます。

 ちなみにTVの『池の水を全部抜く』などで外来種云々がありますが、外来種は10年もその場に生息したら生態系(食物連鎖)の一部になっていますので駆除すること自体が自然破壊に思えます。要は数年で食物連鎖の一端を担う存在になっているので、駆除すること自体が疑問です(要は放流が環境破壊の最たるものなのです)。

 ヘラブナは丸山公園には本来いない魚ですからそれを入れた人たちに問題があるのです。が、すでに入ってしまっていて食物連鎖が成り立ってしまっているのであれば、それも自然の一部という認識を持つ必要があるのかもしれません。しかしながらヘラブナが泳いでいる姿を岸から見てもそれほど美しい魚ではありません。

 よって、『公園』という万人が憩う場所では外来種云々を言うより、錦鯉などを泳がせて目で見て楽しめる沼にしてしまう方がいいのではないかと考えます。ちなみに、錦鯉は海外の人にとても人気があります。それは、海外では魚を水槽に入れて鑑賞するので魚を横から見るものです。しかし池に入れたまま鑑賞が楽しめる(つまり上から見て楽しむ)魚は世界でも錦鯉と金魚だけなのです。つまり、日本が世界に誇れる改良種と言っても過言ではない魚なのです。

 蛇足ですが、一つ書かせていただくと市が『自然再生』を謳って丸山公園の池をいじるのであれば、何も魚だけが自然ではありません。沼底を棲息のテリトリーとしているドジョウ類や貝類、はたまた昆虫やその幼虫等々、はたまたその周辺に生えている陸生植物、加えて水性植物(水草)。そして行きつくところはバクテリアまでになってしまいます。自然はそれらが微妙に干渉しながら均衡を保って成り立っているのです。ですから、いったん壊した自然は絶対に再生なんて出来ないのです。

 よって今回のかいぼりの目的が『自然再生』を謳うのであれば愚の骨頂としか言いようがありません。また、池の底を干して何の意味があるのかも解りません。人の手で壊された自然は、それはその与えられた中で自然環境を作るようになり、その環境下で食物連鎖が出来上がります。当然その食物連鎖には池底に済む細菌たちが大きな役割を演じています。この細菌たちは魚が出したフンや枯れた植物などを分解して水を奇麗にしてくれると同時に、他の生き物たちの餌ともなっているのです。そんな池にとって大切な生き物を大量に殺してしまったら自然再生なんて尚更あり得ません。勿論、また水を張ればまた新たなバクテリアが湧いて来るのですが、その成り立ちは新生であって再生ではありません。

 自然について長々と述べましたので、ここからは市政に関しての私見を。

 ここまでのことが解って頂けたら市のやり方がひどいことは誰にでも解って頂けると思います。条例があるとのことですが、今までやらせていて公民がそれを楽しみにしていた事を知っていながら市の都合で急に止めさせるという事に大きな問題があると思います。

 ですからまずは謝罪する事が第一に為されるべきです。誰かが市がやって来た事に提訴すれば市は大きな打撃を被ってしまう可能性が高いです。誰も好んでそんなことはしたくないわけですから、事を穏便に済ませるためにこれは最低必要条件だと思います。そしてそれに対しての責任をしっかり取ること(後述)が大切だと考えます。よって、この問題は釣りをさせるさせないの問題ではなく、市自身が今まで市条例に反することをしていたことが問題だと考えます。

 ではどうしたらいいか?(要は市の責任の取り方)となるわけですが、私見を述べさせていただきます。

 僕が考えるには、まず謝罪した後、市が代替沼を用意すればいいと思います。高齢者でも安全な足場を設置し、看板には釣りの絵を大きく入れて(笑)。加えて、上記のような危険性があることも付記して、自己責任ということで入場を許可すればいいと思います。

 できましたら、同じ条件が整った沼を二つ用意して、片方は有料で市が管理して、もう一方は無料で釣り師自身に管理を任せて、経時的な変化の違いを市民に見せることも大切だと思います。勿論、市の管理能力がどのくらいあるのか?(要は市がどれだけ自然を知っているか?ということ)が暴露されると同時に釣り人自身が自然にどう向き合っているか?が顕著に表れるので楽しい結果が得られると思います。

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以上が釣り大好き人間の私見です。

もし本当に代替池を作るとなると、そこでまた談合やらが起こりそうなので、そんなことはないとは思いますが、その時には十分な監視をお願いします。

 

2020年2月19日 (水)

上尾市予算は過去最大657億円へ

果たして最大の増額項目は何か?

2020年度の新予算については簡単に書いておくが、知らない市民が多いのは、上尾行政はHPのトップページで紹介しないからだ。財政課はここ

 19日に上尾市の予算案について読売新聞に大きく載ったのは、「小中学校体育館にエアコン導入」という話題性があったからだ。県内ではまだ0.8%の導入と言うのだから、先進的な政策と感じた人もいれば、「マジでそこまでやる?」と呆れた人もいるだろう。熱いぞ熊谷市は導入済みかな?

 体育館へのエアコン総事業費は14.5億円、全3323小中学校に三年以内に入れたい。今年度は調査費のみ。財源は緊急防災・減災事業債(充当率100%・交付税措置率70%)を活用予定という。

 この政策にピンと来た人は政治通だ。青い大きなポスターでこの政策を昨年来あちこちに貼りだしていたのは公明党だ。3月議会では共産も賛成である。本当に子どもたちのためなのか、滅多に無い非難時生活を快適にするためなのか、或いは市長選に向けた政治的取引なのかもしれない。

 以前に反論を展開した給食費無償化という議員の選挙バラマキ政策があった。今度は行政から15億円の施設費だ。そろいもそろって、教育水準を圧倒的に高めたいなんてことは考えないようだ。

 一校(体育館)当たり4400万円である。

 2019年には小学校13校の音楽室へのエアコンは約3.6億円である。音楽室のエアコン導入が2700万円/校だ。自分の腹が痛むわけでは無い人たちは、高く買い、安く売る。この街ではフツーなのだろう。

 市税は1.6億円増だが、予算額は6億増の657億円である。素人では探すのに一苦労な深さに予算説明資料がある。パッと見だが、去年のような統廃合の大型企画がないのに膨れたな、が第一印象。工事着工によるものなのかは分からない(上のエアコンは今年は調査費のみ)。

少し簡単に書いておくと。

「予算編成にあたって」の文章がどこかの丸写しと思うが、書いたのは新聞を読まない人だろう。

令和2 年度の 我が国経済は 、総合経済対策を円滑かつ着実に実施するなど、 各種政策の効果もあいまって、雇用・所得環境の改善が続き、経済の好循環が進展する中で、内需を中心とした景気回復が見込まれている。

・上尾市は民生費の比率が高いが、とうとう予算の50%になった。性質別支出の最大は扶助費200億円だが、増加額では違った。一番増えたのは職員人件費の約130億円(10.5億円、8.8%増)である。人件費の急増についての説明をしないと、あらぬ疑いがかけられるだろう。

・コミセン改修が始まる。総事業費17億円で2021/12月オープンだ。当然だが部屋代は値上げされる。

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訂正 全部で33校

 

丸山公園の近況と市議会

釣った魚にエサはやらない

釣り問題の記事はこちらのカテゴリー  (明日骨太の投稿を公開予定。本稿はその前座)

 もう何十年も釣りをしていません。子供時代は釣りよりも魚とりです。千曲川やその支流に入り、川岸に隠れている魚を手づかみや網でとる遊びです。素手で獲るから「にぎり」と呼んでいた気がします。寿司ではありません。

 過保護主義の今は「禁じられた遊び」ですが、芝川にいくと、たまに大きな魚がいます。男の子ならあれを見て捕まえたい、と思わないのでしょうか。

 昔、丸山公園で見た光景は、短い竿で小魚を釣っている、と言う牧歌的な風景です。ルアーの人が居たのかは分かりません。平日で20人、休日で30人位の釣り人と聞きますが、そんなにたくさんいますか?・・・高齢化社会だからいるかも!

 生態系問題についての知識はありませんが、事実経過を曖昧にして杓子定規に釣り禁止とする市の態度は、汚点つづきの延長として見られるのです。それを、生態系保護という美しい言葉や原理主義的な正義感で覆っているとも勘ぐられます。

 早い話、自然保護ではなく、(違反の矛盾を消す)自分保護

 みどり公園課は、かいぼりの結果の検証期間中は釣りをさせません。水を入れてから半年それとも一年? 検証期間とはどのくらいなのか、口を濁します。

 最近の写真です。
 水が湧くようですから、天日干しなんて絶対ムリ。もうじき春、雨も増えます。

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水深1.5メートルも無さそう。でもこうしてみると広いなー。

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人の足跡。とても柔らかそうです・・・

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丸山公園の名物看板。

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なお、公園入口の禁止事項には「5.鳥類を獲ること」とあります。いずれ新品に替えられますから、今のうちに見て写真にしてください。

散歩に来ていた高齢の老人が語りました。

昔は、市が魚をたくさん放流したんだよ・・・( ゚Д゚)市営の釣り堀か( ゚Д゚)

池の近くに、こちらの記事のアンケート用紙が置いてあり、投函できます。ボールペンが紐でぶら下がっていると思ったのですが、意見のある人でペンを持っている人のみが対象でした。これが上尾方式です。

そもそも、公園内でしかアンケートを集めないことが怠慢です。みどり公園課のHPに載せれば済む話ですが、それでは困るのでしょう。だからこの方式では「広く意見を聞いた」と言わせてはいけません。

●三月議会の議員質問リスト

市政の失態と釣りが出来る公園という定着した事実にどう向き合うのか、だーれも質しません。

条例の変更をすれば、部分的にでも釣りはできます。赤字垂れ流しの戸崎パークゴルフ場を作って失敗を取り繕っているくせに、より多数の人に喜ばれる施設を計画したらどうなんだよってね。

なぜ取り上げないのか?

 釣った魚にエサはやらないからです。


[ 第20 310日(火曜日) ]

19番 深山孝

1 公共施設マネジメントについて

2 行財政課題について

3 都市基盤整備について

 

9番 星野良行

1 新型コロナウィルスへの感染対策について

2 屋内50メートルプール誘致について

 

10番 井上智則

1 上平保育所周辺の安全対策について

2 地域猫活動の課題について

3 水上公園の整備について

 

29番 浦和三郎

1 道路行政について

2 地域包括ケアシステムについて

3 オーストラリアの山火事について

4 保育行政について

 

28番 道下文男

1 通学路安全対策について

2 入札制度について

3 行政経営について

 

[ 第21 311日(水曜日) ]

20番 戸野部直乃

1 荒川無堤防区間解消に向けて

2 市における幼児教育の展望について

3 性的マイノリティの行政課題

4 大規模商業施設設置に係る周辺整備について

 

21番 前島るり

1 国の交付税を活用した給付型奨学金で若者の定住促進を

2 奨学金の利息補助で若者支援と定住促進を

3 若者の居場所作りと就労支援について

4 要支援者やペットの避難を含む避難所の課題について

5 大雨による浸水被害の対策の進捗状況

 

22番 海老原直矢

1 しらこばと保育所と上尾市における保育のあり方について

2 多様な保育と働き方について

3 困難を抱える子どもたちの支援について

4 ダイバーシティ施策について

5 自然環境保護について

 

30番 井上茂

1 保育行政について

2 学童保育所について

3 SDGsについて

 

23番 鈴木茂

1 図書館・ブロック塀問題から上尾市政を考える

2 日本語を母語としない児童・生徒への支援について

 

[ 第22 312日(木曜日) ]

11番 樋口敦

1 2020年東京オリンピック・パラリンピックについて

2 18歳までのこども医療費無償化について

3 借地空閑地(地域の広場)について

4 平塚サッカー場の専決処分について

 

12番 荒川昌佑

1 児童虐待について

2 ゴミ行政について

3 ハザードマップについて

 

2番 原田嘉明

1 防災、災害対応について

2 公共交通の充実について

3 自治会制度移行について

 

4番 津田賢伯

1 市政の透明化について

2 こども医療費助成について

3 防犯について

4 防災について

 

5番 佐藤恵理子

1 防犯について

2 高齢者の支援について

3 道路について

4 観光誘致について

5 障害者支援について

 

[ 第26 316日(月曜日) ]

16番 戸口佐一

1 地域コミュニティーの充実を

2 選挙における投票率引き上げを

3 しらこばと保育所の移転問題

 

15番 新藤孝子

1 いのちと健康を守る国民健康保険について

2 感染症から市民を守るための保健機関の役割について

3 安心して地域で暮らすために

 

26番 平田通子

1 ジェンダー平等の社会を

2 こどもが大切にされる上尾市に

3 ぐるっとくん・公共交通の充実を

 

6番 轟信一

1 平方・小敷谷・壱丁目地域の街づくりについて

2 災害に強い上尾市を

 

25番 池田達生

1 「放置」自転車問題と駅周辺の街づくりについて

2 学校給食費無償化と補助制度について

3 市民に親しまれる公園づくりについて

4 市民に開かれた市政へ

 

[ 第27 317日(火曜日) ]

1番 田島純

1 上尾市の地域公共交通の取り組みについて

2 市職員のワークライフバランス・生産性向上の取り組みについて

3 「イオンモール上尾」開業(2020年秋)に伴う影響について

 

13番 矢口豊人

1 水上公園・運動公園の今後のあり方と、スポーツ医科学拠点施設・

屋内50mプールの誘致について

2 いじめ対策と若年層の自殺防止について

3 防災対策・救急医療について

4 学校給食の公会計化と無償化について

 

14番 小川明仁

1 市民の健康と口腔保健について

2 若年性認知症について

3 行政課題について

 

24番 秋山かほる

1 市政の基本方針と住民サービスの変化について

2 老後も安心して住み続けられる政策について

3 市の防災対策について

 

2020年2月16日 (日)

いすゞの買収_UDトラックスの行方

地方都市にも訪れるグローバル競争の波

若い頃、「アメリカがクシャミをしたら、日本は風邪をひく」と言われたものです。今、「中国が肺炎になったら、日本は何んと喩える?」。これは経済の話です。

前記事の続き いすゞ自動車のプレスリリースでは、2020年末までに子会社化する。

 いすゞ自動車は”エルフ”で有名な中小型トラックに強く、上尾市にあるUDトラックスは大型専業です。業界統計(大中型貨物車2019暦年・販売台数)による国内の4大トラックメーカーで、UDはシェア11%と最下位ですが、買収によりいすゞが国内シェア1位となります。

 買収対象にはUDの子会社も含まれるらしいですが、今のUDは非上場なので業績の詳細は分かりません。

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 しかし、地域での存在感は大きいです。上尾市の産業別生産額では、輸送用機械製造業が2033億円でダントツ一位(たぶんB自転車も含む。データはresasの2013年より)。
 また、埼玉県は狭山市と寄居町にホンダ、上尾市にUDというように完成車メーカーがあるため自動車関連企業が多く、県の製造業出荷額の約二割といわれます。なお、ホンダは23年までに狭山工場を閉鎖して寄居に集約します。狭山市はショックですが、寄居町の方は東武東上線が新駅まで作る歓迎ぶりです。

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 今回は"日産ディーゼル"にとっては二度目の買収劇です。職場が他社に売られるという立場を体験しないと、その不安感は理解できないものですが、外資よりも日本企業の方が良いのではと想像します。ところで、2006-07年にかけて、ルノーと資本関係にあったボルボに売却したのはカルロス・ゴーン日産社長です。当時の彼は英雄でしたが、タイミングが悪く2008年はリーマンショックの大不況でした。

 今回の提携には日産自動車は無関係ですが、あのゴーン氏は今は逃亡者。日産はというとリーマンショック以来の11年ぶり赤字です(※)。そして、今まさにコロナウィルスによる世界経済の停滞が危ぶまれます。巡り合わせが悪い感じです。
 ※第3四半期だけの赤字ですが、もっと大きな損失があるとの報道もあり、昔のニッサンに戻った感じです
。ゴーンさん戻ってきて、と言われかねません。

 今度のいすゞとボルボの提携は次世代の自動運転技術といすゞの大型トラックの強化と言いますが、UD買収を巡ってはもやもやしています。

 いすゞの株価は発表日は上げ、翌日には下落です。
 ボルボとの資本提携にまで踏み込めていないこと、UD買収の2500億円に割高感があると目されています。「ボルボにUDを押し付けられた印象」というアナリストの言葉を日本経済新聞は伝えます。

 ネットで見られた古い有価証券報告書です。

  日産ディ UD 参考 いすゞ
連結(百万円) 2007/3(h19 2009/12(h21 2019/3(h31
売 上 高 466,288 246,440 2,149,168
営業利益 26,146 -19,231 176,78
経常利益 25,270 -21,188 189,001
自己資本比率 27% 17% 43.6%
国内シェア
16.1%
15.6%  

 リーマンショック前の好況(実質、日産ディーゼル時代)と直後の大不況期の業績です。売上高4660億円、経常利益も250億円と好調です。収益性はやや低いものの、このボリューム感は地域経済では圧巻の存在です。なお、2009年の大不況では売上が三割・四割下落は珍しくなく、赤字は仕方ありません。派遣切りが吹き荒れた頃です。

しかし、それから10年。中国経済の急拡大とアメリカの景気で、過去最高益を出した製造業がたくさん出ました。その多くは海外売上が国内販売を上回ったはずです。

ところが、UDの決算公告(2018/12)は驚くような数字です。
売上高2565億円、営業利益11億円、経常利益▲6.7億円、純利益29億円。そして700億円近い累積損失を抱えて、純資産は111億円、同比率は3.3%です。

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 官報用の簡素な単体決算ですが、B/Sの流動比率44%というあまりの低さは、短期資金に依存せざるを得ない資金繰りのきつさを想像させます。理由は、販売不振が前から続いているのではと思います。
 P/Lは、40億円の税効果会計により赤字から最終黒へ切り替わっています。これは期間損益を適正表現するための会計手法ですが、恣意性があるために自己資本のかさ上げにも使われます。不正でなくても、利益操作として銀行等で使われた例もあります。一般論では、積みあがった繰延税金資産の回収可能性が疑われ、それが否認されたら・・・という流れです。
 M&Aですから、
今後のいすゞによるデューデリジェンス(価値査定)を同社株主が気にします。

 前回のボルボへの売却が「アジア市場での拡販が目標」であれば、国内シェアすら落ちているのですから成果が出ているとは見えません。今回の提携で、ボルボは「UDの譲渡は営業利益を20億クローナ(約230億円)押し上げる」と公表しており、いすゞ側との温度差が伝わります(日経記事による)。そもそも日産からの買収は安かったとも言われています。
 ボルボの乗用車は安全性のみ追及の地味な「箱型ワゴン」でした。最近はかっこ良いデザインになり、目にする機会も増えましたが、その乗用車部門は昔に分離され、今は中国資本のものです(UDのボルボとは違う)。

 日本企業に入社したつもりが売却されて外資の経営や技術導入で十数年、慣れたと思った頃に国内ライバル企業に組み込まれるのですから、現場もマネジメントも翻弄されて大変です。それでもファンドに売却される事態ではない安心感はあります。しかし、親が日本企業だからと言って、温情的な経営でグローバル競争に勝てるはずもなく、UD内の価値ある資源は評価され、いすゞと重複するものはカットされるでしょう。特に派遣労働者は不安です。
 機種移管のような再編成となれば地元経済への影響は大きいですが、ボルボ時代よりもグローバル化(アジア化)する可能性があると思います。

 消費財では無いために地元民の支援買いは期待できません・・・。

 ところで、2/7金に日本製鉄が呉製鉄所の閉鎖、和歌山製鉄所の高炉一基を休止するというニュースがありました。

 もはや、この手のニュースに世間は関心を寄せませんが、当の呉市や広島県は突然のことに驚き、呉製鉄所は約3300人の雇用で影響が大きいと伝えます。しかし、前記事のデパート倒産もそうなのですが、行政に事前に伝えるなんてことはしません。事後報告です。働いている社員は予兆を感じとれますが、中高年になると見切りをつけての職探しは難しいものです。特に地方では。

 こちらもグローバル市場での需要と供給の問題ですから似たようなものですが、気になったのは、閉鎖の呉製鉄所は日新製鋼から、縮小する和歌山製鉄所は住金から、旧新日鉄が業界再編成で吸収した工場だということです。

 

 

2020年2月12日 (水)

上尾ウォッチングレポート_2/2踊り場

前記事の続き

  • いなげや上尾春日店の後には、たぶん?

 こちらのコメント欄でいなげや閉店(2/29)を知り、高齢化時代に徒歩圏から食品スーパーが消えるのは不便ですね。ここは開業20年未満と思うのですが、商圏内にヤオヒロ浅間台店やベルク春日店、近年はスーパーバリュー緑丘店などが来ました。後発店による競争にさらされただけではなく、筆頭株主イオンによるイオンモール上尾との関連も想像されます。即戦力として再雇用なら良いですね。

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 関連 ヤオヒロとベルク上尾春日店の商売のゆくえは

 久しぶりに訪れた店内は小ぎれいでした。衣料品まであるのは昔風ですが、補充の無い(雑貨)棚を見たら関係者は感傷的になりそう。19時頃でしたが稼働レジは二台のみ。

 でも、ヨーカドーからベルクまで直線1300mのエリアが空白になりますから、次も食品スーパーでしょう。病院までの間にはマンションと戸建ての集積密度が高く、道路付けも良い場所だと思います。

 駐車場と店舗面積にもよりますが、野菜などの生鮮食品に強いヤオヒロが移転してくるとよいですね。ヤオヒロは個人商店が大きくなったような昭和風の現金商売、売場や接客は洗練されていないどころか、無骨です。それを批判するネットの書き込みもあり、ここの昔の記事にも不平コメントが来ましたが、実際は繁盛店です。売り場や接客を重視する人は大手の店やデパ地下でその対価を払えばよいのです。サービスとはコストです。

  • 去った店がイオンモール上尾に入る?

 アリオからユニクロ撤退しダイソーが、というコメントもありました。100円ショップに罪は有りませんが、30年たっても100円ショップが適者生存ってのが経済政策失敗の象徴です。前記事の通り百貨店が百貨と呼べるような品揃えを放棄せざるを得ないのですから、百円店こそ「現代の百貨店」なのです。

 だって、元祖百貨店の「現金、掛け値なし」の経営そのものです。ダイソー百貨店で値切る客はいません(笑)。

 撤退話からは北上尾PAPAでスポーツ店のヒマラヤ撤退を想い出しました(未入居なフロアマップ)。売上不振となれば、さっさと出ていく姿はある意味ダイナミックですが、空床が埋められないのは立地のせいだけでもなく、大家の力量が問われます。家賃さえ払えばどんな店でも歓迎みたいな雑居ビル経営では、テナントが二流から三流へと落ちて悪循環です。なお、スーパーバリュー愛宕店も食品以外のフロア、特に二階売り場が固定化できず苦戦しています。
 空き店舗は空き家以上に地域経済の縮小となるために、大家は最後の借り手「お役所」に望みを託します。お役所はテキトーな事を言って、受け入れたりします。

  • UDトラックス(日産ディーゼル)はいすゞの子会社へ

 UDがボルボからいすゞへというニュースには驚きました。グローバル競争での変化ですから、展開次第では地域経済に与える影響は大きいです。長くなるので別記事へ。

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 開店や閉店のネタは分かり易いから世間の話題になりやすいですが、しょせんはローカルな話です。結局、今起きている地域経済の変化は流動化なのか縮小化なのかどちらでしょうか・・・。

●上尾市のラスパイレス指数が101.8へ急低下(県内2位から8位へ)

 国家公務員(100)との給与の比較指数がそっと発表され、気が付かれず可愛そうなので取り上げました。

 上尾市役所はずーっと高くて有名ですが、前年の103.4からH31年は101.8へ大きく下げました。しかし、「不正続きの役場」とか「専門性や創造性が必要な仕事は外部に投げ、中はルーチンワークでは」と思う納税市民から理解が得られるかは?です。

 この街の議会にも市民にも下げる圧力は無いから、よく下げたなと感心します。これはタウンウォッチングではないので、またの機会へ。

 ラスパイレス指数の関連記事

次のUDトラックスの話でおわり

 

 

2020年2月 9日 (日)

上尾ウォッチングレポート_1/2 流動化する街

ふと鏡を見て変化に気が付くように

  •  丸広の自転車置き場が実質値上げ。もはや三時間タダは駅東口に無し

 Photo_20200207000201放置自転車の取り締まり強化→丸広の自転車置き場の需要増→実質値上げ。以前は3時間まで無料だったのに、2時間に短縮されました。これで使い勝手の良い三時間無料駐輪場は東口から消えたかも知れません。西口ではイトーヨーカドーとゼクシス周りくらいかも。
 ※丸広は2H無料後は4時間ごと100円と2時間ごと100円の二種がある(おかげで三年前の駐輪場リストの料金表を久しぶりに直すはめに)。

  • もはやだれでも良い?

 無印良品などが撤退した丸広の一階空床は、「売り場」であることを飽きらめたようです。いやいや、金融商品まで売るデパートになったと言うべきか(笑)。埼玉りそな銀行上尾支店が移転して4/13から営業開始(平日9:00~17:00) とハガキが来ました。
 あの建物に重量金庫室が置けるのか疑問ですが、たぶん交差点角のATM店舗が廃止になるでしょうから、喜んでばかりはいられません(ATM利用には丸広駐輪場までは遠回り)。
 元の店舗跡地はどうなるの?という話題には小林議員がねだった仲町谷津線の道路計画を想い出します。今でもそんな交差道路が必要なのか疑問ですが、まさか利権の復活はないですよね。渋滞解消ならイオン前が先でしょう。

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  • Photo_20200206175301 丸広上尾店の不動産業化の先は

 婦人服ブランドの撤退によりお洒落な婦人服売り場が減ると、百貨店としての華やかさが消えて寂しいものです。外壁のショ―ウィンドウには何を飾るのでしょうか、『只今、金利キャンペーン中』とか?

 改めて、ニトリ入居後のフロアー図を見ると、4階へ押し込められたカテゴリーは消費縮小の表れだと分かります。だから賑わうのが自転車置き場、新規は銀行店舗ときた日には、もはや不動産業化が止まりません。

 先日、山形県の百貨店大沼の破産ニュースがありました。地方百貨店の苦戦は今に始まりませんが、首都圏では郊外店の撤退が珍しくありません。そごう川口店は2021/2月に閉店です。埼玉県で駅前にデパートがあるのは、高崎線方面では南浦和・浦和・大宮・上尾だけかも?。他の商業ビルと違ってデパートの佇まいは貴重な存在なのですが、丸広百貨店は二期連続の赤字、今度の2月決算が気になります。たまには丸広で・・・。

 つい先日、大店法説明会を開いたイオンモール上尾は秋に開業です。130店舗と噂されますから、どこかの商圏が痛手を受けるのは避けられません。ところで、そんな競争社会とは無縁な人々が始めたのが放置自転車の撤去大作戦。「スッキリしたね」で褒められても、「賑わいも失せたね」が真実味を増すようだと、『手術は成功したが、患者は死んだ』になります。

なお、公共施設(例、図書館)の移転先としても話題に挙がりやすいから、政治屋の関与には要注意だ。この建物については、昔、O議員HPにあったので要約すると、アリコベールのデパート館から「ボンベルタ上尾(イオン系)」が撤退したので、第三セクターの上尾市都市開発(株)が「丸広百貨店」に60億円で(議会に相談なく)売却し、市民に22億円の負担をかけたとあった(1992年)。これだと、簿価82億を格安で売ったように読めるね・・・。

 

上尾メディックスが、Vリーグ D1で3位入賞

 久しぶりの快挙。他の自治体に、「上尾」と称して自慢できる数少ない存在。このニュースがどれだけ市民に浸透したかは疑問です。JTとかデンソーとかの超大企業チームと互角ですから大したもの。上尾高校が甲子園で勝ったりすると無関係な人まで話題にするのですから、浸透度が足りないのは競技人口だけの問題ではありません。

 キラリあげおPR大使と持ち上げるわりには、市のHP(もちろんトップ画面)で試合予定や結果を常時伝えてるわけではありません。普通は上尾メディクスのサイトへ直リンクを貼るだけでなく、ハイライト動画をはめ込みますけどね。選挙用の顔写真を載せる方が大切というならば、吉田監督を次期市長候補に(^-^?)

つづく

 

2020年2月 6日 (木)

かいぼり三問アンケート

釣り騒動記事の続き

現地で行われた、かいぼりについての上尾市の三問アンケートの寄稿です。

そして、Q4の文章は不都合を隠したものです。無垢な人を騙せても、寄稿者や当方を騙すことはできませんから、当方で校正を入れました。こちらから見られます

原文
Q4 上尾市都市公園条例では、魚類の捕獲及び殺傷は禁止されておりますので、「かいぼり」を機に、釣りはご遠慮いただくようお願いしていきますが、釣り禁止についてどう思いますか?

上尾市役所が作るアンケートを見るにつけ思うのは、いつも薄っぺらだという事です。昔、子供が作ったのではと市民からバカにされたアンケートがありました。こちらです。

質の低いアンケートは、『市民の声を聞いた』というアリバイ作りだと疑われます。

アンケートの設計など難しいことでは有りません。もっと知恵を出せと言いたいのですが、なぜレベルを上げないのかと言うと、前例踏襲だからでしょう。

そのほうが楽。

追記 三問とは三文と言う洒落ね。

 

 

 

 

 

 

 

2020年2月 5日 (水)

寄稿・釣り愛好家vs上尾市

カテゴリー記事の続きの寄稿です。初見の方は丸山の青い彗星”氏YouTubeへ(市政問題を扱うYouTubeとしては出色です)。明日も寄稿公開です。

上尾丸山公園、釣り問題の往復メール

1.問い合わせメール

 みどり公園課文書主任 様

 回答ありがとうございます。回答で疑問な箇所がありましたので質問させて頂きます。

1 ”元来から荒川中流域に生息している生物を保護対象としております”とありますが、具体的な対象生物を教えてください。

また、その根拠となる文献や論文も紹介してください。業者に任せているのならば、聞いてください。

人工池に今回の取り組みをして何がいいんですか? ブームに流されているだけで出口が見えてないのでは無いのでは困ります。

2 ”国内外来種であるヘラブナと外来性のコイにつきましても駆除対象とし、飼料業者へ引き渡ししました”とありますが、かいぼり祭参加者から、魚捕獲の参加者に飼料業者に引き渡す話は無かったと聞いております。

自然再生の建前でかいぼり・外来種排除はイベントをしながら、自分たちの主張だけを言って命の大切さを置き去りにするのは疑問、いや嫌悪感しかありません。何故事前説明をしなかったのか知りたいです。

参加した子供の中には心に傷を負うことになるでしょう。

責任は誰がとるのですか、外来種排除をやると言っているから当然の事をやっただけ、だから、事前説明は要らないという事でいいんですか?

在来種の命は大事、外来種だから命は粗末にしていいと、未来ある子供たちにどのように説明したらいいのですか?

イベントありきの中身の無い取り組みは止めてください。

以上です。お忙しいところ恐縮ですが返答お願いします。

  

2.上尾市都市整備部みどり公園課の返信

 お問い合わせの件につきまして、次のとおりお答えします。

今回のかいぼりで確認した在来種は、モツゴ、オイカワ、ギンブナ、ヨシノボリ類、ヌマチチブ、ナマズ、テナガエビ、スジエビ、ニゴイ、コシアキトンボ(幼虫)となります。なお、ナマズ、ニゴイ、コシアキトンボ(幼虫)以外は事前調査で確認されていましたので、地元の自然環境保護団体の方々等に確認していただきました。また、「河川水辺の国勢調査」における調査書も参考に、荒川で確認されている在来種として判断しています。

次に大かいぼり祭のボランティアの募集に関しては、池の水質改善と自然再生に向けた魚類捕獲作業にご協力いただける市民の方々を募集したものであり、外来種の駆除作業の協力者として募集したものではありません。また、外来種の駆除をしたのは市であり、ボランティアの方ではありません。なお、外来種駆除の説明については、大かいぼり祭当日の捕獲した在来種と外来種を展示したブースにおいて、ご質問いただいた方には、自然再生を行ううえで外来種駆除の必要性と合わせて、その後の飼料として役立てる旨の説明をさせていただきました。

自然再生を行う目的とその理由を合わせた説明でなければ、片寄った伝わり方になると考えて対応しています。

今回のかいぼり事業の主旨につきましては、今後のかいぼりによる水質改善や自然再生の状況も併せて、引き続き市民の皆様へ経過観察の内容等をお伝えしていきたいと考えています。

以上、回答とさせていただきます。


●寄稿にお礼
 行政はとかく「注意したり禁止させる」と言う役割を演じますが、徹底しているわけではありません。
例えば、反公益行為を庁内で見て見ぬふりをするのは序の口、最近では放置禁止エリアの自転車撤去と言いながら、主婦らとの軋轢(と店舗事業者を巻き込む)を避けて目こぼしします。行政は孤立した一人ひとりには厳しく接しがち。本件に比喩すれば、雑魚には厳しくです(失礼、笑)。

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つまり、恣意的です。
恣意性が常に悪いとは言いませんが、本件は40年間、"牧歌的に続いた慣習"を突然禁止にするという融通の無さに加えて、自らの落ち度(条例違反)をこっそり消し去りたいという姿が、釣りをしない人から見ても池のように淀んでいるのです。過去メールでは釣行為が「保全するべき在来種の魚類を傷つけることになる」と書きますが、"お魚さん"に替わってクレームが来ましたか?

寄稿への返礼として、こちらの戸崎パークゴルフ場問題をどうぞ。担当部門が同じです。

 

2020年2月 1日 (土)

今ごろ、二人の降格処分と官製談合の自認

前記事のつづき 処分について加筆。

当該職員については、本件懲戒処分のほか、令和2年2月1日付にて次長級への分限降任処分を行う。

ようやく発表された。

1/31 市のHPはこちら(下にコピーした) テレ玉ニュースはこちら


処分1


1 所属名   都市整備部

2 職位   部長

3 年齢   54 歳

4 性別   男性

5 処分年月日   令和2年1月31日

6 処分内容   停職1月 令和2年2月1日から令和2年2月29日まで

7 事件の概要

 都市整備部次長兼道路課長の職にあった平成30年度当時、元都市整備部長、元都市整備部次長とともに、元市長が所有する土地のブロック塀などを公費で撤去・新設するという不適切な工事に関与していたことが認められる。本件工事については、そもそも上尾市が行う必要性と相当性はなかったにもかかわらず、当時の市議会議員や元市長である地権者への過剰な配慮によってその実施が決定され、被処分者は、元都市整備部長の最終的な意思決定を押し留めなかった。
 また、被処分者は、競争入札を回避するため、工事を分割して随意契約により工事請負契約を締結することを企画・決定したことが認められる。
 これらの行為は、地方公務員法第32条に定める法令等に従う義務及び同法第33条に定める信用失墜行為の禁止に違反する全体の奉仕者たるにふさわしくない非行であり、上尾市職員全体の信用を失墜させた。
 

 当該職員については、本件懲戒処分のほか、令和2年2月1日付にて次長級への分限降任処分を行う。


処分2

1 所属名   出納室

2 職位   会計管理者

3 年齢   56 歳

4 性別   男性

5 処分年月日   令和2年1月31日

6 処分内容   戒告

7 事件の概要

 都市整備部次長の職にあった平成30年度当時、元市長が所有する土地のブロック塀などを公費で撤去・新設した工事は、市が行う必要性と相当性はなかったが、当時の市議会議員や元市長である地権者への過剰な配慮によって、その実施が決定されたことが認められる。
 被処分者は、当時の都市整備部長や次長兼道路課長とともに、市議会議員との打ち合わせに出席するなどの事実もある中、元市長や当時の市議会議員の意図を知っていたにもかかわらず、これらの決定について何ら行動することなく、黙認したことが認められ、このことは、上尾市組織規則に「部長を助け、部の事務を調整する」と規定されている次長の職責を果たしていなかったものである。
 これらの行為は、地方公務員法第32条に定める法令等に従う義務及び同法第33条に定める信用失墜行為の禁止に違反する全体の奉仕者たるにふさわしくない非行であり、上尾市職員全体の信用を失墜させた。

 


上の市hpは懲戒処分例規集へリンクを貼っているが、何処に抵触したかを示さない。実際は下記に該当のよう。

(14)不適正な事務処理
事務処理に適正さを欠き、公務の運営に重大な支障を与え、又は市民等に重大な損害を与えた職員は、停職、減給又は戒告とする。

停職は一か月、部長から次長級への分限降任処分とあるので、最上級7から6級へ降格となる。こちらの級別給料では級内の最低値でみると、月3万円の減給とでる。なお、これは給与ではない。給与=給料+諸手当である(諸手当を入れると多分1.6倍かな)。給与+賞与で年収になる。

6級 329,300円
7級 358,800円

停職一か月はその期の賞与に響き、退職金や年金にも少し影響する。

さて、処分は適切なのか、という素朴な疑問がある。
例えば、昨年6月の事件発覚後から今日まではその地位(部長待遇と給与)に甘んじていたわけだから、審査が遅れるほど有利である。それから、辞めた人は?

HPでは「上尾市職員全体の信用を失墜させた。」と断罪するが、意思決定の遅い上尾市長は「上尾市民の信頼を失墜させた」とまでは書けないだろうから、ここに書いておく。

なお、降格処分により人事異動が発生し、ポストに恵まれる人もいる。それから、市長と副市長の一割減給を三か月という案は宙に浮いたまま、のろまな市議会が臨時会を開くこともなく三月になり、(正しくは知らないが)副市長が三月末で辞めちゃったら・・・そして、無傷なのは退職済みの前H部長なのだから、公務員の世界は逃げ得と思われかねない('ω')。

 

そして、あんなに我々が住民監査請求の前後で「官製談合」だと言い続けてきたことを、ほとぼりが冷めつつあるこのタイミングでようやく認めた。

●毎日新聞1/31より

・・・上尾市は公共事業入札適正化法に基づき、この問題を近く公正取引委員会に通知する方針を固めた。・・・同法では、国の省庁や自治体など公共事業の発注機関に対し、入札談合を疑う事態があった場合に公取委員に通知することを義務付けている。

市議会のあの三人の告発内容よりもこちらが本丸だけど、今頃では・・・

 

●関連 北上尾駅建設を巡り上尾市役所を舞台とした贈収賄、恐喝騒動

 

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